ABEMAオリジナルドラマ「MISS KING/ミス・キング」がついに配信スタートしました。
主演・のんさんが演じるのは、父に捨てられ貧困と孤独の中で生きてきた女性・国見飛鳥。
復讐心に突き動かされる彼女が、将棋という予想外の舞台で運命を切り開いていく姿が描かれます。第1話では、飛鳥の壮絶な過去と父への憎しみ、そして藤堂成悟との出会いをきっかけに将棋界へ足を踏み入れる決意が描かれ、物語は一気に動き出します。
果たして飛鳥は「史上初の女性棋士」として父を超えることができるのか――復讐と成長が交錯するヒューマンドラマの幕開けです。
ここからはMISS KING/ミス・キングの1話ネタバレ&感想考察をしていきます。
MISS KING/ミス・キング第1話のあらすじ&ネタバレ

ABEMAオリジナルドラマ『MISS KING/ミス・キング』第1話は、10代から天才棋士と称され今や伝説となった結城彰一の陰で、貧困と孤独に耐えてきた国見飛鳥の壮絶な人生から始まります。
幼い頃は母・桂子と父・彰一と3人で温かな家庭を築いていましたが、父は勝利への執着から家族を捨て去り、飛鳥と桂子は取り残されてしまいます。23年後、桂子は病に倒れ、飛鳥は貧しさと孤独の中で暮らす一方、彰一は将棋界のスターとして脚光を浴び、自伝の中で家族の存在を抹消して飛鳥の心を深く傷つけます。
飛鳥の過去と消えない憎しみ
母の余命が短いと知った飛鳥に対し、桂子は「私みたいにならないで、自由に生きてね」と言い残して亡くなります。
大切な人を失った喪失感は飛鳥の心を空洞化させ、彼女の中に怒りと憎しみが積もっていきます。やがてテレビで将棋界のスターとして輝く父を目にした飛鳥は、自分と母を捨てた人間が称賛されている現実に耐えきれず、復讐を決意。父の対局会場へ向かう彼女の手には、まだ将棋ではなくナイフが握られていました。
運命の出会い ― 藤堂成悟
対局会場へ向かう途中、飛鳥は元棋士の藤堂成悟と出会います。藤堂は彰一に因縁を持ち、飛鳥の狙いを見抜くと「俺も結城彰一を殺したいと思っている。だがあの男を倒せるのは将棋しかない」と告げます。
この言葉に飛鳥は戸惑いながらも心を揺さぶられ、衝動的に将棋盤に向かいます。するとその指し手は偶然にも彰一が過去に勝利した一局と同じ展開となり、藤堂は飛鳥の秘めた才能に驚愕。「飛鳥なら将棋で彰一を殺せる」と確信した藤堂は、彼女と“共犯者”として復讐のバディを組む決意を固めます。
復讐のために将棋界へ ― 女性棋士を目指す挑戦
藤堂が飛鳥に示した復讐の方法は、父を正攻法で打ち破ることでした。藤堂自身も過去に彰一に敗れ、人生を狂わされた経験を持つ元棋士。
彼の復讐計画の一環として、飛鳥は「史上初の女性棋士」を目指すことになります。飛鳥にとって将棋は父への復讐の武器であると同時に、失われた人生を取り戻す手段へと変わっていきます。
第1話のクライマックスと今後への布石
第1話では、ナイフを手に父の対局会場へ向かう飛鳥と、藤堂との出会いが物語の中心に描かれます。復讐を胸に暴力へ走ろうとした飛鳥は、藤堂の言葉で将棋という新たな戦い方を知り、偶然の指し手で才能を示すことに。
藤堂が彼女の実力を確信する場面は大きな見どころです。終盤では藤堂が飛鳥に指導を始める場面が描かれ、彼女が将棋の世界へ踏み出す予兆が示されます。番組概要でも「天才棋士の父に人生を奪われた主人公が、憎しみから芽生えた才能と意志で自分の人生を取り戻すヒューマンドラマ」と紹介されており、「辛い過去に向き合いながら史上初の女性棋士を目指す力強い女性像」が今後描かれることが示唆されています。
第1話はその設定を丁寧に提示し、飛鳥の成長と藤堂や礼子との関係の行方に期待が高まる導入回となっています。
MISS KING/ミス・キング第1話の感想&考察

第1話を視聴してまず心を揺さぶられたのは、主演・のんさんが演じる国見飛鳥の表情の豊かさでした。
これまで彼女は透明感あふれる明るい役柄が多かったのですが、本作では“ダークヒロイン”として復讐に燃える女性を演じています。番組のPRでも「こんなに不幸な役は初めて」「ダークヒーローを演じる気分」と語っていましたが、その言葉通り飛鳥は絶望と孤独、怒りに包まれた複雑な人物。
母を失い父に捨てられた彼女の眼差しは鋭く、憎しみと哀しみが入り混じる瞬間をのんさんは繊細に表現していました。父の姿をテレビで目にし復讐を誓う場面では、その表情だけで彼女の人生の重みを感じさせ、強い印象を残しました。
のんが見せる新境地と視聴者の反応
放送後、SNSやニュースサイトには「のんちゃんのイメージがひっくり返った」「迫力がすごい」「新境地すぎる」といった声が寄せられ、ORICONニュースでも話題になっていました。彼女が演じる飛鳥は、復讐心に駆られながらも心の奥に弱さを抱えるキャラクターです。プロデューサー・小林宙氏は「飛鳥は絶望の底にいるが、それは周囲のせいだけでなく彼女自身の弱さも描いている」と語っており、強さと脆さの両面をのんさんが丁寧に演じていることが共感を呼んでいると感じました。
また、飛鳥が「将棋で復讐する」という設定は、単なる父との対決にとどまらず、彼女が自分自身と向き合い成長する物語として描かれています。将棋は先を読む冷静さと大胆な決断力が必要な競技です。
人生で裏切りや不遇を重ねた飛鳥は、人の心を読む直感力に長けており、それが将棋で才能として開花していくのでしょう。藤堂と出会い、初めて盤に向かって指した手が偶然にもプロ級の一局を再現してしまったシーンは、その片鱗を強く感じさせる場面でした。
共犯者・藤堂成悟とのバディ関係
藤堂成悟は、飛鳥の父・結城彰一に因縁を持つ人物。
彼は飛鳥に「将棋で復讐を果たせ」と提案し、二人は復讐の共犯者になります。藤堂はかつて彰一に敗れ棋士人生を絶たれた過去を持ち、怠惰に生きていた人物ですが、飛鳥との出会いで再び将棋への情熱を取り戻す。
飛鳥にとっても藤堂は、自分の才能を初めて認めてくれた存在であり、復讐の師であり支えでもあります。利害一致の関係から始まった二人の絆が、次第に互いの心を埋める深いパートナーシップへと変化していく様子は、物語の大きな魅力となるでしょう。
藤堂は飛鳥に盤上の技術だけでなく、勝負に臨む姿勢や駆け引きの心理も教えるはずです。
将棋は性格が表れる競技と言われます。飛鳥がどのような棋風を築いていくのか、藤堂の指導と彼女自身の感情が絡み合って変化していく姿は、復讐劇と成長譚の両面で楽しめる要素だと感じました。
将棋という舞台の象徴性
制作陣が掲げるテーマは「女性ヒーロー」と「将棋を美しく描くこと」。
将棋は男性棋士が圧倒的に多い世界であり、飛鳥が史上初の女性棋士を目指すという設定自体が強烈な象徴です。静かな盤上の戦いが、父への復讐や自己再生の物語を映す舞台となるのです。実際の棋士が監修に入り、対局シーンの所作や美しさを重視して撮影している点も注目ポイント。将棋のルールを知らない視聴者でも、人間ドラマとして感情移入できるよう配慮されています。
さらに、将棋は忍耐や洞察、未来を見据える力を象徴します。飛鳥が盤上での一手一手を通じて父との過去を清算し、自分自身を救う姿は、単なる対局以上の意味を持ちます。それは彼女にとって復讐であり、同時に新しい人生の始まりを告げる儀式となるでしょう。
今後の展開予想と感情の揺れ
本作は復讐を主軸に据えながらも、恋愛や人間関係のドラマ性も濃く描かれそうです。藤堂には恋人・礼子がいますが、飛鳥と藤堂が共に困難を乗り越える中で友情以上の感情が芽生える可能性があります。礼子が複雑な心境に揺れる姿や、飛鳥が藤堂に抱く淡い感情は、復讐劇を超えた人間ドラマを膨らませるでしょう。
また、飛鳥の復讐の対象は父・彰一ですが、その先には彼の新しい家族や将棋界の権力者たちが立ちはだかるはずです。藤堂や礼子と共に将棋界の壁を突破しながら、飛鳥は本当の意味で自分の人生を取り戻せるのか。父との対局が最大のクライマックスになることは間違いありませんが、それに至るまでに数々の相手と出会い、対話し、心を通わせる過程が丁寧に描かれることでしょう。
復讐に縛られた彼女が最終的に愛や友情を見つけ、新しい自分へと変わっていく可能性に期待が高まります。
エモーショナルな魅力とまとめ
第1話は序章でありながら、飛鳥の憎しみと孤独、新たな仲間との出会いを濃密に描き、続きが気になる展開でした。復讐心を中心に据えつつも、人物の感情の揺れや関係性が複雑に絡み合う点が本作の魅力です。
のんさんの新境地となるダークヒロイン像、藤堂との共犯関係、将棋が持つ知的で美しい舞台設定が融合し、視聴者を物語へと引き込んでいきます。公式ページでも「逆境に立ち向かう女性の生き様を美しく力強く描いた本格ヒューマンドラマ」と紹介されており、その言葉通り飛鳥の姿は応援したくなるものでした。
個人的には、飛鳥が将棋を通じてどのように成長し、父への復讐を超えて自分の人生を築いていくのかに注目しています。彼女の中に芽生える恋心や友情、藤堂や礼子との関係の変化を見守りながら、盤上で繰り広げられる美しい一手一手に心を震わせつつ、今後の展開を楽しみにしたいと思います。
コメント