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「良いこと悪いこと」3話「絶交」のネタバレ&感想考察。友情と復讐が交錯する“涙と衝撃”の転換点

「良いこと悪いこと」3話「絶交」のネタバレ&感想考察。友情と復讐が交錯する“涙と衝撃”の転換点

第2話の衝撃的な事故死から一転、第3話「絶交」では物語が大きく動いた。

22年前のいじめをめぐる連続殺人は、替え歌の順番通りに続き、次の標的はキングの親友・ターボー。

アメリカ帰りの実業家として登場したターボーに、園子(新木優子)は疑いの目を向け、そして二人の友情は再び“絶交”を迎える。

友情の再生と復讐の連鎖が同時に動き出した第3話は、シリーズ中盤の大きな転換点だった。ここでは、その緻密な構成とキャラクターの心理を徹底的に掘り下げていく。

目次

良いこと悪いこと3話のあらすじ&ネタバレ

良いこと悪いこと3話のあらすじ&ネタバレ

第3話「絶交」は、同窓会を発端に続く連続殺人事件がついに核心へと踏み込む。

22年前、猿橋園子(新木優子)をいじめていた6人の同級生が、当時ふざけて作った替え歌の順番通りに命を落としていく。

第2話で中島笑美(松井玲奈)が事故死を装って殺害され、キング(間宮祥太朗)と園子は「偶然ではない」と確信。

次に狙われるのは、替え歌の順番からして“ターボー”こと小山隆弘(森本慎太郎)だと判明する。

ターボーの帰国──疑惑と再会

ターボーはアメリカでIT企業を成功させたカリスマ経営者。

しかし、新事業の記者会見を控えて帰国したタイミングがあまりにも事件と重なり、園子は不審に思う。キングは「親友を疑うなんて馬鹿げてる」と反発するが、園子は「信じたい気持ちが真実を曇らせている」と冷静だ。

結局キングは、真相を確かめるためにターボーと直接会うことを決意する。

二人の再会シーンでは、過去の“絶交”事件が回想される。

小学生の頃、いつも一緒だった二人は、塾通いを始めたターボーとキングの間にすれ違いが生じ、カードをめぐる些細な口論をきっかけに「もう絶交だ」と言い合ってしまった。

そのまま疎遠になり、22年が経過。久々の再会でも、気まずさが漂う

食事の場でキングが事件について探りを入れると、ターボーはすぐに察した。

背後に園子の影を感じ取った彼は、逆にキングを責めるように問い詰める。そして「園子こそが復讐犯だ」と断言。「かつて園子をいじめた6人が殺されている。恨まれて当然だ」と言い放つ。

だがキングは即座に否定した。

「園子は過去を乗り越えようとしている。復讐なんてするはずがない」。

その強い口調に、ターボーは「お前は園子を信じるために、仲間を疑うのか」と声を荒らげ、席を立って去ってしまう。再会はまたしても“絶交”に終わった。

園子とターボー──取材で明かされる真意

ターボーへの疑惑を拭うため、園子は記者として彼に接触する。

上司を説得し、「アプリ業界の革命児・小山隆弘、帰国第一声」という特集を企画。取材現場は1対1の空間で、静かな緊張に包まれた。

園子が新事業のテーマ「宇宙」について質問すると、ターボーはここからはオフレコということで、園子と事件について話しはじめる。

匿名のメールで第1の犠牲者・貧ちゃんの遺体写真が送られてきたという。

それは犯人しか撮影できないアングルの写真だった。彼は「犯人は自分を日本に呼び戻して殺そうとしている」と推測していた。

だが次の瞬間、ターボーは園子に鋭い視線を向ける。

写真を送りつけたのは園子ではないか――そう言わんばかりの態度で詰め寄る。園子は耐えきれず、涙をこぼしながら思いをぶつけた。

「確かに、あなたたちを恨んでいる。でも、私は誰も殺さない。死なせたりしない」
彼女の言葉には怒りではなく、悲しみと決意が滲んでいた。

ターボーは息を呑み、静かにうなずく。

「キングの言う通りだった。疑って悪かった」と謝罪。そして、「ただし、キングを巻き込むな。あいつは自分が狙われていても無茶をする」と忠告した。

さらに、「事件を止めるために自分も協力する」と申し出たのだった。

園子はその提案を受け入れながらも、「あなたも狙われている」と警告する。しかしターボーは、「会見は中止できない。キングと約束したから」と譲らない。

子供の頃に交わした“宇宙へ行く”という約束を果たすため、前に進むと誓った

宇宙という約束──再生する友情

一方、火事で昏睡状態だったカンタロー(工藤阿須加)が目を覚ます

病室を訪ねたキングに、カンタローはターボーとの会話を思い出しながら語った。ターボーは「絶交したままじゃ後悔する」とこぼしていたという。

そしてターボはキングと約束をした「宇宙飛行士になる」という子供の頃の夢を守るために努力してきたことも。そのためにも勉強をしてきたと。

キングとターボが絶交したのは、ターボは中学受験で忙しくなってしまい、キングと遊ぶ機会が減ってしまっていた。この時に受験をしてなかったキングとのすれ違いで、絶交までに発展してしまったのでした。

その話を聞いたキングは涙をこらえ、「絶交したまま終わらせない」と心に誓う。二人の絆が再び繋がる準備が整い始めていた。

記者会見──夢を語るスピーチと悲劇の予兆

いよいよ新事業発表の会見当日。

ステージに立ったターボーは、自信に満ちた表情でプレゼンを始める。アプリを使い、自宅にいながら宇宙旅行を体験できるという革新的なサービスだ。その裏には、子供の頃の夢を形にしたいという純粋な思いがあった。

「大人になると、夢は小さくなる。でも、僕たちは子供の自分に誇れる大人でいたい」。観客席のキングを見つめながら、ターボーはそう語る。それはかつての親友へのメッセージでもあった。

会場は拍手に包まれて無事に発表会が終わった。

取材対応中にターボーが…

製品発表が終わり、ターボーは記者たちに囲まれながら取材対応をウケる。

この時に取材を受けた場所が、宇宙の模様をした地面

ターボーの小学校の時に描いた絵は宇宙飛行士…。ここでなにかが起こることが示唆される。

キングは取材対応をしているターボーを見ている時に上からなにかが落ちてる気配を感じた…。

そして、上階から巨大なガラス板が落下してきて、咄嗟にキングがステージへ駆け込み、ターボーを突き飛ばす。

直後、ガラスが砕け、無数の破片が降り注いだ。ターボーは軽傷で済み、命を救われる。輝く破片は、まるで宇宙の星屑のようだった。

事件の糸口──新たな捜査の始まり

ターボーは警察に通報し、これは事故ではなく殺人未遂だと訴えるが、「証拠がない」と相手にされない。

ただひとり、警視庁捜査一課の金田刑事(木津つばさ)だけが違和感を覚えていた。

「一連の偶然の死には、何か共通の意図がある」――金田刑事は独自に調査を始める。

その頃、命の恩人となったキングとターボーは、久々に肩を並べて酒を酌み交わしていた。

スナック「イマクニ」で、同級生の今國(戸塚純貴)や宇都見(木村昴)と再会し、二人の無事を祝福する。

ターボーはポケットから古びたカードを取り出す。

それは遊戯王カードのオベリスクの巨神兵。それは子供の頃、キングと一緒に集めた“約束のカード”。

そして、キングが出したのは、オシリスの天空竜。キングも親友としての証のカードをずっと持っており、二人は笑顔を交わす。

長年のわだかまりは解け、かつての友情が完全に蘇った。

次なる標的──替え歌が導く不穏な未来

その頃、園子は編集部で卒業アルバムを開き、同僚の東雲晴香(深川麻衣)と共に事件の整理をしていた。黒く塗りつぶされた6人の顔の中で、まだ残りの標的は――羽立太輔(森優作)

替え歌の順番からすれば、次に狙われるのは彼。場面は羽立の自宅へ切り替わる。

散らかった部屋でニュースを見つめる羽立は、「ターボーまで襲われたのか…」と動揺し、ジュースをこぼしてしまう。床に広がった液体が卒業アルバムを濡らし、黒塗りの顔が滲んでいく。

それはまるで、血の染みのようにも見えた。

不穏な音楽が流れる中、画面は暗転。「次の標的が決まった」――そう告げるかのように、第3話は幕を閉じる。


総括:友情と復讐の交差点

第3話「絶交」は、友情と復讐の狭間で揺れる人間ドラマが際立つ回だ。

ターボーとキング、そして園子の関係は、信頼と疑念、贖罪と赦しが複雑に絡み合う。

友情の再生とともに、復讐の連鎖が次の段階へ動き出す。

タイトル「絶交」は断絶ではなく、“赦しと再生の始まり”を意味していたのかもしれない。ガラスの破片が散るステージ――壊れた絆の中で、確かに新しい光が瞬いていた。

良いこと悪いこと3話の感想&考察

良いこと悪いこと3話の感想&考察

“ターボー襲撃”の衝撃と、警察の不可解な鈍さ

第3話は、緊張と感情が波のように押し寄せる1時間だった。

特にクライマックスの「ターボー襲撃」シーンは、ドラマのテンションを一気に爆発させる構成。VR宇宙事業の発表会という華やかな舞台で、巨大なガラス照明が落下する瞬間――観ているこちらの心臓も止まりそうになった。

ガラスが砕け散り、破片が星屑のように舞う演出は、まるで宇宙を象徴するかのような皮肉な美しさ。ターボーの夢「宇宙」と「死の危険」が重ねられた見事な脚本だった。

一方で、どうしても納得できないのは警察の鈍さだ。

これほど明確に“誰かの意図”が感じられる襲撃なのに、現場検証は形式的、捜査も進まず「事故扱い」で終わらせようとする。

すでに第2話までに複数の“偶然の死”が起きており、警察が本気で調べれば連続殺人の線はすぐに見えるはず。

にもかかわらず、「証拠がない」「事故として処理」といった対応を繰り返すのは不自然極まりない。

ここには明確な伏線が潜んでいるように思える。警察上層部が事件を「連続殺人」と認定したくない理由があるのか、
あるいは内部に真犯人と繋がる人物がいるのか。

現時点で唯一、事件性を嗅ぎ取っている金田刑事の存在が浮いて見えるのも、“警察の中の何か”を暗示しているのかもしれない。

公式の筋としては、金田が今後、キングや園子と協力して真相に迫る展開が濃厚だが、その過程で「誰が事件を隠していたのか」という新たな謎が生まれそうだ。

“絶交”の再会と、男の友情が呼び戻す約束

今回のサブタイトル「絶交」は、単なる懐かしのキーワードではなく、キングとターボー、二人の関係を貫くテーマそのものだった。

22年前、ささいな喧嘩から始まった絶交は、大人になった今も二人の間に影を落としていた。

だが事件をきっかけに再会し、互いの本音をぶつけ、命懸けの救出を経て――ようやく“あの頃の友情”が蘇る。

宇宙事業の記者会見でターボーが語ったスピーチは、視聴者の心にも強く響いた。「大人になると夢が小さくなる。だからこそ、子供の自分に胸を張れる大人でいたい」。

この一言で、彼がどれほど子供の頃の約束を大切にしていたかが伝わってくる。

それを観客席から見つめるキングの表情も印象的だった。22年前の「宇宙に行こう」という夢は、二人にとって“友情の証”であり、同時に再生の合図でもあったのだ。

事件という極限の中で描かれる男の絆。

それは第3話の中盤まで続いた疑念と対立を洗い流し、視聴者に深いカタルシスを与えた。互いに非を認め合い、最後は笑ってカードを見せ合うラスト。セリフ一つで感情を語らず、仕草だけで伝わる和解の演出が秀逸だった。

ターボーは黒か白か? “狙われた”ことで見えた新たな輪郭

物語序盤、ターボーは最も“怪しい人物”だった。

帰国のタイミング、冷たい目線、どこか掴めない笑み。

第2話での登場シーンでは、あえて不穏な演出が多く、視聴者の多くが「黒幕では?」と推測していた。だが、第3話で彼自身が命を狙われたことで、その構図は大きく崩れた。

もちろん、自作自演で疑いを逸らす可能性もゼロではない。しかしガラス板を自分で落とすような危険な行為をするとは考えにくい。あの瞬間、キングに救われたターボーの安堵と感謝の表情は、演技で出せる“余裕”のあるものではなかった。

むしろ、狙われた被害者としてのリアルな恐怖が滲んでいた。

したがって、ターボーは“シロ寄り”と見るのが妥当だろう。

ただし、彼の行動や過去にはまだ不明点が多い。第1話で園子が言っていたように、「目的のためなら手段を選ばない」タイプであるのは事実。この特性が今後の展開で“悪意ではない形のトリガー”になる可能性はある。

彼が意図せず事件の鍵を握っている、という逆転構造も考えられる。

浮かび上がる容疑者と、見え始めた黒幕の影

第3話までの情報を整理すると、園子・キング・ターボー以外で生存している主要人物は、羽立(森優作)、そして女性陣の土屋ゆき(剛力彩芽)、小林紗季(藤間爽子)

この中で最も気になるのは、やはり“委員長”と呼ばれる紗季の存在だ。

第1話で意味深に登場したにもかかわらず、第2話以降ほとんど画面に映らない。

この“空白”が逆に怪しい。あえて目立たせないことで、終盤にインパクトを与える布石になっている可能性がある。

また、スナック「イマクニ」にも妙な不穏さが漂う。

キングが事件のたびに立ち寄るこの店は、なぜか被害者が皆“イマクニ帰り”なのだ。貧ちゃん、カンタロー、そして今回のターボーもそう。

偶然と呼ぶには出来すぎている。

今國マスター(戸塚純貴)はフランクなキャラで場の緩衝材のように見えるが、実は彼こそ全てを見届けている“観察者”なのではないか。

店名の「IMAKUNI」を分解すると“I MA KUNI=I’m 悪に(わるに)”。偶然か、制作側の仕掛けか。だが意味深すぎる。

スナックの常連・宇都見(木村昴)も何かを隠しているような目をしており、「イマクニ組」が後半の鍵を握る可能性は高い。

替え歌の真相と、“夢の皮肉”がもたらす残酷さ

第3話で初めて明確に提示されたのが、犯行のモチーフが「替え歌」であるという事実だ

22年前、子供の悪ふざけで作られたその歌詞が、今になって“呪いのシナリオ”として甦る。殺害の順番も手口も、その替え歌に沿って再現されている。

貧ちゃんは「高いところから落ちる夢」をからかわれ、実際に転落死。

カンタローは「火を扱う仕事」を目指していたが、火災に巻き込まれる。

ニコちゃんは「アイドルになりたい」と言っていた少女。ヘッドライトに照らされて息絶えた彼女の最期は、まるでスポットライトの中の舞台。

そして今回のターボーは「宇宙飛行士になりたい」少年だった。ガラスの破片が星屑のように降り注ぐ中で命を落としかけたのは、偶然とは思えない。

つまり、犯人は彼らの“夢”と“替え歌”を完全に把握している人物

園子自身が「私は殺さない」と断言していることから、犯人は別にいる。それも、当時のクラスメイトで替え歌を知っていた誰かだ。同窓会に参加した人物の中に黒幕が潜んでいるという線がますます濃厚だ。

脚本の巧みさは、この替え歌の構造にある。懐かしい童謡を使い、無邪気な子供の遊びを“死のルール”へと反転させる。過去の無邪気が、今の罪になる。そのアイデアが、物語全体を不気味に支配している。

“良い子”と“悪い子”──タイトルが示すもう一つのテーマ

今回、園子がターボーに向かって放った一言――

「私はあんたたちみたいな悪い子じゃない」――は、第3話の核心とも言える。

このセリフが、タイトル『良いこと悪いこと』の意味を裏から照らしている。誰もが“自分は善である”と思っているが、視点が変われば誰もが“悪”になる。

園子がかつての加害者たちを恨みながらも、復讐に走らず「死なせない」と誓うのは、その善悪の境界線を自覚しているからだ。

第3話の構成自体が、「良い」と「悪い」の反転でできている。キングとターボーは互いを疑いながらも救い合う。警察は正義の象徴でありながら、怠慢という悪を晒す。

園子はかつて被害者だったが、今は加害者に見える存在でもある。この“表裏の入れ替わり”が、ドラマ全体に哲学的な深みを与えている。

まとめ:友情と復讐が交差する“転換点”

第3話は、物語の中間地点として見事なバランスを保っていた。

ミステリーとしての緊張感、サスペンスとしてのスリル、そして人間ドラマとしての温度。ターボーとキングの和解は、単なる感動シーンではなく、“赦し”というキーワードを次の章へ引き継ぐ役割を果たしている。

同時に、警察の怠慢や替え歌の構造など、今後の展開を左右する要素もすべて仕込まれていた。

犯人は誰なのか。なぜ22年の時を経て復讐を始めたのか。そして最後の一人、キングの運命は――。

第3話「絶交」は、“友情と復讐の交差点”。

ガラスの破片のように砕けた絆の中で、確かに光るものがあった。それは、過去を乗り越えようとする人間の小さな希望だ。次回、物語はいよいよ“替え歌の最終節”へ。

壊れた友情が完全な赦しに変わるのか、それともさらなる悲劇を呼ぶのか――。物語の“良いこと”と“悪いこと”が交錯する瞬間を、見逃してはならない。

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