日本テレビ系で放送中の「良いこと悪いこと」は、2002年にタイムカプセルを埋めた小学生たちが、22年後の現在になって次々と不可解な死を遂げていくサスペンスです。
舞台は、小学校の同窓会で掘り出されたタイムカプセルと、そこに入っていた「夢のアルバム」。黒く塗りつぶされた6人分の顔写真、そして“忘れられた7人目”の存在が物語の核となっています。
この記事では、良いこと悪いことの犯人の最新考察や、キャラクター達の細かい考察を紹介します。
放送に合わせて随時アップデートしていく想定で、特に以下のポイントを毎週更新していきます。
【最新】良いこと悪いこと犯人の考察。7話までの最新の黒幕予想

7話までを見ると、「誰が殺しているのか?」という問いは、かなり輪郭がはっきりしてきました。
結論から言うと、現時点で“復讐計画の中心”にいるのはやはり森智也=博士でほぼ間違いなく、ただし彼一人の単独犯では成り立たない。
そのうえで、協力者(少なくとも一人以上)がいる前提で考えると、豊川賢吾(トヨ)がかなり濃いラインに浮かび上がってきます。
ここでは、7話までの情報だけを材料に
- なぜ森くんが最有力候補と言えるのか
- なぜ「単独犯はほぼ無理」と考えた方が自然なのか
- なぜ協力者候補の中でもトヨが頭一つ抜けて怪しいのか
を整理してみます。
森智也が“事件の中心人物”と言える理由
まず森くんについて。
これまでの描写を素直に積み上げると、「動機」「手段」「物語上のポジション」の三点で、ほぼ中心確定と言っていい状態です。
- 忘れられた“7人目”という立場
- 卒業アルバムの黒塗り6人には含まれておらず、教室写真の端にだけ写っていた存在。
- タイムカプセルのアルバムでも、名前も顔もほぼ抹消されている。
→ 6人とは別格の「忘却された被害者」というポジションが、復讐譚の核としてあまりにハマりすぎている。
- 掲示板の“博士”=森智也と明かされた流れ
- 「鷹里小の森」の掲示板に書き込む“博士”が、同級生しか知り得ない情報を握っている。
- 7話では映像やセリフを通じて、「この7人を許さない」「彼らを許さない」といったニュアンスが明確に示される。
→ 犯行の“設計図”を描いているのは、博士=森くんだと見てほぼ間違いない。
- 羽立との接触と、その直後の死亡
- 唯一森くんを覚えていた羽立(ちょんまげ)が、博士と直接会いに行ったあとに殺される流れ。
- 現場の施設を指定したのも博士側であり、「会いに来い」と呼び出している構図。
→ 羽立が“物語を終わらせるための鍵”を握っていたからこそ、博士のラインに乗せて処理されたようにも見える。
- 「森先生」として現在も6人に接近している※考察段階
- 高木将の娘・花音の担任“森先生”として、何食わぬ顔で日常の中に入り込んでいる。
→ 被害者たちの「家族」「次の世代」にまでアクセスできる立場は、復讐計画の“プロデューサー”として非常に都合がいい。
- 高木将の娘・花音の担任“森先生”として、何食わぬ顔で日常の中に入り込んでいる。
このあたりを踏まえると、少なくとも
- 事件の“動機の核”
- 計画の“設計者”もしくは“発案者”
として森くんが中心にいる、という見立てはほぼ動かないと思います。
とはいえ、7話時点では
- 黒ずくめの人物の顔は誰もハッキリ見ていない
- 映像上も「森本人である」と断定できるカットはわざとぼかされている。
という作りになっているので、「森=全ての実行犯」と決め打ちするのはまだ早い。
ここから先は、「森が中心なのはほぼ確実。ただし、単独でここまでやっているとは考えにくい」という前提で見ていくのが妥当だと感じます。
単独犯だと破綻する“物理的な違和感”
森くん中心説を採用しても、「一人で全部やっている」と考えるとどうしても苦しい点がいくつかあります。
1. 黒ずくめの人物が“複数いる”ようにしか見えない
7話の施設での追跡シーンでは、
- 羽立と揉み合いになった目出し帽の人物
- その後、羽立をナイフで刺して階段から落とした人物
が、動き方や殺意の強さから“別人”にも見える構図になっています。
さらに、
- 逃走する黒ずくめをターボーが追いかけ、角を曲がった先でトヨと鉢合わせする
- なのに犯人の姿だけが綺麗に消えている
というカットもあり、「黒ずくめは一人ではない」「誰かが逃走を手助けしているのでは?」と視聴者に想像させるような演出が続いています。
2. 連続死と情報操作を一人でこなすのは現実的に難しい
- それぞれの“夢”に対応したシチュエーションでの死の演出
- タイムカプセルやアルバム、DVDなどの証拠物の操作
- メディアやネットでの炎上を伴う“世論の誘導”
といった多層的な攻撃を、森一人で完璧にこなすのはさすがに無理筋です。
特に、
- 小学校という“場”そのものに介入できる人間
- メディア側へ情報を流せる立場の人間
- 現場で実際に手を下す“実行役”
など、役割分担があると考えた方が、これまでの描写とは整合します。
3. 森くん自身が“駒”として使われている可能性
掲示板の書き込みや「許さない」という感情は、森くん自身の本心に見えますが、
一方で
- 彼の怒りや被害者意識に寄り添いつつ、それを増幅させている誰か
- “博士”というポジションを利用して、もっと大きな目的を達成しようとしている誰か
が背後にいてもおかしくない作りになっています。
この「森=動機の核」「黒ずくめ=複数」「全体の設計=別の誰かも噛んでいる」という三重構造を前提にすると、次に浮かび上がってくるのが“協力者としてのトヨ”です。
協力者候補として豊川賢吾(トヨ)が怪しい理由
では、なぜ共犯候補の中でトヨが一歩リードして怪しく見えてくるのか。
7話の“鬼ごっこシーン”での不可解な立ち位置
7話のクライマックス、施設内でターボーが黒ずくめを追いかける場面。
ターボーが曲がり角を勢いよく曲がった直後、なぜかその先にはトヨだけが立っていて、肝心の黒ずくめは跡形もなく消えていました。
- 逃走ルートはどこにあったのか
- なぜその位置に、あのタイミングでトヨがいるのか
- もしトヨが通路の構造を把握していたなら、犯人の逃走を助けることもできたのではないか
といった疑問が、どうしても残ります。
もちろん、画面に映っていないだけで別ルートがあった可能性もありますが、
「ターボーが追ってきた→角を曲がる→トヨとだけ鉢合わせ」という並びは、演出としてあまりに意味深です。
羽立の居場所を把握していたこと
羽立がネットカフェで身を潜めていた時期、トヨやゆっきーが「なぜそこにいるか」を把握していたかのような描写もありました。
- 警察ですら居場所を掴めていなかったタイミングで、なぜ仲間内だけが辿り着けたのか
- 羽立の動きをずっと追いかけていた“別ルートの情報網”があったのではないか
と考えると、トヨの情報収集能力や行動範囲は、協力者として十分に機能し得るものです。
表向きは“ただの同級生”でありながら、心情がほとんど描かれていない
キング(高木)やターボー、どの子に比べると、トヨは
- 過去のいじめへの罪悪感
- 現在の事件に対する本音
といった内面描写がかなり少なく、常に“輪の中にいるのに、どこか遠い”ポジションに置かれています。
この「感情が映されない空白」は、
- 単にサブキャラだから描写が薄い
- もしくは、後半で“裏切り”や“共犯”のカードを切るために、あえて伏せている
どちらとも取れるところですが、ミステリの文法的には後者を疑いたくなる作りです。
森くんとの“橋渡し役”である可能性
もし森くんが直接手を下しているのではなく、
- 森くんの怒りや計画を知ったトヨが、現場での実行を引き受けている
- もしくは、森くんの存在を他の仲間に“見せる/隠す”スイッチ役になっている
という構図だとすると、7話までの違和感がかなり整理されます。
- 黒ずくめを追うターボーと、角の向こう側から現れるトヨ
- 羽立の居場所を把握していたこと
- 森=博士ラインを知りながら、あえて決定的な情報を出さない沈黙
こうした点をつなげていくと、「森くんが犯行の中心にいて、その計画を現場で支えているのがトヨ」という二人体制は、かなり説得力のある仮説になってきます。
7話終了時点の最新の考察としては…
- 事件の“設計者”であり、“動機の核”にいるのはやはり森智也
- ただし、黒ずくめの人数や犯行のスケールから見て、単独犯はほぼあり得ない
- 協力者(共犯/実行役)の最有力候補として、豊川賢吾(トヨ)がかなり怪しい位置に立っている
という三点が、今のところの到達点だと考えています。
この先の話数で、
- トヨの過去の行動や、森くんとの関係性がどこまで掘られるか
- 「黒ずくめの人数」「殺害現場にいた人物」の情報がどこまで具体化するか
によって、この仮説は修正が必要になるかもしれませんが、少なくとも7話終了時点では「森+トヨの共犯構造」を軸に見ておくと、細かな描写の意味がかなりクリアに見えてくるはずです。
現在の黒幕候補一覧。良いこと悪いことの犯人は誰?

主人公のキング、園子は犯人候補から抜き、他のキャストの中で怪しい人物について考察していきます。
【候補A:同級生ライン】
小山隆弘(ターボー)
ターボーは、子どもの頃から「場を回すタイプ」のムードメーカーで、現在はIT系の仕事で成功している“勝ち組”側の人物です。
明るくノリが良く、将ともツッコミ合いができる距離感にいて、同窓会メンバーの中では比較的フラットに誰とでも話せるポジションに立っています。
怪しいポイントとしては、事件に関する情報のバトンが「羽立の部屋」から「ターボー」へと渡っていること。合鍵で羽立の部屋に入る描写や、掲示板や写真など“デジタル情報”に最もアクセスしやすい立ち位置は、情報操作役として十分な条件が揃っています。
一方で、本人も命を狙われる側に回っているため、「全面的な黒幕」というよりは、ある段階まで“駒として利用された中間ポジション”の可能性も拭えません。
森智也(博士)
森智也は、小学校時代の写真の端にだけ映り込んでいた“7人目”であり、同窓会メンバーからほとんど記憶されていない「忘れられた存在」です。
その森と強く結びついているのが、掲示板に登場する謎の存在「博士」。博士は、事件の進行をどこか上から俯瞰するような書き込みを行い、羽立を動かし、将たちを“真相へと誘導する役”を担っています。
怪しいポイントは、事件の構造や黒塗りアルバムの意味を、登場人物たちより一歩先に理解しているかのような情報量です。タイムカプセル、6人の黒塗り、忘れられた7人目という構図を“物語として演出している”気配が強く、連続死を「罰」として成立させている設計者候補としては最上位クラス。
ただし、森自身が過去にどれだけ酷い扱いを受けていたのか、どこまでが自発的な復讐で、どこからが“誰かに利用されている被害者”なのか、まだグレーな部分も多く、被害者と加害者の境界を曖昧にする存在として描かれています。
土屋ゆき(ゆっきー)
ゆっきーは、クラスの女子グループの中で「場を読んで動くタイプ」の一人。完全なリーダーではないものの、空気を和ませたり、話題を変えたりする役回りが多く、今も昔も“サブリーダー的”ポジションにいます。将や園子に対して表立って攻撃することは少ないものの、場の流れをスッと変える一言を差し込むのがうまい人物です。
怪しいポイントは、事件や過去の話題が核心に近づいた瞬間に、「まあまあ」「今それ言っても仕方なくない?」といった空気読みの一言で、議論の矛先や温度を調整してしまうところ。
直接手を下している印象は薄いですが、情報の出入り口をさりげなくコントロールしているようにも見えます。また、“あの日教室で何があったか”について、覚えているはずのことを曖昧に流している気配もあり、「黒幕そのもの」というより、黒幕に近い立場で“場を転がす協力者”になっている可能性は十分にあります。
豊川賢吾(トヨ)
トヨは、昔からお調子者寄りのムードメーカーで、現在も冗談や軽口で場を明るくしようとするタイプ。
同窓会メンバーの中では、最も「深刻さを笑いに変えようとする」性格が強く、重い話題になりそうなときほど軽いテンションで逃げようとする傾向があります。
怪しいポイントは、森や博士、いじめの過去といったセンシティブな話題になると、真っ先に「覚えてない」「そんなことあったっけ?」と話を逸らしたり、笑いに変えようとするリアクションの多さです。単に臆病で過去を直視したくないだけにも見えますが、「本当は覚えているのに、覚えていないフリをしている人間」の典型的な反応にも見えるところが怖いところ。
同級生ラインから黒幕を出すなら、「被害者ポジションを維持しつつ、裏では情報を握っている人物」として、トヨはかなり上位の候補に入ってきます。
羽立太輔(ちょんまげ)※死亡
ちょんまげは、クラスの中ではいじられキャラ寄りで、やや存在感が薄かったタイプ。
ところが現在パートでは、博士と掲示板でやり取りし、鷹里小へ足を運ぶなど、“真相に一番近い位置”へ自ら踏み込んでいく役を担います。将たちと比べても、事件の中心に飛び込んでいく行動力が強く、視聴者を真相へ導く「案内人」のような立場でした。
怪しいポイントとしては、「博士に唯一アクセスできる同級生」であり、「ポスター写真の端に写る森の存在に最初に気づいた人物」であること。理屈の上では、ちょんまげが博士=森と結託して、同級生たちを翻弄していた可能性もゼロではありません。
ただ、実際には森と接触したのち命を落としており、死に方も完全に“口封じ”の匂いが濃い。現時点では、黒幕というよりも「真相に最も近づいてしまったがゆえに消された媒介者」という位置づけで見る方が自然です。
小林紗季(委員長)※逮捕
紗季は、かつてのクラスで「委員長」と呼ばれていた優等生タイプで、子どもの頃から“正しさ”を掲げるポジションにいました。
現在は、弟を報道被害で亡くした過去を抱え、その怒りと悲しみを、園子やメディアそのものに向けている人物です。園子に「正しいことをしよう」と迫りつつ、自身は記者へのリークを通じて炎上を煽っていた二重構造が明かされています。
怪しいポイントは、「正義」を掲げながらも、その正義が他人を追い詰める暴力へと変質していく危うさです。園子への攻撃、リーク行為、その結果としての炎上は、連続死事件と同じく「正しさ」という名の私刑に近く、物語全体のテーマと強く共鳴しています。
ただし、紗季自身はすでに逮捕されており、連続殺人に関しては“園子攻撃の実行犯の一人”という立場にとどまっています。黒幕候補としては、「連続死そのものを設計した人物」ではなく、「外側の情報操作を担った重要な駒」「黒幕像を理解するための鏡」として見るのが妥当でしょう。
【候補B:学校関係者ライン】
大谷典代(元担任・現校長)※死亡
6年1組の担任教師であり、現在は鷹里小学校の校長として君臨していた人物。タイムカプセル企画や「夢のアルバム」を主導した張本人で、子どもたちにとっては「先生=大人側の象徴」でもある存在です。
怪しいポイントとしては、まず事件の“起点”に一番近い大人であること。タイムカプセルの保管場所や当時の指導内容、いじめをどこまで把握していたのかなど、「情報を最も持っていた側」です。子どもたちの“黒歴史”を知る立場にいたからこそ、連続死の設計図に関わっていてもおかしくないポジションでした。
一方で、大谷自身が第4の被害者として凍死で発見されたことで、長期的な黒幕像からは一歩退く形に。むしろ「口封じされた可能性のある人」「大人側の罪を象徴する犠牲者」という見方が強まっています。もし真犯人が別にいるとすれば、大谷は
・過去のいじめや事故の詳細を知っていた
・タイムカプセルやアルバムの扱いに不正があった
・その事実に気づき、何かを正そうとした
ことで、標的にされたとも読めます。犯人と連絡をとっていた人物であり、犯人に指示されて、黒塗りの卒業アルバムをタイムカプセルに入れた張本人となっています。最後に犯人にもうやめませんか…と言い亡くなりました。
つまり、最初期は「黒幕候補の筆頭」だったものの、現在は「事件の全貌に近づきすぎた結果、消された人」「教師側の責任を体現する存在」としての意味合いが強いポジションです。学校関係者ラインを追う上では、大谷が何を知っていたのか、どこまで見て見ぬふりをしていたのかが、今後も重要な手がかりになりそうです。
その他教師・学校OB
大谷以外の教師や、当時の学校関係者・OBたちも、黒幕候補としては完全には外せないラインです。特に
・当時の管理職層(教頭・校長など)
・教育委員会やPTAなど、学校を取り巻く大人たち
・現在も地域で影響力を持つOB
といった人々は、「いじめや事故を知りつつ、学校の評判を守るために隠蔽してきた側」である可能性があります。
怪しいポイントとしては、連続死事件が「単なる同級生間の復讐」では済まない規模で、世論やメディアを巻き込んでいること。黒塗りアルバムの管理、タイムカプセルの扱い、掲示板や報道への情報リークなど、子どもたちだけでは難しい“情報操作の匂い”が随所にあります。そこに、大人側の協力者や設計者が関わっていると考えるのは自然です。
ただし現時点では、具体的な名前や動機がはっきり提示されている教師・OBは少なく、「大人側の誰かが関与していそう」というレベルに留まっています。
・学校全体として「なかったこと」にしてきた歴史
・地域ぐるみで隠された過去の不祥事
・子どもたちの証言を握りつぶしてきた構造
こうした“見えない加害”の象徴として、「その他教師・学校OB」というグループが浮かび上がっている段階です。
同級生ラインだけでは説明しきれない部分──例えばメディアとのつながりや、警察がすぐに踏み込めない背景など──が描かれていけば、ここから具体的な一人が黒幕として立ち上がってくる可能性はまだ十分に残っていると言えます。
【候補C:週刊アポロ】
イマクニライン全体としては、
- 今國=情報ハブ&怪しさ満点のマスター
- 宇都見=警察視点と同級生視点をつなぐ橋渡し
という二人を軸に、「事件の真相に最初から触れていたのに、まだ本気を出していない大人たち」という構図が見えてきます。ここからどちらか一方、あるいはコンビで“黒幕に近い役割”を担ってくるのか、それとも最後まで「真相の立会人」で終わるのか——終盤に向けて、要注視のラインです。
今國一成
スナック「イマクニ」のマスターで、高木たちがいつも集まる“ホーム”のような場所を切り盛りしている人物。場を明るくするムードメーカーで、冗談を交えながらも客の話をよく聞いている、いかにも「昭和スナックのマスター」像に寄せたキャラです。
ただ、物語構造的に見ると、「登場人物たちが重要な情報を持ち寄る“ハブ”」を任されている存在でもあります。事件の進展や、タイムカプセル組の近況が自然に集まる場所にいて、しかも常にカウンター越しにそれを見ている立ち位置。情報量だけで言えば、同級生たちと警察・メディア双方の動きを一番俯瞰できるポジションです。
8話予告で流れた「やっと気づいた」という謎の声が、今國の声ではないかと視聴者の間で疑われているのもポイント。もし本当に今國の声だとすると、「イマクニ」という安全地帯だと思っていた場所そのものが、黒幕側の“舞台装置”だった可能性が一気に浮上してきます。
一方で、あまりにも「犯人かも?」と視聴者に想像されやすいキャラでもあるので、ミスリード要員として配置されている可能性も高いライン。現時点では
- 情報ハブとして“黒幕でもおかしくない”位置にいる
- 予告の声など、あえて疑わせる演出が積み上がっている
という意味で怪しさは十分。ただし、具体的に事件の設計や実行に関わった決定的な描写はまだなく、「黒幕候補というより“観察者兼トリックスター”ポジションの匂いが濃い」という段階です。
宇都見啓
レトロスナック「イマクニ」の常連客として登場し、第4話ラストで“実は刑事だった”と判明した人物。普段はノリの良い飲み友達のように見えますが、実は事件の捜査情報にもアクセスできる立場で、高木たちの会話をさりげなく聞き出す役回りも持っています。
視点を変えると、宇都見は
- 同級生たちの“本音モード”をイマクニで聞ける
- 一方で、警察内部の捜査状況も把握している
という、物語中でもかなりレアな「二つの世界をまたぐ」ポジションです。だからこそ、黒幕ではなくとも“真相にかなり近い場所にいる人物”であることはほぼ間違いありません。
怪しいポイントとしては、
- 情報を出したり出さなかったりと、開示コントロールをしている節がある
- 高木たちを本当に守ろうとしているのか、それとも“ある方向に誘導しているのか”がまだ読み切れない
- 元担任・大谷校長ラインとの距離感や、過去の鷹里小との具体的な接点がまだ描かれていない
といったあたり。
一方で、宇都見自身が「連続死そのものを設計している黒幕」と見るには、現時点では根拠が薄めです。立場的には
- 真相に近い情報を持つ“観測者”
- 場合によっては、黒幕サイドに一部協力させられている、もしくは利用されている可能性
といったグレーゾーンにいる印象。
【候補D:週刊アポロ】
松井健
週刊アポロの新人社員で、園子の10歳以上年下の後輩ポジション。編集部の中では、取材というよりも資料整理やパネルづくりなど、現場とデスクの橋渡し的な雑務も多くこなしている印象のキャラクターです。
一見すると「右も左も分からない新人」で、事件の渦中に自分から飛び込んでいくタイプではなさそうに見えますが、だからこそ黒幕候補としては逆に気になる存在になっています。
怪しいポイントとしては、園子が事件を追う中で園子の等身大パネルを、ぶん殴るシーンがありました。。
- 園子が“真相に近づきかけた瞬間”を、結果的に妨害している
- 事故とはいえ情報の可視化を止める行動が、黒幕側にとって都合の良い働きになっている
とも解釈できます。
また、新人ゆえに編集部のあらゆる雑務を任されていると考えると、
- 取材データや写真・映像素材の保管場所を把握している
- 上司のパソコンに触れたり、資料を運ぶ名目で重要情報にアクセスしやすい
という、情報操作役としては実は非常においしい立ち位置でもあります。
一方で、年齢的に2002年当時の6年1組とは無関係の世代であるため、連続死事件の「原体験」には関わっていないはずです。もし黒幕側にいるとすれば、
- 真の設計者に後から取り込まれた“実働部隊”
- 園子への好意や憧れを利用されて、無自覚のまま協力させられている
といった、「二段構えの加担者」という位置づけになりそうです。主犯というよりは、真犯人の手足として動いている可能性があるタイプの黒幕候補といえます。
東雲晴香
東雲晴香は、園子と同期入社の週刊アポロ記者。年齢もキャリアもほぼ同列で、編集部の中では「同じ戦場を走ってきた仲間」ポジションです。
園子とは良きライバルでありつつ、時にブレーキ役・時にアクセル役として横に立つ、いわば“職場で一番近い大人”でもあります。
そんな東雲が黒幕候補として名前が挙がる理由は、彼女の立ち位置があまりにも「事件の核心に近い情報の交差点」だからです。
- 園子の過去(鷹里小での出来事)を、社内の誰より詳しく聞ける位置にいる
- 週刊アポロの看板企画として「良いこと悪いこと」事件を追い続けており、情報の集約点になっている
- 編集部と現場の両方にパイプがあり、記事の方向性にもそれなりに影響を与えられる
という意味で、彼女は「同級生ライン」と「メディアライン」をつなぐハブのような存在です。
怪しいのは、そのスタンスが一貫して“園子の味方”に見えながらも、結果として園子を過酷な状況に追い込みがちな点。
- 園子の正義感をよく知っているからこそ、「あなたならやれる」と煽るように危険な取材へ背中を押す
- 園子の弱み(トラウマや罪悪感)にも触れられる立場のため、もし意図的に情報を引き出して第三者へ流すならやり放題
といった、二面性を持てるポジションにいます。
さらに、東雲自身は鷹里小6年1組の輪には属していない、いわば「外部の34歳」です。このことは
- 同級生たちの過去に直接縛られていないぶん、冷静に“ネタ”として事件を見られる
- 逆に言えば、6年1組の誰かと秘密裏に繋がっていても、視聴者からは気付きにくい
という、物語上の利点にもなっています。
ただし、今のところ東雲には「森智也とどのように接点を持ち得るのか」「なぜここまでリスクを負って事件に関わるのか」という決定的な動機が描かれていません。
そのため現段階では
- 週刊アポロ側から黒幕に繋がる“窓口”候補
- 真犯人に近い情報を持ちながら、どこかのタイミングで裏切りまたは告発役に回る可能性
といった「グレーな立ち位置のキーマン」として見ておくのが妥当そうです。
良いこと悪いことの主要キャラについて解説

連続死事件の渦中にいる同級生たちの中でも、「物語の軸」を握っているのが高木将(キング)と猿橋園子です。
二人とも“あの日の教室”にいた当事者でありながら、現在は事件を追う側・巻き込まれる側として物語を動かしている存在。
ここでは7話までの情報を前提に、二人の人物像と物語上の役割、そして「犯人/黒幕」ラインとの距離感を整理していきます。
高木将(キング)
高木将は、6年1組の“中心人物”だった存在です。
あだ名が「キング」という時点で象徴的ですが、子どもの頃から周囲を振り回しつつも、結局みんなが彼の周りに集まってしまう“クラスの太陽”のようなポジションにいたことが各話の回想から伝わります。
現在は地元で塗装会社を継いだ三代目社長で、仕事も家族もある「ちゃんと大人になった側」の人間として描かれているのが特徴です。
一方で、娘・花音が通う小学校で似たような構図が再生産されてしまっていることからも分かるように、将自身は「大人になった今も、あの日の教室から完全には抜け出せていない」。
その未解決の後悔と責任感が、事件に深く関わっていく動機になっています。
将のポイントを整理すると、だいたい以下の三つです。
- 視点人物としての立ち位置
- “キング”だった過去と「本当は止められたのではないか」という罪悪感
- 父親として、花音を通じて再び“あの日”と向き合わされる構図
将は物語の中で、視聴者が感情移入しやすい“観測者”ポジションを担っています。
同窓生たちの死に動揺しつつも、「あの時、何が本当に起きていたのか?」を自分の足で確認しに行く能動性があり、刑事の宇都見や園子とも連携しながら真相に近づいていく。
ただし、真実に迫ろうとするほど、“キングとしての責任”も浮き彫りになっていきます。
小学生時代の将は、直接的な加害行為を主導していたわけではなくても、「空気を作っていた側」であり、彼が笑えばみんなが乗る、彼がスルーすれば問題が流れてしまう。その意味では、森智也を「なかったこと」にしてしまった教室の構造を作った片棒を担いでいたとも言えます。
黒幕候補として見ると、将には確かに“条件”は揃っています。
- 同級生たち全員の過去をよく知っている
- 現在も彼らに連絡が取れる立場
- 現場に足を運ぶ理由がある(花音・タイムカプセルの件)
一方で、7話までの描写を見る限り、将はむしろ「事件に翻弄される側」に寄っています。
彼自身も度々命の危険に晒され、家族を守るために奔走している。
もし将が真の黒幕であるなら、「自分の娘まで危険に晒す設計」をしていることになりますが、これまでの父親としての描写とは大きく矛盾します。
そのため現時点では、
- 事件の“中心に立たされる人物”であることは間違いない
- ただし、黒幕というよりは「罪を引き受ける役」「最後に真相を聞かされる側」に近い
というポジションにいると考えるのが自然です。
猿橋園子(どの子)
猿橋園子は、6年の途中で転校してきた“よそ者”であり、同時に「あの日の教室で起きた出来事の最大の被害者の一人」です。
小学生時代に器具庫に閉じ込められたトラウマから、現在もエレベーターに乗れないなどの後遺症を抱えており、「楽しかった思い出」として語られる同窓会の空気とは、根本的に見ている景色が違う人物として描かれています。
大人になった現在の園子は、週刊誌の記者として生きています。
“権力と戦うジャーナリスト”の顔と、“売れる記事のために人を追い詰めてしまう危うさ”の両面を持っているのがポイントです。
劇中でも、
- 過去の取材が原因で、紗季の弟が追い詰められた
- その責任を十分に自覚しないまま「正しいこと」を掲げていた
という事実が6話で突き付けられ、園子自身が“加害者側”に立たされる場面が描かれました。ここが、彼女のキャラクターを理解するうえでかなり重要な分岐点です。
園子は、過去と現在の両方で「正しさ」を信じて行動してきたはずなのに、その結果として誰かが傷ついている。
子どもの頃に教室で見た“いじめ”も、大人になってから書いた記事も、「自分は間違っていない」と思い込むことで、自分を守ってきた人物と言えます。
連続死事件との関わり方で見ると、
- タイムカプセルの件に最初から強い危機感を抱いている
- 黒塗りアルバムに対しても、誰よりも早く「これはおかしい」と声を上げる
- 記者としての嗅覚で、教師・メディア・地域社会の“見て見ぬふり”を掘り起こしていく
という意味で、園子は物語の“真相追及役”です。
しかし同時に、紗季から狙われ、実際に命を奪われかけた被害者でもあり、連続死の黒幕側にいるとは考えづらいラインに立っています。
怪しいというよりは、
- 「正しさ」の暴走が、二次的な加害を生んでしまう怖さ
- “被害者としての園子”と“加害者としての園子”が同じ一人の中にいるという二重性
を体現しているキャラクターだと感じます。
将との関係性で言えば、園子は「教室の外から入ってきた目撃者」です。
キングだった将が内部の空気を知っているのに対して、園子は“外から入って、異常さを肌で感じた側”。この二人の視点が揃うことで、初めて「あの日、教室で何が起きていたのか」が立体的に見えてくる構図になっています。
黒幕候補として見ると、
- 情報収集力や行動力は申し分ない
- しかし、自身も明確に標的にされており、殺されかけている
- 何より、森や博士ラインとの接続が“知らされる側”であって、“操る側”ではない
といった点から、連続死の設計者像とはややズレます。
まとめると、園子は
- 物語の倫理テーマ(良いこと/悪いことの線引き)を体現する人物
- 被害者であり加害者でもある、もっとも「人間くさい」キャラクター
- 黒幕ではなく、「真相を自分の言葉で語り直す役」を担わされている
そんなポジションにいると考えるのがしっくりきます。
この二人、高木将と猿橋園子を中心に据えると、「良いこと悪いこと」は単なる“犯人当てサスペンス”ではなく、「過去に見過ごしたことを、大人になった自分はどう引き受けるのか」という物語として見えてきます。
「良いこと悪いこと」の殺人のルールときっかけ

物語の軸にあるのは、「誰が・どんな順番で・どんな方法で死んでいくのか」という、冷酷なくらい几帳面な“ルール”です。
ここでは、そのスタート地点になった黒塗りの卒業アルバムと、物語が進むにつれて見えてきた「殺害のルールの拡張」について整理しておきます。
きっかけは黒塗りの卒業アルバム
すべての始まりは、22年ぶりに開かれたタイムカプセルでした。
同窓会で集まった高木将たち六年一組のメンバーは、当時の担任・大谷先生と一緒に、校庭に埋めたタイムカプセルを掘り起こします。中から出てきたのは、子ども時代の夢や将来の姿を描いた「夢のアルバム」。
ところが、そのアルバムは「思い出の品」というにはあまりにも不気味な状態になっていました。
- 六年一組の集合写真で、特定の六人の顔だけが真っ黒に塗りつぶされている
- 塗りつぶされた六人は、クラスの中でも特に目立つ“仲良しグループ”だった
- 写真以外のページには、当時の「夢」や「好きなこと」がそのまま残されている
同窓会の夜、その黒塗りの一人である武田敏生が転落死します。
子どもの頃「空を飛ぶことが夢だった」武田は、高所から落ちて命を落とす。夢のイメージを歪めたような死に方は、偶然にしては出来すぎている。
子供の頃になりたい夢に沿って殺害される
ここで視聴者にも、高木たちにも共有されるのが
「黒塗りの六人は“これから死ぬ人間のリスト”なのではないか?」
という恐怖です。
その後も、黒塗りの顔ぶれの一人ひとりが、「子どもの頃にアルバムに描いた夢」や「自分らしさ」に引き寄せられるようなシチュエーションで命を落としていきます。
・夢見た職業やシンボルに結びついた現場での死亡
・その人なら“やりそうなこと”を逆手に取った事故や自殺に見せかけた死
アルバムは、単なる思い出のタイムカプセルから
「お前たちの未来はもう黒で塗りつぶされている」
という宣告書に変わってしまう。ここが、連続死劇のスイッチが入るポイントです。
殺害のルール。黒塗り以外にも関係者も亡くなる
序盤では、「黒塗りの六人が順番に殺されていく」ように見えるため、「ルール=黒塗りの顔写真の本人だけがターゲット」と考えがちです。
ところが話数を重ねるごとに、ルールは少しずつ拡張・変形していきます。
まず前提として押さえておきたいのは、連続死には明らかな共通点があるということ。
- タイムカプセルを開けた六人が軸になっている
- 死に方は、それぞれの「夢」「将来の姿」「好きだったこと」とリンクしている
- 事故や自殺に見せかけつつ、偶然ではありえないタイミングと状況が重なる
ここまでは、あくまで「黒塗り六人」に閉じたルールです。しかし中盤以降、このルールから外れた死が起き始めます。
象徴的なのが、元担任で現校長の大谷典代です。
大谷はもちろん、当時の六年一組の生徒ではないため、アルバムの黒塗りの対象には含まれていません。それにもかかわらず、連続死の流れの中で命を落とす。
・子ども時代、教室で起きていた“良いこと/悪いこと”を知っていた立場
・タイムカプセルやアルバムを企画し、「未来の自分へ」メッセージを書かせた張本人
・にもかかわらず、森智也のような“忘れられた一人”を生んでしまった大人側
大谷の死は、「黒塗り六人の処刑」から一歩踏み込んで、
「当時、子どもたちの世界を管理していた大人もまた裁かれる対象」
になったことを示しています。
殺害ルールは徐々に拡張している…
・第一段階
黒塗りの六人=当時の“表側メンバー”が、夢をなぞるような形で次々死亡
・第二段階
黒塗りに含まれていないが、「あの教室の出来事」を知りながら何もしなかった大人たちにも矛先が向き始める(大谷校長など)
・第三段階(進行中)
直接の加害者だけでなく、沈黙していた同級生や、事件後の情報操作に関わった人間たちも含め、「あの日」をなかったことにしてきた全員が対象になりつつある
この拡張こそが、「黒塗り以外にも関係者も亡くなる」というサブタイトルの肝です。子どもの頃の“悪いこと”をしたのは誰なのか。いじめた本人だけなのか。
見て見ぬふりをしたクラスメイトは、本当に“良いこと”を選んだと言えるのか。その場を治めるためにスルーした教師は、免責されるのか。
連続死のルールは、回を追うごとに
「黒塗り六人の処刑」から「あの日の選択に関わったすべての人間への審判」
へと、静かにスケールアップしています。
その意味で、黒塗り六人の死は“序章”で、そこから先にこそ、このドラマの本当の怖さが潜んでいると感じます。
7人目“博士”と森智也の正体考察

連続死の「設計図」を握っていそうなのが、掲示板に現れる謎の存在“博士”です。
ここでは、博士というハンドルネームの初登場から、7人目=森智也だと判明する流れ、そして羽立(ちょんまげ)の死にどうつながっていくのかを整理しておきます。
そもそも7人目の“博士”とは
物語の序盤、将たちが辿り着くのが「鷹里小の森」という掲示板サイトです。
そこに現れるのが、“博士”と名乗る謎の書き込み主。
- 6年1組しか知らないような内輪ネタや、当時の出来事を正確に書いてくる
- 連続死の流れをなぞるような、不気味な言い回しをしながらも、決定的なことは言わない
- ときおり「覚えているのは君だけだ」といった、特定の同級生に向けたようなメッセージを投げる
このあたりから、博士は
- 事件の“観客”ではなく、“演出側”にいる人物
- 当時の6年1組の内部事情を、かなり細かく知っている同級生
- しかも「忘れられていた誰か」であるらしい
という輪郭を帯び始めます。
さらに、黒塗りアルバムで示された「6人」の外側に、もう一人の存在がいたのではないか、という違和感が積み重なっていきます。
- 写真のフレームの端にだけ写っている「もう一人」
- タイムカプセルの話をするとき、クラスメイトたちの記憶が微妙にズレる
- 「本当は7人だったんじゃないか?」という仮説
この「7人目」と、掲示板の“博士”が自然に重なってくる。
いわば、博士は
- 連続死をあおる「ゲームマスター」的存在であり
- 同時に、クラスの記憶から消されかけた「忘れられた一人」
という、被害者と加害者の狭間に立つキャラクターとして立ち上がってきます。
8話で博士が「森智也」ということが判明
そして8話の情報で、いよいよ“博士”の正体がはっきりと名前付きで示されます。
高木たちは、仲良し6人組にもう一人、「博士」と呼ばれていたクラスメイトがいたことを思い出します。それが、森智也。
森のプロフィールを整理すると
- 鷹里小学校6年1組の生徒
- 成績優秀で、何でもよく知っていることからあだ名が“博士”
- しかし卒業前に転校しており、タイムカプセルや卒業アルバム周りの記憶から抜け落ちていた
という立ち位置です。
ここが非常に痛いポイントで、「森が忘れられていた理由」が、
- 特別な大事件ではなく、「途中で転校していったから」程度の扱いだったこと
- その結果、黒塗りアルバムにも名前が出ず、“仲良しグループ”の物語からもこぼれ落ちたこと
に集約されてしまう。
つまり、黒塗りにされた6人はまだ「名前ごと犯罪者扱いされた側」ですが、森は
- 黒塗りされることすらなく
- 夢のアルバムにもほとんど痕跡を残さず
- 存在そのものが「なかったこと」にされていた
存です。
掲示板の“博士”が、6年1組内部の細かい事情に異常なほど詳しかった理由も、ここで腑に落ちます。
彼は単に外部から観察していたのではなく、「輪から外された7人目」として、ずっとあの日の教室を見続けていた、あるいは忘れられたことを恨み続けていた可能性が高い。
8話時点での整理としては、
- 博士=森智也(7人目の同級生)であることは、ほぼ確定
- 掲示板から事件を“実況”していたのも森側の仕業と見るのが自然
- ただし、連続死の実行をひとりでこなせるか、という点では、まだグレー
というラインに立っています。
8話で博士を追う…ちょんまげが死んでしまう
博士=森の名前が浮かび上がったことで、物語は一気に「直接対峙」のフェーズに入ります。
ここで大きな役割を果たすのが、羽立太輔(ちょんまげ)です。
- 掲示板に最初に深く関わり、“博士”と一対一でやり取りしていたのが羽立
- 森の存在を、他の同級生よりも早く「具体的な顔」として思い出していた
- 彼自身、過去のいじめや傍観の記憶に強い負い目を感じていた
だからこそ羽立は、「自分が会いに行く」と一人で森のもとへ向かってしまう。
将たちが慌てて後を追うも、森を捕まえることはできず、結果的に
- 羽立が何者かに襲われ、命を落としてしまう
- 現場には、博士=森が関与しているとしか思えない痕跡
- 唯一“博士”と直接つながっていたキーマンが、ここで退場する
という最悪の展開になります。
この羽立の死には、いくつかの意味が重なっています。
- 物語構造上、羽立は「被害者であり、媒介者」という位置づけだった
→ 掲示板と現実をつなぐ橋のような存在 - 博士=森の正体にもっとも近かった人物が消されることで、真相への直線ルートが断ち切られる
- 一方で、「森は本当に一人でここまでのことをしたのか?」という新たな疑問が強まる
羽立を殺す必要があったのは、
・口封じ(博士の正体や動機に迫りすぎたから)
・あるいは、「自分を覚えていた唯一の同級生」への歪んだ決着
どちらにしても、森/博士の感情は相当こじれていると考えざるを得ません。
ここまでの流れをまとめると、
・掲示板に現れた“博士”というハンドル
・黒塗り6人の外側にいた7人目
・8話で名前を持って回収された「森智也」という存在
この三つが一本の線になり、
・博士=森智也の線はほぼ確定
・ただし、森が「設計者」なのか「駒として利用されている側」なのかは、まだ揺れている
・羽立の死によって、森単独犯説の不気味さと、背後の協力者の気配が同時に濃くなった
というのが、現時点での整理です。
今後は、
・森がどこまで事件の全体像を把握しているのか
・森の背後に、「大人側」「情報操作側」の別の設計者がいるのか
・博士=森自身も、最終的には“裁かれる側”に回るのか
このあたりが、クライマックスに向けた大きな焦点になっていきそうです。
最終回に向けての大予想まとめ
タイムカプセルと黒塗りアルバム、七人目の森智也(博士)、そして「良いこと/悪いこと」というタイトルが、最後に一つの線で結ばれるのはほぼ確実だと思います。
連続死の真相は、単独犯ではなく「忘れられた被害者」と「見て見ぬふりをした大人/同級生」が絡み合った役割分担型の犯罪として明かされるはずです。
そのうえで、高木将と園子が、自分たちの過去の選択をどう引き受けるのかがラストの一番の焦点になり、「あの日の教室で本当に裁かれるべきだったものは何だったのか」という答えが提示される、そんな終幕になると予想しています。
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