ドラマ『良いこと悪いこと』第5話「みんなの夢」では、同級生を狙う事件の背景を探るため、高木将たちが再び鷹里小学校を訪れます。しかし、高木や小山隆弘にとって懐かしい母校は、猿橋園子にとって現在も恐怖が残る場所でした。
今回浮かび上がるのは、子どもたちのいじめだけではありません。当時の担任だった大谷が何を見ていたのか、学校に残っているはずの卒業アルバムや「みんなの夢」の記録がなぜ消えたのかという、大人と学校側の責任へ視点が広がっていきます。
さらに、かつて使われていたサイトへ現れた「博士」という存在が、高木たちの記憶そのものを揺さぶります。この記事では、ドラマ『良いこと悪いこと』第5話のあらすじ&ネタバレ、伏線、感想と考察について詳しく紹介します。
ドラマ「良いこと悪いこと」第5話のあらすじ&ネタバレ

前話では、一度目の火災から生還していた桜井幹太が再び犯人に狙われ、消防士の夢になぞらえるように火を使って命を奪われました。小山を救えたことで生まれた高木の自信も、桜井の殺害映像を見せつけられたことで大きく崩れます。
一方、次の標的とみられていた羽立太輔は、園子の働きかけによって荒れた生活を少しずつ立て直し始めました。また、「イマクニ」の常連客だった宇都見啓が刑事だと判明し、事件を警察側から追える可能性も生まれています。
それでも犯人の正体は見えません。園子をいじめた6人の夢、替え歌、現在の行動を知る人物は誰なのか。
高木たちは、園子以外にも自分たちへ強い恨みを抱いている人物がいるのではないかと、22年前の教室をもう一度調べることにします。
第5話では、卒業アルバムから顔を消された6人の謎が、記憶から消されたかもしれない7人目の存在へ広がります。
園子以外にも6人を恨む人物がいる
桜井の死を受け、高木、園子、小山、羽立は犯人像を整理し直します。事件の動機が園子へのいじめにあるとしても、園子自身が犯人でないなら、その過去を詳しく知り、6人を罰そうとする別の人物がいるはずでした。
桜井を守れなかった後の作戦会議
高木たちは、高木塗装の作業場でこれまでの事件を振り返ります。武田敏生と笑美、桜井は死亡し、小山はPRイベントの襲撃から生還しました。
羽立にも危険が迫っている可能性は残っています。
夢の絵が犯行方法を示し、替え歌が標的の順番を示しているという推理は、桜井の再襲撃によってさらに恐ろしい意味を持ちました。一度生き延びても犯人が諦めるとは限らず、次の人物だけを守ればよいわけではありません。
高木は、小山を救えた時のように、犯人の規則を先回りすれば被害を止められると考えていました。しかし、桜井の居場所を突き止められず、映像を通して殺害を見せつけられたことで、自分たちが把握できていない情報の多さを思い知らされます。
園子も、犯人が6人の子ども時代だけでなく、現在の生活や行動まで調べていると考えます。犯人は思い出だけに執着する人物ではなく、長い時間をかけて計画を準備している可能性がありました。
園子だけを犯人候補にしていた段階からの前進
事件が始まった直後、高木たちは園子を最も疑っていました。自分たちからいじめられ、22年間その記憶に苦しんできた園子なら、復讐する動機があると考えたからです。
しかし園子は、桜井を火災現場から助けようとし、笑美が次の標的だと知れば守ろうと動き、羽立の死も止めました。高木たちを許していなくても、殺人によって罰することは拒んでいます。
高木は、園子の行動を見てきたことで、被害者には復讐するはずだという思い込みから離れ始めていました。犯人が園子へのいじめを動機に利用しているとしても、それは園子自身の意思とは限りません。
高木たちはようやく、園子の恨みを調べる段階から、園子の傷を利用している人物を捜す段階へ進みます。
この変化によって、犯人候補の範囲は同級生や学校関係者へ広がります。6人の夢や替え歌を知り、園子へのいじめを目撃していた人物なら、ほかにも存在する可能性がありました。
羽立が思い出した当時の担任・大谷
誰が22年前の教室を知っていたのか考える中、羽立は当時の担任だった大谷の存在を挙げます。大谷は現在、鷹里小学校の校長となっていました。
担任であれば、園子が転校してきた時の様子や、6人の人間関係、教室で起きていた出来事を知っていた可能性があります。また、タイムカプセルや「みんなの夢」の絵にも直接関わる立場でした。
ただし、大谷が実際にいじめへ気づいていたかどうかは分かりません。子どもたちは教師の前と見えない場所で態度を変えるため、担任がすべてを把握していたとは限らないからです。
それでも、何も知らなかったのか、本当は何かを見ていたのかを確認する必要があります。高木たちは、過去の記録と担任の記憶を確かめるため、母校の鷹里小学校へ向かうことにしました。
園子を過去へ引き戻す鷹里小学校
高木たちは、事件の手がかりを求めて鷹里小学校を再訪します。同じ校舎を歩いていても、高木たちが感じる懐かしさと、園子が感じる恐怖はまったく異なっていました。
高木たちには懐かしく、園子には逃げ場のない校舎
鷹里小学校は、高木、小山、羽立にとって子ども時代を過ごした場所です。友人と遊び、夢の絵を描き、タイムカプセルを埋めた記憶が残っています。
しかし園子にとって、同じ校舎は友達との思い出より、誰にも助けてもらえなかった記憶へつながる場所でした。廊下や階段を歩くだけでも、どこで笑われ、どこで一人になったのかが身体の感覚とともに蘇ります。
同窓会の時、園子はすでにこの学校へ戻っていました。それでも当時は、黒塗りされた卒業アルバムや同級生との再会に意識が向けられ、自分の記憶とじっくり向き合う状況ではありませんでした。
今回は事件の原因を調べるため、いじめが起きた場所を一つずつ見なければなりません。園子は、逃げ出したい恐怖を抱えながら、自分の過去を調査対象として見直すことになります。
器具庫の近くで蘇る閉じ込められた恐怖
園子の記憶を最も強く刺激するのは、かつて閉じ込められた器具庫です。小学生時代の園子は、隠された持ち物を探すうちに中へ入り、何者かによって外から扉を閉められました。
助けを求める園子の声を聞いた高木たち6人は、扉を開けず、外から音を立てて恐怖を増幅させました。誰が最初に園子を閉じ込めたのかはまだ明らかではありませんが、6人が救助ではなく加害へ加わったことは変わりません。
園子は現在も閉所恐怖症を抱え、エレベーターを避けるなど、日常生活へ影響を受けています。校内を歩くことで、その症状が過去の一場面ではなく、今も続く傷から生まれていることが改めて示されました。
学校の記録からいじめが消えていても、園子の身体には閉じ込められた時間が現在形で残っています。
高木が初めて自分の加害の続きを見る
高木は、園子をいじめていたことをすでに認めています。しかし、認めることと、その行為が現在までどのような影響を与えたのか理解することは別です。
校内で恐怖に襲われる園子を目の前にし、高木は自分たちがしたことが22年前に終わっていないと知ります。高木にとっては思い出さずに暮らせた出来事が、園子の身体や行動を今も制限していました。
第1話では、園子が閉所恐怖症になったと聞いても、高木はその重さを言葉として受け取るしかありませんでした。第5話では、実際の場所と園子の反応を通じて、加害の結果を自分の目で見ることになります。
高木が感じる痛みは、園子の苦しみと同じではありません。自分の罪悪感を園子の被害と同一視することはできませんが、責任から逃げずに向き合うための重要な一歩にはなりました。
懐かしい思い出の中に加害が隠れていた
高木たちにとって鷹里小学校は、親友との友情や子ども時代の夢を思い出す場所でもあります。小山との宇宙への約束や、仲間同士で作った替え歌も、この学校で生まれました。
一方、その楽しい記憶のすぐ隣で園子はいじめられていました。高木たちは自分たちの友情を大切にするほど、仲間ではないと決めた園子を教室の外へ追いやっていたのです。
同じ場所に良い思い出と悪い記憶が重なっていることが、第5話では視覚的に示されます。高木たちの楽しかった学校生活を否定する必要はありませんが、その裏側にいた園子を消してはいけません。
「良いこと」だけを残し、「悪いこと」を忘れた結果が、現在の連続事件へつながっています。高木たちは、懐かしさに浸るのではなく、自分たちの記憶から抜け落ちた部分を探さなければなりませんでした。
娘の姿に自分の過去を重ねる高木
鷹里小学校には、高木の娘・花音も通っています。高木は校内で花音と同級生の間にトラブルが起きている場面を目にし、自分の子ども時代と現在の父親という立場を重ねます。
同級生と揉める花音を目撃する高木
校内を歩いていた高木は、花音が同級生と揉めている様子を目撃します。第5話時点では、その出来事を単純にどちらか一方のいじめだと断定できるほど、詳しい事情がすべて示されたわけではありません。
それでも高木にとっては、子ども同士の衝突を軽く見過ごせない状況でした。自分も小学生時代、集団の中心に立ちながら、園子の言葉を聞かず、仲間の側だけを信じた経験があるからです。
表面上は些細な喧嘩に見えても、当事者の一人にとっては長く残る傷になる可能性があります。高木は、子どもの問題だからそのうち忘れるだろうとは考えられなくなっていました。
園子の恐怖を目の前で見た直後だからこそ、花音のトラブルは、22年前と現在がつながる場面として高木へ迫ります。
娘が被害者にも加害者にもなり得るという恐怖
高木は父親として、花音が誰かから傷つけられることを恐れます。しかし同時に、花音が自分のように、悪意を自覚しないまま誰かを傷つける側へ回る可能性にも向き合わなければなりません。
親は自分の子どもを信じたいものです。ただし、信じることを理由に、相手の子どもの訴えや痛みを軽く扱えば、大谷が園子のいじめを見落としたのと同じ構造を作ってしまいます。
花音がどちらの側にいるのかを急いで決めるのではなく、何があったのかを双方から聞く必要があります。第3話で高木が学んだ「信頼と疑わないことは同じではない」という問題が、今度は父娘の関係へ向けられました。
高木が本当に過去から変わるためには、自分の娘を守るだけでなく、娘によって傷つくかもしれない子どもの存在も見なければなりません。
いじめを次の世代へ渡さない父親としての責任
高木は、園子への加害をなかったことにはできません。どれほど現在に善い行動を重ねても、園子の閉所恐怖症や22年間の苦しみが消えるわけではありません。
それでも、過去を認めた後にできることはあります。花音が自分と同じ選択をしないように、子ども同士の関係へ丁寧に向き合い、誰かを集団から排除する空気を見逃さないことです。
花音の場面は、高木の罪悪感を深めるためだけに置かれたものではありません。過去への責任を、現在の親としての行動へどう変えるかを問う場面です。
高木が園子へ謝るだけでなく、次の世代に同じ傷を渡さない選択を続けられるか。花音の学校生活は、連続事件とは別の形で高木の変化を試していくことになりそうです。
当時の担任・大谷は何を見ていたのか
高木たちは、現在は校長となった大谷へ、園子へのいじめと連続事件について尋ねます。しかし大谷は、当時の教室で何が起きていたのかについて、明確な答えを示しません。
校長となった大谷へ22年前を問い直す
大谷は、高木たちが6年1組だった当時の担任です。子どもたちに「みんなの夢」の絵を描かせ、34歳になった時にタイムカプセルを掘り起こす約束にも関わっていました。
高木たちは、園子へのいじめを知っていたのか、園子以外にも6人から傷つけられた人物がいなかったかを尋ねます。犯人が6人の関係を詳しく知っているなら、担任の記憶にも手がかりが残っていると考えたからです。
しかし大谷は、いじめを把握していたとは認めず、園子以外に6人を恨んでいそうな人物についても明確な情報を出しません。知らなかった、覚えていないという態度を取ります。
22年前の一クラスで起きたすべてを教師が覚えているとは限りません。それでも、園子にとって大谷の答えは、安心につながるものではありませんでした。
「知らなかった」という答えが園子を救わない理由
大谷が本当にいじめを知らなかったとしても、その事実は園子の傷を軽くしません。むしろ担任が気づかなかったことで、園子は教室の中に頼れる大人がいなかったと突きつけられます。
子どもが教師の見えない場所でいじめを行うことはあります。しかし、持ち物を隠される、教室で孤立する、呼び名によって人間性を奪われるといった変化が続けば、何らかの兆候はあったはずです。
大谷が悪意を持って放置したとは、第5話時点では断定できません。それでも、知らなかったという言葉だけで責任が消えるわけではありません。
被害者にとって、助ける立場の大人が何も知らなかったという事実は、誰にも見てもらえなかったという二つ目の傷になります。
覚えていない教師と忘れられない園子
大谷にとって、高木たちの学年は長い教員生活の中で担当した一つのクラスだったのかもしれません。多くの児童を見送り、細かな出来事まで覚えていないことは現実的にはあり得ます。
しかし園子にとって、6年1組で過ごした時間は、その後の人生へ影響を与えた重大な経験です。教師の記憶から薄れても、園子の閉所恐怖症や対人不信として残っています。
ここでも、記憶の非対称性が生まれています。高木たちだけでなく、学校の大人も忘れることのできる側におり、園子だけが忘れられない側へ置かれていました。
大谷が覚えていないことを責めるだけでは、事件の真相には届きません。高木たちは、人の曖昧な記憶ではなく、学校へ保存されているはずの記録を確認しようとします。
大谷の反応に残る小さな不自然さ
大谷は、高木たちの質問へすべてを率直に話しているようには見えません。何も知らないとするには、タイムカプセルや事件に対して、どこか警戒しているような反応が残ります。
ただし、第5話時点で大谷が犯人へ協力している、学校ぐるみで事件を隠していると断定できる材料はありません。大谷自身が何かを恐れ、話せない事情を抱えている可能性もあります。
高木たちは、大谷の言葉だけを信じるのではなく、当時の卒業アルバムや「みんなの夢」に関する記録を確認することにしました。
ところが、学校に残っているはずの物を探したことで、単なる記憶の曖昧さでは説明できない異変が明らかになります。
※以下の記事には、最終回までのネタバレが含まれます。関連する人物・伏線の詳しい整理は、以下の記事で確認できます。

学校から消えた卒業アルバムとDVD
高木たちは、鷹里小学校に保存されているはずの卒業アルバムと、「みんなの夢」に関する映像記録を確認しようとします。しかし、該当する卒業アルバムもDVDも見つかりませんでした。
学校に残っているはずの卒業アルバム
同窓会のタイムカプセルから発見された卒業アルバムでは、高木、武田、桜井、小山、笑美、羽立の6人の顔が黒く塗りつぶされていました。誰がそのアルバムをタイムカプセルへ入れたのかは分かっていません。
学校側に同じ年度の卒業アルバムが残っていれば、タイムカプセルの物と比較できます。黒塗り以外に変更された点がないか、犯人がどの記録を見たのかを確認できる可能性がありました。
ところが、学校で保管されているはずの該当年度の卒業アルバムが見当たりません。長い年月の中で紛失した可能性もありますが、現在の事件と重なると偶然では済ませにくくなります。
タイムカプセルへ黒塗りのアルバムを入れた人物が、学校側のアルバムも持ち出したのだとすれば、学校の保管場所へ近づける人物が犯人候補として浮上します。
「みんなの夢」を記録したDVDも消えていた
さらに、「みんなの夢」に関する映像を収録したDVDも見つかりませんでした。夢の絵は現在の連続事件で、犯行方法を決める重要な材料として利用されています。
犯人が小山のPRイベントの内容や、6人の夢を正確に把握していることを考えれば、絵そのものだけでなく、夢について子どもたちが語る映像を確認した可能性もあります。
DVDに誰が映り、どのような内容が記録されていたのかは、第5話時点では明らかではありません。しかし、卒業アルバムとDVDという、事件に関係しそうな二つの記録が同時になくなっていることには意図を感じます。
過去は自然に忘れられたのではなく、誰かによって記録から消され、必要な部分だけが犯行へ利用されている可能性が生まれました。
学校の記録へ触れられる人物という新たな犯人像
卒業アルバムやDVDが学校側で保管されていたなら、誰でも自由に持ち出せる物ではありません。教師や学校関係者、校内へ入る理由を持つ人物など、一定の条件が必要だったと考えられます。
ただし、記録の紛失が最近起きたとは限りません。卒業後の長い期間に誰かが持ち出した可能性もあり、現在の教職員だけへ疑いを限定することはできません。
また、犯人が直接盗んだのではなく、別の人物へ頼んだ可能性もあります。大谷が何かを知っているように見えても、犯人本人だと決めつけるのは早いでしょう。
それでも、事件が同級生の個人的な記憶だけで完結していないことは明確になります。学校に残る記録と、そこへアクセスできた人物が、新たな捜査の焦点となりました。
高木たちが去った後に誰かへ電話する大谷
高木たちが学校を離れた後、大谷は誰かへ連絡します。その電話は、先ほどまで何も知らないと話していた態度とは一致しないものでした。
大谷は、タイムカプセルの掘り起こしに関わった人物とつながっていることをにおわせるような様子を見せ、これ以上事件を進めないよう求めているようにも受け取れます。ただし、電話の相手も正確な関係も明らかにはなりません。
もし大谷が事件の背景を知っているなら、なぜ高木たちへ話さないのでしょうか。自分や学校の責任を隠したいのか、誰かを守ろうとしているのか、それとも相手を恐れているのか、複数の可能性が残ります。
大谷の電話によって、卒業アルバムとDVDの紛失は、単なる管理不足ではなく、誰かの意思が関わる出来事に見えてきました。
小林が事件解決への協力を申し出る
学校で過去を調べる中、小林紗季も事件解決へ協力すると申し出ます。元学級委員長として同級生の情報を持つ小林は頼れる存在に見えますが、園子との過去にはまだ語られていない部分が残っています。
元学級委員長として調査へ加わる小林
小林は、6年1組の学級委員長を務めていました。クラスの人間関係や、誰が誰と親しかったのかを、高木たちとは別の視点から見ていた可能性があります。
武田、笑美、桜井が死亡し、小山や羽立も危険へさらされている以上、小林にとっても事件は他人事ではありません。同級生として、これ以上の犠牲を止めたいと考えるのは自然です。
高木たちにとっても、忘れている過去を補う協力者は必要でした。自分たち6人の記憶だけでは、犯人へつながる人物を見落としている可能性があるからです。
小林が持つ情報が、卒業アルバムやDVD、担任の大谷、ほかの同級生へつながれば、調査は大きく進む可能性があります。
頼れる協力者である一方で残る園子との距離
小林は協力的に見えますが、園子とどのような関係だったのかは、まだ十分に語られていません。高木たち6人のように直接いじめへ加わっていなかったとしても、学級委員長として何を見ていたのかが問われます。
園子が孤立していることへ気づいていたのか、何かを見ても止めなかったのか、それとも本当に知らなかったのか。担任の大谷と同じように、傍観や見落としの責任がある可能性も残ります。
ただし、協力を申し出た時点で小林を疑わしい人物だと断定することもできません。事件を止めたい意思が本物なら、高木たちにとって重要な仲間になります。
小林は調査チームへ近づき、高木たちが共有する情報を知れる立場になります。協力者としてどこまで過去を語るのかが、今後の焦点となりました。
高木たちとは別に過去を調べる羽立
園子の働きかけで生活を立て直し始めた羽立も、事件解決のために自分で動きます。部屋へ閉じこもり、自分の死を受け入れようとしていた前話からの大きな変化です。
羽立は、高木や小山ほど中心にいた人物ではありません。その分、グループの中で自分の居場所を気にし、誰が一緒にいたのかを細かく覚えている可能性があります。
高木たちが学校の記録を調べる一方、羽立は子ども時代に使われていた古いサイトへ目を向けます。学校の正式な記録ではなく、子どもたち自身が残した交流の痕跡です。
そこで羽立は、高木たちの記憶と食い違う、重要な反応を見つけることになります。
6人ではなく7人だった?「博士」からの返信
羽立がかつてのサイトを確認すると、「博士」を名乗る人物から反応が届きます。その存在によって、高木たちが6人組だったという前提そのものが揺らぎ始めました。
子ども時代の交流が残る旧サイト
羽立が確認したのは、高木たちが子ども時代に利用していたサイトです。現在ではほとんど使われていない場所ですが、当時の仲間同士の交流や名前が残っている可能性があります。
卒業アルバムやDVDが学校からなくなっていても、インターネット上の古い記録まですべて消えているとは限りません。大人が管理した正式な記録ではなく、子どもたちが自分たちで残した痕跡だからこそ、別の事実が見つかることもあります。
羽立は、そのサイトを通じて、忘れていた過去へ接触しようとします。かつての仲間へ呼びかけるような動きに対し、思いがけない人物から反応が返ってきました。
それが、「博士」という名前を使う存在です。
「博士」を名乗る人物から届いた反応
博士が誰なのかは、第5話では分かりません。同級生の誰かなのか、当時のサイトへ参加していた別の人物なのか、現在になってその名前を利用している人物なのかも不明です。
ただし、博士という名前に羽立は何かを感じ取ります。完全に知らない人物ではなく、記憶の奥に引っかかる存在だったと考えられます。
犯人が夢の絵、替え歌、同級生の現在を知っている以上、博士が事件へ関係している可能性も浮かびます。しかし、反応があっただけで犯人だと断定することはできません。
重要なのは、博士の登場によって、高木たちが思い出していない人物が、子ども時代のグループへ関わっていた可能性が生まれたことです。
高木たちの仲間は本当に6人だったのか
黒塗りされた卒業アルバムでは、高木、武田、桜井、小山、笑美、羽立の6人が標的となっていました。高木たち自身も、この6人をいつも一緒にいた仲間として記憶しています。
しかし、旧サイトの記録と博士の存在は、グループにもう一人いた可能性を示します。6人ではなく7人だったのなら、なぜその一人だけが卒業アルバムで黒く塗られず、高木たちの記憶からも抜け落ちているのでしょうか。
転校や進学によって途中で離れたのか、何らかの出来事をきっかけに仲間から外されたのか。第5話時点では理由は分かりません。
顔を黒く塗りつぶされた6人よりも、存在そのものを忘れられた7人目の方が、深い恨みを抱いていても不思議ではありません。
羽立だけが「博士」に気づけた理由
高木や小山ではなく、羽立が旧サイトから博士の存在へたどり着いた点も重要です。羽立はグループの中心ではなかったため、誰が仲間として扱われ、誰が外側へ置かれていたのかを敏感に見ていた可能性があります。
羽立自身も、高木たちから本当の友人だと思われていなかったのではないかと悩んでいました。所属への不安を抱えていたからこそ、同じようにグループの端にいた人物を覚えていたのかもしれません。
一方、高木たちは自分たちを中心に過去を記憶しています。中心にいる人間にとって重要ではなかった人物が、周辺にいた羽立にとっては強く残っていた可能性があります。
事件は、園子と6人のいじめだけではなく、仲間だと思われず、存在まで忘れられた人物の痛みへ広がっていきました。
学校の記録と人間の記憶が同時に欠けている不気味さ
学校からは卒業アルバムとDVDが消え、高木たちの記憶からは博士とみられる人物が抜け落ちています。物として残る記録と、人の中に残る記憶の両方が欠けていました。
誰かが意図的に記録を消したとしても、高木たち全員の記憶まで直接消すことはできません。彼らがその人物を重要ではないと判断し、思い出さないまま22年間を過ごした可能性があります。
忘れられた側にとって、それは存在を否定されたことと同じです。園子が「どの子」と呼ばれて一人の人間として扱われなかったように、博士もまた名前や存在を軽く扱われた人物なのかもしれません。
大谷の秘密の電話、消えた記録、小林の協力、旧サイトの博士。複数の謎が学校時代へつながり、高木たちは自分たちの記憶自体を疑わなければならない状態で、第5話は幕を閉じました。
※以下の記事には、最終回までのネタバレが含まれます。関連する人物・伏線の詳しい整理は、以下の記事で確認できます。

ドラマ「良いこと悪いこと」第5話の伏線
第5話では、学校に保存されているはずの卒業アルバムとDVDが消え、大谷が誰かへ秘密の連絡を取る様子が描かれました。さらに、旧サイトに現れた「博士」によって、6人組という前提まで揺らいでいます。
ここでは、第5話時点で気になる記録の欠落、大谷の沈黙、7人目の可能性、花音のトラブルを伏線として整理します。
大谷の秘密の電話とタイムカプセルの謎
大谷は高木たちの前では、園子へのいじめや犯人候補について明確な情報を示しませんでした。しかし、高木たちが去った後に誰かへ連絡したことで、何も知らないという説明への疑いが強まります。
大谷は誰へ連絡していたのか
大谷の電話相手は第5話では明かされません。高木たちの同級生、学校関係者、タイムカプセルを掘り起こすよう働きかけた人物など、複数の可能性があります。
大谷が相手へ事件を止めるよう求めているのだとすれば、少なくとも電話相手が現在の出来事へ関わっていると考えていることになります。何も知らない担任が、突然そのような連絡をするとは考えにくいでしょう。
ただし、大谷が犯人と協力していると断定はできません。過去の秘密を守るために黙っているのか、相手から脅されているのか、事件を止めようとして独自に動いているのかは分からないからです。
大谷の立場は、隠蔽する側にも、何かを恐れている側にも見える状態で残されました。
タイムカプセルを掘り起こさせた人物
高木たちは、母校の創立50周年に合わせてタイムカプセルを掘り起こしました。22年前に決められていた予定とはいえ、実際に同級生を集め、開封へ進ませた人物がいたはずです。
犯人が黒塗りの卒業アルバムをタイムカプセルへ入れていたなら、開封日を把握し、6人へ夢の絵を返す流れまで計算していた可能性があります。
大谷の電話相手が、掘り起こしを進めた人物と同じなら、事件は同窓会より前から動いていたことになります。高木たちが懐かしさから集まった場そのものが、犯人の計画の出発点だったのかもしれません。
消えた卒業アルバムとDVDは誰が持ち出したのか
学校にあるはずの二つの記録が見つからないことは、犯人が校内の資料へ近づけた可能性を示します。特にDVDは、夢を犯行方法へ変えるための情報源になった可能性があります。
黒塗りのアルバムとの比較を妨げる紛失
学校側の卒業アルバムが残っていれば、タイムカプセルから出てきた黒塗りのアルバムと比較できます。6人の顔以外に加工がないか、誰のページが抜けていないかを確認できたはずです。
その比較対象がなくなっていることで、黒塗りのアルバムを作った人物が、ほかに何を変更したのか判断できません。7人目の存在に関わる写真や名前が消されている可能性も考えられます。
ただし、アルバムが事件のために持ち出されたと確定したわけではありません。長年の管理の中で紛失した可能性も残りますが、DVDも同時にない以上、意図的な持ち出しを疑いたくなる状況です。
DVDが犯人へ夢の詳細を伝えた可能性
犯人は6人の夢を、単純な職業名だけではなく、絵のイメージから連想した方法で利用しています。小山の宇宙の夢とPRイベントの襲撃のように、現在の仕事まで組み合わせていました。
DVDに子どもたちが夢を説明する場面が入っていたなら、絵だけでは分からない願いや約束を知ることができます。犯人がそれを視聴していた可能性も考えられます。
また、DVDには高木たち6人以外の児童も映っていたはずです。博士や7人目につながる人物が収録されているなら、犯人にとっては犯行の資料であると同時に、隠したい証拠にもなります。
学校関係者以外にも持ち出せたのか
資料の保管場所へ近づけるのは、教師や職員だけとは限りません。卒業生、保護者、学校行事の関係者など、正当な理由で校内へ入る人物もいます。
犯人が過去に学校関係者だった可能性もあれば、現在の関係者へ協力を求めた可能性もあります。大谷一人の行動だけで、学校全体が関与しているとは判断できません。
重要なのは、犯人が6人の個人的な思い出だけでなく、公的に管理されていた記録にも触れているように見えることです。事件の準備範囲は、高木たちが想像していた以上に広いのかもしれません。
旧サイトの「博士」と忘れられた7人目
羽立が見つけた博士は、第5話最大の新しい謎です。博士が本当に子ども時代の7人目なら、高木たちは自分たちにとって都合のよい形へ、仲間の記憶を編集していた可能性があります。
博士は当時から存在した名前なのか
旧サイトへ博士を名乗る人物から反応が届いても、その人物が22年前と同じ利用者だとは限りません。現在の犯人が、過去の名前を利用して高木たちへ接触している可能性もあります。
一方、羽立の記憶に引っかかったことから、博士という呼び名自体は子ども時代から存在したようにも見えます。当時の仲間でなければ知らない話を今後示せば、本人である可能性が高まるでしょう。
博士が何を知り、なぜ今になって反応したのか。助けを求めているのか、高木たちを誘い出そうとしているのかも、第5話では分かりません。
7人目だけが黒塗りされていない理由
高木たちが本当に7人組だったなら、卒業アルバムで黒く塗られたのが6人だけという点が気になります。7人目は犯人の標的ではないのか、それとも標的ではなく犯人側にいるのか、複数の可能性があります。
また、7人目が途中でグループから外れたため、高木たちが6人だけを仲間として記憶するようになったことも考えられます。その人物が高木たちから拒絶されたのなら、園子とは別の恨みを持っているかもしれません。
黒く塗られることは敵意の表現ですが、最初から数に入れられず忘れられることも、別の形の排除です。
羽立だけが博士を覚えている理由
羽立は、自分も高木たちから本当の仲間と思われていなかったのではないかと悩んでいました。グループの中心から少し離れた位置にいたため、同じように周辺へ置かれた人物を覚えていた可能性があります。
高木や小山は、自分たちが中心となって作った楽しい思い出を強く覚えています。その中で目立たなかった人物や、途中で離れた人物を、重要ではないものとして忘れてしまったのかもしれません。
羽立の記憶は、孤独や所属への執着と結びついていると考えられます。自分が忘れられる恐怖を知っていたからこそ、博士の存在を完全には消せなかったのでしょう。
花音のトラブルが示す次世代への連鎖
花音と同級生のトラブルは、連続事件の直接的な証拠ではありません。それでも、22年前のいじめを現在の子どもたちへ重ねる重要な伏線になっています。
高木は自分の娘を客観的に見られるのか
高木は花音を大切にしており、父親として信じたい気持ちがあります。しかし、自分の子どもだから間違っていないと決めつければ、園子の訴えを聞かなかった過去を繰り返すことになります。
花音が傷つけられている可能性も、誰かを傷つけている可能性も、どちらも最初から除外せずに見る必要があります。高木が父親としてどのように話を聞くのかが注目されます。
過去の加害を認めるだけでなく、家庭の中で別の選択をすることが、高木の変化を形にするはずです。
同じ学校で繰り返される可能性
花音が通うのは、高木たちが園子をいじめた鷹里小学校です。建物や世代が変わっても、集団の中で誰かを排除する構造が残っていれば、同じ傷は繰り返されます。
大谷は園子へのいじめを知らなかったと話しました。現在の学校でも、大人が子ども同士の衝突を軽く見れば、被害は記録へ残らないまま続く可能性があります。
花音の場面は、連続事件の犯人を見つけるだけでは、作品の問題が解決しないことを示しています。次の世代へ傷を渡さない仕組みと大人の姿勢まで変えなければなりません。
ドラマ「良いこと悪いこと」第5話を見終わった後の感想&考察

第5話で強く残ったのは、学校の卒業アルバムやDVDが消えている一方、園子の身体からはいじめの記憶が消えていないという対比でした。記録がなければ事件は存在しなかったことにできるかもしれませんが、被害者の恐怖まで消すことはできません。
さらに、博士と7人目の可能性によって、高木たちの記憶も絶対的な事実ではないと分かります。人は自分にとって重要だった出来事を残し、都合の悪いことや関心のなかった人物を無意識に消してしまうことがあります。
記録から消えても園子の身体からは消えない
大谷は当時のいじめを把握していなかったとし、学校側の卒業アルバムとDVDも見つかりません。客観的な記録だけを見れば、園子がどのような被害を受けたのか証明することは難しくなります。
園子のフラッシュバックが被害の継続を示す
園子は鷹里小学校を歩くことで、器具庫へ閉じ込められた恐怖を思い出します。単なる懐かしい回想ではなく、現在の身体反応として過去が戻ってきました。
園子が閉所を避け、暗い場所で動けなくなるのは、昔の出来事へ執着しているからではありません。危険だった記憶を身体が忘れず、同じ状況から守ろうとしているためです。
加害者や教師が覚えていなくても、園子の生活には影響が残っています。その事実だけで、いじめが「子どもの頃の小さなこと」ではなかったと分かります。
被害の重さは、学校の記録に残っているかではなく、その後の人生へ何を残したかによって考える必要があります。
高木は結果を見て初めて自分の行為を知る
高木は、自分が園子をいじめていた事実を認めています。しかし、校内で恐怖へ引き戻される園子を見るまで、加害がどこまで現在へ続いているか実感できていませんでした。
人を傷つけた側は、自分の行為が終わった時点で出来事を過去へ置けます。傷つけられた側は、その後に生まれた恐怖や自己否定を抱えながら生活しなければなりません。
高木が今後責任を引き受けるなら、昔の自分を反省するだけでは足りません。園子に現在も残っている影響を知り、その傷を増やさない行動を続ける必要があります。
大谷の「知らなかった」は責任を消さない
大谷が意図的にいじめを見逃していたとは、第5話では断定できません。本当に知らなかった可能性もありますが、それでも園子が助けられなかった結果は変わりません。
教師が知らない教室は安全だったのか
大谷がいじめを知らなかったのなら、子どもたちは教師の目を避けて加害していたことになります。しかし、園子の孤立や持ち物のトラブル、呼び名による排除が続いていたなら、教室には何らかの変化があったはずです。
子どもが何も言わなかったから分からなかったという説明も、十分ではありません。被害を訴えればさらに攻撃されると恐れ、何も言えない子どももいるからです。
教師には、明確な告発を待つだけでなく、表情、席での孤立、周囲の言葉などから異変を見つけようとする責任があります。
大人の無知は被害者へ孤独を残す
園子にとって、大谷が知らなかったという答えは、大谷に悪意がなかった証明にはなっても、自分が救われなかった理由にはなりません。
クラスの中で苦しみながら、大人には何も見えていなかった。それは、園子の存在や恐怖が、教室の中で重要なものとして扱われなかったことを意味します。
大谷が今からできるのは、知らなかったと弁明することではなく、残っている記録や自分の記憶を最大限にたどり、当時何を見落としたのかを認めることです。
花音の場面が高木へ突きつけた父親としての責任
花音のトラブルは、高木の過去を次世代へ接続します。自分が子どもの頃にしたことを反省するだけでなく、親となった現在、同じ構造へどう向き合うかが問われました。
自分の子どもを信じたい気持ちの危うさ
高木は花音を信頼しています。しかし、親が自分の子どもを信じたいと思うほど、相手の子どもの言葉を疑い、問題を小さく扱ってしまう危険もあります。
第3話で園子が小山を疑ったように、信頼と確認は両立します。花音を大切にするからこそ、何が起きたのかを丁寧に聞き、都合の悪い可能性からも目をそらさない姿勢が必要です。
高木が自分の過去を花音へどのように伝えるのかも重要になります。父親として正しい姿だけを見せるのではなく、自分も人を傷つけたことがあると認められるかが問われます。
過去への責任を未来の選択へ変えられるか
高木は園子の22年間を取り戻せません。謝罪によって閉所恐怖症を消すことも、失われた学校生活を返すこともできません。
それでも、花音やその同級生の世代へ同じ傷を渡さない行動は選べます。誰かを笑いの対象にしない、集団の空気へ流されない、異変を見たら話を聞くといった選択です。
罪を認めた後の責任とは、過去を悔やみ続けることだけでなく、次の場面で違う行動を選び続けることです。
7人目は高木たちの記憶から排除された人物なのか
博士と7人目の可能性は、犯人候補を一人増やしただけの伏線ではありません。高木たちが誰を仲間として記憶し、誰を記憶から外したのかという、作品の中心テーマへつながっています。
記憶は事実をそのまま保存するものではない
高木たちは、自分たちを6人組だったと覚えています。しかし、人間の記憶は映像のように事実を正確に保存するものではありません。
現在の自分にとって意味がある形へ整理し、繰り返し思い出した部分だけが強く残ります。自分たちの友情を象徴する人物は覚えても、短期間だけ一緒にいた人物や、仲間から外した人物は忘れる可能性があります。
園子へのいじめを高木たちが忘れていたように、博士の存在も、自分たちの物語へ必要ないものとして消してしまったのかもしれません。
忘れられたことが生む痛み
いじめられた園子は、傷つけられた出来事を忘れられませんでした。一方、7人目がいたのだとすれば、その人物は傷つけられたことだけでなく、自分がそこにいた事実まで忘れられています。
人から嫌われることも苦しいですが、存在を覚えられていないことには別の痛みがあります。自分だけが友情や出来事を大切にしていたのに、相手の記憶には何も残っていないからです。
博士が犯人だとは第5話では言えません。それでも、忘れられた人物が高木たちへ強い感情を持つ可能性は十分に考えられます。
羽立が記憶の鍵を握る理由
羽立は、グループの中にいながら、自分が本当の友人と思われていないのではないかと不安を抱えていました。中心にいない人間だからこそ、仲間の輪から外れる痛みへ敏感だったのでしょう。
高木が忘れた人物を羽立だけが覚えているなら、記憶力の違いというより、誰へ関心を向けていたかの違いです。高木は自分と親しい小山や桜井を見ており、羽立は自分と同じように端へいた人物を見ていた可能性があります。
生活を立て直した羽立が事件の調査へ参加し、博士へたどり着いたことにも意味があります。守られるだけだった羽立が、自分の記憶によって仲間を助ける側へ変わり始めました。
記録と記憶の両方を疑う必要がある
学校の記録は消え、人間の記憶は欠けています。大谷の言葉だけでも、高木たちの思い出だけでも、22年前の事実には届きません。
卒業アルバム、DVD、旧サイト、当時の同級生の記憶を照らし合わせ、誰が何を知り、誰が消されたのかを確かめる必要があります。
『良いこと悪いこと』第5話は、忘れた側の記憶を基準に過去を決めれば、被害者や周辺にいた人物が何度でも消されると示した回でした。
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