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MISS KING/ミス・キング第2話ネタバレ感想&考察。藤堂の“共犯”宣言と、飛鳥を襲う絶望の試練

MISS KING/ミス・キング第2話ネタバレ感想&考察。

『ミス・キング』第2話は、主人公・飛鳥が“どん底から再生へ”向かうターニングポイントの回でした。

母を失い、職を失い、窃盗容疑で拘束される――これ以上ない絶望の中で、彼女の前に現れるのは二人の男。異母弟・結城龍也、そして元棋士の藤堂成悟。

さまざまなキャラが物語をスタートさせる布石となります。

本記事では、第2話のあらすじとネタバレを整理しつつ、飛鳥と藤堂の共犯関係、そして復讐の構造を論理的に考察します。

目次

ミス・キング2話のあらすじ&ネタバレ

ミス・キング2話のあらすじ&ネタバレ

第1話で母を失い、暗い憎しみの火種を抱えたまま歩き出した飛鳥。第2話は、そんな彼女をさらなる孤独と試練が襲う物語となります。

藤堂の恋人である礼子の登場

今回初めて登場するのが、藤堂の恋人・堺礼子(倉科カナ)。礼子はバーで働く女性で、藤堂と親密な関係にあり、「生活費は払えるようになった?」と軽口を交わす姿から、長い付き合いであることがうかがえます。今後、飛鳥と手を組む藤堂を見た礼子の嫉妬が物語を揺るがす可能性も。恋愛と将棋、二つの戦いが交錯する“どろどろの構図”がここから動き出します。

飛鳥の現状はボロボロの状態

飛鳥は3ヶ月の家賃未納に加え、更新料も払えず、総額35万円の未納が発覚。第1話で見せた凛とした姿から一転、金銭面でも生活面でも追い詰められていきます。さらに、勤務していた清掃会社の契約も打ち切られ、まさに地獄の底にいる状態。ここからの逆転は容易ではありません。

飛鳥の清掃先に窃盗事件が発生

そんな中、彼女の勤務先でスタッフの財布が盗まれる窃盗事件が発生。身に覚えのないまま、彼女のカバンから複数の財布が見つかり、飛鳥は容疑者として警察に拘束されてしまいます。

頼る家族もおらず、祖父母も他界した飛鳥にとって、警察署はまさに絶望の牢獄。母を失ってもなお父への憎しみを糧に生きようとしていた彼女は、理不尽な疑いの前に再び心を折られかけます。

結城龍也の恋人・早見由奈の登場

一方その頃、結城家では龍也の恋人である早見由奈が登場。

彼女は女流棋士であり、結城香は「結婚するなら棋士をやめなさい」と冷たく告げます。「女流であっても棋士ではない」という母・香の言葉に、早見は悔しさを押し殺して頷くしかありません。そんな緊張の中、結城香のもとに一本の電話が入ります。

警察署に迎えに来た異母弟・龍也

警察署に現れたのは、結城彰一と別の女性との間に生まれた異母弟・龍也(森愁斗)でした。龍也は、1話で監視カメラに映った包丁を持つ飛鳥の姿を見て、彼女が自分の義理の姉であることを知り、迎えに来たのです。彼は「俺なら助けられる」と言い、釈放の代わりに誓約書を差し出します。

その内容は、結城家であることを公言しないこと、そして一切関わらないこと。飛鳥はその条件を受け入れ、ようやく釈放されます。帰り際、刑事から真犯人が別に見つかったと告げられ、謝罪を受けますが、すでに飛鳥は“結城家と縁を絶つ”契約を結んでしまった後でした。

飛鳥の前に香が現れる

その後、飛鳥の前に香が現れ、「結城への復讐はやめて」と冷たく言い放ちます。さらに「今のあなたの状況は、自分の選択の結果」と突きつけ、数百万円の大金を差し出す香。しかし、飛鳥はその金を受け取らず、空に投げ捨てます。彼女の中には、怒りと無力感が渦巻いていました。

絶望の彼女に手を差し伸べる藤堂

全てを失い、母との思い出の場所であるビルの屋上を訪れた飛鳥。そこは、いつでも命を絶てるほどの高さ。飛鳥が絶望の中で立ち尽くすその場に、藤堂が現れます。

彼はすでに、飛鳥が結城彰一の娘であることを見抜いていました。飛鳥が「私の人生はあの男に消された」と語ると、藤堂も「俺も結城彰一に殺された」と告白。彼は「奴を否定したいなら、将棋で勝つしかない」と告げ、手を組むことを提案します。

飛鳥が「もう疲れた」と呟いた瞬間、藤堂はビルから飛び降ります。しかし、下には大きなゴミ箱があり、彼は無事でした。「何度窮地に陥っても、立て直して盤上に戻る――それが将棋だ」と笑う藤堂。その言葉に飛鳥は心を動かされ、二人は結城彰一を倒すための“共犯関係”を結ぶことになります。こうして、第2話は新たな戦いの幕開けで終わります。

ミス・キング2話の感想&考察

ミス・キング2話の感想&考察

第2話は、「どん底からの再生」を描く中間章にして、物語の“構造”が一気に立ち上がった回でした。
飛鳥というキャラクターがどれほど理不尽に打ちのめされてもなお、「立ち上がる理由を探す物語」として成立している点が本作の最大の魅力です。


絶望の底に落ちる飛鳥――“孤立”を描くリアリズム

2話冒頭の飛鳥は、金銭的にも精神的にも完全に行き詰まっています。家賃未納、職の喪失、そして理不尽な容疑。どんな努力をしても報われない現実が、彼女を徹底的に追い込みます。

この“社会的孤立”の描き方が非常に巧妙で、ドラマ的誇張ではなく、現代の貧困・雇用問題をリアルに反映しています。

一方で、この徹底した苦境は「反転の伏線」でもある。

飛鳥が絶望を突き抜けて次に何を掴むのか――ここで視聴者の感情が強く引き寄せられる構造になっています。

藤堂という“希望と破滅”の導師

屋上のシーンで登場する藤堂(藤木直人)は、2話の核心的存在です。

彼は飛鳥にとって“救いの手”であると同時に、“危うい共犯”の象徴でもあります。
「将棋で勝つしかない」という台詞には、単なる勝負ではなく、“自分の人生を奪った父への反逆”という哲学的意味が込められています。

飛鳥が死を選ぼうとした瞬間、藤堂が先に飛び降りるという演出も象徴的。

それは「死ではなく、生きて抗え」という無言のメッセージであり、彼の生き方=盤上に戻ることの美学を体現しています。この一連の描写は、将棋というテーマを“命の比喩”として扱う脚本のセンスが光る場面でした。

異母弟・龍也と母・香の“結城家構造”が示すもの

異母弟・龍也の登場、そして結城香(奥貫薫)との対峙は、飛鳥の“家庭的呪縛”を再び可視化します。

龍也の「助けたい」という言葉の裏には、結城家の支配構造が透けて見える

一見、救いの手のようでありながら、誓約書という“条件付きの解放”を提示する彼の行動は、「支配を装った支援」そのものです。

香もまた、冷たく突き放しながらも金を差し出す――その矛盾した愛情が結城家を象徴しています。

この家族は、感情よりも“駒の配置”で人を動かす存在。飛鳥はまさにその「盤上の駒」として人生を奪われた娘であり、ここから“人間としての意志”を取り戻す戦いが始まる。


礼子の嫉妬と“盤外戦”の予兆

藤堂の恋人・礼子(倉科カナ)の登場も見逃せません。

飛鳥と藤堂の関係が深まることで、礼子の嫉妬が今後“盤外戦”として物語をかき乱す伏線となる。

この三角関係の構図は、将棋の「読み合い」と同様に感情の“駆け引き”を強調しています。愛、嫉妬、憎しみ――感情という“非合理”が、理知的なゲームである将棋の世界を侵食していく様は、実に皮肉で人間的です。

「負け」を知った主人公が、初めて“駒を持つ”

2話の終盤で、飛鳥は初めて“将棋を指す”ことを選びます。それは復讐でも勝利でもなく、「自分の人生をもう一度動かすための行為」

盤上に戻る=生きることの宣言。この瞬間、飛鳥は“復讐の駒”から“プレイヤー”へと変わったのです。

総評(筆者)

第2話は、飛鳥が絶望の中で“駒を持つ理由”を掴む物語でした。
彼女の人生を将棋盤に重ねる脚本構造が見事で、1話で提示された「父への憎しみ」が、2話では「生きる意志」へと変換されています。
また、結城家という「感情を持たない権力構造」に対して、藤堂や飛鳥がどう“人間らしさ”で抗うのか――この対立軸こそがシリーズの根幹。

そして、礼子・龍也・香という周囲のキャラクターたちが、盤面を一層複雑にしていく。
2話はその序章であり、これからの“盤上の心理戦”を予感させる重要な回でした。

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