17話で内山の告白動画が公開され、“笑う遺体”の犯行が一度整理されたかに見えた直後、18話は再び物語を根底から揺さぶる回となりました。

南がついに明かす“娘・穂香の笑顔の死”は、事件の舞台をマンション内部から高知へと広げ、連続殺人の全体像に新たな深みを与えます。
さらに終盤の鍵となる伏線が一気に噴き上がる注目回です。
ドラマ「あなたの番です~反撃編~」18話のあらすじ&ネタバレ

18話は「南の本当の目的」「内山動画の撮影場所の特定」「AIが弾き出した“犯人89%”」と、終盤に向けて一気にギアが上がる回でした。
尾野・黒島・桜木るり…“怪しい女たち”が総出で揺さぶってくる印象です。
ここから先はがっつりネタバレ込みで、18話の流れを整理していきます。
南が田宮を襲う──5年前・高知の少女殺害事件の真相
17話ラストの衝撃シーンの続き。冒頭で“南が田宮を襲った理由”が明かされます。
南は、5年前に高知で起きた少女・穂香ちゃん殺害事件の犯人が田宮だと疑い、劇団稽古場で「避難所にいなかった時間があるだろ」と田宮を追及。
ほとんど“私刑”のような勢いでした。
しかし警察の調査で、
豪雨被害で銀行を避難所に開放していた。田宮は一晩中そこで指揮を執り、消防署から表彰されていた。と完全なアリバイが判明。
南の推理は誤りだったことが分かります。
落ち込んだ南は、翔太にすべてを打ち明けます。
- 高知で小学生の娘・穂香を何者かに殺された
- 遺体は“笑顔”のまま発見された
- 犯人は今も捕まっていない
- マンションでも同じ“笑う死”が続いている
- だから真犯人を追ってキウンクエ蔵前に来た
さらに南は、黒島、内山、田宮、この3人を自分なりに高知まで調べていたことも告白。
黒島は家庭教師と勉強、内山は祖父宅、田宮は避難所——全員アリバイあり。南は「また間違えた」と肩を落とします。
翔太は南が差し出したスクラップブックを受け取り、「一緒に犯人を探しましょう」と盟友関係に。
黒島が「どーやんと連絡が取れない」→尾野の部屋で半裸の二階堂
一方302号室には、黒島が不安げに訪問。
「昨日から二階堂さんと連絡がつかないんです」
そこへ301号室の尾野が、二階堂のシャツ姿で登場。連れられて部屋に入ると——ソファに上半身裸で眠る二階堂。
完全に“事後”にしか見えない状況ですが、二階堂は立つことすらおぼつかず、明らかに薬を盛られた状態。
連れ出そうとした拍子に小物入れが落下し、中からは
・見知らぬ鍵
・首輪のようなもの
・男物の腕時計
・指輪
・黄色いボタン
など、意味深すぎるコレクションが散乱。
この黄色いボタンこそ、のちに“菜奈のブラウスのボタン”であると判明する重要アイテム。
尾野は無邪気な笑顔のまま、すべてをスルー。
彼女の“人の物を収集する癖”“薬で眠らせる危うさ”が一気に強調されます。
内山の自白動画と「5時のチャイム」──撮影場所はキウンクエ蔵前?
翔太は内山の自白動画を何度も再生する中で、“ある音”に気づきます。
動画の背後に流れる、夕方5時のチャイム。
実際にマンション周辺へ行くと、公園のスピーカーから同じ音が流れている。
調査で、
このチャイムは墨田区内でしか使われていない
キウンクエ蔵前周辺でも聞こえる
と判明し、
「内山の動画は自宅ではなく“マンション付近”で撮影された可能性」
が浮上します。
二階堂も動画に違和感があると言うものの、尾野に飲まされた薬の影響で思い出せないと悔しがり、単独で検証を開始。
菜奈が最後にかけた電話は…藤井の病院のナースステーション
翔太はこの件を水城に報告しますが、逆に重要情報を受け取ります。
菜奈が最後に電話をかけた相手は、翔太でも302号室でもなく、藤井の勤務先のナースステーションだった。
翔太にはまったく心当たりなし。
水城は桜木るりに不信感を持っており、「塩化カリウムに異様に詳しい」と示唆。
翔太が403号室を訪ねても居留守。
桜木はドア越しに、
「殺しとく? 殺すときは言ってね」
と危険な発言を平然と残す。
以前、桜木はシンイーたちの部屋で菜奈と同じ空間にいた(袴田殺害計画中)。にもかかわらず、翔太には「会ったことはない」と嘘をつく。
“菜奈の最後の電話”
“塩化カリウム”
“久住階段突き落とし”
すべてが18話で濃く絡み始め、桜木るりの危険性は一気にMAXへ。
すれ違う黒島と二階堂──ラブコメの裏で進むAI分析
尾野の件以来、黒島は「避けられている」と不安。
大学でも誘いを断られ、マンションでも距離を置かれる。
二階堂は
- 尾野に“黒島犯人説”を吹き込まれた
- 自分の手で黒島の疑いを晴らしたい
という葛藤で揺れており、黒島には何も話さずAI分析を続けます。
そんな中でもラブコメ要素は進行。
翔太の助言を真に受けた二階堂が、黒島を抱きしめて頬にキス——しかしその背後でAIは「黒島沙和」を分析し続けている、という皮肉な構造。
佐野の真相──501号室にいたのは“巨大ワニ”だった
長らく怪しかった佐野の部屋。
木下と蓬田がスペアキーで突入すると、
- 血のついた包丁
- 巨大な肉塊
- 血の飛び散ったカーテン
……完全に“死体処理部屋”。
と思いきや、カーテンの向こうから出てきたのは——
体長2mのワニ「本山幹子」。
佐野は友人から預かっただけで、餌代節約のために食肉工場からクズ肉を仕入れていたこと、山で穴を掘っていたのも腐った肉を捨てるためだったことが判明。
これにより、
- エレベーターの血タオル
- 外階段の使用理由
など、佐野の怪しさは“すべてワニ関連”だったと判明。
ある意味、視聴者の肩すかしを狙ったミステリ的ギャグ回収。
久住の記憶復活──“真犯人を知った男”の自首決意
偶然通りかかった久住は、佐野をエレベーターから引きずり出し、翔太に記憶が戻ったことがバレます。
翔太は久住をあいり・柿沼と対面させ、浮田の死の真相を問い詰めると、
・浮田は真犯人に気づいた
・名前を言えば自分も殺される
・自分の罪(細川殺害)もバレる
と怯えながらも、最終的に 自首を決意。
田宮の静かな自首──「本当に人を殺したんですね?」
一方で、警察に「人を殺した」と自首してきた人物が。久住かと思われましたが——田宮でした。
水城が聞くと、
「はい」
と静かに肯定し、鞄から複数のSDカードを取り出します。
穂香事件では誤解だった。しかし過去に“確実に誰かを殺している”
田宮が自分の罪と真正面から向き合うターニングポイント。
桜木るり、久住を階段から突き落とす
自首を決めた久住は、藤井に
「藤井さんたちのことは言いませんから!」
と気遣いの電話。
その直後、歩道橋でサングラスの女に腹を刺され、階段から突き落とされます。
女はサングラスを外し、「袴田吉彦が地獄で待ってるよ」桜木るり、完全に暗躍モード。
AIがはじき出した“犯人89%”&尾野の緑色スプレー
南の資料、高知の事件、これまでのデータをAIに入力した二階堂。
AIが出した結果は——
黒島沙和 Match 89%
二階堂と翔太は硬直。
そこへチャイムが鳴り、黒島が訪問。さらに背後から尾野が現れた次の瞬間——
尾野が黒島の顔めがけて緑色の液体を噴射。
毒か
スムージーか
ただの嫌がらせか
その正体は判明しないまま、18話は衝撃のラストで終了します。
ドラマ「あなたの番です~反撃編~」18話の伏線

18話は「終盤に向けての総仕上げ回」という印象で、これまで撒かれた種を回収しながら、新しい伏線も一気に積み増されています。
ここでは、特に重要だと感じたポイントを整理していきます。
南の娘・穂香ちゃん殺害事件と“笑顔の死体”ライン
もっとも大きな伏線が、南の娘・穂香ちゃんの過去。
- 高知の豪雨の日に行方不明
- のちに笑顔のまま遺体で発見
という事実が明かされ、ここで“笑顔の死体”の連続性が一気に拡張します。
- 穂香
- 赤池夫妻
- 浮田
- 菜奈
- 神谷
- 児嶋佳世
すべてが“微笑んだ状態”で死亡している。
南はこの共通点から、
- 高知の事件とキウンクエ蔵前の事件は同一犯の連続殺人
- 内山のような模倣犯も混ざっている可能性
と推理しており、“笑顔の殺人”の大本が別に存在することを強く示唆する伏線になっています。
内山自白動画の「5時チャイム」とカーテン=尾野の部屋
内山自白動画で背後に流れていた“5時のチャイム”。
墨田区のみで流れる防災無線
キウンクエ蔵前でも聞こえる
→ つまり動画は、内山のアパートではなくマンション周辺で撮影された可能性が高い。
さらに、二階堂が撮影していた尾野の部屋のカーテン柄と動画内のカーテン柄が一致。
・尾野が内山と協力していた?
・尾野の部屋を“撮影場所”として提供した?
・あるいは強引に部屋を使われた?
いずれにせよ、
“内山”と“尾野”が物証レベルで繋がった
という非常に強い伏線です。
菜奈の最後の電話=ナースステーション→桜木るり
菜奈が最後に電話をかけたのは、
- 302号室でも翔太でもなく
- 藤井が勤める病院のナースステーション
という事実。
これにより、桜木るりの存在が一気に真犯人ラインへ近づきます。
桜木るりに関する材料は、
- 塩化カリウムに詳しい
- 袴田殺害計画に関与
- 久住に注射、階段から突き落とす
- 菜奈の最後の電話の“受け手”対候補
とにかく危険すぎるほど揃っている。
18話時点で、“桜木るり=ただのサイコ看護師では終わらない”という空気が濃厚になります。
尾野の“宝物”箱と、菜奈の黄色いボタン
尾野の部屋で落ちた小物入れの中には、
- 見知らぬ鍵
- 首輪(チョーカー)
- 指輪・腕時計
- 黄色いボタン
などの“執着コレクション”がびっしり。
のちに翔太は、菜奈のブラウスのボタンが一つ無くなっていたことに気づき、尾野の箱の中の黄色いボタン=菜奈のボタン と結びつけます。
二階堂も
「猟奇殺人犯は記念品を集める」
と言及しており、
尾野=猟奇犯の可能性を明確に匂わせる伏線です。
ただし、あまりにも露骨に怪しすぎるため、
・殺人の記念品ではなく「執着の証」では?
・ミスリードでは?
という二重の解釈を残す点も巧妙。
西村と「キウンクエ蔵前 管理人日誌」
シンイーに突っ込まれた拍子に、西村が慌てて隠したノート。
タイトルは――
「キウンクエ蔵前 管理人日誌」
この日誌には、
- 前管理人・床島の行動
- 住民たちのトラブル
- ゲームが始まる前の“土壌”
などが書かれていた可能性が高く、西村が“マンション全体を俯瞰していた人物”である疑惑が一気に強化。
18話の時点では決定的な動きはないものの、終盤で効いてくる“静かな大伏線”です。
AIが出した「黒島89%」は、本当に“正解”なのか
二階堂のAIがついに出した答え――
犯人候補 黒島沙和 89%
技術的には精密な算出のように見えますが、ミステリーとしては“わかりやすすぎる”数字。
ネットでは、
- 「ここまで黒島に寄せるのは逆に怪しい」
- 「AIにまで言わせるのはミスリード臭」
と議論が巻き起こりました。
物語上も、
視聴者を一度“黒島=犯人”に寄せておいて、終盤でひっくり返すための布石
と見ると非常に理にかなっている。
南のタバコと「マンション前の吸い殻」
これまで何度か映っていた、マンション前の駐車場に大量に落ちているタバコの吸い殻。
18話で判明したのは、
すべて南のものだった。
502号室に入る前から、南はずっとマンションを“張り込み続けていた”ということ。
執念と悲しみの深さを、ワンカットの吸い殻で回収する、静かで美しい伏線回収です。
ドラマ「あなたの番です~反撃編~」18話の感想&考察

16話・17話で一気にカオスへ振り切れた流れを受け、18話はそのカオスを「黒島」「尾野」「桜木るり」「南」の4ラインに丁寧に整理しながら、終盤に向けて加速度的に伏線を積み増してきた印象があります
南の告白が物語全体の“重み”を一段上げた
18話で最も胸に刺さったのは、南の告白パートでした。
娘・穂香ちゃんを“笑顔で”殺された父親が、5年間ずっと犯人を追い続け、間違いだらけの復讐心に振り回され、最後は田宮に土下座して「ごめん、穂香。パパ、また間違えちゃった」と崩れ落ちる。
ここは単にサスペンスの情報ではなく、被害者遺族の苦しみや“罪に至る過程”を描くドラマとしての深みが一気に加速した瞬間。
「殺してしまった人」「殺された人」「残された人」
その三層を立体的に描き直したことで、物語の重さが一段階引き上げられたと感じました。
黒島黒幕説が“後戻りできないライン”まで濃くなる
18話は黒島黒幕説が爆発的に加速する回でもあります。
- 高知出身
- 穂香事件との地理的接点
- 内山・黒島が5年前同じ街にいた
- アリバイが“出来すぎている”
- AI判定89%
ここまで揃うと、「黒島が犯人に見える」のは自然な流れ。
実際ネットでも、
「どうあがいても黒島」
「AIまで言うならもう黒島確定では?」
という意見が多発していました。
ただ、逆に言えば、
ここまで黒島に寄せすぎていて怪しい
という見方もある。
ミステリー的には“あえて一本道に見せておいて裏切る”のは定番で、18話はまさにその“視線誘導の極み”だった気がします。
個人的には、
「黒島に寄せてからひっくり返す前提の構成」
という印象が強まりました。
尾野幹葉は“純粋悪”ではなく、“利用されている危険人物”に見えてくる
18話の尾野幹葉は、もはや説明不要の狂気。
- 二階堂を薬で眠らせ、半裸で寝かせ
- 二階堂のシャツを着て黒島を挑発
- 人の物を“宝物”として収集
- 嫉妬と歪んだ所有欲
- 緑のスプレー攻撃
行動だけ切り取れば 「真犯人でも驚かない」 レベル。
ただ18話で強まったのは、尾野が“利用されている人物”でもありそうという点。
- 内山動画の撮影場所が尾野の部屋らしいこと
- 尾野自身がそれに気づいた気配もある
これらから、
危険人物でありながら“黒幕ではない”複雑な立ち位置が強調されているように感じました。
狂気に見えるけれど、その奥にある“孤独”や“歪んだ承認欲求”が哀しい。
18話は尾野の怖さと哀しさが同時に立ち上がる回でもありました。
桜木るりは“外から来た純度100%の狂気”
尾野や黒島は「マンションの人間の狂気」ですが、桜木るりは完全に “外部から侵入してきた狂気”。
- 「殺しとく?」
- 「一生服従してほしいから強烈な弱みが必要」
- 久住をためらいなく蹴り落とす
- 塩化カリウムの扱いに慣れすぎている
彼女の怖さは、殺意というより“支配欲”と“スリル欲”。ゲームや恋愛関係とは別軸で動く純粋な悪意。
18話で最も“平然と人を殺す”気配を放っているのは、間違いなく彼女。
佐野のワニと、意図的な“肩透かし”のうまさ
501号室の謎が「巨大ワニ本山幹子さん」で回収された瞬間、あれだけ張られた不穏さが一気に緩む。
- 山で掘っていた穴は腐った餌捨て
- 食肉工場はワニの餌のため
- 血タオルは噛まれただけ
完全なるギャグ回収。
しかしこの「肩透かし」があるからこそ、
- 黒島
- 尾野
- 桜木
- 西村
など、本当に怪しいラインがより鮮やかに浮き上がる。
ミスリードの消化としても、構成としても非常に巧いパートでした。
久住を守れなかった翔太の“甘さ”
翔太は久住に
「自首すれば守ってもらえる」
と説得しますが、付き添わないまま帰してしまう。
その結果、久住は一人で階段に向かい、桜木に注射され、突き落とされる。
翔太は真っ直ぐで正しいけれど、“正しさだけでは誰も守れない” という残酷な現実が突きつけられた場面でした。
18話は「黒島を犯人だと確信させる」ための大きな一手
18話で積み上げられた黒島ラインは圧倒的です。
- 南の過去と高知ライン
- AIの89%
- 内山動画の撮影場所=尾野部屋(黒島ラインとも関連)
- 穂香事件と地理的接点
- 尾野の嫉妬
- 二階堂の不信
ここまで重ねられると、視聴者はほぼ強制的に 「黒島しかいない」 と思うように誘導される。
でも、同時に残るのは、
- 尾野の過剰な怪しさ
- 桜木の危険性
- 田宮の自首
- 西村の管理人日誌
という“まだまだ揺れる”要素。
18話は、黒島に視線が集中するように仕向けながら、逆転の余地も残した絶妙なバランスの回 でした。
まとめ
18話は、
- 南の過去と“笑顔の死体”で連続殺人の全体像が拡大
- 尾野・桜木の狂気が加速
- 黒島89%で視聴者を一気に揺さぶり
- 佐野ワニでミスリードを処理
- 久住の悲劇で翔太の無力さを描き
- 終盤の伏線を一気に強化
という、終盤の地盤を固めながら、視聴者の脳を“考察沼”へ叩き込む回。
18話を見終えた感想は、
「黒島が犯人としか思えない。でも、このドラマがそんな単純なわけがない」
という、どうしようもないモヤモヤと興奮の混在でした。
ここから19話~最終回へ、いよいよ“本当の地獄”が始まります。
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