夫婦のすれ違いと絆を描いた第4話に続き、第5話では心臓血管外科医・茶屋坂 心(ファーストサマーウイカ)の秘められた過去と、母娘の間に横たわる葛藤が描かれました。

プライドを隠れ蓑にしてきた彼女の心を、総合診療医・徳重晃(松本潤)が優しく救い上げる展開には、胸を打たれた視聴者も多かったのではないでしょうか。
徳重先生の一言一言が、茶屋坂だけでなく私たちの心にも沁みわたり、放送後は「涙が止まらなかった」「松潤の言葉に救われた」とSNSでも大きな反響を呼びました。
この記事では、第5話の見どころやあらすじ、そしてネタバレ感想をたっぷり綴っていきます。
「19番目のカルテ」5話の見どころ…母娘の葛藤と徳重先生の温かい言葉に涙

第5話は、魚虎総合病院の看板医師である心臓外科医・茶屋坂心(ファーストサマーウイカ)にスポットが当てられます。
華麗な経歴と確かな腕を持つ彼女ですが、そのプライベートは謎に包まれたまま。そんな彼女が“患者の家族”という立場に立たされ、母娘の確執と向き合う姿が描かれました。ここでは、特に印象的だったポイントを振り返ります。
茶屋坂と徳重の対立と緊張感
茶屋坂は専門医としての誇りから、総合診療医・徳重(松本潤)の存在に複雑な感情を抱いていました。
専門医が病を治す一方で、総合診療科は人を丸ごと診る――その姿勢がまるで自分の医療を否定しているように映ってしまうのです。しかし徳重は「専門医も総合診療医もどちらも大切」と穏やかに語り、二人の間には張り詰めた緊張感が漂っていました。
母の緊急搬送と執刀決意
そんな折、茶屋坂の母・愛(朝加真由美)が突然倒れ緊急搬送されます。
娘として動揺しながらも「私が執刀する」と強く主張する茶屋坂。本来であれば身内の執刀は避けるべきですが、プロとしての責任感と母への強い想いが彼女を突き動かしました。
手術中に幼い頃の記憶がフラッシュバックし、厳格な母の姿と共に複雑な感情が交錯する場面は胸を締めつけられるようでした。
徳重による“心の問診”
手術後、体調に異変をきたした茶屋坂に対し、院長・北野(生瀬勝久)は徳重に診察を依頼。
ここから最大の見どころである“問診シーン”が始まります。徳重は冷静に彼女の言葉を受け止め、「医師としての自分か娘としての自分か、どちらかを選ぼうとしているのでは」と核心を突きます。
そして茶屋坂が幼少期に母から受けた過酷な教育――テストで100点を取れなければ大切なものを燃やされたという衝撃的な記憶――を引き出しました。
徳重先生の温かな言葉に救われる
茶屋坂が長年抱えてきた傷を聞いた徳重は、「それはお母様の事情であって、あなたが背負う必要はない」と優しく諭します。
さらに「誰かのためにここまで心を痛めるあなたはとても優しい人です。一度離れてみれば、また改めて近づける」と言葉を重ねました。この瞬間、張り詰めていた茶屋坂の心はふっと緩み、視聴者の胸にも温かい涙がこみ上げました。
第5話が伝えたテーマ
母娘の葛藤と和解、そして「病気ではなく人を診る」という総合診療医の哲学が交差した第5話。
茶屋坂が抱えてきた痛みを丁寧にすくい上げる徳重の姿勢は、専門医・総合診療医という枠を超えて“人と人との関わり”の本質を映し出していました。母に対する愛憎を抱えながらも前へ進もうとする茶屋坂の姿に共感し、徳重の温かな言葉に救われた人は多かったことでしょう。
「19番目のカルテ」5話のあらすじ

病院内で唯一無二の存在感を放つ心臓外科医・茶屋坂心(ファーストサマーウイカ)は、総合診療科の徳重晃(松本潤)の“過去”を知ったことから、彼に強い関心を寄せるようになります。
徳重が救急出身であると知った茶屋坂は、「病ではなく人を見る」という総合診療という新しい医療スタイルに対してどこか挑むような姿勢を見せ、互いの間には緊張感が漂っていました。
そんな折、茶屋坂の母・愛(朝加真由美)が意識不明の重篤な状態で緊急搬送されてくる事態が発生。突然の母の危機に動揺する茶屋坂でしたが、プロの医師としての責任感から「自分が執刀する」と強く主張し、周囲の猛反対を押し切ってメスを握る決断を下します。
幸い手術は成功し、母の命は無事に救われます。しかし安堵したのも束の間、オペ直後の茶屋坂の身に異変が起こります。止められないほど手が震え始め、その震える手を見つめた彼女は不気味な笑みを浮かべてしまうのです。周囲が凍りつく中、気丈に見えていた茶屋坂はその場に崩れ落ち、第5話は緊迫した空気に包まれます。優秀な外科医として周囲から信頼されてきた彼女に一体何が起きたのか――視聴者も息を呑む展開となりました。
「19番目のカルテ」5話の簡単なネタバレ

第5話は、心臓外科医・茶屋坂心(ファーストサマーウイカ)が母との関係に直面し、総合診療医・徳重晃(松本潤)の温かな言葉に救われる回でした。
母娘の葛藤と教育虐待の記憶が浮かび上がり、ラストには“心”の在り処をめぐる深いメッセージが描かれます。ここからは物語の流れを整理して振り返ります。
母の手術後に訪れたショック
母・愛(朝加真由美)の手術を終えた茶屋坂でしたが、安堵も束の間、心因性のショックで手が震え、そのまま笑みを浮かべ崩れ落ちてしまいます。
さらに追い打ちをかけるように、目を覚ました母は彼女を自分の娘と認識できない状態に。右半身の麻痺と認知機能の低下により「娘を呼んで」と他人行儀な言葉を発する母に、茶屋坂は大きなショックを受けました。それでも医師として冷静にふるまい、「母は施設に預けるしかない」と即断しますが、心の動揺は隠せません。
教育虐待の記憶と心の崩壊
不安定な精神状態の中、手術器具を手にした瞬間に母からの厳しい言葉がフラッシュバック。
器具を取り落とす姿に、周囲も異変を察します。院長・北野(生瀬勝久)の判断で徳重が診察を担当。問診を通じて、茶屋坂は幼少期から母に課せられてきた過酷な教育の記憶を打ち明けました。テストで100点を取れなければ大切な物を燃やされる――そんな教育虐待とも言える日々。「あなたのため」と責められ続けた過去は、優秀な外科医となった今も心に深い傷を残していました。
徳重先生の温かな言葉
全てを知った徳重は、医師ではなく一人の人間として彼女に語りかけます。「お母様にも事情があったのかもしれない。でも、あなたがすべて背負う必要はない」と優しく断言。
さらに「誰かのためにそこまで心を痛めるあなたはとても優しい人です。一度距離を置いてみることも大切。近づきたいと思ったときに、きっとまた近づける」と続けました。
その言葉に、長年自分を縛っていたものから解放される感覚を覚えた茶屋坂。張りつめていた心がふっと緩みます。
母との和解、そして“心”の意味
茶屋坂は「母と一緒には暮らせない」と意を決して伝えました。母はそれを受け入れ、「ありがとう。心臓を助けてくれて」と感謝を告げながら娘の手を握ります。二人の間に長年のわだかまりが少しずつ溶けていく瞬間でした。
物語のラスト、茶屋坂は徳重に「人の心はどこにあると思う?」と問いかけます。徳重は微笑みながら「医学的に“心”という臓器はない。でも人と人が響き合うとき、心はその間に生まれる」と答えました。その言葉に茶屋坂は晴れやかな表情を見せ、視聴者の胸にも温かい余韻が残りました。
「19番目のカルテ」5話の感想

第5話は、心臓外科医・茶屋坂心(ファーストサマーウイカ)の人間味が一気に溢れ出した回でした。
これまでクールで謎めいた存在だった彼女が、母との関係で崩れ落ちていく姿に胸が痛む一方、「この人にも弱さや苦しみがあったんだ」と強く感情移入させられました。
総合診療医・徳重晃(松本潤)が彼女の心を救っていく過程は、まるで温かなカウンセリングのようで、画面越しのこちらの心まで癒やされるような感覚を覚えました。ここからは、印象的だったポイントを振り返ります。
徳重先生の言葉が沁みる…問診で描かれた“人を診る医療”
今回の見どころは、やはり徳重先生による茶屋坂への問診シーンです。彼が語りかけた言葉の一つひとつが胸に響きました。特にラスト近くの「あなたと私、その間に心は生まれる」というセリフには思わず涙が…。医療ドラマでありながら、“心”という目に見えないものを真正面から描き切ったこの場面は、今後も語り継がれる名シーンになるのではないでしょうか。
徳重は常に「患者や同僚の話をきちんと聞く」ことを大切にしてきましたが、その集大成がこのシーンでした。最初は強がりを見せていた茶屋坂も、彼の穏やかな語りかけにより、長年押し込めてきた感情を少しずつ吐き出していきます。その姿を見ながら、「話を聞くことの大切さ」を改めて実感しました。
SNSでも「徳重先生の優しい声に救われた」「問診で人が救われるシーンが尊い」と共感の声が数多く寄せられており、多くの視聴者の心を動かしたことがうかがえます。
茶屋坂と母の関係に考えさせられる
今回の患者は一般人ではなく、医師自身の家族。だからこそ、視聴者としてより一層感情移入してしまいました。幼少期に茶屋坂が母から受けていた厳しすぎる教育――「あなたのため」と言いながら娘を追い詰める母親の姿には胸が締めつけられました。
テストで100点を取れなければ大切な物を燃やされるというエピソードには衝撃を受け、彼女が「私が悪い子だからママは可哀想なんだ」と自分を責める場面では思わず「そんなことない!」と声をかけたくなるほど。
彼女は母に愛されるために必死に“良い子”を演じ、自分の心を押し殺してきたのでしょう。その結果、優秀な外科医にはなったものの、心はずっと傷ついたまま。
そんな彼女に徳重が「距離を置いてもいい」「背負う必要はない」と肯定してくれたことで、ようやく救われました。血のつながりがあっても、一緒に生きることが正解とは限らない――そのメッセージは、現代社会で頑張りすぎている多くの人たちにも響いたと思います。
ラストで茶屋坂が「母とは一緒に暮らせない」と伝えるシーンは苦渋の決断でした。しかしその直後、母が「ありがとう。心臓を助けてくれて」と感謝の言葉を伝え、手を握り返した場面には涙が溢れました。完全な和解ではないけれど、互いを思いやる気持ちが確かにそこにあり、二人の間に積もったわだかまりが少し溶けた瞬間でした。
松本潤&ファーストサマーウイカの熱演に拍手!
第5話は俳優陣の演技が光る回でもありました。松本潤さん演じる徳重は、静かで包み込むような優しさを全身で表現しており、まるで本当に総合診療医が目の前にいるかのようなリアリティがありました。特に「あなたは優しい人です」と告げる場面での眼差しと声のトーンは、こちらまで救われるような温かさを感じさせました。
一方、ファーストサマーウイカさん演じる茶屋坂も圧巻でした。普段は有能でクールな医師が、母の前で崩れていく姿を鬼気迫る演技で魅せ、視聴者の心を鷲掴みにしました。手術後に震える手を見つめて笑い出すシーンでは、悲しみ・安堵・絶望が入り混じった複雑な感情がひしひしと伝わり、鳥肌が立つほど。
さらに問診シーンで、最初は強気に「小手先のテクニックは通用しない」と言っていた彼女が、やがて涙を流しながら心情を吐露していく姿は圧巻でした。松本潤さんとの演技のぶつかり合いは、まさに“神回”と呼ぶにふさわしい熱量でした。
第5話が伝えたもの
全体を通して、第5話は人と人との絆や心の交流を深く描いた感動回でした。緊張感ある手術シーンと、心理ドラマのような問診シーンが組み合わさり、医療ドラマとしても人間ドラマとしても見応え十分。茶屋坂というキャラクターの新たな一面を知ることで物語に厚みが増し、「病気ではなく人を診る」という徳重先生の信念がより鮮明に伝わった回でした。
次回からは再び新たな患者の物語が描かれるはずですが、今回心を救われた茶屋坂が徳重とどう関わっていくのかも気になります。毎回、人間ドラマの深さに唸らされる『19番目のカルテ』。第6話もまた心を震わせる物語を届けてくれるに違いありません。今から放送が待ち遠しいです。

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