16話で内山達生が急浮上し、「笑う遺体」の犯人像が一度見えたかに思えた状況から、17話は再び大きく視点を揺さぶる展開となります。

内山の告白動画は真実を語るどころか、菜奈殺害を意図的に避けているようにも見え、翔太は強い違和感を覚える。
一方で、神谷が残した手帳や南の“高知ライン”が物語の裏側を刺激し、住民たちの疑念も爆発。さらに尾野の狂気が二階堂に迫るなど、17話は“真相に近づいたはずが、むしろ謎が倍になる”転換点の回といえます。
ドラマ「あなたの番です~反撃編~」17話のあらすじ&ネタバレ

17話は一言でまとめると、
- 内山の自殺と“告白動画”で「笑う遺体」の犯人が内山だと判明
- しかし翔太は「菜奈の件は説明されていない」と違和感を覚える
- 警察は笑気ガスなどの証拠から内山単独犯を裏付け
- 神谷の残した封筒と手帳で「まだ黒幕がいる」可能性が浮上
- 住民会で疑心暗鬼が爆発
- 南と田宮の“高知ライン”が急浮上
- ラスト、尾野が二階堂を眠らせ“耳たぶマッサージ”という狂気へ
……という、情報と感情が濁流のように押し寄せる回です。
内山の自殺と“告白動画”──笑う遺体の犯人は内山達生?
16話ラストの続き。
翔太・二階堂・水城が内山の部屋のドアを開けると、仕掛けが作動し、ダーツの矢が内山の胸へ。矢には毒物(青酸ナトリウム)が塗られており、内山は即死。
同時にパソコンの動画が自動再生され、不気味なテンションの内山が、
「あなたのせいで僕は死んだわけです。人殺し。……なので、僕の罪を教えてあげまーす!」
と、各事件の“告白”を始めます。
- 赤池夫妻:美里の愚痴を聞き、誕生日の“ドッキリ”として姑を脅かすつもりが、美里と吾朗を誤って殺害。「その方が褒められると思って」
- 児嶋佳世:宅配業者を装って侵入して絞殺。片脚を切断したところで飽き、ゴルフバッグに詰めて送付。
- 浮田:針金で絞殺し、トイレに運ぶ途中で死亡。
- 甲野:翔太が追っていた夜、すれ違いざまに刺す。「特等席で見てましたよね」と挑発。
しかし菜奈の番になると、語り口が急に変わります。
例の「ゾウさん?キリンさん?」動画が流れるものの、翔太が見たときと同じ位置で再び途切れ、内山は
「残りの動画はこの世のどこかにありま〜す」
とだけ言い、肝心の殺害方法には触れません。
神谷殺害についても“拷問”“アキレス腱を切った”などは話すのに、「誰に何を送ったのか?」には触れず曖昧に済ませます。
そして最後に黒島への歪んだ愛を告白。
- 「これは全部、沙和への僕の愛です」
- 「前の彼氏はまだいい。でも沙和、お前が悪い」
- 「突き落としたのも僕です」
内山は笑気ガスを吸いながら「沙和、好きだよ」と呟き、動画は終わります。
翔太は動画を見終えた直後から、「……おかしい。説明になっていない」と強い違和感を抱きます。
南の本当の目的は? 内山動画の「嘘」を疑う翔太
翔太は、内山の部屋の外で“南が走り去る姿”を見たことを二階堂に告げ、
そのまま南の部屋へ。
南は、
「ネタ探しで事件現場に来た」
「黒島が病院に運ばれたあと、警備員のバイトで病院に潜っていたら内山を見かけた」
と説明しますが、翔太は納得できません。
そらを助けた夜、総一に向けて見せた南の“本気の怒り”を覚えている翔太は、
「ただの芸人には見えない。こいつには“別の目的”がある」
と直感します。
南の裏の目的――17話以降の核心へつながる伏線です。
黒島の部屋で揺れる3人──内山の“愛の告白”を聞かされた黒島
302号室に戻ると、翔太は黒島に詳細を話さず寝室へ。
二階堂は「動画を見ますか?」と黒島に気遣いながら案内。
その背後では尾野がドアを開けて会話を盗み聞きしている気配。
翔太はベッドで荒れながら「AI菜奈ちゃん」に報告しますが、AI菜奈は“オランウータンタイム”で返してくるため、翔太は逆に冷静になり、
「……もう一回考え直そう」
と、内山単独犯を保留します。
二階堂の部屋では、黒島が動画を見て涙ぐみ、
「私のせいで菜奈さんが……」
と責めるも、翔太は
「黒島ちゃんのせいじゃない。犯人は別にいると思うよ。ひとつずつ暴いていこう」
とフォロー。
“翔太が黒島を信じる姿勢”がはっきり描かれます。
神谷からの封筒と手帳──「うちの相棒はいい人ですが、刑事としては三流です」
警察は証拠から「内山単独犯」を裏付ける動きを進め、笑気ガス缶が大量に押収され、“笑う遺体”の正体が説明されます。
一方、翔太は蓬田から「302号室のポストが溢れている」と指摘され、確認すると——神谷からの封筒が届いていました。
中には、
神谷の手紙
コインロッカーの鍵
そしてロッカーの中には“捜査手帳”。
手紙には、
- 菜奈の死に対しての後悔
- 本当の犯人に近づいたときの危険性
- 「万が一に備えて翔太に託す」という決意
- 「うちの相棒はいい人ですが、刑事としては三流ですので悪しからず」
という皮肉混じりのメッセージが。
翔太は手帳を持って警察へ向かい、“内山単独犯でいいのか?”と問い続けます。
田宮の過去と「高知」ライン──南の娘の事件
翔太は田宮の稽古場を訪れ、インターホン映像の“名札を届けた人物”が内山だったと確認します。
甲野の実家に香典を送ったのも内山(田宮名義)。
田宮と甲野を結びつける“ミスリード”を内山が作っていた可能性が浮上。
一方その頃、南は部屋で調査資料を読み、田宮の“高知支店長時代”を確認。
写真立てには幼い少女の写真。新聞には「高知県香南市で少女遺体発見」の記事。
さらに南の回想では、麦わら帽子を木から取ってくれた男性=田宮らしき人物が登場。
ここで、
- 南は高知出身
- 黒島と内山も高知の高校出身
- 5年前の少女死亡事件
- 当時高知支店にいた田宮
という“高知ライン”が一気に一本化されます。
臨時住民会──住人たちの疑心暗鬼が爆発
翔太は臨時住民会を開き、内山の自白動画で判明した内容を共有。
すると真っ先に怒り爆発するのが、あいりと柿沼。
「犯人が自殺ってどういうことだよ!」
「ゲーム参加者は全員共犯だろ!」
と、住民たちを責め立てます。
その空気の中で、尾野が突然、
「黒島さんを犯人扱いするの、もうやめましょうね」
と“黒島擁護”。しかしこれが逆に空気を悪化させます。
さらに江藤が突然アプリで音楽を流し踊り始め、住民会はカオスのまま終了。
その後、翔太と二階堂は302号室で冷やしおでんをつつきながら、
- 内山の手口が事件ごとにバラバラ
- 笑う遺体ラインから外れる事件もある
- 尾野の行動自体が“別種の猟奇性”を帯びている
など、違和感を整理していきます。
桜木るり・藤井・久住──「殺人トリオ」部屋と翔太の疑念
翔太が夜ジムを訪れると、るりの予約はキャンセル。マンションに戻ると、403号室前でるりと遭遇。
るりは「彼氏の部屋に来た」と言い、それが藤井だと明かします。
403号室では、
- 藤井(袴田吉彦殺害の一部関与)
- 久住(細川殺害関与)
- るり(袴田殺害の実行犯)
という“殺人トリオ”が集まり、浮田殺害についての話をしています。
一方302号室では、翔太がホワイトボードを見つめながら、
菜奈殺害=塩化カリウム
るり=医療関係者
という線を結び始める描写が挟まれます。
菜奈の黄色いボタンと、尾野の耳たぶマッサージ
翔太がクローゼットの服を抱きしめ“会いたいよタイム”をしていると、菜奈の黄色いブラウスのボタンが一つ取れているのに気づきます。
これは、尾野が302号室に侵入した際、舌の上にのせて見せた“あの黄色いボタン”。
「尾野が持っていたボタン=菜奈の服のもの」
と、ここで完全に一致。
一方その頃、二階堂と黒島は田宮の芝居観劇へ。
帰り際、田宮に“引いた紙”について聞くと、田宮は明らかに曖昧な反応。
「ゴミの分別ができない人」発言が嘘だった可能性がほぼ確定します。
そしてラスト――
二階堂がエレベーターを降りると、廊下で尾野が待ち構えており、
「しーくん、菜奈さんを殺した犯人の話、したいんだ」
と301号室へ誘導。
ハーブティーを飲んだ二階堂は睡魔に襲われ倒れ込み、尾野はゆっくりお茶を飲み、花びらをむしゃむしゃ。
眠った二階堂にゆっくり手を伸ばし――まさかの“耳たぶマッサージ”。
同時刻、103号室では、
南が田宮に包丁を突きつけ
「あなた、人を殺したよね?」
と迫る――
17話は、“南の刃”と“尾野の狂気”という別ベクトルの恐怖が同時に走るところで幕を閉じます。
ドラマ「あなたの番です~反撃編~」17話の伏線

17話は、“内山=笑う遺体の犯人”という答えを一度提示しつつ、同時に大量の違和感と伏線を積み増ししてくる回です。
ここでは、特に重要だと感じたポイントを整理します。
内山の告白動画が“語らない”菜奈の死
もっとも大きい伏線は、菜奈殺害の扱いだけが明らかに浮いている点です。
赤池夫妻・児嶋・浮田・甲野・神谷──これらの事件については、内山は具体的な手口・状況まで詳述し、映像でも凶器や現場写真が提示されるのに対し、
菜奈の場合だけは、
例の「ゾウさんですか?キリンさんですか?」動画を見せるだけ肝心の“どう殺したか”の説明はゼロ「残りの動画はこの世のどこかにあります」と、明らかに不自然。
普通、自分が殺したなら“自分で撮った残りの動画がどこにあるか”を知らないはずがない。
つまり、
- 菜奈の動画を撮ったのは、内山本人ではない可能性
- 菜奈殺害には“別の黒幕”が関わっている可能性
が一気に浮上します。
翔太が「何かおかしい」と感じた違和感の正体は、“語り過ぎ”と“語らなすぎ”の落差そのものです。
笑気ガスで“笑う遺体”は本当に説明できるのか?
内山の部屋から大量の笑気ガスが見つかったことで、警察は、
「被害者に笑気ガスを吸わせ、笑顔の状態で殺害した」
という仮説を立てます。
しかし、多くの視聴者が感じたのは、
- どうやって被害者に笑気ガスを吸わせたのか?
- 絞殺や刺殺後も“笑顔が保たれる”理屈は本当に成立するのか?
- 笑気ガスだけで全被害者の表情を説明できるのか?
という強い違和感。
17話の時点では、
“笑う遺体=内山がやった可能性”は一応整理しつつも、メカニズムも動機も完全には説明されていない状態。
これは、
「笑う遺体」は内山単独では説明できない=黒幕の存在
を示す重要な伏線になっています。
神谷の手帳と「相棒は三流」発言の意味
神谷の手紙の追伸、
「うちの相棒はいい人ですが、刑事としては三流ですので」
という一文は、ギャグのようで実は重い伏線。
- 神谷は水城を疑っていたのではない
- ただ“危険な情報を託すのは不向き”と判断した
- → だからこそ、翔太に託した
これによって、物語は
「正規の捜査線」
×
「翔太&二階堂の素人推理線」
という二重構造がより強調されます。
さらに、
「真犯人に迫れば命に関わる」
という神谷の最期の警告は、この先の展開への明確なフラグです。
高知・香南市ライン──南の娘、田宮の過去、黒島&内山の高校時代
17話で一気に浮かび上がるのが、“高知ライン”。
- 南は高知出身
- 田宮が5年前に赴任していた銀行支店は高知県香南市
- 内山の高校も香南市
- 黒島も同じ地域で高校時代を過ごしていたと示唆
- 香南市で起きた幼女死亡事件の記事
- 写真に写る南の娘と思しき少女
これにより、
「南の娘が香南市で殺され、その事件に田宮・黒島・内山の誰かが関与している」
という疑念が一気に加速。
17話時点ではまだ断定できないものの、
- 南が事件を追っている理由
- 田宮の“高知での何か”
- 黒島・内山の過去との接点
これらが一本の線として浮かび上がった瞬間でした。
交換殺人ゲームの“紙”と、田宮の嘘
二階堂&黒島が田宮に尋問したことで、
田宮の「ゴミの分別ができない人」発言はほぼ嘘
「石崎洋子」を引いた可能性が高い
「早川教授?」の反応が完全に白々しい
という事実が明確化。
つまり田宮は、
“ゲームの紙”に関して最初から何かを隠していた人物
だとほぼ確定します。
交換殺人ゲームは、
誰が何を書いたか
誰が何を引いたか
という二層構造を持つため、田宮の嘘は“ゲームの裏に意図がある証拠”として非常に重要。
この“田宮の隠し事”は、のちの展開に深く絡む伏線になります。
尾野幹葉:黄色いボタン&耳たぶマッサージの不気味さ
17話で強化された尾野の伏線は以下。
黄色いボタン=菜奈のブラウスのものと確定
→ 尾野が302に侵入した証拠がここで回収
- 黒島を“庇う”ような発言をしつつ場をかき乱す
- 二階堂を眠らせるような飲み物を飲ませる
- まさかの“耳たぶマッサージ”
- 表情と行動のギャップが大きい
これらは、
「尾野は黒幕ではないが、人の心と関係を操る危険人物」
というキャラ像を完全に固める伏線。
ホラー寄りの存在として、物語を不安定にする役割を持っています。
桜木るりと“医療者ライン”──塩化カリウムの伏線
桜木るりについても、細やかな匂わせが続きます。
- 看護師という立場で塩化カリウムに触れる機会がある
- 袴田殺害の実行役
- 403号室では藤井・久住と“殺人トリオ”状態
- 翔太が「塩化カリウム」×「るり」を無意識にリンクし始める
まだ決定打はありませんが、
「菜奈殺害=医療関係者による犯行?」
という視線を視聴者に植え付けるための、非常に重要な伏線です。
ドラマ「あなたの番です~反撃編~」17話の感想&考察

ここからは、僕なりの感想と考察です。
17話は、情報整理というより 「視聴者の認識を意図的に揺らす」ための回だったなと感じました。
内山は“真相を語る”のではなく、“物語を演出する”怪物
まず、内山の告白動画。
普通なら“真相に迫る証言”として働くパートなのに、このドラマではまったく逆です。
内山は、
真相を語る“証人”ではなく
自分の都合のよい物語だけを見せる“演出家”
として描かれています。
語るべきところは延々と語るのに、一番重要な菜奈については、意図的に沈黙。
殺し方は語らない
残りの動画は「この世のどこかにあります」=なぜ自分の動画の在処を知らない?
ここだけ露骨に不自然。
つまり、
「知っているくせに、語らない」
という意図があり、視聴者も翔太も、この瞬間に“この動画は答えじゃない”と直感する流れに誘導されている。
“語りすぎる部分”と“語らなすぎる部分”の落差こそが、最大の伏線。
そして、内山は
・黒島への歪んだラブレター
・自殺の“演出”
・挑発としての動画
すべてを“自分の演出作品”として提示している。
この「信用できないナレーター」感が、17話の不気味さの核でした。
「愛を捧げる」内山と、「受け取らされる」黒島の地獄
内山のラストの言葉、
「すべて、あなたに捧げる僕の愛です」
……表面だけ見ると美談のようですが、実態は真逆。
黒島の周りで人間が次々と死に、自分自身も何度も狙われている。
それを全部“黒島のため”と言い張り、
挙句の果てに、
「責められるべきは沙和、お前だよ」
と罪悪感まで植え付けようとする。
これはもう“愛”ではなく暴 なんですよね。
黒島視点で見れば、高校時代からつきまとわれ、自分のせいで人が死んでいき、最後は「全部あなたのため」と言い残された
という完全な地獄。
しかもこのドラマは、黒島を“被害者”に見せながら、同時に“加害者の匂い”も漂わせてきたキャラ。
黒島の“感情の浅さ”のような演技や、二階堂に告白されたときの微妙な反応など、“本心が読めないように作られている”のが本当に巧い。
17話はその曖昧さを逆手に取り、黒島を「守られるべき存在」から、「中心にいる運命の人」へと一気に引き上げた回でもありました。
南雅和というキャラの怖さは、「正義感の裏返し」にある
17話のもう一人の主役は完全に南。
- 表では“事故物件芸人”という軽さ
- 裏では“高知で亡くした娘の真相”を追う執念深さ
南は表と裏のギャップが激しすぎて、笑っていいのか怖がっていいのか分からないキャラだったのが、17話で一気に “悲しみで暴走しかねない父親” へと変貌します。
田宮に包丁を突きつけて言う、
「あんた、人を殺したよね?」
ここに詰まっているのは、
・娘を奪われた怒り
・真実に辿り着けない絶望
・正義の暴走
・“自分の手で決着をつける”覚悟
南の狂気は、内山の狂気とはまったく質が違うんですよね。
内山=愛が暴走した狂気
南=正義が暴走した狂気
そしてそこに“田宮の暴走”も絡む。
17話は、正義の暴走ラインが一気に濃くなった回でした。
尾野の異常性は、“殺意”より“支配欲”にある気がする
17話のラスト。
耳たぶマッサージは、刺す・殴るのような暴力ではないのに、画面から伝わる恐怖が異様に強い。
なぜかというと尾野の行動は、
二階堂を眠らせる(=無力化)
閉じ込める
でも殺さない
代わりに“完全に支配できる行為”を選ぶ
という構造になっているから。
尾野にとっての快感は、
相手の命を奪うことではなく、
相手の人格や関係性を“自分色に塗りつぶす”こと。
だから、
菜奈のボタンを戦利品として舐める
元カレの部屋に侵入して“匂い”を楽しむ
しーくんを眠らせて耳たぶを揉む
という“支配の儀式”を繰り返す。
殺人事件の中でこのタイプの狂気が見えると、
物語全体の“人間の怖さ”が一段階上がるんですよね。
17話時点での黒幕候補と、“視点操作”のうまさ
17話までを見ると、主要キャラ全員が怪しく見えてきます。
内山
・実行犯の一部
・黒幕ではない
・語らない部分が多すぎる
黒島
・高知ライン
・過去に不審死が多い
・感情の薄さ
・被害者ポジションに“演出されている”可能性
田宮
・高知
・ゲームの紙で嘘
・南に包丁を向けられる=“何か見ている”のは確実
南
・最重要ラインに浮上
・ただし“黒幕”というよりは復讐者
尾野
・菜奈のボタン
・不法侵入
・支配欲の狂気
桜木るり
・医療関係者
・塩化カリウム
・403号室の“殺人トリオ”
17話は“誰が黒幕でも成立しそう”という状態を意図的につくり、視聴者が「どこを見ればいいのか分からない」という状況を作っている。
これはミステリ構造として非常に巧い“視点操作”。
まとめ:17話は「内山で一旦締めて、さらにカオスを広げる」回
17話の構造を整理すると、
・内山で“笑う遺体の答え”を一旦出す
・しかし菜奈の件は語らず、黒幕への疑惑を残す
・高知ラインで過去の新事件を立ち上げる
・神谷の手帳で翔太&二階堂ラインの価値を増幅
・尾野・桜木・田宮・南の“狂気の芽”を一気に強化
・ラストは南の包丁と尾野の耳たぶという二段狂気
つまり、
「答えを出すフリをして、むしろ謎を倍にしてくる回」
だったわけです。
視聴者としては、
「内山で終わり?……いや、ここからが本当の地獄だ」
という気持ちにさせられる構成。
17話はシリーズの中でも特に“視点かく乱”の巧さが際立つエピソードでした。
次の18話へ進む準備は、もう万端です。
ドラマ「あなたの番です」の関連記事
次回以降はこちら↓

過去の話についてはこちら↓





コメント