第5話で本橋家の秘密が揺らぎ、薫の心にも小さなざわめきが残ったまま迎えた第6話。
今回は、母と娘が抱えてきた“言えなかった想い”が静かにこぼれ落ち、偽ママ計画の綻びが少しずつ表に浮かび上がります。
踏み出した一歩が誰かを救い、同時に別の誰かを傷つけてしまう──そんな繊細な揺らぎの中で、家族の輪郭がゆっくりと変わっていく回でした。物語の温度をそのままに、第6話を振り返ります。
フェイクマミー6話のあらすじ&ネタバレ

偽りから始まった母親代行劇も、ついに大きな転機を迎えました。第6話では母娘それぞれの秘密が明らかになり、“偽ママ”契約に思わぬ危機が訪れます。
そのあらすじをネタバレありで詳しく振り返っていきましょう。
物語は、前回ラストで茉海恵(川栄李奈)の元恋人・本橋慎吾(笠松将)が「いろはちゃんって俺の子だよね?」と問い詰めた場面から動き出します。
茉海恵は毅然と否定し、慎吾は「一人で抱え込まないで」と声を掛けて立ち去ります。
帰宅後、茉海恵は薫(波瑠)に一部始終を語り、薫はその日、母・聖子(筒井真理子)が転倒で検査入院することになったため、3日間だけ“偽ママ”を休ませてほしいと申し出ました。
茉海恵は快諾し、薫の不在時はいろは(池村碧彩)の送迎を自分が担当することに。薫は入校証を渡し、名門・柳和学園の「三羽烏」ママ友には気を付けるよう念押しします。
圭吾の留学計画と本橋家の不穏
一方その頃、本橋家では慎吾が小学一年生の息子・圭吾(髙嶋龍之介)をロンドン留学させようと独断で話を進めていました。
圭吾は柳和学園の特別留学制度「ジーニアス」選抜を目指している最中ですが、それを待たずに海外へ出すという慎吾の判断に、妻のさゆり(田中みな実)は動揺します。
慎吾は「負けを知ってはいけない」と焦りを口にし、強引な教育方針にさゆりの不安は募る一方でした。
茉海恵、初めての登校付き添い
薫不在の3日間、茉海恵は初めていろはの登校に付き添います。娘の手を引いて学校へ向かう時間に喜びを覚える一方、到着早々「三羽烏」に声をかけられ、「お茶でも」と誘われてしまいます。
本来は重要な会議があるものの断れず、嫌味を交えた会話にも笑顔で応じました。母としての立場を必死に守ろうとする一日が続きます。
同じ頃、教室では友達に誘われたいろはが放課後の約束を楽しみにしていました。
しかし圭吾は浮かない様子で「外国の学校に転校するかも」と告白。いろはは本心を言うよう勧めますが、圭吾は父への恐れから言い出せません。それでも二人は「土星を一緒に見よう」と約束し、幼いながらも別れを意識した静かな会話が交わされました。
薫、母と竜馬の病院へ
薫は母の検査に付き添うため、茉海恵の頼みで黒木竜馬(向井康二)が運転を申し出ます。
病院では聖子と竜馬が打ち解け、薫は温かい空気に安堵します。しかしロビーで偶然さゆりと鉢合わせし、受付で旧姓の「花村」と呼ばれてしまったことで、さゆりが怪訝な視線を向ける場面も。
ほどなく検査結果が出て大事には至らず退院の見込みとなったものの、そこで聖子は「実は一年前にガンの手術をしていた」と告白。薫は、黙っていた母の想いに言葉を失います。
日高家に訪れた思わぬ来客
自宅へ戻った茉海恵は、母・三津子から大量の海産物が届いているのを見つけます。
そこへ偶然スーパーで会った佐々木智也先生(中村蒼)を誘い晩ごはんを共にすることに。さらに三津子が訪ねてきて賑やかな食卓が広がります。夜、布団を並べて語り合う中で、三津子は娘の人生を尊重する気持ちを静かに伝え、茉海恵はその優しさに微笑みました。
いろはは家の庭から土星を望遠鏡で眺め、圭吾も同じ空を見上げています。圭吾はさゆりに「パパとママをがっかりさせたくない」と気持ちを打ち明け、その健気さにさゆりは胸を震わせました。
薫の告白と聖子の拒絶
翌朝の退院日、薫は母への謝罪を受けた後、自身もずっと隠してきた秘密を告白します。
仕事を辞めて“偽ママ”として茉海恵と契約していること、その中で新しい自分を見つけ始めたこと。涙ながらの訴えにも、聖子は「騙されているだけ」「犯罪では」「育てた覚えはない」と激しく拒絶。薫は大きなショックを受け病院を飛び出します。
そこで竜馬が現れ、「心配だった」と寄り添います。薫は母に否定された悲しみを溢れさせ、竜馬は静かに抱き寄せ「話を聞く」と支えました。
さゆりが知った衝撃の事実
その頃、さゆりは茉海恵のアドバイス通り、慎吾に筑前煮と緑茶を用意し、圭吾の意思を尊重するよう伝えます。
慎吾は承諾し、穏やかな空気が夫婦に流れました。しかし、さゆりは偶然耳にした「花村」という名字や慎吾の態度を思い返し、不安に駆られて夫のスマホを確認。そこには慎吾と茉海恵の交際時代の写真が残っていました。茉海恵=慎吾の元恋人だと知った瞬間、さゆりは全てを悟り、表情から色が消えます。
物語の終盤、柳和学園に「1年1組に偽りの母親がいる」という怪文書が届き、学内に不穏な空気が流れ始めます。登校時、薫が挨拶してもさゆりは無言で通り過ぎ、薫はその変化に戸惑うばかり。
暴露文の出現とさゆりの冷たい態度により第6話は幕を閉じ、“偽ママ”計画は最大の危機を迎えることになりました。物語は不穏なまま次回へ続きます。
フェイクマミー6話の感想&考察。

第6話では母と娘の衝突、夫婦間の秘密、そして偽ママ計画の危機といった要素が盛りだくさんで、息つく暇もない展開でした。
私は視聴を終えて、胸がギュッと締め付けられるようなシーンがある一方で、思わず「よかった…」と安堵した場面もあり、感情が忙しく揺さぶられました。
以下、特に印象に残ったポイントについて、女性目線での感想と考察を綴ってみます。
母へすべてを明かした薫の葛藤
今回最も心に刺さったのは、薫が母・聖子に偽ママであることを正直に打ち明けた場面です。勇気を振り絞った告白でしたが、案の定というべきか、母の反応は厳しいものでした。
正直、「薫、全部話さなくても…!」とハラハラしてしまいました。実際、薫はママに理解してもらおうと偽ママ業について全て説明してしまいましたが、「会社を辞めて家庭教師をしている」くらいの言い方に留めておけばよかったのに~!と私も思ってしまいました。
薫にとっては偽ママとして奮闘する今の自分こそ本当の自分だと主張したかったのでしょう。しかし指摘されていたように、さすがに犯罪行為でもある以上、母親の立場で「それは立派ね、頑張って」と笑顔で受け入れるのは難しいですよね。母が怒るのももっともで、むしろ聖子は娘が危ない橋を渡っていると知って心配と失望が入り混じった感情だったのではないかと察します。
それでも薫がすべてを明かしてしまった気持ちも理解できます。
聖子が「一人で手術を受けた」と告白したように、母娘それぞれがお互いに本音を隠してきた関係でした。薫はそんな現状を変えて「今の自分を知ってほしい」と願ったのでしょう。しかしタイミングも内容も唐突過ぎて、聖子の心が追いつかなかったように感じます。
優等生だった薫に人生を託してきた母にとって、娘の突然の告白はあまりにも衝撃的でした。終盤、聖子に泣きながら拒絶されるシーンは観ていて本当に辛かったです。二人きりで支え合ってきた母娘なのに、こんな形ですれ違ってしまうなんて…。
ただ、今後物語が進む中で、聖子も娘の成長した一面や本当の想いに気付いてくれるのではないかと信じたいです。薫と聖子の関係修復には時間がかかりそうですが、いつかお互いに歩み寄れる日を見守りたいと思いました。
竜馬の優しさに胸キュン
一方で、竜馬の献身ぶりには毎回ながら胸がときめいてしまいます。
今回も薫のピンチにすかさず駆けつけ、彼女の気持ちをさりげなく受け止めてくれましたね。深夜のランニングに誘う展開には「なるほど、そう来たか!」と唸りました。
落ち込む薫のために夜風に当てて気分転換させるなんて、竜馬は本当に気遣いのできる優しい男性です。屋上で語り合ったシーンでは、薫が心の内をさらけ出し「頑張ってるねって言ってほしかった」と涙するのを、黙って抱きしめ「俺でよければいつでも話聞きますから」と囁いた竜馬…その包容力に思わずこちらまで涙腺が緩んでしまいました。
実はこのシーン、本人たちは恋愛感情というより純粋な信頼関係の表現かもしれません。でも波瑠さん演じる薫と向井康二さん演じる竜馬の並びが美しくて、画面的にもとても絵になる抱擁でした。ネット上でも「竜馬がかっこよすぎる…はあ…」というため息混じりの声が上がっていましたが、私も同感です!
回を追うごとに竜馬の株がどんどん急上昇しており、彼が薫を想って懸命に支える姿にはキュンキュンしてしまいます。Snow Manの向井康二さんが持つ爽やかな魅力と相まって、竜馬というキャラクターが本当に素敵ですよね。個人的には、この二人には今後もっと距離が縮まってほしいなあと密かに応援しています。
さゆりの闇落ち?怪文書の真犯人は…
第6話ラストで一気に存在感を増したのが、慎吾の妻・さゆりです。今までは夫に従順で大人しい印象だった彼女ですが、夫のスマホで真実を知ってしまった瞬間から表情が一変。薫への無視という露骨な態度も含め、「闇落ち」してしまったかのような不気味さが漂いました。
ネット上でも「不穏すぎる展開になっててどうなるの!?」「さゆりさん闇堕ちか…」「怪文書やばすぎる…」といった声が相次いでおり、視聴者も彼女の豹変ぶりに戦々恐々としているようです。
田中みな実さん演じるさゆりがこのまま本性を現して“ヤバい妻”と化してしまうのか、「田中みな実の本領発揮!」「ついに田中みな実劇場が始まった」との反応もあり、私もドキドキしています。
では、彼女はあの怪文書の犯人なのでしょうか?6話の描写では、まるでさゆりが裏で動いたかのように見せていました。しかし個人的には、ミスリードの可能性もあるのではと感じます。
というのも、さゆり自身も突然夫の過去と偽ママの秘密を知ったばかりで、即座にあの手紙を用意できたとは思えない部分もあります。柳和学園には他にも薫たちを怪しんでいた人物がいましたよね。例えば担任の智也先生は以前から薫に疑念を抱いていた様子ですし、玲香たち三羽烏が仕掛けた線も捨てきれません。
もちろん、夫の不貞(?)に気づいたさゆりが怒りに任せて暴走した可能性も十分あります。現時点では断定できませんが、いずれにせよ第7話以降でさゆりがどんな行動に出るのか、とてもスリリングです。
普段はおしとやかだった彼女が覚醒した今、物語を大きくかき回すキーパーソンになることは間違いないでしょう。田
中みな実さんの怪演にも期待しつつ、怪文書の真犯人と偽ママ計画の行方を注視したいと思います。
いろはと圭吾、健気な子ども達の存在
大人たちの秘密や駆け引きが渦巻く中で、小学生のいろはと圭吾の純粋さが心に沁みました。
いろはが「行きたくないなら行きたくないって言えばいいのに」と圭吾にまっすぐ助言するシーン、本当に健気で優しい女の子だなと思います。親に言えず悩んでいた圭吾にとって、同世代の友達からのこの言葉はどれほど励みになったでしょうか。
夜に二人がそれぞれ土星を見上げる場面は、遠く離れていても心が繋がっているようでほろりとさせられました。圭吾は「パパとママをがっかりさせたくない」と自分を押し殺していましたが、ついに勇気を出して母さゆりに本心を明かしましたね。
その結果、さゆりは息子の気持ちを尊重して夫に意見する決意を固めました。幼い二人が交わした約束と想いが、大人たちの心を動かして物語を良い方向へ導いた点が微笑ましいです。
また、茉海恵と薫という“二人の母”の対比も、いろはと圭吾に投影されているように思えます。いろはは母・茉海恵譲りの明るさと素直さで周囲を笑顔にし、圭吾は母・さゆり譲りの健気さで一生懸命努力しています。
しかし茉海恵がいろはの気持ちを尊重して伸び伸び育てているのに対し、慎吾は圭吾にプレッシャーを与えすぎて萎縮させてしまった。さゆりがようやく声を上げたことで、圭吾は救われつつありますが、きっといろはの存在も彼にとって大きな支えになっているはずです。無邪気でまっすぐな子どもたちの交流は、本作の清涼剤ですね。
今後も二人の友情が続き、それぞれの家庭に良い影響をもたらしてくれることを願っています。
総じて、第6話は物語の転換点ともいえる激動回でした。偽ママ契約という秘密が着々と周囲に露見し始め、計画の綻びが止まらない状況です。それでも、登場人物たちの愛情や絆が随所に描かれていたことで、単なるサスペンスに留まらない人間ドラマの深みを感じました。
次回以降、薫と茉海恵の奮闘はますます厳しいものになりそうですが、それぞれの母親や竜馬、子どもたちがどのように支え合っていくのか注目したいです。偽りから始まった物語がこの先どんな結末を迎えるのか、期待と不安が入り混じりますが、引き続き見守っていきたいと思います。
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