現代の天才フレンチシェフが朝鮮時代にタイムスリップし、悪名高い暴君との出会いから料理を通して心を通わせていく。そんな斬新な設定で描かれるロマンティック・コメディ時代劇が、韓国ドラマ「暴君のシェフ」です。
放送開始は2025年8月。初回視聴率は4%台と静かなスタートでしたが、回を重ねるごとに注目度は急上昇。
第8話でついに15.4%を記録し、一気に“国民的ドラマ”の仲間入りを果たしました。日本のNetflixでも連日ランキング上位を独占し、主演のユナ(少女時代)と新鋭イ・チェミンの掛け合いが「胸キュンすぎる!」とSNSを賑わせています。
最大の魅力は、現代グルメと歴史ドラマが見事に融合している点。毎話ごとに登場する創作料理は、コチュジャンバタービビンバから始まり、低温調理の牛肉、鹿肉フルコース、テンジャンスープ、そしてマカロンまでバリエーション豊か。料理が物語のカギとなり、ジヨン(ユナ)の運命を左右する展開に、食欲と胸のドキドキが同時に刺激されます。
ここからは、第1話から最終話までを“全話ネタバレ”で振り返りつつ、視聴者の心を掴んだ名シーンや作中料理の魅力をたっぷりとお届けします。
全話ネタバレ!ドラマ「暴君のシェフ」のあらすじ&考察

それでは第1話から最新話まで、物語の展開と見どころを振り返りつつ、筆者の感想も交えてお届けします。各エピソードでジヨンが作った料理に注目しながら、二人の関係の変化や物語のターニングポイントを丁寧にチェックしていきましょう。
毎回「料理×ロマンス×宮廷陰謀」の三拍子が揃った本作は、回を追うごとに熱量が増し、視聴者をぐいぐい引き込んでいます。ジヨンのひらめき料理が王イホンの心を溶かしていく過程に胸が高鳴り、また側室や大君たちの陰謀が緊張感を高めてくれるのも大きな魅力。
女性目線だからこそ共感できる「切なさ」や「ときめき」もたっぷり味わえました。
ここから先は最終回まで、随時更新しながら物語の行方を追っていきます。料理勝負の行方、マングンロクの秘密、そしてジヨンとイホンの愛の結末…。どう進んでいくのか一緒に見届けましょう。※この記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
暴君のシェフ1話:料理人ジヨン、暴君との運命の出会い
現代でミシュラン三つ星レストランのヘッドシェフ昇進を目前にしていたヨン・ジヨン(ユナ)。ところが、皆既日食の日に飛行機事故に遭い、なんと朝鮮時代にタイムスリップしてしまいます。
目を覚ましたジヨンの前に現れたのは、狩りの最中だった若き王・イ・ホン(イ・チェミン)。彼は日食中に儀式を行わず勝手に狩猟に出ていたため、「天が怒って鬼女(妖怪)が現れた」と勘違いし、その場で斬り殺そうとします。突然の剣幕にジヨンも必死で抵抗。そこへ何者かの放った矢がホンに命中し、馬から転落して崖下へ落ちてしまいました。
ジヨンはチャンスとばかりに負傷したホンを組み伏せ、なんと王様をロープでぐるぐる巻きに!現代女子のパワフルさで暴君を制圧する展開に、思わず痛快!(笑)
1話で作った料理:コチュジャンバタービビンバ
その後、ジヨンはホンを引きずったまま山中をさまよい、一軒の藁ぶき屋根の小屋を発見します。ここで早くも料理人の本領発揮!彼女は飛行機内に非常食代わりに持ち込んでいた調味料を取り出し、ホンの目の前で手際よく料理を始めました。
作ったのは 「コチュジャンバタービビンバ」。持参していたコチュジャン(唐辛子味噌)にバターを合わせ、ご飯と山菜を豪快に混ぜ合わせたアレンジビビンバは、見慣れない洋風アレンジながら香ばしい匂いが食欲をそそります。
ジヨンは縛られたまま怒り心頭のホンにそのビビンバを食べさせ、「よしよし、お姫様。これくらいでいいでしょうか?」とからかいました。普段誰からも逆らわれたことのないホンはこの挑発に屈辱を感じますが、一口食べた瞬間その美味しさに思わず陶然。口では拒否しつつも止まらなくなり、極上の味に暴君も陥落!未知の料理で暴君の舌を虜にしたジヨンの勝利です。
しかし束の間、意地っ張りなホン王は味に感動しつつも「この鬼女め、ただではおかぬ」と復讐心メラメラ。一方ジヨンは「ここが本当に朝鮮時代?!」と混乱しながらも、命の危険から逃れるため必死。こうして現代人シェフ vs. 暴君ホンの奇妙な主従関係が、まさかのビビンバによって幕を開けました。
1話の感想
まるで映画のようなスピーディーな展開で一気に物語に引き込まれました!ユナ演じるジヨンの度胸満点ぶりと機転の利いた行動力が痛快。崖から落ちた王様を容赦なく縛り上げるシーンには「大丈夫!?王様なのに!」とハラハラしつつ笑ってしまいました。
イ・チェミンさん演じるホンも最初は恐ろしい暴君…と思いきや、縛られて「お姫様」呼ばわりされて悔しがる姿がどこかコミカルで可愛い(笑)。ビビンバを渋々食べて「ぐぬぬ…うまい…!」となる表情も絶品で、そのギャップに萌えました。
ジヨンの作ったビビンバは、まさに現在×過去のフュージョン料理第一弾。バターのコクでコチュジャンの辛さをマイルドにしていて美味しそう!暴君も思わず完食するのも納得です。料理が物語のキーになっているのが新鮮で、第2話以降もどんな一皿が登場するのかワクワクしました。

暴君のシェフ2話:王宮の厨房で生き残れ!
王宮に連行されたジヨンは、早速とんでもない目に遭います。ホン王は彼女を「鬼女」と思い込み、処刑しようとしました。ジヨンは咄嗟に「私はここの人間じゃありません!助けて!」と命乞い。
その叫びの中で自分の年齢が「27歳」だと明かしたところ、たまたま宮中の掟で“27歳以上の女性は献上禁止”という決まりがあったため、処刑は一旦回避されました。
九死に一生を得たジヨンですが、身柄は王宮の厨房「水刺間(スラッカン)」に預けられることに。こうして彼女は料理人見習いとして、生き延びる術を探すことになったのです。
しかし宮中での生活は理不尽の連続。料理の腕前を披露しても、王の側近イム・ソンジェ(オ・ウィシク)が「魔女の妖術かもしれん!」と難癖をつけ、ジヨンは鞭打ち刑にされそうになります。さらに追い打ちをかけるように、瀕死だったホン王が宮殿に戻ってきました。
「あの時の殿下=ホン王」だと知ったジヨンは青ざめます。「まさか崖から落とした相手がこの暴君だったなんて…!」と震えるジヨンをよそに、ホン王は「待て、その女を連れて来い」と命令。縄で縛られた屈辱を晴らすべく鬼の形相でジヨンの前に現れ、絶体絶命のピンチに!
ところがホン王はジヨンの顔を見てハッとします。そう、彼女こそ自分を崖から突き落とした張本人。怒りに燃え刀に手をかけますが、次の瞬間ジヨンの服装に目を留めます。彼女が着ていたのは現代のシェフコート。「やはりただ者ではない」と考えたホンは、処刑を中止。さらに追及しようとしたその場に漂ったのは、ジヨンが作っていた料理の匂いでした。
2話で作った料理:真空調理ステーキ
与えられたのは質の悪い硬い肉。それでもジヨンはフレンチシェフの発想で挑みます。肉を柔らかくするため、低温でじっくり火を入れる“真空調理”(低温調理)の手法を応用。現代から持ち込んだ知識を駆使し、見事に美味しいステーキを完成させました。
ホン王が一口食べると、その絶妙な火入れに目を見張ります。外は香ばしく、中は柔らかい。旨味が閉じ込められた肉に、思わず「ほう…」と笑みを浮かべるホン。実は彼、生来の美食家で絶対味覚の持ち主。料理にうるさい彼がここまで満足げな顔を見せるとは、周囲の宮人も驚きを隠せません。「この女、ただ者ではない…」ホンはますますジヨンに興味を抱きます。
ところが、そんな様子を陰から見ていた人物が。ホンの叔父で司饔院の長官・チェサン大君(チェ・グィファ)です。王位を狙う野心家の彼は、ジヨンが王の舌を掴み始めたことに危機感を抱き、ソンジェらを使って排斥を企て始めました。第2話ではまだ策動の芽ですが、後々の火種となる伏線がここに仕込まれます。
2話の感想
舞台が宮廷に移り、早くも波乱の連続。ジヨンが命拾いするくだりはハラハラしっぱなしでしたが、「27歳だからセーフ」というまさかの年齢オチには思わず苦笑。
そして何よりホン王との再会シーン!縛られた恨みを晴らさんと迫るホンに対し、「夜に酒飲んでたから覚えてないのでは…?」と焦るジヨンの表情がコミカルでドキドキしつつ笑えました。
料理シーンも見ごたえ抜群。硬い肉を柔らかくするため低温調理を選ぶジヨンの知恵に「そう来たか!」と感心。ホンが満足げにステーキを頬張る姿には「ほら見たことか!」と胸がすく思いでした。暴君ホンの美食家としての一面が初めて見え、人柄に厚みが加わった印象です。
ただ宮廷内には不穏な人物が…。黒幕感漂うチェサン大君、そしてまだ登場していない側室カン・モクジュ。今後ジヨンがどんな嫌がらせを受けるのか、ますます目が離せません!

暴君のシェフ3話:王を虜にするフレンチコース
いよいよジヨンの料理の腕前が本格的に宮廷で発揮される回です。ホン王はジヨンのビビンバとステーキにすっかり魅了され、「この女をしばらく水刺間で働かせよ」と命じました。かくしてジヨンは王の専属料理人チームに加わり、一介の新人ながら王に料理を提供できる立場を得ます。
しかし当然ながら宮中の視線は冷たく、特にホンの寵愛を受ける側室カン・モクジュ(カン・ハンナ)が面白くありません。彼女は王の寵妃として権勢を誇っていましたが、ホンが自分以外の女性を宮殿に住まわせたのはジヨンが初めてだと聞き嫉妬心を燃やします。
「あの女、ただの料理人ではないわね?」と不安に駆られたモクジュは、ホンに会おうと画策。しかし王は「退け」と面会を断ってしまいます。ジヨンのことで頭がいっぱいのホンに初めて冷たくあしらわれたモクジュは、「なぜ私にそんな仕打ちを?!」と怒りに震えるのでした。
一方その頃ホン王は、ジヨンに「お前の料理の実力を見せてみろ」と提案します。ホンは美食家ゆえ各国の料理にも詳しく、ジヨンがフランス料理のシェフだと知るとフルコースを所望。ジヨンにとっては腕の見せ所!ついに第3話で、フランス式フルコース料理が宮廷に登場します。
3話で作った料理:フレンチフルコース
現代フレンチの豪華な品々がずらりと膳に並ぶと、王族や臣下たちは目を丸くしました。
「なんと斬新な…!」とざわめく中、ホン王は興味津々で一品一品口に運びます。その中にはジヨンお得意のフランベ(洋酒で炎を上げる調理法)で香ばしく焼き上げた肉料理もあり、炎の演出に皆が沸き立ちました。まさにオート・キュイジーヌ(高級フレンチ)のフルコースに、王宮一同が度肝を抜かれます。
ホン王は次々と料理を平らげ、その極上の味に思わず微笑みがこぼれました。そして満足げにジヨンへ一言。「私の心をどう読んだのか。私がこの料理を好きだとどうして分かった?」――実はこの日のメインディッシュ、ホンの亡き母が生前好きだった味付けに偶然似ていたのです。
母の記憶が薄いホンですが舌は覚えていたのでしょう。その心の琴線に触れる味に出会い、ホンは感激。ジヨンは狙って作ったわけではなかったものの、料理で王の心を掴んだ瞬間でした。
待令熟手への抜擢とモクジュの嫉妬
食事の後、ホンとジヨンは二人きりで会話を交わします。ここでホン王は驚くべき提案をしました。「ジヨン、お前を正式に待令熟手(テリョンスクス)に任じる」――これは水刺間のトップ料理長に当たる地位です。ジヨンは新参者ゆえ「そんな大役、私には…」と戸惑いますが、ホンは「お前の料理にはそれだけの価値がある」と譲りません。フレンチコースを通じてジヨンの料理に心酔してしまったホンは、彼女の手料理を毎日食べたい、もっと新しい味を知りたいという好奇心を抑えられなくなっていたのです。
異例のスピード出世で待令熟手に抜擢されたジヨン。これには宮中大騒ぎ!案の定モクジュは「料理人風情が王妃気取り?!許せない!」と怒り狂い、ついにジヨン追い出しを本格化させます。モクジュは王に絵画(明から献上された美人図)を口実に会おうとしますが、ホン王は「今宵はジヨンに料理を教わる」とまたも門前払い。完全にプッツンしたモクジュは、ジヨンに面と向かって「身の程をわきまえなさい!」と凄みます。
権力者だったモクジュが初めて味わう敗北感…嫉妬に狂った彼女の表情が鬼気迫り、ジヨンも恐怖を覚えます。「王の寵愛を受けたからっていい気にならないことね。宮廷から追い出してやる…!」――ついに女の戦いが勃発しそうな予感を残して第3話は幕を閉じました。
3話の感想
ジヨンのフレンチフルコース、豪華で見ているだけでお腹が空きました!鴨のローストやポタージュスープなど、朝鮮王朝の食卓に並ぶはずのない洋食の数々に皆が驚くシーンは痛快。
ホン王が「どうして分かった?」と微笑む場面では、彼の中にある繊細な心が垣間見えてグッときました。普段は暴君として冷酷非情なのに、美味しい料理を前に無邪気に笑う青年の顔になるギャップがたまりません。
ここでホンがジヨンを待令熟手に抜擢したのも驚き!愛情とまではいかずとも、かなり彼女に心を許し始めている様子にニヤニヤしました。そりゃモクジュが嫉妬で爆発するのも無理はないですが…モクジュ役カン・ハンナさんの鬼気迫る嫉妬演技も迫力満点で、思わず圧倒されました。
この回あたりからホン→ジヨンへの視線が明らかに優しくなっていて、ロマンスの予感に胸が高鳴ります。今後ジヨンがいじめられないか心配ですが、負けずに頑張ってほしいです!

暴君のシェフ4話:心を癒す母の味噌汁
宮廷の料理人となったジヨンは、さっそく難題に直面します。水刺間では料理人たちのトップ「大領熟手(テリョンスクス)」の座を懸けた料理対決が行われることに。
待令熟手に任命されたばかりのジヨンですが、正式な大領熟手=料理長の地位を得るには伝統的なコンテストで勝利しなければなりません。第4話はその運命の宮廷料理対決から始まります。テーマはズバリ「孝(親孝行)」。審査員は威厳に満ちたインジュ大王大妃(ソ・イスク)。ホン王の祖母にして絶大な権力を誇る人物です。難癖の多い彼女にどう挑むか、ジヨンは頭を抱えます。
そんなジヨンにヒントをくれたのは、老内官のユン・チュンシク。彼が「大王大妃様は昔、お母様の味噌汁の清々しいコクを探しておられる」と教えてくれました。幼い頃に母を亡くした大王大妃がずっと忘れられずにいる味…。ジヨンは「孝」の心を料理で表現するならこれだと閃きます。
4話で作った料理:シジミとほうれん草の味噌汁
対決当日、ジヨンが用意したのは「シジミとほうれん草の味噌汁」。
さらに白いご飯と旬野菜のおかずを添え、一汁三菜に仕立てました。見た目は質素ですが、貝のダシが効いた澄んだスープの香りに大王大妃はハッとします。一口すすると「これは…!」と目を見開き、幼き日に母が作ってくれた味の記憶が蘇りました。
温かく清らかな旨みに涙ぐむ大王大妃。ジヨンの料理には「健康と長寿を願う心」が込められており、その思いまで伝わった瞬間でした。テーマ「孝」をこれ以上なく表現したジヨンは見事優勝。正式に大領熟手の座を得て、料理人チームを率いる立場となります。
味噌パスタで王を癒す
晴れて料理長となったジヨンですが、対決後ホン王の心は不安定に。祖母やモクジュから亡き母后の話題を突きつけられ、幼少期に母を毒殺で失った傷が疼いてしまったのです。王は部屋に閉じこもり、宮廷中が騒然。ジヨンは「きっとお母様のことだ」と察し、なんとか慰めたいと考えました。
彼女が選んだのは父との思い出の味「味噌パスタ」。
母を亡くし、父に育てられたジヨンにとって特別な料理です。テンジャン(韓国味噌)とトマトを合わせたオリジナルレシピのパスタを作り、酔って疲れ切ったホンに差し出しました。
ホンは無言で口に運び、優しい味噌とトマトの調和に表情を和らげます。「俺と同じじゃないか…」――幼くして母を亡くした者同士、言葉なくとも心が通じ合う瞬間でした。ホンは照れ隠しに「…ありがとな」と呟き、ジヨンも安堵の笑みを浮かべます。
迫る陰謀と不穏な影
しかし平穏は長く続きません。ホンが命じていた母后毒殺の真相調査を進めていた臣下が、何者かに襲われ重傷を負う事件が発生。王は「誰も信じられない!」と激昂し、再び心を闇に沈めてしまいます。
酒に溺れるホンは夜半、「ジヨンを呼べ」と命令。眠っていたジヨンは叩き起こされ、酔いつぶれた王の元へ駆けつけます。床に崩れ落ちたホンを抱き起こそうとした、その瞬間――物語は次回へと続きます。
4話の感想
前半の料理対決は感動的でした!ジヨンが大王大妃のために作った素朴な味噌汁とご飯が、豪華な料理を凌ぐ結果となり、「料理は気持ち」と改めて思わせてくれました。涙ぐむ大王大妃のシーンではこちらもウルっと。後半ではホンの心の脆さが描かれ、モクジュが不用意に母の話題を出してしまったことが地雷だったと痛感しました。
そこでジヨンが自分の思い出の味「味噌パスタ」でホンを慰める展開は胸熱!味噌とトマトを合わせる斬新なレシピが本当に美味しそうで、SNSでも再現レシピが話題になったのも納得です。二人の共通点――幼くして母を亡くした者同士――が明らかになり、絆が深まったのも嬉しいポイントでした。
ラストは酒に溺れたホンがジヨンを呼びつける緊迫のシーンで終了。抱き起こそうとするジヨンに何が起こるのか…ドキドキの引きで、次回が待ちきれませんでした!

暴君のシェフ5話:忘れられたキスと料理で近づく心
第5話は、ジヨンとホン王の関係性が大きく揺れ動く回。前夜のキスをめぐるすれ違い、嫉妬で暴走するカン側室、渦巻く暗殺計画…。
そこに「食は人の心を動かす」という本作のテーマが鮮やかに描かれ、胸キュンと緊張が入り混じるドラマチックな展開となりました。
干し鱈スープと忘れられたキス
物語は、前夜ホンと交わしたキスをめぐり怒り心頭のジヨンが、厨房で干し鱈を叩きつけるシーンから幕を開けます。
その干し鱈でスープを作りホンに差し出すも、彼は酔っていたためキスの記憶がまったくなくポカン…。必死に説明しようとするジヨンの話も上の空で、彼は混乱するばかりです。
そこへ内官チャンソンが「王様は昨夜ジヨンにキスしました」と爆弾発言!顔を赤らめるホンですが、王という立場が邪魔して素直に謝ることができません。このすれ違いが二人の距離をぎこちなくし、視聴者も「早く仲直りして!」とヤキモキさせられました。
宮廷を揺るがす嫉妬と陰謀
一方、宮廷内の空気はますます張り詰めていきます。カン側室は、ホンが自分を避けジヨンに心を向けていると知り嫉妬に狂い、料理長メンにヒ素を渡し「王の身体検査の日にジヨンを毒殺せよ」と冷酷な命令を下します。
愛よりも執着、狂気に傾いた姿はまさに“悪女”そのもの。
また、王の叔父ジェサン大君は、金ヨンサン大臣が王暗殺を企てていると疑い、刺客コンギルの動向に注目。
誰が味方で誰が敵なのか分からない緊張感が漂い、視聴者の不安を煽りました。
暗殺計画と新たなライバル
料理対決の裏で、ジェサン大君は金ヨンサン大臣が王暗殺を企てている証拠を探り、刺客コンギルの名を浮上させます。
しかしコンギル自身も宮廷の秘密を探っており、敵か味方か分からないまま謎は深まるばかり。
政治的な陰謀とサスペンスが重なり、次回への大きな伏線となりました。
5話で作った料理
- 干し鱈スープ
怒りの感情を込めながらも味は絶品。ホンも思わず美味しく味わってしまう一椀。 - 鶏の滋養スープ
食欲をなくしたホンを思って作った優しいスープ。王の心と体を温め、笑顔を取り戻させました。 - 冷たい鶏スープ(カン側室の料理)
さっぱりとした味わいでしたが、ジヨンのシュニッツェルには及ばず。 - シュニッツェル(豚カツ)
ジヨンが果敢に挑んだ洋風カツレツ。サクサク衣とジューシーなお肉がホンとジェサン大君の舌を魅了しました。
5話の感想
第5話は、怒り・嫉妬・陰謀・癒やし…と感情のジェットコースター!見どころ満載でした。
前夜のキスを忘れていたホンに怒るジヨン、嫉妬で暴走するカン側室、そして渦巻く暗殺計画。すべてが交錯し、息をつく暇もありません。
特にシュニッツェル対決は最高!あのサクッという音とホンの幸せそうな表情に、こちらまでお腹が鳴りました(笑)。
ジヨンの料理はいつも人の心を温め、ホンも少しずつ彼女を認め始めています。
温室での謝罪未遂&転倒シーンは完全に胸キュン要素満載!「女性として見ている」と言いかけたホンにドキッとしました。照れ隠しが可愛いし、二人のロマンスが着実に進展しているのが分かってニヤニヤ。
陰謀の影はますます濃くなっていますが、同時に二人の絆も強くなっている――。第6話以降、恋も政治も料理もますます目が離せません!

暴君のシェフ6話:黒ごまマカロンと恋の予感、国家を懸けた三番勝負へ
第6話は、ジヨンとホン王の距離がぐっと近づく甘酸っぱい瞬間と、朝鮮と明の威信をかけた大勝負の幕開けが同時に描かれた濃密な回でした。失われた「マングンロク」、お忍び市場デート、黒ごまマカロンの衝撃、そして三番勝負の発表――恋、笑い、緊張が入り交じるストーリーに視聴者は引き込まれます。
失われたマングンロクと酔っぱらいダンス
温室で転んだ拍子に、ジヨンとホンは未来へ戻る唯一の鍵「マングンロク」を失ってしまいます。ジヨンは絶望し、ホンは「必ず見つける」と約束。
しかし不安を抱えたジヨンは、その夜厨房仲間と酒盛りをし、酔って歌い踊る姿を披露。毅然とした普段とのギャップが愛らしく、ほっとさせるコメディシーンでした。
三番勝負の挑戦状
ユクンはさらに「料理で三番勝負を」と要求。勝てば朝鮮から100人の女性とすべての高麗人参を差し出せと迫ります。
イホンは激怒しつつも受け入れ、「勝ったら砂糖や小麦粉を寄越せ」と条件を突きつけました。命を懸けた戦いに臨む決意を固めるジヨン。その姿は宮廷料理人としての矜持そのものでした。
宮廷に渦巻く陰謀
同時期、宮廷内では権力争いが激化。大妃は明国に支援を求め、叔父ジェサン大君は甥を失脚させようと「王は無能」と触れ回ります。思惑が錯綜する中、ジヨンは「私の料理でしか国を救えない」と強烈なプレッシャーに押し潰されそうになります。
三番勝負のテーマとジヨンの決意
三番勝負の課題は「未だ見たことのない肉料理」「対戦コクの料理」「高麗人参スープ」。
準備期間はわずか5日。ユクンは「勝てば女性と人参をすべて持ち帰る」と宣言し、イホンは「勝ったら砂糖と小麦粉を輸入せよ」と応じました。強烈なプレッシャーを背負いながらも、包丁を研ぎ決意を固めるジヨン。ラストシーンの真剣な眼差しは、次回への期待を大いに高めました。
第6話で作った料理
- 黒ごまマカロンタワー
朝鮮食材とフレンチ技法を融合した一皿。国の誇りを守る象徴となり、ユクンを黙らせました。 - 市場での新レシピ構想
唐辛子やイリスを使った創作の着想。ユン内官からチリパウダーの製法を学ぶ場面も描写。 - 宮廷料理人の訓練
包丁技術や火加減の練習を徹底。仲間が再び結束する姿が印象的でした。
6話の感想
第6話は「恋と国家の誇り」が同時に描かれた神回!市場デートは完全に恋人ムードで、ホンがノリゲを贈る場面では胸キュンが止まりませんでした。一方で黒ごまマカロンはビジュアルも美しく、ジヨンの「料理で誇りを守る」という強い意志が際立ちました。
さらに宮廷の陰謀やユクンの横暴な要求が不安を煽りつつも、「ジヨンなら絶対に勝てる」と応援したくなる展開。包丁を研ぐ彼女の姿は視聴者の気持ちを代弁しているようで、次回の本戦が待ちきれません。
恋、料理、国家の誇り――そのすべてが詰まった第6話。ロマンスと緊張感が絶妙にブレンドされた濃密な回で、大満足でした!

暴君のシェフ7話:圧力鍋を巡る旅と迫る料理対決
第7話は、宮廷を離れたジヨンとイホンの小さな旅、そして明国との料理対決を巡る陰謀と攻防が描かれました。
旅の道中の胸キュン要素と、命を狙われる緊張感、さらに料理で人の心を掴むジヨンの力が存分に発揮された回です。
圧力鍋を求めて発明家のもとへ
明国との三番勝負の最終戦で提供する予定の参鶏湯には、鶏肉を短時間で柔らかくする圧力鍋が必須。
しかし朝鮮時代には存在しないため、ジヨンは伝説の発明家の末裔チャン・チュンセンを訪ねることを決意します。本来はソンジェが同行する予定でしたが、男装しても美しいジヨンを心配したイホンが自ら護衛役を申し出て、コンギルと共に出発。道中、イホンがジヨンの肩に手を回すとソンジェに「まるで夫婦のようだ」とからかわれ、嫉妬心を覗かせる場面もありました。
雨の日のパジョンで心を動かす
チュンセンの家では、仕掛けられた罠からポン菓子が降り注ぐというコミカルな歓迎。
しかしチュンセンは「国を救う気はない」と協力を拒みます。そこでジヨンは、雨の日に食べたくなるパジョンを焼く作戦に。香ばしい匂いに誘われたチュンセンが一口かじると、故郷の記憶が蘇り心を動かされます。ジヨンの「料理人の喜びは誰かの笑顔」という言葉に胸を打たれ、ついに圧力鍋の製作を引き受けるのでした。
刺客の襲撃と帰還
圧力鍋が完成し帰路につこうとした矢先、刺客がジヨンたちを襲撃。
チュンセンの罠や武器で一時的に応戦するも形勢は不利となり、ジヨンはショックで気絶し手首を負傷。圧力鍋の蓋も破損してしまいますが、チュンセンが「必ず届ける」と約束し、イホンたちは都へ戻ります。その裏でジェサン大君が唐辛子粉を盗ませるなど、さらに妨害が続いていました。
7話で作った料理
- パジョン(ネギのチヂミ):チュンセンを説得するために焼いた一皿。香ばしさと郷愁で心を動かした。
7話の感想
第7話は恋とアクション、料理が絶妙に絡んだ神回でした。嫉妬心からお忍びで旅に同行するホン王の可愛さ、ジヨンのパジョンで心を動かされる発明家チュンセンの場面、そして刺客からジヨンを守るホンの勇姿に胸キュンが止まりません。料理対決がどうなるのか…?注目していきましょう!

暴君のシェフ8話:盗まれたコチュ粉と料理人たちの誇り
第8話は、ついに始まった明国との料理対決の緊迫感と、裏でうごめく陰謀や料理人たちの誇りが描かれた回でした。ラウンドごとの攻防に加え、ジヨンや仲間たちの心情も丁寧に描かれ、スリルと感動が詰まった展開となりました。
ラウンド1:未知の肉料理と盗まれたコチュ粉
第一ラウンドのテーマは「世界で誰も食べたことのない肉料理」。ジヨンは朝鮮の食材を活かし、コチュジャンとコチュ粉を使った創作料理で挑もうとします。しかし調理直前、秘密裏に準備していたコチュ粉が消えていることに気づきパニックに。実はヤ・フェイシュがジェサン大君と裏取引をし、コチュ粉を持ち去っていたのでした。
時間のないジヨンは即座に方向転換。フランスで学んだ技術を応用し、米酒を隠し味にしたブライズドビーフ・ブルギニョンを仕上げます。ワインと肉の芳醇な香りに、審査員のホン王や重臣たちは驚きを隠せません。
一方フェイシュは、盗んだコチュ粉で作った辣油を使い、四川料理の宮保鶏丁(クンパオチキン)を披露。強烈な辛味とシビれるような山椒の風味で明国使節を唸らせます。
審査は明国優勢と見られましたが、ジヨンはあえてフェイシュの料理を試食。辣油の中に自分たちのコチュ粉の香りを感じ取り、盗難を告発します。タン・バイロンは甥フェイシュの不正に激怒し敗北を認めましたが、ホン王は国際的な面子を考慮し「公平を期して引き分け」と裁定。この判断が、料理人としての誇りと政治的駆け引きの難しさを象徴していました。
ラウンド2:北京ダックと金蓮花包
続くテーマは「相手国の料理」。ジヨンは明国の代表料理・北京ダックを選びます。しかし前話で手首を負傷しており、自ら包丁を握れません。そんな中、カン側室に母を人質に取られていたシェフ・メンは、密かにギルグムへ包丁技を伝授。競技当日、メンは怪我を負わされますが、ギルグムが代役を務め、見事に皮を切り分けます。
ジヨンはさらにパンプキンを用いて臭みを消し、独自の工夫を加えた北京ダックを完成。パリパリの皮としっとりした肉の食感に、審査員は驚嘆します。
一方バイロンは、蓮の根・茎・葉・花すべてを使った精進料理金蓮花包を披露。10年前に朝鮮の僧侶に命を救われた過去を語り、その恩返しとして料理に込めた思いを明かしました。美しさと物語性に観客は感動。北京ダックの完成度と金蓮花包の深い背景、甲乙つけがたい対決は、結果発表を次回に持ち越す「焦らし展開」で幕を閉じました。
第8話で作った料理
- ブライズドビーフ・ブルギニョン:即興で生み出されたワイン煮込み。母の記憶を込めた一皿。
- 宮保鶏丁(クンパオチキン)辣油仕立て:盗んだコチュ粉で作られた四川料理。辛さで観客を魅了。
- 北京ダック:ギルグムが切り分けを担当。パンプキンを使ってアレンジしたジヨンの工夫が光る。
- 金蓮花包:バイロン渾身の精進料理。命を救われた恩を込め、観客の涙を誘った。
8話の感想
第7話は、料理対決の臨場感と裏での人間模様が絶妙に絡み合い、まさに神回でした!ジヨンの即興力と母への思いがブルギニョンに込められた場面では胸が熱くなり、ギルグムが活躍した北京ダックのシーンには涙…。そして、料理人たちの誇りが国境を越えて描かれたことに感動しました。
ホン王の裁定には賛否もありましたが、政治的判断と料理人としての公平さを両立しようとする姿に彼の成長を感じます。次回、いよいよ最終ラウンド。ジヨンと仲間たちがどう戦うのか、期待が高まるばかりです!
早く次を観たい!と心がざわつく、第8話はそんな強烈な余韻を残すエピソードでした。

暴君のシェフ9話:明との対戦と急展開
第9話は、いよいよ朝鮮と明国の料理対決の最終ラウンドが決着する重要な回です。料理バトルの緊張感に加え、宮廷内の陰謀やジヨンと王の恋模様が複雑に絡み合い、物語は大きく動き出しました。
第2ラウンドの引き分けと王の裁定
物語は第8話のラストから続き、ジヨンの「北京ダック」とバイロンの「金蓮花包」の採点結果が発表されます。
しかし明国の使節がバイロンにわずか1点しか与えず、あまりに不公正な判定にイホン王は憤慨。王は「料理人自身が互いを評価せよ」と裁定しますが、結局どちらにも点数はつかず再び引き分けとなりました。
これにより、勝敗は最終ラウンドへと持ち越されます。暴君と呼ばれながらも、公平さを守ろうとする王の姿が印象的な場面でした。
五鶏湯がもたらす感動
五種類の鶏肉ともち米、高麗人参や棗を煮込んだ五鶏湯は、圧力鍋で短時間ながらも旨味を凝縮させた逸品。
審査員の一人である大監督コン・ウェンリーは、長年味を感じられなかった舌が蘇り、亡き祖母の面影を思い出して涙を流します。
料理が人の心を動かす瞬間を描いたこのシーンは、第9話の大きなハイライトでした。結果、朝鮮側が最終ラウンドを制し、国の威信を守ることに成功します。
王とジヨン、恋の進展
対決後、王はジヨンの手を取って茶を差し出し、彼女の傷を気遣う優しさを見せます。
茶碗に映る月を眺めながら心を通わせるシーンは、二人の関係が大きく進展したことを示すものでした。また、王はジヨンに新しい衣装を贈り、「君に会いたかった」と素直な気持ちを告白。これまで「暴君」と呼ばれた彼の柔らかい一面が印象に残ります。
カン側室とジェサン大君の陰謀
一方、宮廷では暗雲が立ち込めます。カン側室とジェサン大君は権力奪取のため、幼い王弟ジェソンを毒殺し、その罪をジヨンに着せる計画を進めていました。
無邪気にジヨンの料理を喜んで食べていたジェソンが突然倒れる場面は衝撃的で、第9話最大の不穏な幕引きでした。ジヨンは濡れ衣を着せられ、投獄されてしまいます。
まとめ
第9話は、料理対決の勝利と同時にジヨンの投獄という衝撃の展開で幕を閉じました。圧力鍋で仕上げた五鶏湯の感動と、権力者たちの陰謀による絶望。その落差が視聴者の感情を大きく揺さぶります。王とジヨンの絆は深まったものの、二人の未来にはさらなる困難が待ち受けていることを予感させる回でした。

暴君のシェフ10話:後ほど更新
暴君のシェフ11話:後ほど更新
暴君のシェフ12話:後ほど更新
「暴君のシェフ」の全話のまとめ&感想
※全話公開されたら更新します。
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