ドラマ「良いこと悪いこと」は、同窓会とタイムカプセルをきっかけに、かつて“いじめ加害側”だった同級生たちが小学生時代に描いた「将来の夢」をなぞるように殺されていく、
痛烈で巧妙な連続殺人ミステリーです。物語が進むほど、過去のいじめ・記憶のねじれ・忘れられた7人目の存在が絡み合い、事件は単なる復讐劇ではなく「良いこと」と「悪いこと」の境界そのものを問う物語へと変貌していきます。
この記事では、第9話までに死亡が確定したキャラクターを一覧にまとめ、それぞれがどのような “夢の反転”によって最期を迎えたのか、時系列に沿って丁寧に整理します。
物語の理解が一気に深まるだけでなく、今後の犯人像・黒幕像の考察にもつながる重要ポイントばかり。あなたの頭の中を一度リセットしながら、登場人物たちの「結末と末路」を見直していきましょう。
ドラマ「良いこと悪いこと」死んだ人一覧。亡くなった人物と理由

ドラマ「良いこと悪いこと」は、同窓会とタイムカプセルをきっかけに、かつて“いじめ加害側”だった同級生たちが「将来の夢」の絵になぞらえて殺されていく連続殺人ものです。
この記事では、第9話までに死亡が確定している人物と、物語の根っこにある“過去の死”を整理していきます。
| 区分 | 人物(あだ名) | 亡くなった話数/時期 | 死因・死に方 | 亡くなった理由(“夢の反転”要点) |
|---|---|---|---|---|
| 現代の犠牲者 | 武田敏生(貧ちゃん) | 第1話 | マンション上階から転落死(事故ではなく落とされた可能性) | 夢「空を飛ぶ」が“落ちて死ぬ”に反転 |
| 現代の犠牲者 | 桜井幹太(カンタロー) | (2人目) | 車にはねられ重体→病院から消える→袋+灯油で火だるまにされ焼死 | 夢「消防士」=火を消す側→“燃やされて死ぬ”に反転 |
| 現代の犠牲者 | 中島笑美(ニコちゃん) | (3人目) | 雨の中で黒い傘の人物に突き飛ばされ、トラックに轢かれて死亡 | 夢「スポットライト」→トラックのヘッドライト(光)に反転 |
| 現代の犠牲者 | 大谷典代(元担任・現校長) | (4人目) | 凍死体で発見 | “守り手”側(教師)も裁きの対象に入ったことを示す |
| 現代の犠牲者 | 羽立太輔(ちょんまげ) | 第7話 | 首にナイフが刺さった状態で階段から転落し死亡 | 夢「侍」→“刺殺+転落”で反転(口封じのような最期) |
| 現代の犠牲者 | 小山隆弘(ターボー) | 第9話 | VRゴーグル中に首を絞められて殺害(絞殺) | 夢「宇宙飛行士」→“VR宇宙”を見せた状態で奪う反転 |
| 過去の死者 | 小林春季(委員長・紗季の弟) | 過去 | 誹謗中傷・炎上で追い詰められ自殺 | 「正しいこと」の名の下で人が死ぬ、というテーマの核 |
| 過去の死者 | 瀬戸紫苑(せとしおん) | 本編開始の約1年前 | 自殺(いじめトラウマ再燃→ピアノが弾けなくなり…) | 連続事件の起点(復讐の動機の中心) |
武田敏生(貧ちゃん)|1人目の犠牲者は「空を飛ぶ」転落死
武田敏生(貧ちゃん)は、6年1組の元いじめグループの一人で、現在は薬剤師。第1話のラストで、自宅マンションの上階から転落して死亡します。
22年前、彼が「将来の夢」として描いていたのは「空を飛ぶ」絵。その夢を反転させるようにして落下――“空を飛ぶ”が“落ちて死ぬ”に変わる最初の事件でした。
死の直前、黒い傘の人物と接触していたことが示され、事故ではなく“落とされた可能性”が濃厚。
ここで提示されたのは、
- 将来の夢をなぞる殺害方法
- 黒い傘の人物の存在
- いじめ加害側だけが狙われる構図
という、物語の核となる三要素でした。
貧ちゃんについての考察記事はこちら↓

桜井幹太(カンタロー)|消防士の夢が「火事場の焼死」へ
2人目の犠牲者・桜井幹太(カンタロー)は、居酒屋「北の桜」の店主。将来の夢は「消防士」。
まず車にはねられ重体となり、一命を取り留めたかに見えますが、その後、病院から忽然と姿を消し、頭に袋をかぶせられ灯油を浴びせられ、火だるまにされて死亡します。
「火事で死ぬ」という夢の反転が最も残酷に現れたケースであり、犯人が “夢を正確に把握している” こと、さらに “確実に殺害する執念” を印象づけました。
カンタローについての記事はこちら↓

中島笑美(ニコちゃん)|「スポットライト」はトラックのヘッドライトに
3人目の犠牲者・中島笑美(ニコちゃん)が描いていた夢は「スポットライトを浴びるアイドル」。
しかし彼女を照らしたのはステージライトではなく、トラックのヘッドライト。雨の中、黒い傘の人物に突き飛ばされ、そのまま轢かれて死亡します。
「スポットライト=光」の象徴が、夢の光 → 追及・晒し上げの光へと変わるアイロニーが強烈で、
- SNSや世間の視線の暴力
- “見られること”が幸せと地獄の両方になる構造
を象徴する犠牲者となりました。
大谷典代(元担任・現校長)|4人目の犠牲者は“守り手”の番外編
4人目として判明したのが、元担任・現校長の大谷典代。凍死した姿で発見されます。
大谷はタイムカプセルの卒業アルバムを入れ替えた疑いもあり、協力者の立場にいたように見えましたが、ここで“被害者側”に転じたことで、
- 連続殺人の標的は「黒塗り6人」だけではない
- いじめを見て見ぬふりした “教師側” も裁きの対象
という新たな方向性が明確になります。
同時に、大谷が抱えていた後悔も描かれ、加害と被害がねじれ合う大人の責任という物語のテーマがより重く響きました。
大谷先生については以下の記事で解説↓

羽立太輔(ちょんまげ)|7話で侍の夢どおり「刺殺+転落」の5人目
第7話で衝撃的な退場を迎えたのが羽立太輔(ちょんまげ)。
幼い頃に描いた夢は「侍になること」。
その夢を象徴するように、首にナイフが刺さった状態で階段から転げ落ち死亡。
園子の目の前で息絶える悲しい最期でした。
重要なのは、
- ちょんまげは博士=7人目(森智也)と接触していた
- 「僕が終わらせないと」と自責の念で単独行動した
- 仲良し7人組の真相に最も近かった
という点。彼の死は “口封じ” のようでもあり、事件の構造を一気に複雑化させました。
また、黒服が複数いた可能性を示す描写もあり、単独犯ではない可能性 が一気に浮上した回でもあります。
ちょんまげについてはこちら↓

小山隆弘(ターボー)|宇宙飛行士の夢が“VR宇宙”での絞殺に
小山隆弘(ターボー)は、元6年1組の“黒塗りメンバー”のひとりで、現在はアプリ開発会社「TURBO inc.」を率いる成功者ポジションの人物です。
小学生時代の「将来の夢」は“宇宙飛行士”。
物語の序盤では、その夢に紐づく形で「宇宙事業の会見中に事故に遭いかける(=宇宙飛行士の夢に沿った“狙われ方”)」まで描かれていました。
しかし第9話で、ターボーはついに“死亡”が確定します。刑事・宇都見がターボーのもとを訪ね、瀬戸紫苑に関する情報提供と引き換えに「事件解決」を約束するように見せかけます。そこで宇都見がVRゴーグルを手に取り、ターボーが“宇宙のVR映像”を確認した瞬間、宇都見に首を絞められて殺害されてしまいました。
ターボーの最期がエグいのは、彼の夢(宇宙)を“画面の中で実現させた状態”で命を奪っているところ。シリーズ全体の「夢の反転」構造の中でも、かなり直接的で残酷な使い方でした。
- 亡くなった話数:第9話
- 死因:絞殺(首を絞められる)
- 殺害した人物:宇都見啓(刑事)

過去の死者|小林紗季(委員長)の弟「小林春季」の自殺
連続殺人とは別に、物語の根に横たわるのが“小林紗季の弟・春季の死”。
園子が過去に書いた大学サッカー部の薬物記事が誤解を含んだまま炎上し、実名報道・中傷が拡大。その矢面に立たされた春季は追い詰められ、自ら命を絶ったと語られます。
この死は、
- 「正しいこと」の名の下で人が死ぬ
- 園子も“加害・被害”の境界線上に立っている
という、ドラマの核となるテーマを象徴しています。
紗季が園子にナイフを向ける動機の中心でもあり、連続殺人事件の“第0の被害者” と言える重要な存在です。
過去の死者|瀬戸紫苑(せとしおん)の自殺(“もう一人のドの子”)
瀬戸紫苑(せとしおん)は、物語後半で存在が明かされた“もう一人のドの子”です。小学生時代、5年生のクラス替え直後から高木たちにいじめられ、夏休み明けに転校した――という過去が語られています。
そして第9話で決定的になるのが、紫苑が「宇都見啓(刑事)の婚約者」だったこと、さらに「本編開始の約1年前に亡くなっていた」ことです。宇都見の説明によれば、1年前に高木が娘・花音を連れて紫苑のピアノ教室を訪ねたことで、紫苑の中で“いじめのトラウマ”が再燃。ピアノが再び弾けなくなり、最終的に自殺してしまった――この出来事が、連続事件の“起点”として位置づけられます。
つまり紫苑は、単なる過去の被害者ではなく、「現在の連続殺人の動機そのもの」を成立させる核。ここを整理しておくと、犯人側の心理(復讐の論理)が一気に理解しやすくなります。
- 亡くなった時期:本編開始の約1年前
- 死因:自殺
- 物語上の意味:宇都見の復讐動機(連続事件の起点)
瀬戸紫苑についてはこちら↓

ドラマ「良いこと悪いこと」捕まった人/逮捕された人

ここでは、1話から最終話まで“警察に捕まった/取り調べを受ける立場になった人”を整理します。
死んだわけではないものの、物語上は“ひとつの決着”を示す重要な節目です。
小林紗季(委員長)|園子攻撃の実行犯として逮捕
学級委員長だった小林紗季は、第6話で園子を墓地に連れ出し、弟の死の真相を語ったうえでナイフを向けます。
- 園子が書いた記事によって弟が叩かれ、自殺に追い込まれた
- 「私は正しいことをする」と自分を正当化し、園子を“加害者”と断じる
という構図で、園子を精神的にも物理的にも追い詰める展開に。
しかし刃を振り下ろす寸前で崩れ落ち、そのまま警察に身柄を確保され、逮捕という形で物語から退場します。
紗季は、
- 週刊誌へのリーク元(園子炎上の“仕掛け人”)
- 小学生時代、園子を体育倉庫に閉じ込めていた張本人
と、過去と現在の両方で“園子攻撃”を担ってきた人物ですが、連続殺人の犯人ではないことが6話で確定しました。
彼女の逮捕は、
- 「正しいこと」という言葉による他者攻撃の危うさ
- “被害者意識”が新たな加害に転じていく怖さ
を強烈に見せつける出来事となりました。
委員長については以下記事で詳しく解説↓

宇都見啓(刑事)|連続殺人の実行犯として身柄確保
宇都見啓は、事件を追う“刑事側”の人物として登場していましたが、第9話で一連の事件の実行犯であることが表に出ます。
ターボー(小山隆弘)を殺害した直後、宇都見は高木の前に現れ、ターボーだけでなく過去の犠牲者についても「全て自分がやった」と自白。動機は、婚約者だった瀬戸紫苑の死(自殺)への復讐だと語りました。
その後、紫苑の追悼コンサートの場で宇都見はピアノを弾き、高木がカッターナイフを手に近づこうとした瞬間にSITが突入。宇都見はその場で押さえ込まれ、身柄を確保されます。
「逮捕=物語上の一区切り」である一方、最終回予告では“真犯人”の存在も示唆されているため、宇都見の確保は“終わり”というより「実行犯は捕まった。でも設計者(黒幕)は別かもしれない」という次の局面に繋がる出来事になっています。
- 捕まった話数:第9話
- 立場:刑事(捜査側)→ 実行犯として自白
- 捕まった理由:ターボー殺害+連続事件への関与を自白し、現場で身柄確保

東雲晴香(アポロ)|真犯人側の一人。報道で“復讐”を社会へ拡張した記者
東雲は「週刊アポロ」の記者で、園子と同じ編集部で動く人物です。
序盤では“メタ視点の案内役”のように見えますが、最終回で彼女が「事件の外側」ではなく、「事件を設計した側」にいたことが明確になります。
ポイントは、東雲の武器が刃物や銃ではなく「記事」だったこと。
真犯人側の狙いは、私刑で終わる復讐ではありません。いじめが生まれ、見過ごされ、なかったことにされていく構造そのものを世間に可視化し、止まらない悪意を「罰される対象」へ引きずり出すことでした。
だから東雲が担っていたのは、「事件を起こす役」ではなく、「事件を消費で終わらせない役割」。
一度燃え上がった感情を、社会の問題として長く残す。そのために彼女は、報道という手段を選び続けていたと整理できます。
捕まった描写はないものの、10話以降にいなくなり、捕まったものと想像できる。
- 捕まった話数:第10話(最終回)
- 立場:園子と同期の「週刊アポロ」記者
- 最終回で確定:今國と並ぶ“真犯人側”の一人(いじめ被害の当事者でもある)
- 役割:世間の視線を動かし、「個人の恨み」を「社会の問題」へ変換する報道担当
東雲晴香について詳しく解説した記事はこちら↓

今國一成(イマクニ)|真犯人側の一人。スナックを“情報収集の装置”にしたマスター
今國は、スナック「イマクニ」の店主。キングや宇都見が自然と集う場所を持っている時点で“情報が集まる男”ではありましたが、最終回でそれが偶然ではなく、「設計された立ち位置」だったと分かります。
スナックという空間は、警察や家庭と違い、本音がこぼれやすい場所です。
昔話が出る、近況が漏れる、警戒が緩む。その中で今國は、誰が誰と繋がっているのか、どのタイミングで心が折れやすいのか、逆に何を言えば動くのか——そうした“実行に必要な情報”を自然に握れる位置にいました。
この環境が整っていたからこそ、真犯人側は「順番に狙う」ための下準備を成立させてしまう。
今國は実行犯ではないけれど、事件を動かすための“場”と“導線”を握ることで、復讐計画の中枢を担っていたと言えます。
最終回で店の荷物を全て綺麗にして、東雲と一緒にどこかにいく描写があった。恐らく、このまま警察に出頭したと思われる。
- 捕まった話数:第10話(最終回)
- 立場:高木や宇都見が集うスナック「イマクニ」の店主
- 最終回で確定:東雲と並ぶ“真犯人側”の一人(いじめ被害の当事者でもある)
- 役割:人が集まる場所を押さえ、情報と人間関係の導線を作る“ハブ”
- 事件テーマとの接続:「いじめをなくす」ため、個人の復讐で終わらせない方向へ舵を切る側

良いこと悪いことその他のキャラクター一覧

ここからは、死んでもおらず、逮捕もされていない主要キャラクターたちの立ち位置を整理します。誰が“生き残り”、誰が“次のターゲット”なのかを考えるために、一度キャラ配置をクリアにしておきたいところです。
高木将(キング)|いじめ加害者であり、最終回で“贖罪の当事者”になった男
高木将(キング)は、小学生時代のいじめ加害グループの中心人物です。だから物語後半で担っているのは、ただの「探偵役」ではありません。
本質は、過去の“悪いこと”が、現在の自分と家族に返ってくる局面で「どう責任を取るか」を選ばされる当事者でした。
- 過去:園子(どの子)や紫苑を傷つけた側としての原罪
- 現在:園子と動き、真相に近づくほど「自分が起点の一部だった」と突きつけられる
- 終盤:実行犯(宇都見)が確定した後も事件が終わらないのは、“設計者”側がキングに「最後の一線」を越えさせる筋書きを用意していたから
- 最終局面:キングは「撃て」と迫られても、人を殺して終わらせるルートを選ばない(殺せない/殺されない)という決断に到達する。ここが一番大きな更新点です。
キングの立ち位置を整理すると、
「事件を解く人」ではなく「事件に利用されかけた人」
そして
「それでも自分の言葉と行動で決着をつけようとした人」。
この変化が、タイトルの“良いこと/悪いこと”の曖昧さを、いちばんきつい形で背負っていたと思います。
猿橋園子(どの子)|被害者であり、最後まで“言葉の責任”を背負う記者
園子(どの子)は、いじめ被害者としての傷を抱えたまま「週刊誌記者」になった人です。ここが重要で、彼女は“被害者100%”の人物ではありません。
過去の取材が誰かを追い詰めた記憶も抱えていて、「正しさ」を振りかざした言葉が人を壊す怖さを、自分の身体で知っている。だから炎上も、脅迫も、襲撃も、全部が“過去と現在のツケ”として重なっていきます。
- 被害者として:小学生時代のいじめの傷、紫苑という“もう一人”の存在が出てからの再燃
- 記者として:スクープが誰かの人生を壊した経験があり、「書く=裁く」に近い自覚も抱える
- 終盤の動き:キングとバディで真相を追い、園子は園子で“ある人物”に会いに行き、キングは別ルートで核心に近づくという分岐が起きる
園子の役割は、犯人当てよりも
「言葉が暴力になる瞬間」と
「それでも言葉でしか止められない瞬間」
の両方を見せること。
被害者だった人が、加害者になり得る。
加害性に気づいた人が、もう一度やり直せるのか。
園子はこのドラマのテーマを、“記者”という職業で体現していました。
どの子についての記事はこちら↓

土屋ゆき(ゆっきー)|“普通の主婦”に見えるからこその不気味さ
ゆっきーは、中学生の息子を持つ専業主婦。将来の夢「花嫁」を叶えた人物で、一見“物語の外側の人”に見える存在です。
しかし、
- キングたちを積極的に助けようとする行動力
- そのぶん情報に最短距離で触れられる立場
という点から、SNSでも「共犯説」が浮上しやすいキャラとなっています。
“普通の人”が一番怖い――そんな象徴でもある人物です。
ゆっきーについての考察記事はこちら↓

豊川賢吾(トヨ)|7話で一気に“怪しい”と見られ始めた美容師
銀座の美容師として働くトヨ。7話を境に、彼を見る視線がガラッと変わりました。
- 黒服を追いかけるシーンでの不自然な動線
- メールの話題のときに見せた“間”
- 現場に居合わせるタイミングの良さ(悪さ)
などが積み重なり、「トヨ共犯説」が一気に加速。
特に“黒服複数人説”との相性が良く、疑いは濃くなる一方です。
トヨについては以下記事で解説↓

松井健(アポロ)|園子への憧れと違和感が同居する“危うい後輩”
週刊アポロの新人記者で、園子の後輩ポジションにいるのが松井健。
当初は、エース記者である園子に憧れ、素直に慕っているように見える存在でしたが、第4話で会社に置かれていた園子の等身大パネルを壊すという常軌を逸した行動を見せ、一気に“危ういキャラ”として浮かび上がります。
- 園子を気遣う「良い後輩」の顔と、嫉妬や承認欲求が暴走したような破壊衝動のギャップ
- 園子を守りたいのか、それとも何かしらの恨みを抱えているのか判然としない、複雑な感情のにおい
が同時に描かれていて、メディア内部の人間もまた「良いこと」と「悪いこと」のあいだで揺れていることを体現するキャラクターになっています。
現時点では死んでも捕まってもいないものの、今後の事件にどう絡んでくるのか、要注目の一人です。
松井健についてはこちら↓

森智也(博士)|忘れられた7人目。掲示板で“怨み”を言葉にした影
森智也(博士)は、後半に出てきた“7人目”で、過去の教室と現在の事件をつなぐ接続点の人物です。
最初は「黒幕っぽい影」として怖く見えるんですが、掘るほどに見えてくるのは、加害者でも被害者でも割り切れない「傍観者としての罪」と後悔でした。
- 森の核心:教室のいじめを止められなかった“何もしなかった側”の罪を抱えている
- 博士として:掲示板で煽ったり、呼び出しの導線に関わったり、過去の怨みを言葉にして現実を揺らした
- ただし:森の怒りは強いが、殺意そのものを前面に出しているわけではなく、「殺人」という形にねじ曲げられた可能性が示唆されている(一人称の揺れ、外側の手の存在など)
森を「突然現れた影」だけで片づけると、このドラマのテーマから外れます。
森は“いじめの構造”の中で、見て見ぬふりをしてきた側の顔であり、忘れられた痛みを抱えた側の顔でもある。
だから、森の正体を更新するなら
「7人目=黒幕」ではなく「7人目=過去を抱えた接続点」
として置くほうが、全体の整理がいちばんきれいです。
森智也についてはこちら↓

良いこと悪いことのキャラクターまとめ&感想

「死んだ人一覧」を追っていくと、どうしても“誰が殺した/誰が死んだ”に目がいきます。
でも最終回まで見て僕が一番ゾッとしたのは、善悪が入れ替わることそのものより、善悪の線引きを人が“空気”に預けた瞬間に地獄が加速する構造でした。
ここでは主要キャラを“役割”で整理しつつ、最後に感想も混ぜてまとめます。ネタバレは最終回・10.5話まで含みます。
被害者・加害者・傍観者が“何度も入れ替わる”ドラマ
「良いこと悪いこと」のすごさは、キャラクターが“固定の立場”にとどまらないところだと思っています。
- 園子は、子どもの頃はいじめられた被害者
→ 今は記事で人を追い詰めた加害者にもなりうる存在 - キングたちは、いじめ加害者だった過去を持つ
→ 今は命を狙われる被害者であり、同時に真犯人候補として見られている - 大谷先生は、守るべき立場の教師
→ 結果的にいじめを放置し、“構造的加害者”として裁かれる
こうして役割がくるくると入れ替わることで、「誰が正しくて、誰が間違っているか」を単純な二択にできない世界が立ち上がっています。
個人的には、“正義”を掲げる人ほど、他人を切り捨てる刃を持ちやすいことを、紗季のエピソードがよく物語っていると感じました。
死んだ人たちは「罰を受けた」のか、それとも「代償を支払わされた」のか
死んだキャラクターを一覧で眺めると、確かに全員が“どこか加害側”に属していました。
- 貧ちゃん、カンタロー、ニコちゃんは園子をいじめていた元同級生
- 大谷先生はいじめを放置した教師
- 羽立は直接いじめてはいないが、“忘れていた7人目”の存在に気づけなかった
「ざまあみろ」と言えるほど軽い話ではない一方で、「全くの無罪か?」と言われるとどこか引っかかる。その“モヤモヤ”こそが、タイトルにある「良いこと悪いこと」の境界線そのものなのだと思います。
犯人側は、彼らの死を“正義の執行”だと思い込んでいるのかもしれません。でも視聴者として見ると、
- 彼らは過去の過ちの“代償”を支払わされた側
- しかし、その支払い方は明らかに過剰で、それ自体が“悪いこと”
という二重構造が浮かび上がるのです。
森智也=博士は、“忘却された人間の怨念”の化身
7人目“博士”こと森智也は、物語全体を貫く「忘れられることの暴力」を象徴する存在です。
- 7人組の中で彼だけが完全に忘れられていた
- クラスの記録にも名前がなく、掲示板では「誰も覚えてない」と嘆いている
この“存在の抹消”は、ある意味いじめ以上に残酷な行為です。
だからこそ、森の怒りは理解できるし、復讐を望む気持ちも分かってしまう。ただし、その怒りを“他者の命で精算しようとした瞬間”に、それはもう正義ではなくなります。
ちょんまげの死は、そのラインを視聴者に突きつける出来事でもありました。森にとって唯一自分を覚えていてくれた存在さえ殺してしまった時点で、彼の復讐は完全に“自壊モード”に入ったと言えます。
キャラクターたちの“末路”は、まだ確定していない
この記事のタイトルは「死んだ人一覧」ですが、ドラマ自体はまだ最終回を迎えていません(第7話終了時点)。
- キングは生き残るのか、それとも“ヒーローの反転”として倒されるのか
- 園子は自分の罪とどう折り合いをつけるのか
- 森智也は裁かれる側として終幕するのか、あるいは“真の黒幕”が別にいるのか
キャラクターの本当の末路はまだ先にあります。
ただここまででも、
- 誰かを断罪する言葉
- 「良かれと思って」の行動
が、簡単に“悪いこと”へ転じてしまう世界が描かれていると痛感します。
視聴者としてつい「犯人は誰か?」に気を取られますが、この作品はむしろ、
「自分だって、どこかで誰かの加害者になっているかもしれない」
という不快な真実を突きつけてくるドラマです。
宇都見=実行犯、今國×東雲=真犯人側。役割で分けると事件が整理できる
9話で宇都見啓が連続事件の実行犯として確定し、10話で「事件の設計図」を握っていた側が別にいたことが浮かび上がります。
ここを混ぜると混乱するんですが、僕はこう分けると腑に落ちました。
- 宇都見:手を汚した実行犯(殺害を実際にやった側)
- 今國:情報を集めて回す、事件の脚本側
- 東雲:報道を武器に“事件を社会に残す”側(風化させない装置)
この分業があるから、単なる犯人当てよりも怖い。
暴力だけじゃなく、情報と報道で人間が追い詰められていく流れが、かなりロジカルに組まれていました。
キング(高木将)は「加害者が無傷で逃げ切る構造」を壊すための標的だった
キングは序盤、“探偵役”というか、事件の真相に迫っていくポジションに見えます。
でも最終回で突きつけられたのは、「お前は加害者だった」という逃げられない事実でした。ここがこのドラマの核心です。
真犯人側が狙ったのは、キングの命そのものというより、いじめの加害者が、社会的にも心理的にも無傷ではいられない状況を作ること。
だからこそ、“加害者に引き金を引かせる”という最悪の絵まで用意していた。思想としては歪んでいるのに、計画としては不気味に筋が通っているんですよね。
最終回のキングは「撃たない」を選ぶ。救いじゃなく、地獄の始まりとして
あの場面、キングが今國を撃てば、物語としては「スッキリ」は作れたはずです。
でもキングは撃てなかった。結果として、“罪から逃げずに晒す”ほうへ進みます。
ここがうまいのは、「改心してハッピー」ではなく、
生きて背負い続ける方向に振ったこと。
10.5話で、閉じ込めの記憶が残る場所に手を動かして向き合う描写(塗り直し)が入ることで、贖罪が「一発の行為」じゃなく「日常の積み重ね」に落ちたのも、すごく納得でした。
猿橋園子(どの子)は、復讐ではなく「言葉」を選んだ主人公だった
園子は被害者として描かれてきましたが、最終回〜10.5話で輪郭が更新されます。
事件の余波で編集部に戻ったとき、東雲の席が消えている“空席”が残っている。そこで園子は、前に進むしかない現実を突きつけられる。
それでも園子は、「いじめを無くすまで」というテーマを仕事として引き受けていく。復讐で終わらせず、言葉で未来に接続しようとする。ここが園子の強さであり、同時に一番しんどい道です。
東雲×今國の怖さは「正しさのために悪を選べる」こと
真犯人側の目的が“恨みの晴らし”だけなら、もっと単純な殺し方ができたはずです。
それでも彼らが選んだのは、事件を社会が無視できない形に変え、いじめそのものを裁かせる方向でした。
制度(法律)にまで接続する意志を見せるのが東雲で、キングに引き金を突きつける舞台を作るのが今國。
ここは正直、かなりゾッとします。
目的が綺麗に見えるほど、手段の汚さが際立つ。
タイトルの「良いこと/悪いこと」が、視聴者の中で簡単に判定できない形で残るのが、このドラマの後味でした。
死んだ人の“役割”は終わらない。死が物語を動かし続ける
この作品、死が「退場」じゃなくて「残り続ける」んですよね。
瀬戸紫苑の不在が動機になり、死んだはずの過去が“いま”を動かす。
だから“死んだ人一覧”は、単なるまとめじゃなく、事件構造そのものの地図になります。
結局、誰かが死んでも終わらない。
いじめも、罪も、空気も、継承されやすい。
だからこそ10.5話で、
「次の世代に同じ空気が再現される怖さ」と
「それでも断ち切れるかもしれない一人」を描いたのは、派手じゃないけど、かなり効いていました。
全話見終わったかたはぜひhulu特別の10.5話を見てください。

良いこと悪いことの関連記事
良いこと悪いことの全話のネタバレはこちら↓

良いこと悪いことの最新考察についてはこちら↓

良いこと悪いことの原作についてはこちら↓


コメント