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今際の国のアリス(シーズン1)4話ネタバレ感想。クラブの4「ディスタンス」とアリスとウサギの絆

今際の国のアリス(シーズン1)4話ネタバレ感想。クラブの4「ディスタンス」とアリスとウサギの絆

『今際の国のアリス』シーズン1第3話では、大切な仲間が亡くなってしまったアリス

第4話「ディスタンス」では、アリスが絶望から再び立ち上がり、ウサギと共に新たな試練へ挑む姿が描かれます。舞台は建設途中の海底トンネル。シンプルに見える“走り抜けるだけ”のゲームは、クロヒョウの襲撃や海水の氾濫といった脅威に彩られ、極限状態での判断力と仲間を信じる勇気が試されていきます。

本記事では、第4話の見どころや仕掛けの意図、アリスとウサギの絆が芽生える過程を丁寧に解説していきます。

目次

今際の国のアリス(シーズン1)4話の見どころ:走り続ける意味と裏切りの仕掛け

今際の国のアリス(シーズン1)4話の見どころ:走り続ける意味と裏切りの仕掛け

第4話の“げぇむ”は「♧4 ディスタンス」。

制限時間内に海底トンネルを走り抜けてゴールを目指すという、一見シンプルなルールです。しかし実際には想定外の障害や心理的な罠が仕掛けられており、登場人物たちの判断力と精神力が徹底的に試されます。

走り続ける過酷さと仲間を巡る選択

物語冒頭では、ウサギの過去が語られます。彼女の父は登山家でしたが、世間から不正疑惑をかけられ、そのまま行方不明になったという辛い記憶を背負っていました。その孤独を知るウサギは、絶望で立ち上がれなくなっていたアリスを励まし、共にゲームへと挑みます。

会場は建設途中の海底トンネル。スタート地点にはバスがあり、アリスとウサギ、そしてヤマネ・タクマ・セイザンの3人組が乗り込みます。しかし足を負傷したタクマは「自分を置いて行け」と言い残し、残りの4人がゴールを目指して走り始めます。

走るだけとはいえ、制限時間は2時間。単なる体力勝負ではなく、仲間を助けるか置き去りにするか、時間配分をどう判断するかが参加者に突きつけられます。途中ではクロヒョウが突然現れてセイザンを襲い、彼を食い殺すという凄惨な展開も描かれます。走ることだけに集中していたプレイヤーに、死と隣り合わせの現実を突きつけるシーンでした。

またアリスは途中で燃料を発見し、タクマを救うために引き返します。この選択は残り時間を大幅に削ることになりますが、彼の人間性を示す重要な行動でもありました。

ゲームの真の仕掛け ― ゴールは最初からそこに

トンネルの奥へ走り続けたウサギとヤマネは、最深部に到達します。しかし壁の亀裂から海水が流入し、ヤマネは水に呑まれて命を落とします。絶体絶命の中、ウサギはアリスが運転するバスに飛び乗り、生還を果たしました。

そして、ゲーム終了後に明かされる衝撃の真実。水が引いたあと、バスの側面に「GOAL」の文字が記されていたのです。つまり、最初からゴールはスタート地点のバスであり、参加者は「その場に留まる」という答えを導き出さなければならなかったのです。

この仕掛けは、焦りや先入観が人をいかに追い詰めるかを示すものでした。危険が多い状況では冷静に考える余裕を持てず、多くの人が「走らなければならない」と思い込んでしまう。その思考の罠こそがゲームの本質だったのです。

アリスとウサギ、信頼関係の始まり

このゲームを通じて、アリスとウサギの関係が大きく変化します。失意の中にあったアリスに「生きるのを諦めないで」と寄り添ったウサギ。そしてアリスもまた、タクマを助けるために危険を冒す選択をしました。お互いに人を見捨てない姿勢を示したことで、2人の間に強い信頼が芽生えます。

ゲーム終了後、助け出されたタクマはその場を去り、アリスとウサギは残されたカードを集めるため、新たな拠点「ビーチ」を目指して共に歩み始めます。仲間を失いながらも築かれた2人の絆は、後の展開に大きな意味を持つ伏線でもあります。

今際の国のアリス(シーズン1)4話のあらすじ&ネタバレ

今際の国のアリス(シーズン1)4話のあらすじ&ネタバレ

第4話「ディスタンス」は、これまでの喪失感を背負ったアリスが再び立ち上がる重要な回です。

親友3人を一度に失った彼は、生きる気力をなくし道端に倒れていました。そんな彼を救ったのがウサギです。父を登山家として失い、自らも絶望を知る彼女は、温かいおかゆを差し出し「一緒に次のゲームへ行こう」と声をかけます。このシーンは、死に向かっていたアリスを再び現実に引き戻す転機となりました。

海底トンネルでのゲーム「ディスタンス」

舞台は建設途中の海底トンネル。参加者はアリスとウサギのほか、ヤマネ、タクマ、セイザンの3人の男性です。スタート地点は古びたバス。モニターに「距離」が表示され、制限時間内にゴールにたどり着かなければならないというルールが告げられます。一見シンプルなマラソンのような設定ですが、このゲームには恐ろしい仕掛けが潜んでいました。

序盤、セイザンはバイクで先を急ごうとしますが、突如現れたクロヒョウに襲われ命を落とします。自然の脅威を思わせる猛獣の登場は、ゲームが体力勝負以上の恐怖と隣り合わせであることを示していました。

残された4人は走り続けますが、負傷したタクマは「自分を置いて行け」と言い残してバスに残ります。仲間を救うか、前進するか――選択を迫られる展開が、プレイヤーたちの心を揺さぶりました。

仲間を救うか、それとも前進か

走行中、アリスは燃料を発見し、タクマを助けるためにバスへ引き返す決断をします。この判断は時間を大きく浪費するリスクを伴いましたが、彼の人間性を示す重要な場面でもありました。その間、ウサギとヤマネはトンネルの最深部を目指します。しかし、そこでは壁が崩れ、大量の海水が流れ込んできます。ヤマネは濁流に呑まれ命を落とし、ウサギは必死に走って生還を試みました。

一方で、タクマを救い出したアリスがバスを走らせ、逆流する水からウサギを救出します。この一連の行動は、アリスが過去の無力感を乗り越え「人を見捨てない」という強い意思を持ち始めたことを象徴していました。

バスこそがゴールだった

ゲームが終了した後、意外な真実が明かされます。水が引いた後、横倒しになったバスの側面に「GOAL」の文字が刻まれていたのです。つまり、参加者が最初にいた場所こそがゴールでした。プレイヤーたちは「走り続けるしかない」という思い込みに縛られ、本当の答えに気づけなかったのです。シンプルに見えるルールの裏に潜む心理的な罠こそ、このゲームの最大の仕掛けでした。

新たな旅の始まり

ゲームを生き延びたアリス、ウサギ、タクマの3人。しかしタクマは自分の進む道を選び、2人のもとを去っていきます。残されたアリスとウサギは、今後も生き抜くためにはカードを集める必要があると判断し、次なる拠点「ビーチ」へ向かうことを決意します。

第4話は、単なるサバイバルの緊張感だけでなく、人間の焦りや思い込みが生死を左右する残酷な現実を描きました。そして何より、アリスとウサギが信頼を築き始めたことが、今後の物語の大きな布石となります。

今際の国のアリス(シーズン1)4話の感想&考察

今際の国のアリス(シーズン1)4話の感想&考察

マラソン形式のゲームが突きつける「思い込み」の罠

第4話「ディスタンス」のルールは一見シンプルでした。スタート地点からひたすら走り続け、制限時間内にゴールを目指すという内容です。誰もが「走れば走るほどゴールに近づく」と思い込みますが、実際にはスタート地点のバスこそがゴールでした。つまり「その場に留まる」という選択肢が最適解だったのです。

この仕掛けは、人間が極限状態に置かれたときに冷静さを失い、思い込みに囚われる姿を巧みに映し出していました。

もし余裕があれば「バス自体が移動手段であり、ゴールの可能性もある」と気付けたかもしれません。しかしクロヒョウの襲撃や海水の流入といった想定外の脅威に晒されれば、誰もが走り続けるしかないと考えるでしょう。デスゲームにありがちな論理パズルを土台に、人間の心理を突いた展開が印象的でした。

アリスの成長と覚醒

第3話までのアリスは、親友たちを失ったショックで「自分は生きる意味がない」と絶望していました。立ち上がることすらできなかった彼が、第4話でタクマを助けるためにバスへ戻り、燃料を拾って再び走り出す姿は大きな転換点です。合理的に考えればタクマを見捨てた方が効率的に生き残れます。しかし彼はあえて仲間を救う道を選びました。

この選択は単なる博打ではなく、アリスの内面的成長の証です。仲間を失った罪悪感を抱える彼にとって、人を救うことは「もう二度と見捨てない」という決意の表れでもあります。自分の命を最優先するプレイヤーが多い中で、彼の判断は人間性を取り戻す重要な一歩でした。

ウサギの過去と人間性

アリスを支えたウサギの存在も欠かせません。彼女は幼い頃に登山家の父を失いました。父は社会からのバッシングに苦しみ失踪した過去を持ち、そのトラウマが今も彼女の心を縛っています。冒頭でウサギが父を思い出して涙を流す場面は、彼女が強いだけの女性ではなく、内に深い傷を抱えていることを示していました

しかしその傷があるからこそ、彼女は他者を支える強さを持っています。

クロヒョウに立ち向かう勇敢さや、絶望するアリスに寄り添う優しさは、過去を背負いながらも前に進もうとする人間らしさの表現でした。彼女の存在がなければ、アリスは再び立ち上がれなかったでしょう。

無駄に見える努力の意味

「バスに留まっていれば良かった」という結論だけを見れば、彼らの奔走は無駄に思えます。しかしその「無駄」こそが物語の核心です。人は不安や恐怖に直面したとき、最適解を見失いがちです。走ること自体が間違いだと気付ける冷静さは、極限下ではほとんど不可能でしょう。

視聴者もまた「自分なら気付けたのか」と問いかけられます。ゲームの仕組みはシンプルでも、実際にその場に置かれたときには正しい選択をできないかもしれない。そうした「人間の弱さ」に焦点を当てた点が、このエピソードを印象深いものにしていました。

死の残酷さと人間ドラマ

この回ではセイザンがクロヒョウに襲われ、ヤマネが海水に飲み込まれるというショッキングな死が描かれました。彼らの最期はあまりにも理不尽で、ゲームがいかに非情であるかを突きつけます。しかし残酷さだけが強調されたわけではありません。彼らの死を通じて、アリスやウサギが「生き残ることの意味」を改めて考えるきっかけになっていました。

デスゲーム作品には時に「死の見せ場」だけが注目されがちですが、この回では犠牲の意味がきちんと主人公たちの心情に結び付けられています。だからこそ、アリスの決断やウサギの優しさがより際立ったのだと思います。

ビーチへの布石

ゲームを生き残った後、アリスとウサギは「ビーチ」へ向かうことを決意します。ここは今後の物語で重要な舞台となる拠点であり、多くのプレイヤーが集うコミュニティです。

第4話はその助走として、2人の絆を深め、次の大きな展開への道筋を示しました。アリスは人を救う選択をしたことで再び前を向き、ウサギは彼を支える仲間として信頼を築き始めました。この関係性の変化が、ビーチでの熾烈な駆け引きに大きな意味を持つはずです。

まとめ

シーズン1第4話「ディスタンス」は、単なるサバイバルゲームの緊張感を超えて、人間の心理と成長を丁寧に描いた回でした。スタート地点にあったバスがゴールという意外なオチは、思い込みに囚われる人間の弱さを象徴し、同時に「常識を疑え」というテーマを際立たせました。仲間を救うために動いたアリスと、彼を支え続けたウサギの姿は、今後の物語の基盤となる絆を示しています。

筆者としては、この回を「無駄に走ることにも意味がある」と解釈しました。失敗や遠回りを通じて人は成長し、仲間と信頼を築いていく。そのメッセージが強く心に残りました。次回以降、ビーチ編でさらなる試練が待ち受けますが、アリスとウサギがどのように人間関係を築き、命を繋いでいくのかに注目していきたいと思います。

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