第1話で突然500年前の朝鮮時代に飛ばされてしまったヒロイン、ヨン・ジヨン(ユナ)。
訳も分からず遭遇した若き王イ・ホン(イ・チェミン)から「鬼女」と誤解され命を狙われますが、持ち前のシェフ魂で振る舞った料理が功を奏し、なんとかその場を切り抜きました。

第2話では、そのジヨンがさらに大きなピンチに追い込まれます。現代では考えられない人権無視の仕打ちを受けながらも、彼女は機転と料理の腕を武器に暴君の心と舌を捉えるのです。
果たしてジヨンは暴君のもとで生き残れるのか?そして冷酷だった王にも変化が訪れるのか――ハラハラドキドキの展開が繰り広げられました。
「暴君のシェフ」第2話の見どころ…料理で運命を切り拓くジヨンと暴君の心の揺らぎ

料理で大逆転! 真空低温調理で牛肉を極上の一皿に
第2話最大の見どころは、ジヨンが現代の調理テクニックを駆使して披露する牛肉料理です。
牢に入れられ絶体絶命の状況から、真空低温調理を応用して柔らかな牛肉料理を完成させ、絶対味覚を誇るホン王を唸らせました。
粗末な道具と限られた食材しかない環境で、現代知識を生かして料理の可能性を広げる姿は爽快。ここで初めてジヨンが単なる「異邦人」ではなく、宮廷に必要とされる存在として認められていきます。
タイムスリップの秘密に接近? 王が感じた違和感と手がかり
イ・ホンはジヨンの持ち物の中から、朝鮮時代には存在しない現代的な品を発見します。そこに違和感を覚え、彼女が普通の出自ではないことに気付き始めるのです。
ホンの関心はジヨンを「鬼女」として遠ざける方向から、彼女を宮廷の中心へと導く方向に変化。ジヨンの存在が王朝にどんな波紋を広げるのか、タイムスリップの秘密と共に今後の展開に大きな影響を与えそうです。
ジヨンVS.朝鮮時代の常識 現代女性が封建社会に挑む痛快さ
牢に入れられたジヨンが「こんなの人権無視!」と憤るシーンは視聴者の共感を呼びました。
朝鮮王朝の女性蔑視的な慣習、特に全国から美女を集める後宮選抜制度「採紅(チェホン)」の存在は衝撃的。現代の価値観を持つジヨンが、この封建的な世界でどう立ち向かうのかが大きな見どころです。
理不尽さに声を上げる彼女の姿は痛快で、作品に強いテーマ性を与えています。
暴君の意外な素顔 恐れられる王の繊細な一面
「稀代の暴君」と恐れられるイ・ホンですが、第2話では意外な繊細さが描かれます。
母の死という過去の傷を抱え復讐心に駆られる一方で、ジヨンの料理に触れることで心が揺らぎ始めるのです。恐怖の象徴だった王が少しずつ“人間”らしさを取り戻していく様子は胸キュン必至。視聴者に「救ってあげてほしい」と思わせるだけの説得力を持っていました。
コミカルな掛け合いとロマンスの予感 噛み合わないやり取りから始まる恋
ジヨンとホンの掛け合いはまるでコントのように噛み合わず、思わず笑ってしまう場面が多数。
最初は反発し合う二人ですが、美食を通して少しずつ距離が縮まる過程が描かれ、ロマンスの兆しが見え始めます。
ユナがイ・チェミンより実年齢で11歳年上というキャスティングも話題を呼び、物語にリアルなスリルを添えています。コミカルさと胸キュンを同時に楽しめる関係性が、この先どう発展していくのか期待が高まります。
「暴君のシェフ」第2話のあらすじ&ネタバレ

反逆者として捕らえられたジヨン
第1話の終盤、ジヨンは王の兵たちに「ここです!」と声をかけてしまい、反逆者として捕らえられます。イ・ホンが「余を侮辱した者を探せ」と命じていたことを知らなかった彼女は、善意の行動が裏目に出てしまったのです。
王宮に連行されたジヨンは牢に放り込まれ、理不尽な現実を目の当たりにします。現代の価値観では到底理解できない状況に憤りを覚えながらも、ジヨンは生き延びる道を探し続けました。
やがて王宮に戻ったイ・ホンの前で、ジヨンの処遇が大妃を交えて議論されます。暴君として恐れられる王が相手では、処刑されても不思議ではありません。
しかしイ・ホンは縄で縛られたジヨンを前に「この女は奇妙な膳を出し、余を惑わせた」と告げ、彼女を待令熟手(王の食膳を預かる水刺間のトップ料理人)に任命。自ら刀で縄を断ち切り、ジヨンの命を救います。思いがけない展開にジヨンは戸惑いつつも、三ツ星シェフから“暴君のシェフ”へと運命を変えることになったのです。
現代料理で暴君の舌を魅了
厨房に入ったジヨンは、他の料理人からは歓迎されず冷たい視線を浴びます。そんな中、彼女に「王を満足させる料理を作れ」という試練が課されました。ここは500年前の台所。限られた器具と食材しかなく、絶対味覚を持つ王を納得させる料理を作ることは至難の業です。それでもジヨンは発想力を駆使し、現代の技法を応用して挑みます。
ジヨンが生み出したのは、真空低温調理を応用した牛肉料理。肉を密封して一定温度でじっくり加熱し、仕上げに香ばしく焼き上げるという、当時では考えられない方法でした。柔らかさとジューシーさを兼ね備えた一皿は、塩や香草でシンプルに味付けされ、盛り付けも美しく仕上げられます。
初めて味わう調理法に、イ・ホンは一口ごとに驚きを隠せず、やがて満足げに微笑みます。第1話で衝撃を受けたコチュジャンバタービビンバに続き、今回の牛肉料理でも完全に魅了されたのです。緊張して見守っていたジヨンは胸を撫で下ろし、イ・ホンは彼女を正式に王専属の料理人と認めました。料理の力で窮地を脱したジヨンは、宮廷で生きていく足場を確かなものにします。
タイムスリップの秘密に迫る影
物語の終盤、イ・ホンはジヨンの持ち物に不思議な違和感を覚えます。未来から持ち込んだ古書『望雲録』や携帯電話などが目に留まった可能性がありました。明言はされないものの、イ・ホンはジヨンが普通の来歴を持たない人物であると直感します。
その違和感を胸に秘めつつも、イ・ホンはジヨンを自分の近くに置く決断を下しました。こうして第2話は、ジヨンが正式に王のもとで料理人として働き始めるところで幕を閉じます。反逆者から専属料理人へ――大逆転を果たしたジヨンの運命は、宮廷での波乱に満ちた日々へと続いていきます。料理を通して暴君の心を揺さぶる彼女の活躍が、今後どんな奇跡をもたらすのか期待が高まります。
「暴君のシェフ」第2話の作った料理

第2話でジヨンが作った料理は、牛肉を真空低温調理で仕上げた一品です。
現代の調理法である低温調理(いわゆるスー・ヴィード)を、500年前の王宮で再現するという大胆な試みでした。具体的な料理名は明示されませんでしたが、手に入る材料から推測すると「柔らかいローストビーフ」に近いものだったと考えられます。
ジヨンは厚みのある牛肉を血抜きし、布や革袋で密封したうえで一定温度の湯に浸し、じっくり火を通しました。現代でいう真空調理と同じ原理です。こうすることで旨味と肉汁を閉じ込め、中心まで加熱しても固くならないよう工夫しています。十分に加熱した後は強火で表面を焼き付け、香ばしい焦げ目を付けながら中はピンク色のジューシーな仕上がりに。味付けには塩と、当時の宮廷で入手できたであろう香味野菜(ニンニクや生姜、薬味類)を使い、素材の風味を引き立てています。さらにフレンチシェフらしく、仕上げにバターを落としてコクを加えた可能性も感じられました。
この低温調理の牛肉は、当時の人々にとって驚きの柔らかさとジューシーさを備えた一皿。王イ・ホンも「これは今まで口にしたことがない」と感嘆し、辛口で知られる宮廷料理人たちも舌を巻くほどの出来栄えでした。第1話ではジヨンが持参したコチュジャンで斬新なビビンバを作り王を驚かせましたが、第2話では調理技法そのものを武器にし、見事成功を収めたのです。
限られた環境で現代の知識を最大限に活かし、新たな美味を生み出すジヨンの創造力が光ったシーンでした。画面越しにも、ほろりと箸でほぐれるような極上の牛肉の食感が伝わってきて、視聴者の食欲を刺激する場面となりました。
「暴君のシェフ」第2話の感想&考察

現代女性ジヨンが突きつける時代のギャップ
第2話で強く印象に残ったのは、現代からやって来たジヨンの存在が、朝鮮王朝時代の価値観を根底から揺さぶる姿でした。牢に放り込まれた彼女が「ここじゃ人命も人権も無視されてる!」と憤るシーンは、視聴者の共感を呼ぶ名場面。封建的な男尊女卑や身分制度が当たり前の世界に、21世紀の女性として毅然と物申すジヨンの姿は痛快でした。
また、全国から美女を集めて後宮を選ぶ「採紅」という制度が描かれましたが、これを知ったらジヨンはどんな反応を見せるのかと想像するだけでワクワクします。きっと黙って従うはずがなく、視聴者も胸をすく思いをするでしょう。
さらに、ジヨンは大胆で行動力がある一方で、思いやりも忘れないのが魅力です。牢で出会った少女ギルグムと心を通わせ、すぐに協力関係を築いた場面にはほっとしました。未来から来たと信じてもらえなくても、明るさと前向きさで周囲を巻き込み、友情や連帯感を生み出していく彼女の姿に力をもらえます。
フェミニズム的視点で見ても、ジヨンの奮闘は現代に通じるものがあります。「女性だから」と抑圧されていた時代で声を上げ、才能を示して道を切り拓く姿は、視聴者に勇気を与えます。王宮の厨房では男性料理人から偏見や嫌がらせを受けましたが、持ち前の負けん気で突破。第2話ラストで厨房トップに任命されたことは大きな意味を持ちます。500年前の男社会で、女性が腕一本で認められたのですから。今後は側室モクジュや大妃など宮廷女性たちとの関わりも描かれそうで楽しみです。
暴君イ・ホンの孤独と変化に胸が疼く
イ・ホン王の人物像も、回を重ねるごとに深みを増しています。第1話では鬼女=ジヨン出現に取り乱して怒り狂う姿が描かれましたが、同時に“憎めない不器用さ”も漂わせていました。第2話ではさらに人間らしい側面が見えてきます。
特に印象的だったのは、ジヨンの料理を味わう時のホン。少年のように目を輝かせ、美味しさに心を奪われる姿はとても愛らしく、視聴者の胸をくすぐりました。普段は冷酷な王が、一瞬柔らかな表情を見せるだけでギャップ萌え必至。ユナ演じるジヨンもそんなホンの姿に思わず笑みをこぼし、料理を通じて二人の心が繋がる場面はとても温かかったです。
ホン王のモデルとなったのは史実の燕山君。母を幼くして失い、孤独と憎しみに囚われて暴君となった人物です。ドラマでも母の死や陰謀がほのめかされ、彼の孤独が丁寧に描かれていました。母の形見を手に取るシーンは、表情こそ硬いものの、胸の奥で癒えない痛みを抱えているのだと感じさせます。
そんな彼にとってジヨンは光のような存在。誰も本気で心配してくれず、恐れられてきた王に対し、物怖じせず意見し、美味しい料理で驚きを与える特別な女性です。「こんな味が世の中にあったのか」と感嘆するホンの言葉には、料理以上に心の渇きを癒された意味が込められていたのではないでしょうか。冷たい鎧に覆われた心が、ジヨンの料理で少しずつ溶けていくようでした。
イ・チェミンの演技も見事で、鋭い眼差しから柔らかなまなざしへと移ろう過程が繊細に表現されています。第2話ラストでホンがジヨンを側に置く決断をしたのも自然な流れ。暴君としての未来が変わるのかもしれない、と想像させる展開に胸が熱くなりました。
二人の距離とこれからに期待!
第2話で、ジヨンとホンは「料理人と王」という主従関係を確立しました。今後は接触の機会が増え、互いに惹かれ合いながらも衝突することになるでしょう。ホンはジヨンを「唯一自分の舌を満足させる存在」として強く意識し、ジヨンも命の恩人であり才能を認めてくれたホンに感謝と親しみを抱き始めています。ツンとした態度を取りながらも心の距離が縮まっていく二人に、早くもロマンスの予感が漂います。
しかし、宮廷は波乱の舞台。ホンの寵愛する側室モクジュの存在が、二人の関係を大きく揺るがすでしょう。第2話でも彼女は早速ジヨンに警戒心を示し、叔父ジェサン大君と共に企みを巡らせていました。モクジュは史実で燕山君に大きな影響を与えた張緑水をモデルにしていると思われ、ジヨンとのライバル関係は激化必至。恋の三角関係だけでなく、権力闘争も絡む複雑な展開に期待が高まります。
個人的には、ジヨンとホンにはすぐ恋に落ちるのではなく、世直しのバディとして活躍してほしいと感じました。若き王ホンはまだ完全な暴君ではなく、ジヨンの影響で正しい道を選べる可能性があります。第2話でもジヨンの行動力に触発される描写があり、今後は二人が力を合わせて宮廷の腐敗や因習を打破していく展開もあり得そうです。想像するだけで胸が躍ります。
まとめ
第2話を観終えての感想を一言でいえば、「期待以上に面白い!」です。タイムスリップ、料理、宮廷ドラマという要素が絶妙に絡み合い、笑いあり胸キュンありで全く飽きさせません。ジヨンの奮闘に共感し、ホン王のギャップに心を射抜かれ、気付けば物語に夢中になっていました。
視聴率も第1話の4.9%から第2話では6.6%へと上昇し、韓国のみならずNetflixを通じて世界的に人気を集めています。ジヨンが次にどんな創作料理で人々を驚かせるのか、ホン王の心がどう愛と美味で解きほぐされていくのか――第3話以降も見逃せません。
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