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「新東京水上警察」第9話ネタバレ&感想考察。南極観測船「海雪」の密室殺人と黒木の陰謀が動き出す運命の夜

「新東京水上警察」第9話ネタバレ&感想考察。南極観測船「海雪」の密室殺人と黒木の陰謀が動き出す運命の夜

南極観測船「海雪」で発生した不可解な密室死。湾岸署が先手を打つ中、水上警察“チーム碇”は事件の裏に黒木謙一の影を感じ取り、真相に迫っていきます。

妻・弓枝の“見殺し”の告白、湾岸ウォリアーズとの繋がり、礼子と碇をめぐる揺れる想い、そして迫り来る大型台風――。

複数の危機が重なり、9話は最終章へ向けて物語が一気に加速する重要な回となりました。

目次

東京水上警察9話のあらすじ&ネタバレ

東京水上警察9話のあらすじ&ネタバレ

第9話では、物語はいよいよ最終章へ突入します。

舞台となるのは東京・青海埠頭公園に展示されている南極観測船「海雪」

その船内で不可解な密室殺人事件が発生し、水上警察署 “チーム碇” のメンバーたちは真相解明に挑みます。さらにこの回では、登場人物たちの人間関係に大きな動きがあり、迫り来る台風という新たな危機も描かれました。以下、ストーリーの流れを辿りながら詳しくネタバレしていきます。

張り込み捜査で浮かぶ黒木の影

水上警察署の刑事・碇拓真(佐藤隆太)は、「10月13日20時に料亭『一の家』で黒木謙一が“大きな仕事”をする」という匿名メールを受け取ります。碇は同僚の有馬礼子(山下美月)と共に料亭を張り込み、現場を見張りました。

すると料亭に現れたのは黒木謙一(柿澤勇人)本人と、礼子が海上保安学校時代から尊敬する海技職員OBの大沢俊夫(小林隆)でした。碇は驚きつつも踏み込もうとしますが、黒木に「どうしても入りたいなら令状を持ってこい」と制止され、やむなく退却します。

後日調べた結果、大沢俊夫は黒木が社長を務める人材派遣会社「湾岸海洋ヒューマンキャリア」で相談役を務めていることが判明。

碇はこの料亭に集まっていたメンバー全員の身元を洗い出そうと動き始めます。

その頃、水上署内の人間関係でも緊張が走っていました。碇の部下・日下部峻(加藤シゲアキ)は、有馬礼子にプロポーズしたことを碇に打ち明けます。日下部は碇に対し「礼子をその気にさせないでください」と訴え、礼子への特別な想いを真剣に伝えました。

突然の告白に碇は戸惑います。「はっ?どういうことだ…」と聞き返す碇に、日下部は「礼子は碇さんに頼られることを心底喜んでいる。ただの上司以上の気持ちで…」と礼子の想いを示唆

さらに「俺、礼子さんと結婚したいんです。だからお願いします」と頭を下げ、碇に礼子との関係に配慮してほしいと頼むのでした。

南極観測船「海雪」での密室殺人事件

そんな矢先、水上署に一本の通報が入ります。東京湾岸の青海埠頭公園に固定展示されている南極観測船「海雪」の船内で、腐乱した男性の遺体が発見されたのです。

現場へ駆けつける碇たちでしたが、既に湾岸署が先に到着しており、証拠となる防犯映像はすべて押収された後。刑事・和田毅(谷田歩)は「ここは湾岸署の案件だ」と水上署を排除しようとします。

しかし碇は腕相撲勝負を持ちかけて勝利し、交換条件として現場立ち入りと情報提供を認めさせます。一見コミカルなやり取りながら、水上警察の執念を感じさせる場面です。

晴れて現場に入った碇たちは遺体の状況を確認。遺体があったのは隊員居住室で、発見時には内側から施錠された完全な密室状態。被害者は「海雪」ボランティアとして働いていた福本宗介という60代男性

筋金入りの「海雪」マニアで、展示船に自由に出入りしていた人物でした。

検視の結果、死因は後頭部外傷ではなく“熱中症”

高温の密室に閉じ込められたことで脱水と高体温を引き起こし死亡したことが分かります。事故か殺人か放置か、事件の性質が一気に複雑さを増していきます。

被害者の妻・弓枝に隠された真実

碇と細野由起子(山口紗弥加)は、被害者の妻・弓枝に事情を聴取します。そこで浮かび上がったのは深刻なDVの実態。弓枝は夫から長年暴力を受け続け、心身ともに疲弊していました。

事件当日、弓枝は夫から「船に閉じ込められた、助けてくれ」という電話を受けていたにもかかわらず、恐怖と諦めから助けに行かず、「死ねばいい」と心の中で呟き立ち去ったと明かします。彼女は直接手を下していないものの、結果として夫を“見殺し”にした罪悪感と解放感の狭間で揺れていました

さらに捜査で、事件前に弓枝が夫の「海雪」グッズを大量に廃棄していたこと、職場で「保険金が入るから辞める」と話していた証言も浮上。湾岸署はこれらを決め手に弓枝を容疑者として逮捕します。

しかし弓枝は一貫して否認。「助けられなかっただけで、自分は殺していない」と涙ながらに訴え、碇は複雑な思いを抱きます。被害者であり加害者でもある、その曖昧な境界が物語に重くのしかかります。

浮かび上がる湾岸ウォリアーズの暗躍

碇は「海雪」補修工事の関係者名簿を調べ、三上慎吾という名前を発見します。

調査の結果、三上は黒木の会社から派遣された人材であることが判明。福本が死んだ現場に黒木の勢力が入り込んでいたことが見えてきます。

さらに、日下部が撮影していた野次馬映像を確認すると、料亭で黒木と同席していた人物が映っていることを発見。碇は、あの日黒木に投げつけられた扇子が福本の「海雪」グッズであったことを思い出し、料亭にいた“正体不明の男”こそ福本本人だったと推理します。

福本は黒木と接触しトラブルを起こした直後、「海雪」で死んでいる…。すべての線が黒木へ向かい、碇は「弓枝は犯人ではない。黒幕は黒木だ」と断言します。

黒木は表向きは人材派遣会社の経営者ですが、正体は暴走族「湾岸ウォリアーズ」の初代総長。

裏社会との繋がりを持った危険人物であり、今回の事件にも深く関与している可能性が高くなります。

迫る台風、そして最終章へ…

事件の真相解明に奔走する碇たちに、さらに大型台風が接近。災害対策本部が設置されれば捜査は一時中断。黒木を追う時間がなくなる危険が迫ります。

同時に、碇は日下部の想いを礼子に伝え、「もし結婚を考えるなら彼の気持ちを受け止めてやってほしい」と静かに諭します。三角関係も決定的な転機を迎えることに。

そして第9話は、黒木の陰謀、福本宗介の死、台風接近、恩師・大沢の正体、三角関係…あらゆる伏線が絡み合ったまま終わり、物語はいよいよクライマックスへ。

「海雪」の密室殺人の真相は?
黒木の“本当の狙い”とは?
礼子は誰を選ぶのか?
大沢俊夫は敵か味方か?

最終話での一気の伏線回収に期待が高まります。

東京水上警察9話の感想&考察

東京水上警察9話の感想&考察

第9話は物語のクライマックス直前ということもあり、事件のスリルと人間ドラマの濃さが際立つ回でした。視聴後、筆者は様々な感想や考察が頭に浮かびました。

以下、いくつかのポイントに分けて第9話を振り返りつつ考察してみたいと思います。

密室トリックと「見殺し」という罪の重み

まず注目したいのは、南極観測船「海雪」で起きた密室殺人事件の真相と、福本の妻・弓枝が抱える葛藤です。今回の事件は単なる殺人ではなく、“密室トリック”と“見殺し”という二重の要素が絡んでいました。

部屋が内側から鍵のかかった密室だった理由については、推理好きの視聴者の間でも様々な考察が飛び交っています。現時点ではっきりとは示されていませんが、例えば「移転工事中だったため船内の気密性が高まり異常な高温環境が生まれたのではないか」「犯人が遠隔操作やタイマーで扉をロックする仕掛けをして密室を作り出したのでは?」といったトリック解明への議論が盛り上がっていました

公式にはまだネタバラシされていませんが、第10話でこの密室の謎が明かされることを期待せずにはいられません。

一方で、弓枝の「見殺し」に関しては非常に考えさせられるものがありました。弓枝はDV被害者でありながら、結果的に夫を救わなかったことで自らを加害者にもしてしまったという、極めて辛い立場に置かれています。

彼女が発した「死ねばいい」という言葉には、怒りや憎しみではなく長年積もり積もった“虚無”の感情が漂っていたと感じます。劇中の弓枝は泣き叫ぶでも取り乱すでもなく、静かに真実を語るだけでした。その静かな絶望とも言える態度は、見ていて胸が締め付けられる思いでした。

法的には彼女を罪に問うことも可能でしょうが、それが果たして“正義”と言えるのか――視聴者である私自身も、碇と同じように複雑な気持ちになりました。社会的に見れば彼女は許されない行為をしたかもしれませんが、長年逃げ場の無い地獄を味わってきた彼女にとって、「動かない」ことこそ最後の抵抗であったという指摘には深く頷かされます。

この問題に対し、碇がどのような答えを出すのかも最終回の見どころになるでしょう。

チーム碇の結束と成長が光った瞬間

第9話では水上警察署“チーム碇”の結束力と各メンバーの成長も強く描かれました。これまで意見がぶつかり合ったり足並みが揃わなかったりしていたチーム碇ですが、今回は密室殺人捜査と台風対応という二正面の課題を前に、それぞれが自分の役割を理解して見事に動いていたように思います

日下部は湾岸署に証拠を持ち去られてもすぐに代替策を講じ、野次馬映像から重要なヒントを拾い上げました。有馬もまた、自ら進んで捜査に参加しようと碇に直談判するほど積極的でしたし、細野や他のメンバーも持ち場で奮闘していました。

リーダーの碇自身も、「市民の命を守る」という警察本来の使命と事件捜査との板挟みに悩みつつ、最終的にはメンバーの意見を尊重して最善の判断を下しています。そうした碇の成長ぶりに、有馬もきっと心を打たれたのではないでしょうか。

また、腕相撲で湾岸署に食い下がったシーンは、単なる笑いどころに留まらず、どこか「腕力で勝っても命は救えない」というテーマを内包しているように感じました。

腕相撲には勝った。しかし福本を救うことはもうできない。それでもなお全力を尽くすしかない――水上警察らしい“愚直さ”と“切なさ”が詰まった場面でした。笑いとシリアスを巧みに織り交ぜる演出が、この回でも大きく機能していたと感じます。

黒木謙一と大沢俊夫――裏に潜む信頼と裏切り

黒木謙一と大沢俊夫の関係は、第9話最大の謎として残りました。

礼子の恩師でもある大沢が黒木と行動を共にしていた衝撃。彼は本当に黒木の仲間として“裏の仕事”に加担しているのか、それとも黒木を監視しているだけなのか――視聴者の考察も分岐しました。

大沢が黒木に向ける視線は、どこか計算を含んだような、しかし罪悪感にも見えるような複雑なニュアンスがあり、どちら側の人間なのか判断できません。裏社会に落ちたのか、潜入しているのか。礼子の心情を思うと、どちらの結末も胸が痛みます。

黒木が企む「大きな仕事」も依然としてベールに包まれたまま。南極観測船「海雪」での事件は、その計画のごく一部である可能性もあります。

黒木の義理人情のように見える態度。そして時折覗く孤独と野望。正義と正義、あるいは罪と救済。碇と黒木の対峙は、単なる警察と犯人の戦いを超えたテーマとなりつつあります。

恋模様の行方と“エアラーメン”の真意

第9話は恋愛パートもドラマの軸の一つとして濃く描かれました。

日下部からプロポーズされた礼子。その思いを知ってなお、碇に対して抱く特別な感情。三角関係の緊張が、ついに碇・日下部・礼子の三者の間で表面化しました。

日下部が碇に向けた「礼子さんをその気にさせないでください」という直球の訴えは、とても真摯で胸を打つものでした。一方、礼子のために一歩身を引くような碇の態度には、不器用な優しさも感じられます。

“エアラーメン”のやり取りは、礼子が捜査に戻りたいと直談判したシーンでの軽やかな掛け合いでしたが、その裏に「落ち着け」「気持ちは分かっている」という碇の本音が隠されています。

事件の緊迫と恋の切なさが同居する第9話ならではの名シーンだったと思います。

最終章への期待と伏線回収に向けて

第9話は、まさに“最終回前の総決算”。伏線が大量に積み上げられた回でした。

黒木と大沢の真意
湾岸ウォリアーズの最終目的
福本殺害の全容
三角関係の結末
大型台風というタイムリミット

どれも未解決のまま物語は最終章へ突入します。

特に大沢の真意がどこにあるのか。黒木は何を仕掛けようとしているのか。南極観測船で死んだ福本は何を知っていたのか。そして礼子は誰を選ぶのか――。

次回、全てのピースが一気に繋がるはずです。

最終回を前にして、第9話が残した余韻と緊張感は非常に強烈で、シリーズ全体が高まる瞬間を迎えていると感じました。

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