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今際の国のアリス(シーズン1)の3話ネタバレ感想。ハート7「かくれんぼ」で描かれる友情と犠牲

今際の国のアリス(シーズン1)の3話ネタバレ感想。ハート7「かくれんぼ」で描かれる友情と犠牲

『今際の国のアリス』シーズン1第2話では、鬼ごっこのゲームをやり、ビーチの存在が浮き彫りにできました。

シーズン1第3話では、物語序盤にして最大級の衝撃が訪れます。

今回の“げぇむ”はトランプのハート7「かくれんぼ」。

生き残れるのはたった一人という非情なルールが課され、アリス、カルベ、チョータ、シブキの4人が究極の心理戦に追い込まれます。

裏切りを強要される極限状態の中で揺れ動く友情、そして予想を超える自己犠牲――仲間たちの選択は、アリスの運命を大きく変えていくことに。緊張と感情が交錯する、シリーズ屈指のエモーショナルな回です。

目次

今際の国のアリス(シーズン1)第3話の見どころ:極限の心理戦と友情の行方

今際の国のアリス(シーズン1)第3話の見どころ:極限の心理戦と友情の行方

第3話の最大の見どころは、トランプのハート7が課す“かくれんぼ”ゲームです。ハートのマークが意味するのは「人の心を弄ぶ裏切りのゲーム」。その名の通り、この回で登場するルールは非情そのもので、4人のうち生き残れるのはたった1人。つまり誰かを犠牲にしなければ自分が助からないという究極の選択を突きつけられ、仲間同士が疑心暗鬼に陥っていきます。デスゲームという枠組みを超えて、人間の心を鋭く抉る展開に、視聴者も息を呑まずにはいられません。

この“かくれんぼ”では、極限の心理戦と駆け引きが繰り広げられます。誰を信じ、誰を裏切るのか。残酷な選択に追い込まれたとき、人はどう行動するのか。アリスを含めた参加者たちの心の揺れ動きが丁寧に描かれ、観る者は常に緊張感の渦に巻き込まれます。

さらに衝撃的なのは、このゲームによって主要キャラクターに大きな変化が訪れる点です。アリスの親友カルベとチョータ、そして仲間のシブキという物語序盤を共に歩んできた3人が、第3話にして脱落してしまうのです。

彼らは単なる脇役ではなく、アリスと共に“今際の国”に立ち向かってきた仲間。そんな存在が容赦なく退場する展開は、視聴者に計り知れない衝撃を与えました。友情の深さが逆に悲劇を際立たせ、シリーズ屈指のエモーショナルなエピソードとして強烈な印象を残しています。

また、第2話で示唆された「ビーチ」の存在が再び取り上げられる点も見逃せません。カルベたちは鬼ごっこの最中に無線から聞こえた“ビーチ”という謎の場所に答えを求めようとしており、第3話ではその地を目指すことが今後の目標として明確に位置付けられます。ビーチは単なる避難所なのか、それともゲームの秘密を握る拠点なのか。物語の伏線として大きな意味を持ち、視聴者の好奇心を一層かき立てました。

第3話「かくれんぼ」は、仲間を信じる心と裏切りの狭間で揺れ動く人間の弱さを描き、シリーズ序盤にして大きな感情的インパクトを残した回です。信頼か、生存か――その究極の二択を突きつけられたキャラクターたちの姿は、デスゲームという舞台装置を通じて「生きるとは何か」を問いかけてきます。

今際の国のアリス(シーズン1)第3話のあらすじ&ネタバレ

今際の国のアリス(シーズン1)第3話のあらすじ&ネタバレ

第3話「かくれんぼ」は、シーズン1序盤の大きな転換点となる回です。

これまで一緒に生き延びてきた仲間の友情が試され、残酷なルールによって決断を迫られる姿が描かれます。ここからは、ゲーム前の状況から結末までを順に振り返ります。

ビーチを目指す希望と新たなゲームへの突入

「鬼ごっこ」を終えた夜。アリスは自分が“鬼役”の女性を死なせてしまったことに深く打ちのめされていました。彼女の首輪が爆発した光景が頭から離れず、自責の念に苛まれるアリス。そんな彼に、ウサギは「誰のせいでもない」と言葉をかけます。ウサギ自身も「生き残りたい」という欲望とどう向き合うか悩んでおり、二人は死と向き合う者同士の複雑な心境を共有していました。

一方、チシヤは“鬼”の死体から地図のような紙を拾い上げていました。謎の「ビーチ」という言葉に繋がる手がかりとなるものです。

翌日、アリスとカルベは負傷しているチョータとシブキの元へ戻ります。カルベは無線で耳にした「ビーチ」という場所に希望を見いだし、「そこへ行けば答えがある」と語りました。しかし、チョータとシブキのビザはその日の夜で切れる。カルベは「4人で次のゲームに挑み、ビザを延長してから全員でビーチを目指そう」と提案します。

シブキはチョータの怪我を理由に反対しますが、カルベは強い意志を示しました。アリスは「人を犠牲にしてまで生きるべきか」と迷い続けますが、結局4人で次の会場へ向かうことを決意。夜の新宿区立自然植物園に到着し、覚悟を決めてセンサーを通過しました。

園内中央にはスマホと大量の武器が並んでいました。ナタ、斧、鋸、ペンチ、鎌など物騒な道具が「ご自由にお使いください」と用意されており、不穏さを漂わせます。さらに首輪型の透明ゴーグルを装着させられ、システムが4人の個人情報を認識。いよいよ新たなゲームが始まりました。

難易度♥7「かくれんぼ」開始

発表されたのは難易度♥7の「かくれんぼ」。ハートは「人の心を弄ぶ裏切りのゲーム」を意味します。

ルールはこうです。

  • 4人のうち1人が狼(鬼)となり、残りは羊。
  • 狼と一定時間目を合わせると狼が移る。
  • 制限時間15分終了時に狼だった1人だけが生き残り、他は首輪が爆発する。

つまり、必ず3人が死に、1人だけが生き残るという残酷極まりないルールでした。用意された武器は使用自由で、暴力による攻撃も許されると告げられます。

最初の狼に選ばれたのはチョータ。狼を嫌がり必死に首輪を外そうとした瞬間、アリスと目が合い役割が移ります。次にカルベへ、そしてシブキへと移り、ルールが理解されていきました。狼になったシブキは即座に走り去ります。羊ではなく狼こそが逃げ切るべきだと悟ったのです。

仲間割れの始まり

カルベは「シブキを追え!」と叫びますが、鬱蒼とした森でシブキを見失います。チョータは怪我で走れず取り残され、「協力して攻略しよう」と必死に訴えます。しかしシブキは「ごめんね」と泣きながら逃げ続けました。

やがてシブキは転倒し、カルベに追いつかれます。視線を合わせたため狼が移り、カルベが鬼に。そこへアリスが合流。シブキは隙を突いてナタを奪い返し、アリスを襲おうとします。「適当に生きてきたあんたなんかに、生きる資格はない!」と叫び、ナタを振り上げるシブキ。その刃が振り下ろされる寸前、チョータが体当たりし、シブキを押さえ込みました。

「アリス、逃げろ!」と叫ぶチョータ。涙ながらに必死の行動でした。シブキはチョータに「アンタにはヤらせてやったでしょ!」と罵声を浴びせます。第2話で肉体関係を持ったことを持ち出し、怒りをぶつけました。しかしチョータは「こんな終わり方は嫌だ!」と叫び、命を賭してアリスを守ろうとします。

揺れるアリスと親友たちの選択

アリスは「みんなで助かる方法はないのか」と模索し、工具で首輪を外そうと試みます。しかし首輪爆死の映像が脳裏に蘇り、恐怖と罪悪感に押し潰されてしまう。膝を抱え「ごめん」と泣き崩れるアリスに、カルベは「謝るだけの人生か!」と叱咤。「負け犬でいるなら狼を譲れ!」と叫びました。

チョータの祈りのような声も届きます。「誰が生き残ってもいい、ただこんな形で終わらせたくない」。その言葉にアリスは心を揺さぶられ、ついに「俺はこのゲームから降りる」と宣言。自ら生き残る権利を放棄したのです。

それを聞いたカルベとチョータは姿を隠し、アリスに生き残らせる決意を固めます。アリスが必死に探しても、二人は応じず、無線越しに穏やかな雑談を始めました。アリスは涙を浮かべながら耳を傾けます。

親友の最期と残されたアリス

制限時間は残りわずか。カルベはタバコを燻らせながらアリスとの思い出を語り、チョータも「またな」と微笑みました。シブキはチョータに抱きしめられたまま涙を流します。

カウント0。次の瞬間、カルベ、チョータ、シブキの首輪が爆発。カルベはタバコを咥えたまま絶命し、チョータとシブキは抱き合った姿で命を落としました。目の前で親友たちの首が吹き飛ぶ光景に、アリスは血まみれになりながら絶叫します。

終了のアナウンスと共に、アリスの首輪が外れ、報酬として♥7のカードがテーブルに置かれました。生き残ったのは彼一人。胸を裂かれるような悲しみの中で、アリスは孤独と絶望を抱えながら生還したのでした。

まとめ

第3話「かくれんぼ」は、友情と裏切り、信頼と恐怖が交錯するシリーズ屈指の名エピソードです。カルベとチョータという親友二人を失ったアリスは、絶望と孤独を背負いながら物語を進めることになります。

視聴者に強烈な感情的インパクトを与え、人間の心の脆さと強さを突きつけたこの回は、まさに「今際の国のアリス」の真骨頂と言えるでしょう。

今際の国のアリス(シーズン1)第3話の感想&考察

今際の国のアリス(シーズン1)第3話の感想&考察

第3話「かくれんぼ」は、本作の中でも特にエモーショナルで衝撃的なエピソードでした。

親友同士が互いに命を譲り合う展開には胸を打たれた視聴者も多いでしょう。ここではライターが感じた第3話の見どころや考察を、論理的に掘り下げてまとめます。

“裏切りのゲーム”の残酷さとゲームマスターの意図

今回描かれた「かくれんぼ」は、ゲームマスターの悪意が色濃く反映されたデスゲームでした。ハートのカードが意味するのは「人の心をもてあそぶ裏切りのゲーム」。その象徴の通り、最初から「生き残れるのは1人だけ」と決められており、必然的に誰かが犠牲になる仕組みになっています。

いくら参加者同士が協力し合おうと、最後には必ず仲間を切り捨てなければならない。これは映画『ソウ』などで見られる「全員が努力すれば生き残れるかもしれない」という可能性さえ奪われた設定で、理不尽さが際立ちます。

また、ゲーム開始前に机に並べられていた武器や工具も印象的でした。ナタや斧などの殺傷用具だけでなく、ドライバーやペンチといった工具まで揃っていたのは、単なる殺し合いを促すだけではなく「首輪を外せるのでは?」という可能性を一瞬考えさせるための仕掛けだったのかもしれません。

実際、アリスも終盤で首輪を外そうと試みますが、恐怖と時間制限の中では到底成功できるものではありませんでした。参加者に「協力すれば打開できるのでは」と錯覚させつつ、実際には不可能に近い――この構造こそ、ゲームマスターが意図した冷酷な罠と言えるでしょう。

さらに重要なのは、今回アリスがほとんど推理力を発揮できなかった点です。第1話・第2話では論理と戦略で勝利を導いたアリスが、今回は仲間の死を前に無力さを味わう。これは物語上、彼の成長のための挫折であり、今後の転換点となる重要な体験でした。

裏切りの中に芽生えた友情と犠牲のドラマ

「かくれんぼ」の本来の意図は、参加者同士の裏切り合いでした。しかし皮肉なことに、最終的には友情と自己犠牲のドラマへと変化していきます。

アリス、カルベ、チョータの3人は、互いに生存権を押し付け合うのではなく、「命を譲り合う」選択をしました。特にカルベとチョータは、アリスに生き残らせるために自分たちが犠牲になることを決意します。

チョータは信仰心の強いキャラクターで、最期には神に祈りながらも「誰が生き残ってもいい、ただこんな終わり方は嫌だ」と言い切りました。彼の純粋な願いは、友情を守りたいという一心から生まれたものでした。カルベは「負け犬のままで終わるな」とアリスに発破をかけ、自分はタバコを燻らせながら静かに死を受け入れる。二人の最期はあまりにも潔く、友情の深さを体現したものでした。

そしてシブキ。彼女は当初、自己中心的で生き残るためなら卑怯な手も使う人物でした。しかし、チョータが自分を犠牲にしてまでアリスを守る姿を目の当たりにし、価値観が揺さぶられます。結果として彼女は最後まで自分だけ生き延びる選択を取らず、チョータに抱きしめられ涙を流しながら最期を迎えました。シブキの変化は、仲間の無償の愛に触れた人間の心の動きを象徴していたと言えるでしょう。

アリスに託された生の意味

結末として生き残ったのはアリスただ一人。親友カルベとチョータ、そしてシブキの命は奪われ、アリスは絶望の淵に立たされます。

しかしこれは同時に、アリスが「仲間の命を背負って生きろ」と託された瞬間でもありました。自ら生き残るのではなく、仲間が生かしたからこそ生き残った。だからこそ彼は、彼らの意思を継ぎ、必ずこの世界の謎を解き明かし現実に帰るという強い動機を持つことになります。

血まみれで泣き叫ぶアリスの姿は、視聴者の心にも深い爪痕を残しました。主要キャラを一気に3人も失う展開は衝撃的でありながら、それによって「生き残る意味」というテーマが強烈に突きつけられたのです。

第3話が残したものと今後への期待

第3話「かくれんぼ」は、デスゲームの非情さを強調しつつ、友情の尊さや人間の心の光を描き切った名エピソードでした。単なる残酷さではなく、そこに人間ドラマを重ねたことで、視聴者は強く心を揺さぶられます。

アリスはこの回を経て大きな喪失を経験し、物語の主人公として真に成長する土台を得ました。今後、〈ビーチ〉という新たな舞台でさらなる試練が待ち受けていますが、カルベとチョータの想いを背負った彼がどう立ち直り、何を選択するのかが最大の焦点となります。

第3話はまさに、「今際の国のアリス」が単なるスリルの連続ではなく、人間の心を深く描き出す作品であることを強く印象付ける回でした。

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