第5話のラストで登場した“博士”という名前が、「良いこと悪いこと」の物語を一気に加速させました。
高木(間宮祥太朗)たち6人が「仲良しグループ」だと信じていた過去の中に、もう1人――存在を完全に忘れられた7人目の同級生がいたのです。
“博士”と名乗るその人物は、掲示板で羽立(森優作)に「覚えていてくれたのは君だけだ」と語りかけ、視聴者に戦慄を与えました。
いじめ、沈黙、そして“忘却”というテーマを抱える本作において、この“博士”は単なる犯人ではなく、「記憶に置き去りにされた者」の象徴です。
この記事では、博士の正体をめぐる有力説を整理しながら、“博士”が何を、そして誰を裁こうとしているのかを読み解いていきます。
「良いこと悪いこと」7人目の“博士”の正体を考察
4話で浮上した“忘れられた7人目”の伏線
日本テレビ系ドラマ『良いこと悪いこと』第4話(2025年11月1日放送)では、物語の根幹を揺るがす重要な伏線が描かれた。
それが――キングこと高木将(間宮祥太朗)とター坊こと小山隆弘(森本慎太郎)の会話の中で明らかになる、“仲良し6人組”に隠れていた“7人目の存在”である。
きっかけは、ちょんまげこと、羽立太輔(森優作)が高木たちに拒絶の態度を見せた後の回想シーン。
高木と小山は小学生時代の思い出を語り合い、「羽立はいつもみんなの宿題を手伝ってくれていた」と振り返る。
しかし、ここで二人の記憶にズレが生じる。小山は「宿題のあと、羽立も一緒に4人でゲームをしていた」と話すが、高木はそれを覚えていない。
ゲームをしていた4人、カード遊びをしていた2人、漫画を読んでいた1人――この計算を合わせると、当時その場には“7人”いたことになる。
つまり、誰もが“6人組”と信じてきたグループに、もう一人存在していた可能性が浮かび上がったのだ。
さらに第4話のラストの回想では、羽立の背後に“もう一人分の影”が映り込むカットが挿入される。
画面に映るのは右足と右手だけ――顔は見えないが、確かにもう一人がそこにいた。この不気味な演出により、視聴者の間では「7人目=忘れられた同級生=犯人では?」という推測が一気に広がった。
“森のくまさん”の替え歌に沿って元同級生を狙う連続殺人事件。
そこに“もう一人”という要素が加わったことで、犯行動機の輪郭が大きく塗り替えられていく。
スナックの常連“宇都見”が刑事だった――物語を裏で動かす存在
第4話のラストでは、もう一つの大きな衝撃が走る。
これまでスナック「イマクニ」の常連として何気なく登場していた宇都見啓(木村昴)が、実は警視庁捜査一課の刑事だったことが明かされたのだ。
飄々とした彼のキャラクターが、一転して“事件の裏を読むプロ”として物語の中心に食い込む。
この宇都見刑事が“7人目”の存在やタイムカプセルの謎にどう関わっていくのか。
そして、彼が「偶然そこにいた」スナックの常連なのか、それとも“監視”のために居座っていたのか――。
第4話は、“7人目”の伏線と“宇都見刑事”の正体という二つの仕掛けを同時に解き放ち、物語を一段階深い闇へと進めた回だった。
6人の友情の記憶、忘れ去られたもう一人の存在、そして警察の介入。
第5話以降、事件は“過去のいじめ”から“記憶と罪の再構築”へと進化していく。“博士”と名乗るその7人目は、果たして復讐者なのか、それとも真実を語る者なのか――次回からの展開に、さらなる注目が集まる。
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「良いこと悪いこと」7人目の“博士”の正体を考察
第5話で明かされた“博士”の存在と大谷校長の秘密
日本テレビ系ドラマ『良いこと悪いこと』第5話(2025年11月8日放送)では、第4話で示唆された“7人目”の謎が大きく進展した。
高木将(間宮祥太朗)、小山隆弘(森本慎太郎)、羽立太輔(森優作)の3人(現時点で生存する元6年1組メンバー)は、猿橋園子(新木優子)を交え、「自分たち以外に恨みを持つ人物」を探る作戦会議を開始。
そこで羽立が「僕らを知っている人、もう1人いる。当時の担任・大谷先生だ」と指摘し、4人は22年ぶりに母校へ向かう。
校長室で再会した大谷典代(赤間麻里子)は、いまや小学校の校長。だがその態度は終始笑顔で、「いじめなんてなかった」「園子がそんな目に遭っていたなんて知らない」と、無責任な発言を繰り返す。
しかし、校長室で彼らは“決定的な違和感”を見つける――数多く並ぶ卒業アルバムの中で、自分たちの学年分だけが欠けていたのだ。明らかに不自然な状況に、彼らは大谷が何かを隠していると確信する。
やがて物語は衝撃の事実へと進む。
大谷は、22年前にタイムカプセルへ埋められた“みんなの夢”映像(当時の生徒たちが将来の夢を語ったビデオ)を、ひとりでこっそり再生していた。
園子が「先生がビデオを隠しているのでは?」と疑っていたとおり、大谷はこっそり映像を持ち出して確認していたのだ。そして、彼女が誰かに電話で「言われたとおりタイムカプセルを掘り起こした」「もうやめませんか」と涙ながらに訴える場面が描かれる。
このシーンから、大谷は何者かに過去の“見過ごし”を握られ、脅迫されて協力していることが明らかになる。
6人の写真を黒く塗りつぶし、タイムカプセルを再び埋め直した張本人も彼女である可能性が高く、第4話ラストでスコップを引きずっていた人物も大谷だと推測されている。
こうして大谷が“黒幕ではなく協力者”であることが判明し、真犯人像は新たな方向へ。
そして、物語は驚くべき終盤を迎える――。
裏掲示板に現れた“博士”――忘れられた7人目が動き出す
ちょんまげこと羽立は、小学校の非公式掲示板「鷹里小の森」を調べる中で、ある書き込みを見つける。
たった一人だけが投稿を続けるユーザーがいた…。
掲示板の書き込みは、「誰も覚えていない」「みんな忘れたんだね」という、恨みと孤独に満ちた言葉。
そしてちょんまげは勇気を振り絞り、書き込む。
「覚えてるよ、博士だよね?」
数秒後、即座に返信が届く。
「もしかして、ちょんまげ?」「さすがちょんまげ」「あの7人の中で覚えていてくれたのは君だけだ」――。
画面越しの言葉に羽立は息を呑み、過去の記憶が揺らぐ。
そう、キングこと高木たち6人が完全に忘れていた“7人目”の同級生――それが「博士」だった。
この瞬間、物語はついに“核心”へと踏み込む。
“森のくまさん”の替え歌に沿って同級生たちを襲う連続殺人。
そして、その動機を握る“博士”という存在。
これまでの黒幕候補とされてきた大谷校長が“操られていた協力者”に過ぎなかったと判明し、真の首謀者が“博士”であることが明確になった。
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真犯人は“被害者でもある存在”か――博士の正体を考察
SNSでは放送直後から考察が過熱した。
「博士って誰?」「本当に生きているの?」「7人目は最初から消されていたのでは?」と、視聴者の間で議論が飛び交う。
その一方で、博士を“ただの復讐者”ではなく、“忘れられた被害者”として見る声も多い。
博士は、いじめの加害・被害のどちらにも当てはまらず、“無視され続けた存在”だった可能性がある。
つまり、クラスの“空気”によって存在そのものを消された子ども。
彼/彼女にとっての復讐とは、命を奪うことではなく、“記憶を取り戻させること”なのかもしれない。
また、掲示板という“文字だけの存在”で登場したことも象徴的だ。
声を持たず、顔を持たないまま、デジタル空間でしか語れない――それは、社会に忘れ去られた者の叫びそのものだろう。「覚えていてくれたのは君だけ」という言葉ににじむ孤独と安堵の混在が、博士の人間性を深く印象づける。
“博士”が動き出した今、物語は核心へ
大谷校長の“操られた協力者”という立場、そして掲示板に現れた“博士”の存在。
物語は、“いじめの復讐”という単純な構図を超え、「記憶の改ざん」と「忘却の暴力」という社会的テーマへ突入した。
博士が誰なのか――まだ姿を見せないその人物こそ、22年前の“罪”を語る最後の証人であり、真犯人であり、被害者でもあるのかもしれない。
“博士”の登場により、『良いこと悪いこと』はついに第二章へ。
彼の正体が明かされるとき、6人の“良いこと”と“悪いこと”の境界線は完全に崩れ去るだろう。
「良いこと悪いこと」7人目の“博士”の正体を考察
7人目“博士”とは誰なのか――忘れ去られた同級生の影
第5話までの展開から、物語の黒幕と目される存在――それが“博士”であることはほぼ確実になった。
では、この“博士”とは何者なのか。高木将(間宮祥太朗)たち元6年1組の「仲良し6人組」全員が記憶から消していたもう1人の同級生。
22年前、小学6年生の時に何があり、なぜ彼(もしくは彼女)だけが忘れ去られたのか――。ここでは、第5話までに判明している情報をもとに、“博士”の正体を考察する。
前提として、“博士”は当時の同級生であり、高木たちと同年代(34歳前後)と推定される。
しかし、誰もその存在を覚えていない。
その理由として有力なのは、博士が園子(新木優子)が転入してくる前に不登校や転校をしていたという説だ。
もしそうなら、園子が彼を知らないのも当然であり、6人が“いじめ加害者グループ”としてカウントしていなかった理由も説明できる。
つまり博士は、園子のいじめには直接関与しておらず、「いじめの外側で忘れ去られた存在」――それが博士の輪郭だ。
昆虫博士=堀遼太説――夢の絵と“虫好きな少年”の記憶
最も有力視されているのが「昆虫博士」説である。
第4話の“みんなの夢”映像や絵の中に、「昆虫博士」と書かれた一枚が一瞬だけ映っており、そこに博士の手がかりが隠されていたと指摘されている。
さらに高木たちの会話の中には、「虫の抜け殻を集めていた奴がいた」「カマキリの卵を孵して遊んでた」といった記憶の断片がある。そうした虫マニアの少年が“博士”と呼ばれていた可能性は高い。
羽立(森優作)が掲示板で博士とやり取りする場面では、「博士って、あの時セミの抜け殻を集めてた奴だよな?」と呟くシーンもあり、本人もその存在を思い出している。
このことから、博士=“虫好きで博識な少年”だった線は濃厚だ。
そして、その人物の名前として浮上しているのが「堀遼太」という未登場の同級生だ。
第5話まで名前のみが確認されているが、姿は一度も描かれていない。
もし博士=堀遼太なら、第6話以降で成長した彼が登場し、物語の真相を語る重要人物として立ちはだかる可能性がある。
彼がいじめに巻き込まれず、しかし「誰にも覚えられなかった」存在だったとすれば、博士の“忘却への怒り”の理由にも納得がいく。
スナック「イマクニ」の店主=博士説――“誰にも覚えられない男”
もう一つ有力なのが、「スナック・イマクニ」のマスター、今國一成(戸塚純貴)=博士説だ。
彼は高木たちの行きつけの店を営み、序盤から登場しているが、事件とは無関係に見える存在。しかし、ファンの間では「今國こそが7人目では?」との声が急増している。
理由の一つは、卒業アルバムの不自然な欠落。
園子の転入後、クラスは30人だったが、卒アルには29人しか写っていない。つまり1人欠けている――この“いない生徒”が博士であり、その人物の現在の姿が今國マスターなのでは、という仮説だ。
さらに、高木が毎回この店に仲間を連れてくるたび、その人物が直後に殺されているという不気味な偶然もある。
貧ちゃん(武田)、カンタロー(桜井)、笑美(松井玲奈)――いずれも「イマクニを訪れた後」に死亡しているのだ。
この流れから、「今國が客の動きを把握して犯行のタイミングを読んでいた」と考えると辻褄が合う。
また、「誰にも覚えられていない7人目」という条件も、今國に一致する。
高木たちが頻繁に店を訪れるのに、彼を“昔の同級生”として思い出さないのは、まさに博士の設定そのものだ。
ただし、今國=博士説には疑問も残る。
彼は社交的で明るいキャラクターであり、殺意を抱くほどの怨念を感じさせない。店が繁盛していることからも、人生が成功しているように見える。
そのため、一部では「今國は博士本人ではなく、博士の協力者か利用されているだけでは?」との見方もある。
“博士”はすでに死んでいる?――復讐を代行する者の存在
もう一つの可能性は、「博士本人は既に亡くなっている」というものだ。
博士が過去にいじめや孤立の末に命を絶ち、その無念を知る誰かが“代理の復讐”をしている――そんな構図だ。
この場合、黒幕は博士の家族、あるいは当時の関係者。
第5話で大谷校長を脅迫し操っていた“声の主”が博士の遺志を継ぐ人物、という可能性もある。
この説を補強するように、大谷校長は電話で「あなたに言われたとおり掘り起こした」と語っている。
つまり、博士本人ではなく、その遺志を引き継ぐ者に命令されていた線も考えられるのだ。しかし、博士が高度なハッキングや心理操作を行っている描写から見ても、生きて自ら事件を動かしている可能性のほうが高い。
22年越しの復讐劇を緻密に設計できる人物――それが“博士”本人であると考えるのが自然だろう。
他の関係者にも疑念が――委員長・東雲・宇都見の関与
7人目=博士以外にも、物語には依然として怪しい人物が存在する。
まずは委員長・小林紗季(藤間爽子)。
園子に対して謝罪の言葉を口にしつつも、どこか打算的で、職場のロッカーに卒業アルバムを隠し持つなど不審な行動を見せている。彼女は黒幕ではないとしても、博士と接点を持っている可能性はある。
そしてもう一人、園子の同僚・東雲晴香(深川麻衣)。
同年代でありながら出番が少なく、人物像が掘り下げられていない。
視聴者の間では「東雲こそ博士の協力者では?」「もしかして博士の妹?」といった声も多い。
また、刑事・宇都見啓(木村昴)も要注意人物だ。
スナック「イマクニ」の常連であり、事件が起こる前から高木たちを観察していた節がある。彼は黒幕ではないにせよ、“博士を追っている者”か、あるいは“博士の存在を知る唯一の刑事”である可能性も。
“博士”が語る復讐のテーマ――「記憶」と「忘却」
『良いこと悪いこと』の核心にあるのは、“博士”という存在そのものが象徴する「忘れられることの暴力」だ。
彼は直接的な加害者でも被害者でもなく、“誰にも覚えられなかった子ども”。
その空白が、いじめ以上に深い傷として刻まれている。
博士の復讐は、命を奪うことではなく、“自分を思い出させること”――記憶の回収なのかもしれない。
第6話以降、博士がどのような姿で登場し、何を語るのか。
彼の“知性”と“執念”がどんな結末を導くのかに注目が集まる。“博士”の正体が明かされる時、6人の罪と忘却、そして「良いこと」と「悪いこと」の境界線が、完全に崩れ去るだろう。
「良いこと悪いこと」7人目の“博士”についてまとめ
博士の正体候補:堀遼太・今國マスター・代理犯行説
現時点で浮上している博士の正体候補は、主に三つ。
1つ目は、昆虫博士の夢を描いていた「堀遼太」説。
第4話の“みんなの夢”映像の中に「昆虫博士」と書かれた絵が確認されており、虫好きの少年が“博士”と呼ばれていた可能性が高い。
もし博士=堀遼太なら、彼は当時から周囲に馴染めず、忘れられていった存在だったのかもしれない。
2つ目は、スナック「イマクニ」の店主・今國一成(戸塚純貴)説。
高木たちの行きつけの店を営む今國は、全員と自然に接しているが、誰一人として“同級生”として認識していない。
また、犠牲者たちは皆、イマクニを訪れた直後に襲われているという奇妙な偶然もある。
この一致から、今國=博士=7人目という推測が浮上している。
そして3つ目が、博士の関係者による代理犯行説。
博士本人は既に死亡しており、その無念を知る誰かが“博士の名を借りて復讐している”という説だ。
だが、第5話の掲示板で羽立(森優作)とやり取りした「博士」の口ぶり――
「誰も覚えていない」「ちょんまげだけだよ、覚えててくれたのは」――には、深い孤独と生々しい憤りが滲んでいた。
この感情のリアリティから見ても、博士本人が生きており、自ら犯行を実行している線が最も濃厚だろう。
“博士”は何者か――復讐の動機と存在理由
博士の怒りの根源は、“いじめ”そのものではなく、「存在を消されたこと」にある。
誰も覚えていない、誰にも名前を呼ばれない――その“忘却”こそが博士にとって最大の暴力だった。そのため博士の復讐は、単に報復ではなく、“自分の存在を思い出させる”ための行為でもある。
また、博士が掲示板という匿名の空間を使い、言葉だけで過去の仲間に接触している点も象徴的だ。
顔を持たず、声を持たず、文字だけで存在を証明しようとする――それは「現代の孤独」と「ネット社会の亡霊」の象徴でもある。博士という存在は、いじめの加害者たちが作り出した“見えない被害者”の具現化なのだ。
第6話以降、博士の正体が明らかに
第5話のラストで、博士の存在が明確化したことにより、物語はいよいよ核心へ。
園子(新木優子)が世間から“殺人犯”として糾弾され、羽立にも危険が迫る――次回予告では、事件が新たな局面を迎えることが示唆された。
博士が誰なのか、その正体が明かされたとき、「良いこと」と「悪いこと」の境界線は完全に崩壊するだろう。
博士の復讐は正義なのか、それとも新たな罪なのか。
そして、高木たちは“忘れたこと”の責任をどう取るのか。
“博士”という存在は、ただの黒幕ではなく、記憶と罪、そして人の心の曖昧さを映す鏡。
第6話「傘」で描かれる真実が、物語のすべてをひっくり返す瞬間になるはずだ。
次回、忘れられた7人目が“名前”を取り戻す時、過去と現在が交錯する――その瞬間を見逃せない。
全話ネタバレについてはこちら↓


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