MENU

「良いこと悪いこと」7話「リレー」のネタバレ&感想考察&伏線。。森の登場!!受け渡される罪と、落とされた想い

「良いこと悪いこと」7話「リレー」のネタバレ&感想考察。森の登場!!受け渡される罪と、落とされた想い

7話「バトン」は、これまで積み重ねてきた“過去のツケ”が、いよいよ現在の事件へ直結し始める転換点だった。

22年前の運動会リレーで「最後は任せろ」と走ったキング。

その記憶が、連続殺人の渦中で再び彼の背中を押す。

元6年1組は大谷校長の死に揺れ、ゆっきー・トヨ・ターボー・園子、それぞれの“叶わなかった夢”や“失われたもの”が明らかになる中、忘れられた7人目・森の輪郭がついに立ち上がる

そして、真相に最も近づいたちょんまげが迎える衝撃の結末——。7話は、最終章へのカウントダウンが始まったことを告げる、重くて鮮烈なエピソードとなった。

目次

良いこと悪いこと7話のあらすじ&ネタバレ

良いこと悪いこと7話のあらすじ&ネタバレ

7話のサブタイトルは「バトン」。6年生の運動会リレーから始まる回は、そのまま現在の連続殺人事件へとつながる「責任の受け渡し」と「諦めない気持ち」をテーマにしたターニングポイントだった。

大谷校長の死を経て、元6年1組の面々はますます追い詰められ、ついに“忘れられた7人目”=博士の正体が輪郭をつかみ始める。そしてラストでは、人気キャラ・ちょんまげが衝撃の退場を迎える

大谷先生の葬儀と、運動会リレーのフラッシュバック

物語は22年前の運動会から幕を開ける。紅白リレーのアンカーを任されたキング(高木将)は「最後は俺に任せとけ」と胸を張ってバトンを受け取る。

6人組(当時はそう“思い込んでいた”メンバー)と応援するゆっきーたち。ここで描かれる「バトン」と「絶対に諦めない」という宣言が、そのまま7話のモチーフになっている。

場面は現在へ。元担任である大谷典代(4人目の被害者)の「お別れの会」が行われる。棺の前で涙をこらえる大谷の家族。それをキング、園子、ターボーが重い表情で見つめる。ゆっきーやトヨなど“黒塗り組以外”の同級生も参列し、6年1組がほぼ集合する。

しかし会食の場では空気が急変し、「お前らのせいで職場で白い目で見られる」「いじめしてたのはそっち」と非難が殺到する。ゆっきーだけは怯えながらも「先生まで亡くなって他人事じゃない」と協力を申し出るが、多くは「自分には関係ない」と切り捨てる。

そんな中、ゆっきーとトヨは「私たちにも手伝わせてほしい」と声を上げる。運動会でキングとバトンをつないだことを思い出し、「あの時、キングは諦めないと言っていた」と訴える。しかしキングは「遊びじゃない」「巻き込みたくない」と突き放してしまう。その裏には“誰もこれ以上傷つけたくない”という恐怖がある

キングの孤立と、それぞれの「叶わなかった夢」

葬儀後、一人で煙草を吸うキング。

ターボーは「言い方ってもんがあるだろ」と諫めるが、キングは「だから巻き込みたくない」「ちょんまげがどうなってるかも分からない」と頑な。ターボーは「諦めるのか」「ちょんまげは絶対見つける」と食い下がるが、キングは黙って離れてしまう。

警察側では宇都見刑事がキングの会社を訪れ、ちょんまげ(羽立)の捜索状況を説明。「周りが巻き込まれる可能性もゼロじゃない。気をつけてくれ」と“友人として”忠告する。キングはその言葉を噛みしめ、「今は心強い」とわずかに力を抜く。

一方“現在の生活”も描かれる。

キングは花音に誘われ、動物園と遊園地どちらに行くか悩まされる。ゆっきーは夫の浮気を許し続けてきた虚しさを抱え、「将来の夢」の絵を見つめるトヨは美容室の雇われ店長として、年下オーナーに頭を下げ続ける日々に疲弊していた。

ちょんまげが“夢を叶えられなかった象徴”なら、ゆっきーやトヨは“叶えたはずなのに違った現実”を抱える存在

全員がそれぞれの“夢の現在地”を確認しつつ、再び事件へ戻っていく準備をする構成だ。

ちょんまげ失踪と、ガラケーに残された7人目の記録

連絡がつかないちょんまげの部屋へ無断で踏み込む。部屋は荒れ放題で、人気がない。捜索中に見つけたのは、小学生時代に使っていた古いガラケー。中には当時のクラスメイトを撮影した動画が複数残されていた。

再生すると、6人組が「森のくまさん」の替え歌を歌いながらはしゃぐ映像キング、ターボー、ゆっきー、トヨ、園子、紗季……だがその中に“もう一人の男の子”が映っていた

ターボーは呟く。「俺たちずっと6人組だと思ってた。でも違ったんだ」

替え歌にも、その少年の名字“森”が紛れ込んでいた森は6年の途中で転校したため卒アルには載っていない。その“空白”が黒塗りアルバムの存在と結びつき、強烈な意味を持ち始める。

そこへゆっきーとトヨが訪ねてきて、3人は互いに調べていた情報を共有する。

鷹里小の森サイトと、“博士”からの招待状

ターボー・ゆっきー・トヨ・園子は「イマクニ」に集まり、ちょんまげのプロフィール帳に書かれていたURLを辿って「鷹里小の森」というホームページへ行き着く。卒業生の掲示板には、“博士”を名乗る人物の書き込みが残されており、「誰も覚えていない」「忘れられた」という怨嗟の言葉が並ぶ

そして、直前に投稿された新たなメッセージ。

「いいよ。だったら今日の17時、小6の時に校外学習で行った場所で」

博士=森からの“招待状”だ。ターボーは「森くんに聞きたいことがたくさんある」と語り、ゆっきーとトヨも「あきらめない」と決意を固める。残るはキングの答えのみ。「キングはどうする?」という問いが彼に突きつけられる。

校外学習の場所での作戦会議と、森との“鬼ごっこ”

五人は校外学習で訪れた施設へ。

しかし閉館時間を過ぎているのに、内部には灯りが点いている。「なんか電気ついてる」。半ば無理やりシャッターをくぐり、作戦確認へ。キングは「ちょんまげを探す。森を見つける。それだけだ」と言い切る。まるでリレーの再演。

一方その頃、ちょんまげは別ルートから内部へ入り、暗い階段を進みながら「博士……森か」と呟き、折り畳みナイフを握りしめる。「もう終わりにしよう」という声には、復讐か贖罪か分からない揺れがある。

誰もいない部屋には、人形がひと体だけ。ちょんまげは「約束したのに」と叫び、森を探して走る。その声を聞きつけ、キングたちも全力で駆け出す。

7人目=森の登場と、ちょんまげの最期

階段の踊り場で、ちょんまげは黒いフードの人物と揉み合いに。キングたちが駆けつけた時には、相手はすでに影も形もなく、ちょんまげだけが倒れていた。息が切れているちょんまげは。

「ごめん、逃げられた」

そう告げる。園子の「逃げた人を追って!」の声で、4人は森と思しき影を追う。園子は疲れ切ってるちょんまげと一緒にいる。

キング、トヨ、ゆっきー、ターボーの4人でどんどん走って追いかける。だが黒い服の男は走って逃げる…。

ターボーがついにロックオンして、全力で追いかける。

しかし影は階段脇の死角に消え、出口側では逆方向から走ってきたトヨも。まるで“森が二人いる”ような錯覚すら抱かせる演出だ

その頃、ちょんまげは僕が決着をつけるんだ…と言い、また一人で森を探しにいきます。

キング達はついにキングの目の前に黒い服の男が現れ、、リレーのように全力で走る

どんどん追いかける時、リレーメンバーの仲間は「頑張れキング」「頼んだ」と背後から仲間の声。

だがしかし、黒い服の男の足は速く逃げ切られてしまう…。

キングは22年前にリレーのアンカーで負けた時と同じ言葉を言う。

「まだ終わってない。次は絶対捕まえる」

キングは悔しさを噛みしめながら呟く。

一方、園子がちょんまげを探しに戻ると、ちょんまげが階段の上から落ちてくる。

首元を鋭利なもので刺されたちょんまげが血だまりの中で倒れていた。動かない身体。

5人目の犠牲者は、真相に最も近づこうとしていた男だった。7話は、この壮絶なラストショットで幕を閉じる。

良いこと悪いこと7話の伏線

7話「バトン」は、物語の“最終章突入回”として、あとから効いてくる仕掛けがかなり詰め込まれていた。

ここでは、7話で張られた主な伏線を整理しつつ、「これが今後どう回収されそうか」をで掘り下げていく。

タイトル「バトン」に込められた二重の意味

まず分かりやすいのがサブタイトル「バトン」。冒頭の運動会リレーの回想で、アンカーを任されたキングがバトンを受け取って走り出すカットは、そのまま現在パートの「責任のリレー」の隠喩になっている。

過去パートでは:

  • キングは“ヒーロー”としてバトンを託され、「次は絶対負けない」と約束する存在
  • ゆっきーやトヨは、その背中をまっすぐ信じて応援する立場

現在パートでは:

  • ちょんまげ捜索と7人目・森との対峙という“命のかかったバトン”を、再びキングが受け取らされる
  • ゆっきーとトヨは「協力したい」と申し出て、“再びキングを信じる側”へ戻る

キングが一度はふたりを冷たく突き放すものの、最終的にはイマクニで合流し、森に会いに行く決断をする流れは、「ヒーローとしての役割から逃げたい大人」と「それでも期待してしまう周囲」が、運動会リレーときれいに重なる。

さらに細かく見ると、主題歌「アゲハ蝶」が7話から“2番”に切り替わり、「友に何かを届けたい」ニュアンスが強まった点も、バトン=想いの受け渡しのモチーフを補強する仕掛け

歌詞自体が事件の答えではないが、「自分を犠牲にしてでも誰かに届けたい気持ち」が前に出てくるのは、ちょんまげの行動と重なる。

そしてラストで、キングが黒服(=森と思しき人物)を取り逃がし、ちょんまげが死亡する=“バトンを落とした”かのような構図になる。この意図によって、「この先、誰が拾い直すのか」という意識を視聴者側に強制しており、タイトル自体が最終章の大きな伏線になっている。

「7人目=森」の提示と、“森だらけ”ネーミング遊び

7話最大の伏線は、やはり「忘れられた7人目」の正体が森君だと判明するくだり。

  • ちょんまげのガラケー動画
  • 替え歌「森のくまさん」を歌う6人の輪の中に、これまで認識してこなかった男子がひとり映る
  • 歌詞にも“森”という単語がさりげなく混ざっていた
  • 森君は6年途中で転校しており、卒アルには載っていない(=黒塗りアルバムにも載らない)

ここまで揃えば、「森君=7人目=博士(掲示板の相手)」と考えて自然。実際、7話と8話予告のテロップからフルネームが森智也だと明かされている

加えて7話までの“森”の連打も露骨だ。

  • 小学校サイトの名前が「鷹里小の森」
  • 替え歌が「森のくまさん」
  • キングの娘・花音の担任が「森先生」

ここまで名前を重ねて、「7人目は森でした」と提示するのは、もはや答え合わせに近い。

ただし重要なのは、「ここまで名前を連打していながら、キングたちは森君の存在を完全に忘れていた」という事実

森は“存在を消されたわけではなく、影が薄すぎて記憶から消えた”。

だが、本人にとっては“存在の抹消”と同じ暴力だ。

作品全体の主題である「忘れられる暴力」が、固有名詞レベルで積み重ねられているのが7話の特徴。

ちょんまげの「僕が終わらせなきゃ」が示す、過去の個人的な罪

7話で最も気になるセリフは、ちょんまげの――

「僕のせいだ」
「僕が終わらせなきゃ」

これは“クラス全員の共犯意識”という一般論ではなく、ちょんまげ個人の過去の罪を示す伏線の可能性が高い

示されている要素を整理すると、

  • 鷹里小の森掲示板を最初に使っていたのは、ちょんまげと森君
  • 森が転校後も、ちょんまげがキングたちになりすまして森とやり取りしていた可能性がある
  • 大人になってからも、ちょんまげだけが博士=森とやり取りしていた(7話ログで確定)

つまり森君は、

「キングたちは今でも自分を覚えていて、ネットで話す友達だ」

と信じて生きてきた可能性が高い。
だが現実は、

書き込んでいたのは、森ではなく、ちょんまげ一人。

もしこれが事実なら、森の怒りが“連続殺人”に変換された理由が鮮明になる。

  • 森はキングたちに“忘れられていた”
  • だが、ちょんまげが“友達のふり”を続けたことで気づけなかった
  • 真実を知った瞬間、復讐心が爆発した

だからこそ「僕のせい」が重くなる。

このラインは、最終章で必ず回収されるはずだ。

黒服は複数? トヨの位置と“二層構造犯行”の示唆

逃走シーンの編集も露骨に“複数犯”を匂わせている。

  • ちょんまげと黒服がもみ合う
  • キングたちが到着
  • 黒服が逃走し、4人がバラバラに追う
  • 階段・通路の影の動きが複数あるように見える
  • キングが追っていた方向から、なぜかトヨが逆方向から現れる

映像の位置関係が“わざと”混乱するように切られている。

このため考察界隈では、

  • 黒服は2人以上いる
  • 森は“動機の中心”であり、実行犯は別にいる
  • トヨが“犯人を見逃す/知っている”側にいる可能性

などが浮上している。

7話時点では“違和感の種まき”でしかないが、最終章は二層構造の犯行(動機と実行が分離)に踏み込む可能性が高い

ゆっきー&トヨの「夢」再登場と、“夢の現在地”の対比

5話で扱われた「将来の夢」の絵が、7話で再登場した意味も大きい。

ゆっきー

  • 夢:理想の家庭
  • 現実:夫の浮気、孤独、不安定

トヨ

  • 夢:自分の店を持つ美容師
  • 現実:年下オーナーに頭を下げる雇われ店長

ここで強調されているのは、

加害側=“夢を叶えたはずなのに満たされない大人”

被害側=“夢のスタート地点から押し出された森(7人目)”

という構図。

7話で夢を再提示したのは、
「夢を共有した仲間から忘れられたこと」
=「その人の人生プランごと捨てたのと同じ」

というテーマに向けた伏線だ。

宇都見刑事の警告と、“家族も巻き込まれる”予告

宇都見の――

「周りの人間が巻き込まれる可能性もゼロじゃない」

は、軽く聞こえて実は重い伏線。

  • 事件のターゲットは “6人組+園子” で終わらない
  • 家族(花音)、同級生、教員など“外側のレイヤー”に広がる

さらに宇都見がキングの家の“パパの絵”を見つめるカットも象徴的

  • キングが父であること
  • 花音の担任が森先生であること
  • その森先生と7人目=森智也の“名前”の接続

が、一本の線でつながる伏線になっている。

7話だけで張られた伏線のまとめ

  • タイトル「バトン」=責任と想いの受け渡し
  • 7人目=森智也がほぼ確定
  • 森の“忘れられる痛み”が固有名詞レベルで積層
  • ちょんまげの過去(森への“代わりの友情”)の罪
  • 黒服の複数性/実行犯と動機の分離
  • 夢の再登場で「夢の搾取」を可視化
  • 宇都見の警告で“家族巻き込み”を示唆

7話は、最終章に向けた“仕込みの回”として異常な密度でした。

良いこと悪いこと7話の感想&考察

良いこと悪いこと7話の感想&考察

7話は、「バトン」というシンプルなモチーフで、過去から現在へ受け渡されてきた罪悪感と、そこから逃げきろうとする大人たちの姿をえぐり出した回だった。

同時に、シリーズ屈指の人気キャラだったちょんまげが退場し、物語は一気に最終章モードへ加速する。ネットでも「ちょんまげロス」が広がったのも納得の展開だと思う。

タイトル「バトン」が示すのは、責任と希望の両方

冒頭の運動会シーンで、キングはバトンを受け取って走り出す。ここでのバトンは単なる勝負の象徴ではなく、「自分が引き受ける」という責任のメタファーになっている。

22年後、キングは連続殺人という形で戻ってきた“過去のツケ”に対し、「これは俺たちのせいだ」と口にし、ゆっきーやトヨを突き放す。表面上は自己責任論を語っているようでいて、その実、誰かをこれ以上傷つけたくないという恐怖から出た言葉でもある。

興味深いのは、7話でバトンを手にしているのがキングだけではないことだ。

  • ゆっきーとトヨは、諦めてしまった自分の人生に、もう一度「諦めない」というバトンを渡そうとしている
  • ターボーは、「人が死んでいるのに、夢を失って欲しくない」と言い、仲間の命と夢の両方を守ろうとしている
  • そしてちょんまげは、忘れられた森との約束と、自分自身の贖罪のバトンを一人で抱え込んでしまう

ラストでは物理的に森を取り逃がし、ちょんまげも命を落としてしまうため「バトンを落とした」ように見える。ただ、あのラストカットはむしろ、「ここから先、本当にバトンをつかみ直すのは誰か」という問いかけに感じられた。

ちょんまげがかろうじてつなごうとした“真相への手がかり”を、キングたちがどう引き継ぐのかが最終局面の焦点になる。

ちょんまげの死が突きつける、“弱い側”の現実

ちょんまげは、ドラマ内でずっと“いじられキャラ”だった。ニートで、髪型も服装も冴えない。

しかし、誰よりも過去の出来事や忘れられた森の存在に向き合おうとしていたのも彼だった。掲示板を見つけ、博士とやりとりし、単身で会いに行こうとするのも、ある意味では勇気だ。

その彼が、真相に手を伸ばそうとした瞬間に命を落とす。ここには、「良いことをしようとしても、必ずしも報われるわけではない」という、タイトルとの残酷な裏表がある。

SNSでは「ちょんまげが優しすぎて報われなさすぎる」「このタイミングで退場させるのは容赦なさすぎ」という声と同時に、「ここまでやるからこそ、このドラマを信じられる」という意見も多く見られた。善意の人間がドラマの都合で守られないことで、視聴者側も“これは本当に何が起きてもおかしくない物語なのだ”と覚悟を迫られる。

個人的には、ちょんまげの死は「誰が悪いか」以上に、「自分があの教室にいたらどうしていただろう」と視聴者に考えさせる装置として機能しているように感じた。

あのとき笑っていた側も、見て見ぬふりをした側も、覚えていない側も、みんなが少しずつ“悪いこと”に加担していた。その延長線上に今の地獄がある。ちょんまげは、最後までその現実から目を逸らさなかったからこそ、あまりにも苦い最期を迎えてしまったのだと思う

7人目=森と森先生、二重の「森」がもたらす不気味さ

7話でようやく、「7人目=森」という名字が明確に提示される。

しかもこの“森”という名は、キングの娘・花音の担任である森先生とも一致している。さらに、掲示板サイト「鷹里小の森」、替え歌「森のくまさん」など、“森”という単語は物語中で何度も登場してきた。ここまで重なると、偶然とは考えにくい。

また、以前の話数で、ちょんまげが鷹里小を訪れた際に森先生の教室をじっと見つめていたカットがある。彼だけが森の存在を覚えていて、ずっと気にかけていたとすれば、単身で森に会いに行った理由も腑に落ちる。

一方で、次回予告では「博士こと森智也」とフルネームが出ており、

  • 森先生 = 森智也 = 7人目の博士

と見るのが自然な線になりつつある。ただ、個人的にはまだ、

  • 「名前だけを利用している別人」
  • 「森自身も真犯人に利用されている」

といった可能性も残されていると感じる。

ちょんまげを襲った人物が森なのか、それとも森とは別の“黒服”なのか。7話時点では、あえて判別できないように撮られている。ここに“意図的な余白”がある。

二人組犯行説と、トヨの“違和感”

7話の放送直後、「犯人は二人組ではないか」という説が考察界隈で一気に広まった

根拠として挙げられているのは、

  • 大谷校長を迎えに来た黒い車に、運転手と後部座席の人物がいた
  • 工場(施設)追跡シーンで、森とは別の影が一瞬映る
  • ちょんまげが森を追った直後に刺されており、「追っていたのは森」「刺したのは別人」とも読める

さらに注目されているのが、追跡シーンのトヨの動きだ。キングたちが一方向から森を追うのに対し、トヨだけが“逆方向”から現れるカットがある。これが「協力者では?」という疑念を強めている

ただし、現段階で彼を真犯人と断定するのは早い。ただ、

  • 必死で働いているのに報われていない
  • 「あきらめない」と言いながら、鬱屈とした感情が透ける

など、“影”が濃いキャラではある。何らかの形で森や黒幕と接点がある可能性は否定できない。

「忘れられること」の暴力と、ここから先の焦点

7話で最も刺さったのは、

  • 森が“忘れられていた”こと
  • ちょんまげだけが“覚えていた”こと

が対比で描かれた点だった。

卒アルに残されている6人は、黒塗りという形で“目に見える罪”を負わされている。
一方、途中で転校した森は、名前も顔も存在そのものも、クラスの記憶から消されている。

「忘れられる=関係がなかったことにされる」痛みは、いじめと同じかそれ以上に深い。その意味で、7話で森の名前が浮上したのは、彼を物語の中に“連れ戻す”行為でもあった。

その橋渡し役となったのが、ちょんまげだ。彼が削られた存在を必死で拾い上げたからこそ、森の名前は過去から現在へ呼び戻された。

だからこそ、ちょんまげがここで命を落とす展開は、登場人物にとっても視聴者にとっても「もう戻れないライン」を越えた合図になっている。ここから先は、“良いこと/悪いこと”という二択ではなく、「どこまで責任を引き受けるか」の物語にシフトしていく。

7話は、真相解明のピースを一気に進める回というより、「もう誰も安全圏にいない」と告げる回だった。ちょんまげが命がけでつなごうとしたバトンを、キングたちがどう受け取るのか。そして森とその背後にいる存在が、どんな形で迫ってくるのか。

ここから先のエピソードでは、

  • 森智也がどこまで“黒い”のか
  • 犯行が複数犯構造なのか
  • ちょんまげの死をどう物語が回収するのか

このあたりが焦点になっていく。7話はその入口として、見事に「バトン」を次へ渡した回だったと感じた。

森についてはこちら↓

良いこと悪いことの関連記事

良いこと悪いことの全話ネタバレはこちら↓

良いこと悪いことの漫画についてはこちら↓

過去の話について↓

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次