ドラマ「良いこと悪いこと」の中で、じわじわと“怪しさ”を増し続けているのが、週刊アポロ記者・東雲晴香。
園子の同期でありながら、どこか一歩引いたスタンスで事件を見つめ、時に核心に触れる情報を握っている。
第1話から視聴者に違和感を与え続けてきた彼女は、犯人なのか、それとも真犯人に近い位置にいるだけなのか──。
今回は、東雲晴香が物語で果たす役割、園子との関係、黒幕説の根拠を丁寧に整理しながら、最新話までの情報をもとに深掘りしていきます。
良いこと悪いことのアポロの東雲晴香とは

基本設定と「最初の違和感」
まずは、東雲晴香という人物の基本設定から。
日本テレビ公式の相関図や各種キャスト紹介では、東雲晴香は
- 34歳
- 週刊アポロの記者
- 猿橋園子の同期
と明記されています。
つまり彼女のスタート地点はあくまで、
「園子と同じ会社で働く、ちょっと皮肉屋な同僚記者」
という立ち位置です。
第1話では、貧ちゃんの転落死のニュースを見て晴香が、
「空を飛ぶことが夢だった子が落ちて死ぬとは。皮肉だね」
とサラッと言い放つ場面が描かれています。
この時点で視聴者側はまだ、
- 貧ちゃんの夢が「空を飛ぶこと」
- 死に方と夢がリンクしている
という構図を完全には知らされていない。
にもかかわらず晴香は、それを“知っていたかのように”コメントをする。
ここで視聴者の違和感が一気に高まり、
「東雲晴香、何者?」
という疑念が最初に生まれます。
事件の“外側”を一番早く掴んでいた人物
さらに、ニコちゃんが亡くなる前に、晴香は
- ニコちゃんの彼氏が違法薬物を扱っている証拠
- そこからつながる“裏の闇”
などのデータを掴み、それを園子に渡していたことが示唆されています。
ニコちゃんの恋人の薬物疑惑
→ その裏にある闇
→ そして、小学校時代のいじめにつながる線
こうした情報を“もっとも早い段階から握っていた”のが東雲晴香。
彼女は「週刊アポロの一員」であると同時に、“物語の外枠を押さえている記者”という立場でもあるわけです。
東雲晴香は犯人なのか?黒幕かを考察

では、本題。晴香は犯人なのか、黒幕側の人間なのか。
結論からいうと、現時点では
- 晴香が直接、連続殺人の実行犯と示された事実はない
- ただし、情報の握り方や動き方から、「真相にかなり近い位置にいるキープレイヤー」である可能性は高い
という、かなりグレーなポジションです。
東雲晴香が怪しい理由
まずは、各話の描写や考察で挙がっている「怪しいポイント」を整理しておきます。
1 夢と死に方のリンクに早すぎる段階で気づいている
第1話で貧ちゃんの死について、晴香は
「空を飛ぶことが夢だった子が落ちて死ぬとは」
とコメントしています。
この段階で視聴者はまだ、
- 貧ちゃんの夢=空を飛ぶ
- 死に方=転落死
という「夢と死に方のリンク構造」を知らされていない。にもかかわらず晴香がその二つを前提に話すことで、
「どこでそれを知った?」
という違和感が一気に高まるわけです。
このセリフは脚本上もかなり意味深な配置で、初期の考察でも
「園子の同期・東雲晴香も怪しい行動を見せている」
と名指しされるほどの引っかかりポイントになっています。
2 ニコちゃんの周辺情報を先に押さえていた
ニコちゃん死亡前、晴香は
- ニコちゃんの彼氏の違法薬物疑惑
- その証拠データや写真
を他の誰より早く掴み、園子に渡しています。
これだけでも
「事件の周辺情報を早期に把握している人物」
であり、
もし今回の連続殺人が“園子を動かすための仕掛け”だとしたら、晴香はその“補助役”に見えてもおかしくありません。
3 編集長・松井と共に“週刊アポロ疑惑ライン”に絡んでいる
週刊アポロ内部の三人――
- 編集長・五十嵐
- 松井健
- 東雲晴香
この三人が「園子を追い詰める側」に回っているように見える、と整理する考察も多くあります。
第1話の段階から、
- 編集長と松井がコソコソ何か話している
- 晴香もそのラインに絡んでいるように見える
という描写が続き、「週刊アポロが黒い」という印象が強まっているのも事実。
松井についてはこちらをチェック↓

4 名前に込められた“暗号”説
一部の考察では、「東雲晴香」という名前が意味深だと語られています。
- 東雲=夜明け前の空
- 晴香=晴れた日、光のイメージ
これらの漢字から、
“真相へ光を当てる存在”
もしくは、作中に繰り返し登場する“くま”関連モチーフとつながる“光”の象徴としての役割、という読みも出ています。
名前の持つ象徴性まで踏まえると、
「ただの同僚記者として終わるとは考えにくい」
というのが自然な印象です。
それでも現時点では「黒幕確定」と言えない理由
一方で、晴香=黒幕説を否定する材料も存在します。
1 7人目=森智也ラインが確定した
第8話で “博士=森智也” が確定したことで、
物語の感情核が 森と6人の関係 に大きく移っています。
つまり晴香は、“同級生側の加害/被害構造” とは直接関係していない立ち位置。
森についてはこちら↓

2 公式キャラ設定では「園子の同期記者」にとどまる
現時点の紹介では、晴香はあくまで
「園子と同じ会社の同期」
という枠を大きく超えていません。
もちろん、制作側がミスリードしている可能性もありますが、“ただの同僚記者”をここからラスボスへ格上げするには、少し演出が弱い印象もあります。
3 犯行手口から考えると、晴香は“現場タイプ”ではない
連続殺人の手口は
- 夢とのリンク演出
- 高度な物理的仕掛け
- 監視の回避
- 綿密な準備
などが必要で、“現場で手を下す実行犯”と“情報を操る司令塔”が分業されている構造 が想定されます。
晴香は後者、つまり
「情報と記事で事件を誘導する立ち位置」
で関わっている可能性は高い。
しかし、それだけで「黒幕本人」と断定するには情報不足です。
現段階での個人的結論
- 晴香は 事件の外側で“情報の線”を握っている人物
- 犯行そのものを動かす“ラスボス”像ではない
- ただし、事件の真相説明パートでは 必ず重要な役割を担うキャラクター
というのが現時点での最も自然な答えだと考えています。
特に、
- 週刊アポロの内部事情
- ニコちゃんの薬物線
- 園子を追い詰めた“報道の罪”
このあたりで、晴香は 決定的な鍵を握るキャラ になる可能性が高い。
ラスボスではないにしても、
「黒幕に利用されていた」
「知らずに事件計画の一部を助けていた」
というオチは大いにあり得ると見ています。
東雲晴香と猿橋園子(どの子)との関係

東雲と園子の関係は、このドラマの「報道」と「加害/被害」というテーマを語るうえで欠かせない軸です。
公式では、晴香は
「園子と同期の週刊アポロ記者」
とだけシンプルに紹介されていますが、描かれ方を追っていくと、この二人は
- 同じ取材現場を走るライバルであり
- 事件の情報を共有するバディでもあり
- どこか距離感のある“鏡”のような存在
として映っています。
仕事仲間としてのバディ感
ニコちゃんの彼氏の薬物疑惑ストーリーでは、
- 晴香が先に薬物絡みの情報や写真を掴む
- それを園子に渡すことで、記事のきっかけを提供する
という流れが示唆されています。
この一連の描写を見ると、
「現場感覚のある同期が、看板記者である園子を裏で支えている」
という、わりと理想的なバディ関係にも見えます。仕事面ではきっちり有能で、園子のことも放っておけない仲間という印象もあります。
政治家スキャンダルで園子バッシングの火消し役に
園子が週刊真報に「連続殺人犯疑惑」と書き立てられ、ワイドショーもネットも炎上一色になったのが第6話。
家には取材クルーとユーチューバーが押し寄せ、「美人すぎる記者」が一気に「悪いことをした女」にされていく、あの息苦しい空気は見ていてしんどかった人も多いと思います。
そんな中で、事態がスッと切り替わるきっかけになったのが、東雲晴香がつかんでいた「政治家のダブル不倫スクープ」。ドラマ本編の流れとしても、世間の関心は園子叩きから、この政治家スキャンダルに一気にシフトしていき、「園子騒ぎが急に落ち着いた」ように見える構成になっています
東雲はたまたまと言いましたが、恐らく園子のために寝かせていたネタをつかったという熱い一面もありました。
それでも拭えない“ずれ”
一方で、第1話から描かれているのは、
- 貧ちゃんの死への温度差
- タイムカプセルや同窓会への危機感の差
といった“ずれ”。
たとえば貧ちゃんの転落死ニュースに対し、園子は
「ただの事故じゃない気がする」
と真剣に食いつくのに対し、晴香はどこか突き放したような、皮肉を含むコメントをする。
また、園子が
「自分のいじめが殺人に利用されている」
と強く意識し始めた頃、晴香はそこまで感情的には踏み込んでこない。
ドラマ感想でも、
- 園子は“被害者当事者”として事件と向き合っている
- 晴香は“一歩外側の観察者”として事件を見ている
という構図が指摘されていました。
この距離感は、
晴香=視聴者に近い外側の目線
園子=当事者としての内側の目線
という役割分担に見える一方で、
「東雲はあくまで状況を観察している側=黒幕寄りの立場?」
という疑いも同時に深めています。
晴香は園子の“もう一つの可能性”
個人的には、晴香は
「もし園子がいじめを受けていなかったら、こういう大人になっていたかもしれない」
という“もう一つのルート”を体現しているキャラクターにも見えます。
- 同じ会社
- 同じ仕事
- 同じセンス
にもかかわらず、二人は
“決定的に違う過去” を背負っている。
その差が、事件への入り込み方の違いとしてにじみ出ているように感じます。
だからこそ、真相が明らかになったとき、
- 晴香はどこまで園子側に立つのか
- それとも週刊アポロという“仕事”の側に残るのか
この選択は、“犯人かどうか”以上に、このドラマのテーマである
「良いことと悪いことの境界線」
を強烈に象徴するシーンになる気がします。
東雲晴香のキャストは深川麻衣さん

東雲晴香を演じているのは、深川麻衣さん。元乃木坂46で、卒業後は俳優として着実にキャリアを積んできた存在です。
キャスト一覧や各種ドラマ情報サイトでも、彼女は
- 東雲晴香役
- 園子と同期の記者
として名前が挙がっており、主要キャスト13人の一人に数えられています。
深川麻衣の演技が“晴香の怪しさ”を作っている
深川さんの芝居で印象的なのは、
- ちょっとした皮肉を口にするときの、柔らかい笑顔とのギャップ
- 園子の様子を観察するときの、じっとした目線
- 何かを知っていそうで、あえて踏み込まない距離感
こうした“静かな間”の使い方が、晴香というキャラクターの
「何も決定的なことは言わないのに、どこか引っ掛かる空気」
を生み出しています。
考察ブログでも、
- 深川麻衣の透明感が、晴香のグレーさを逆に際立たせている
- 元アイドルというイメージを良い意味で裏切る“冷静さ”
といった声が多く、キャスティングとして非常にハマっていると評されています。
晴香というキャラは、“悪にも善にも転び得る”絶妙なポジションに置かれており、その揺らぎを自然に体現できる深川麻衣の存在が、物語の緊張感を大きく支えている印象です。
東雲晴香についてまとめ
最後に、東雲晴香という人物について、ポイントを整理します。
東雲晴香が“真相の近くにいる”と言われる理由
- 週刊アポロの記者で、園子の同期。
- 第1話から貧ちゃんの“夢と死に方のリンク”に言及しており、事件構造を早くから掴んでいる描写がある。
- ニコちゃんの彼氏の薬物疑惑も追っており、その証拠を園子に渡していると考えられる。
- 編集長・五十嵐、新人・松井と共に「週刊アポロ黒幕ライン」の一角として、考察界隈でたびたび名前が挙がっている。
- 名前自体に暗号が隠されているという説まで出ており、制作側も意図的に“意味ありげな位置”に置いている可能性が高い。
これらの要素から、晴香は
「ただの同期記者」ではなく、事件の構造を理解している“情報側の人物”
として描かれているのは間違いありません。
それでも「黒幕本人」とは言い切れない理由
- 現時点で「直接の実行犯」「単独黒幕」と決定づける描写はない。
- 森智也=博士ラインが確定し、物語の“被害者サイドの核”はそちらにシフトしている。
- 連続殺人の犯行方法(物理トリック・監視回避・夢とのリンク)と、晴香の行動範囲が一致しづらい。
そのため、
“頭脳側”には絡んでいるが、“実行側の黒幕”という位置までは届かない
というのが現状もっともしっくりくる立ち位置です。
現時点での結論(仮)
僕の今の仮説としては、
- 東雲晴香は、連続殺人の物理的な実行犯ではない
- しかし、週刊アポロ/週刊真報ラインを通じて、事件を世間にどう見せるかを左右する「メディア側のキーマン」
- 最終的に、園子を救う側に立つのか、仕事(記事)のために突き放すのかが、彼女の“良いこと悪いこと”のラインになる
という立ち位置です。
園子と同じ記者でありながら、どこか違う場所に立っている東雲晴香。
彼女が“最後にどんな言葉を選ぶか”によって、
- 事件の意味
- 園子の物語の着地
- メディアの“善と悪”の描かれ方
が大きく変わる気がしています。
最終章で注目すべきポイント
- 園子との会話シーン
- 編集長や松井との裏の動き
- 晴香自身がどこまで「知っていたのか」
このあたりを重点的に追いかけると、
黒幕像だけでなく、このドラマ全体が問いかける「報道と加害/被害の境界線」
も見えてくるはずです。
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