シーズン3の第3話は、舞台が一気に“政治の中枢”へ踏み込む回でした。
けれど描かれるのは、遠い世界の権力争いではなく、誰かに期待されたい、見捨てられたくない、家族をがっかりさせたくない――そんな身近すぎる感情です。
総理大臣医薬化学賞を受賞した新薬「オメガMk-Ⅱ」をめぐり、官房長官の自宅で交わされる密談と脅し。
そこでは“忖度”という言葉が、美徳ではなく、人の人生を削る病として浮かび上がっていきます。
家の中にまで入り込む政治の嘘、守るつもりだった家族を追い詰めてしまう現実。
第3話は、権力の汚れが家庭に染み込んだとき、何が壊れ、何が残るのかを突きつける一話でした。
※ここから先は、第3話の結末までを含むネタバレで進みます。未視聴の方はご注意ください。
家政夫のミタゾノ(シーズン3)3話のあらすじ&ネタバレ

※この記事は『家政夫のミタゾノ』シーズン3・第3話のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
シーズン3の第3話は、いつもの「家庭の汚れ」じゃ収まらない回でした。舞台はまさかの“政治の中枢”。でも不思議と、話の芯にあるのはものすごく身近な感情で――誰かに期待されたい、見捨てられたくない、家族に寂しい思いをさせたくない。そういう気持ちが、権力や立場で歪んでいく怖さが描かれます。
受賞パーティーの華やかさが、すでに不吉。「オメガMk-Ⅱ」と週刊文鳥の記者
物語は、総理大臣医薬化学賞の受賞パーティーから始まります。開発したのは明慶大の落合康介教授。薬の名前は「オメガMk-Ⅱ(オメガマーク2)」で、“細胞の活性化を促す若返りの薬”として大々的に称えられていました。会場は拍手とシャンパンでキラキラしているのに、私の目には「このキラキラは後で必ず反転するやつ…」としか映らないのが、ミタゾノの怖いところ。
その場に水を差すのが、週刊誌「週刊文鳥」の記者(前川)。「まだ実験段階なのに受賞なんておかしい」と突っ込み、落合に突っかかります。ここで記者を一蹴するのが、官房長官・内部忠。笑顔の裏で目だけが全然笑っていなくて、あの“政治家の余裕”が妙にリアルです。さらに内部は秘書官の岡本正英と、こっそり「これは“ハワイ”の件を隠すための話題作りだ」と密談。もうこの時点で、受賞が純粋な功績じゃない匂いがプンプン漂います。
そして恒例のミタゾノさんの“ご挨拶”も抜かりなく。今回の小ネタは、京都で「お茶漬けでもどうどす?」と言われたら「おおきに」と答えて、さっと帰るのが正解、というもの。丁寧な言葉で「そろそろお帰りください」を伝える文化って、優しい顔して距離を取る日本らしさが詰まっていて、あとで描かれる“忖度”のテーマにもつながっていくんだよね。
50億円の使途不明金で支持率急落。むすび家政婦紹介所にも政治のニュースが飛び込む
場面はむすび家政婦紹介所へ。テレビでは矢那内閣の支持率が50%を下回ったニュースが流れています。原因は「50億円の使途不明金」。数字が大きすぎて、逆に実感が湧かないはずなのに、画面の中のアナウンサーの声だけで空気が冷える感じがある。
ここで家政婦仲間から光に「ちゃんと選挙行ってる?」と聞かれるのが、地味に刺さります。政治って遠いようで、生活に直結してるものだから。さらに元号の話題になり、光が新しい元号を言えずにアタフタ。「平成は終わらないと思ってました…」ってボヤくのが、笑えるのにどこか切ない。時代が変わる時って、気づいたら足元のルールが変わっていて、取り残される感覚があるよね。
そんな中、紹介所に入る依頼。派遣先は官房長官・内部忠の自宅。ただし条件がついていて「週刊誌に書かれないような人」を希望。そこで選ばれたのが、三田園薫と村田光です。萌はまた留守番…と思わせて、今回の萌は“安楽椅子探偵”を脱却する準備が、もう始まっていました。
内部家に到着。浴室掃除で聞こえた「ハワイを闇に葬れ」という声
三田園と光が内部家に到着してすぐ、仕事は浴室掃除から。初登場が玄関じゃなく、風呂場からぬっと現れる感じも珍しくて、内部が驚くのも無理はありません。
そこで二人が聞いてしまうのが、内部の電話の声。「明日発売の週刊文鳥の記事を闇に葬れ」「“ハワイ”の件が明るみに出たらまずい。どんな手を使っても…」――。家の中で、こんなセリフが飛び交うって異常。なのに内部はそれを“日常”として処理しているところが怖い。
内部は二人を疑い、「ここで聞いたことを外でしゃべったらどうなるかわかってるな」と脅し混じりに口止めします。私はこの瞬間、背筋が冷えました。権力者の言葉って、法律じゃなくても人を黙らせる圧がある。家の中にまで政治の圧力が入り込むと、家庭が“休む場所”じゃなくなるんだなって。
内部の家は、妻を亡くして娘・絵里と二人暮らし。絵里は作文を父に見せようとするけれど、父が忙しいのを察して引っ込めます。小学生が、親の機嫌や忙しさを読んで言葉を飲み込む。これも立派な忖度で、見ていて胸が痛い。
家庭教師の近藤翔太はスパイ。方程式の「X」と、暴かれる“裏切り者”
内部家にはもう一人、出入りする人物がいます。絵里の家庭教師・近藤翔太。内部は「今日は来る日だったっけ?」と戸惑いつつも、絵里が喜ぶから家に入れる。ただし「今日は客が来るからリビングは使うな」と釘を刺す。家の空気がピリピリしていて、子どもが安心して甘えられる雰囲気じゃないのがつらい。
その後、内部の家に落合教授と秘書官の岡本が集まり、明日出る週刊誌記事への対策会議が始まります。論文チェックをしていた人間が見つからず、データの真偽が確認できない…そんな焦りの会話を、二階で盗み聞きしている影。そう、近藤です。彼はすぐに週刊文鳥の記者へ電話で報告していました。
ミタゾノさんはその様子を見逃しません。近藤を追い詰め、「記者志望で、官房長官を探れと頼まれている」ことを白状させます。近藤の言い分は「これは正義」。でも、ここがややこしい。正義って、綺麗な言葉のはずなのに、家の中に持ち込まれると途端に刃になる。
絵里の勉強を見ている場面も印象的でした。つるかめ算に気づく光が、実は中学受験をしていたとわかったりして、場が一瞬だけ和む。でもその直後、ミタゾノさんが方程式をネタに「隠れているものを見つけて白日の下にさらすのが面白い」「裏切り者をXと表すのはなぜか」みたいな、鋭い言葉を投げる。近藤に向けた牽制で、笑えるのにヒヤッとする。
萌からの電話で光が墓穴。ここから“安楽椅子探偵”が動き出す
二人が部屋を出たタイミングで、光のスマホに萌から電話。ネットで「明日ヤバい記事が出る」と嗅ぎつけた萌は、どうにか秘密を聞き出そうとします。ここで光がやらかすんですよね。「言っちゃダメって言われてるから」と、ダメと言われてる事実を自分から言う。あまりにも素直で、見ている私が「ひー坊、それは情報だよ!」ってツッコミたくなる。
萌は推理好きで、真面目で、一生懸命。でも少し的外れ。だからこそ、彼女の推理はときどき危なっかしいし、そこが愛おしい。第3話は、その“空回りの可愛さ”が、国家レベルの騒動にまで突っ込んでいくんだから、怒涛の1時間になる予感しかありません。
データ改ざん発覚。総理の一言で内部が態度を変える「1を聞いて10を悟る」忖度
会議の中で、オメガMk-Ⅱの研究データ改ざんが明るみに出ます。改ざんをしたのは落合の部下である准教授・向井圭介。内部は焦り、総理に電話して「落合の監督責任にすれば…」と持ちかけようとします。ところがそこで判明するのが、落合が矢那総理の“古い友人”だという事実。
この瞬間の内部の態度の変わり方が、ほんとに怖い。さっきまで落合を切り捨てる気満々だったのに、総理の言葉一つで「いろいろ頼むよ」と言われたら、全部を飲み込んで動き出す。1を聞いて10を悟る――それが美徳として語られる国で、この回はそれが“病”として描かれていました。
しかも内部たちは、自分たちが騙されていたことにして、向井に全責任を押し付けようとします。向井の人生が、上の都合で簡単に切り捨てられそうになる。こういう“弱い立場の人に皺寄せがいく”構図は、笑えないリアルがある。
近藤の録音がバレる。内部の「就職斡旋」という飴と、娘を使うムチ
向井に責任を押し付ける会話は、ドア越しで近藤に筒抜け。近藤は録音し、それが内部たちにバレてしまいます。追い詰められた近藤は「ジャーナリズムだ!」と正義感を叫ぶ。だけど内部は、その正義をねじ曲げるのが上手い。
内部は近藤に「週刊誌より新聞社の方がいいだろう」と言い、しかも“共通新聞”への就職をちらつかせて懐柔します。さらに絵里のことまで持ち出し、「お前の行動でこの子がどうなるかわかってるな」と暗に圧をかける。正義を貫こうとする若者が、子どもの未来を盾にされた瞬間に黙ってしまうの、苦しい。
でも近藤も、ただ屈したわけじゃありません。後で彼は「絵里のためだった」と胸の内を語ります。ここで絵里が放つ一言が重い。「先生は私のこといつも考えてくれる。お父さんと違って」――。子どもって、残酷なほど本質を突く。近藤はその言葉に背中を押され、真実を明らかにする決意を固めます。
近藤監禁、書斎の「ハワイ」資料。追い詰められる内部、焦る光、淡々と物色するミタゾノ
真実が表に出れば総理に影響が出る。そう察した内部は、なんと近藤を縛り上げ、屋根裏へ監禁します。いや、家政婦ドラマで監禁が出てくるの、展開が強すぎる。けれど内部の焦りはそれだけ深いということ。
焦る光とは対照的に、ミタゾノさんは相変わらずマイペース。隙あらば書斎へ入り、部屋を物色し、決定的な手がかりを探していく。そこで光が見つけるのが「ハワイ」と書かれた資料。さらに、謎の伝票も出てきます。ここから、萌の推理がとんでもない方向に走り出すわけです。
向井が襲撃。薬入りのお茶で暴走する本音、秘書官の愚痴、教授の逆ギレ
やがて向井がついに動きます。光を襲い、会議の場へ現れてナイフを突きつける。改ざんを指示したのは落合なのに、全責任を押し付けられそうになっている――その怒りは真っ当で、見ていて「そりゃ壊れるよ」と思ってしまう。
向井は光にお茶を運ばせ、そのお茶にオメガMk-Ⅱを混ぜていました。内部、岡本、落合、そして光も飲んでしまう。副作用は、ストレスが一定以上になると“感情を抑えられなくなる”こと。つまり、理性や建前で押し殺してきた本音が、勝手に噴き出してしまう薬です。
ここからが地獄絵図。秘書官の岡本は内部への不満をぶちまけ、落合は向井に逆ギレ。空気は一瞬で最悪になる。私が妙にリアルだと思ったのは、みんなが“正しいこと”より“自分が助かること”に必死になってる点。追い詰められた人間の本音って、綺麗じゃない。
そして極めつけが光。薬の影響で、普段はニコニコしている彼が、ミタゾノさんへの不満を一気に吐き出すんです。「家事の裏ワザなんて知らなくても生きていける」「平成は終わらない!」と、子どもみたいにプルプル震えながら反抗する姿が、可愛いのに切なくて。
仕事人ばりのミタゾノ、そして家事テク。焦げパンと冷蔵庫消臭、床の汚れは“叩き出す”
混乱の中で仲裁に入るミタゾノさんは、なぜか必殺仕事人ばりの動きで場を収めていきます。家政夫なのに、腕っぷしが強い。しかも歌まで口ずさむ余裕がある。この“怖いのに頼れる”バランスが、ミタゾノの中毒性なんだと思う。
そしてこの回は家事情報も濃い。光が昼食用のパンを焦がしてしまい、捨てようとしたところをミタゾノさんが止めます。「焦げたパンは冷蔵庫に入れると消臭剤代わりになる」。家事の小技として地味に役立つやつ。
さらに、内部が机を叩いた拍子にお茶をこぼし、床がびしょびしょになる場面。ミタゾノさんは布をかぶせて上から叩き、汚れを布に移していきます。「汚れは叩き出す。深く染み込んだ汚れほど、強く…」という言葉が、ただの掃除テクに見せかけて、内部の心に刺さるメッセージになっているのが巧い。
萌の迷推理「粉100kg=覚醒剤」! でも本当は“コナコーヒー100kg”
その頃、紹介所にいた萌は、光から聞いた「粉100kg」という情報だけで推理を組み立てます。50億円の使途不明金、粉、ハワイ…「覚醒剤を密輸して穴埋めする気だ!」と勘違いし、居ても立ってもいられず現場へ急行。
そして内部家へ飛び込んだ萌は、自信満々に推理を披露して詰め寄る。完全に場違いなのに、本人は真剣で、だからこそ面白い。だけど答えはあっさり裏切られます。
「粉100kg」の正体は、覚醒剤じゃなく“コナコーヒー100kg”。ハワイのコナ地方のコーヒーでした。ここで一気に笑いが来る。国家規模の闇っぽく煽っておいて、最後に出てくるのがコーヒー。ミタゾノの意地悪なユーモアって、こういうところにある。
「ハワイの秘密」の正体は総理の“個室フラ教室”。話題作りのための受賞と、忖度の連鎖
でも、笑って終わらせないのもミタゾノです。“ハワイの一件”の正体は、矢那総理がこそこそ通う個室フラダンス教室。しかも、その費用や贈り物に公費が使われていたという、情けないのに笑えないスキャンダル。コナコーヒー100kgは、そのフラ教室の先生へのプレゼントでした。
さらに恐ろしいのが、受賞パーティー自体が“そのスキャンダルを隠すための話題作り”だったこと。総理が賞を創設し、友人の落合に受賞させ、派手なニュースで世間の視線を逸らす。内部は「1を聞いて10を悟る」忖度で走り回り、部下の向井を切り捨て、家庭教師を監禁し、家の中でも脅しの言葉を吐く。忖度って、誰かのご機嫌のために、別の誰かの人生を削る装置なんだと痛感します。
絵里の涙と「嘘つきはお父さんの方」。内部が背負ってきた嘘が、家族を削っていた
絵里が父に突きつける言葉も忘れられません。近藤の居場所を問い詰められ、内部が「アイツは嘘つきだった」と言うと、絵里は泣きながら「嘘つきはお父さんの方だよ」と返す。母の気持ちをわかってあげなかったこと、忙しさを理由に家族を後回しにしてきたこと――子どもが言語化できてしまうくらい、家の中には嘘が積もっていたんだと思うと苦しい。
内部もまた、完全な悪役にはなりきれない人です。総理大臣になって国を良くしたい、という建前と本音の間で、嘘をつき続け、忖度し続けることに疲弊している。だからこそ薬の副作用で本音が溢れたとき、彼の弱さがむき出しになるのが痛いほど伝わります。
内部の選択。近藤を解放し、証拠を託し、無所属で立つ
追い詰められた内部は、総理と電話で話し、「誰かが責任を取らないといけない」という圧を受けます。そのとき彼は、全部を飲み込んで自分の責任にしようとする。ここもまた忖度。誰も望んでいないのに、空気だけで決まっていく結末って、現実にもありそうで怖い。
でも最終的に内部は、絵里の前で謝ります。「総理になりたいあまり、自分でもバカなことをしていた」「すまなかった」。この謝罪を言えるかどうかが、彼の人生の分岐点だった気がします。政治家の肩書きを守るより、父親としての背中を見せた瞬間、ようやく絵里が息をできる空気になる。
そして内部は、監禁していた近藤を解放し、総理の個室フラ教室など隠蔽の証拠が入ったデータを託します。自分の手で闇に葬ろうとしていた真実を、今度は自分の手で“白日の下”へ。皮肉だけど、これが彼なりの贖罪なんだと思いました。
後日談では、矢那総理がスキャンダルでマスコミに追われ、内部は「忖度しない政治家」を掲げて次の選挙に無所属で立候補することに。家族との時間を取り戻すようになり、絵里と向き合う姿で幕を閉じます。いちばん大きな汚れは、家の中に染みついた“嘘と忖度”だったんだな…と、見終わったあともしばらく余韻が残りました。
家政夫のミタゾノ(シーズン3)3話の豆知識・家事情報
第3話って、政治の世界の“汚れ”を覗き見しながら、家の中では淡々とお風呂掃除が進んでいくのが妙にリアルでした。権力の裏側はドロドロでも、家事は今日も待ってくれない……だからこそ、ミタゾノさんの「黙って手を動かす強さ」が沁みる回でもあります。
ゴム手袋×歯磨き粉で「鏡のウロコ」を落とす
お風呂の鏡って、気づいたら白いウロコ汚れが居座っていて、しかも普通にこすってもびくともしないんですよね。私も何度「見なかったことにしよう」と思ったか……。
第3話で出てきたのは、ゴム手袋をはめた指先に歯磨き粉をつけて、そのまま鏡をこするという方法。ポイントはスポンジじゃなくて“ゴム手袋の指”なところで、研磨剤の粒を吸い込まない分、効きが落ちにくい、という理屈です。
やり方の流れはこんな感じ。
- ゴム手袋をはめる
- 指先に歯磨き粉を少量出す
- ウロコ部分をやさしくこする(力任せにしない)
- 水でしっかり洗い流す
注意点もあって、歯磨き粉は何でもいいわけじゃなく、研磨剤入りかどうかをチェックしてから使うのがおすすめ。素材やコーティングによっては細かい傷が気になることもあるので、心配なら端っこで試してからが安心です。
焦げた食パンは「捨てる前に」冷蔵庫の消臭へ
光くんがやらかしがちなのもミタゾノらしさなんだけど(笑)、焦げたトーストを見た瞬間に「終わった…」って顔になるの、わかりすぎて。
でも第3話の豆知識はここからで、焦げた食パンはそのまま捨てずに、冷蔵庫に入れて消臭剤代わりにするというアイデアが出てきます。炭の消臭と似た発想で、焦げ=“炭化”のイメージで覚えると忘れにくいかも。
私的ポイントは、「失敗をゼロにする」よりも「失敗をリカバリーする」知恵って、生活の強さだなってところ。焦がした瞬間は落ち込むのに、使い道が見つかるとちょっと救われるんですよね。
カーペットにこぼしたら「こすらない」が鉄則
家の中の事故で一番メンタルにくるのが、カーペットやラグに飲み物をこぼすやつ。拭けば拭くほど広がって、泣きたくなるアレです。
第3話で押さえておきたいのは、**“こすらずに移す”**という考え方。布を当てて、押さえる/吸わせるようにして汚れを移していくイメージです。焦ってゴシゴシやると繊維の奥に押し込んでしまうので、まずは落ち着くのが大事。
もし家にタオルや乾いた布があるなら、
「当てる→押す→場所をずらしてまた押す」
これを繰り返すだけでも、被害が大きく変わります。
ついでに覚えておきたい豆知識:「お茶漬けでもどうどす?」の空気
家事テクとは別枠だけど、第3話のテーマが“忖度”だからこそ刺さったのが、京都の言い回しの話。
一見やさしい提案みたいに聞こえる「お茶漬けでもどうどす?」が、場面や空気によっては“そろそろお帰りください”のニュアンスになることがある、という豆知識。言葉そのものより、言葉の裏にある気持ちを読む文化って、温かさもあるけど、時にしんどい。だからこそ、あの回の“本音と建前”にぴったり重なって見えました。
家事って結局、汚れを見つけて、落とすだけ。
でも人間関係の汚れは、見つけても「落としていいのか」で迷う。第3話はその差が、妙に胸に残りました。
家政夫のミタゾノ(シーズン3)3話の感想&考察

第3話は、いつもの「覗き見スカッと」枠なのに、私の中ではちょっと違っていて。笑いながら見ていたはずが、最後にふっと喉の奥が熱くなる瞬間があるんです。
官房長官・内部忠の家に派遣されるところから始まって、出てくるのは“政治の汚れ”と“家庭の寂しさ”。この2つって、別物のようで実は地続きなんだな、と痛感させられました。
「クリーンすぎる内閣」って、実は一番こわい
冒頭から提示されるのが、「クリーンすぎる内閣」が支持率を落とした、という皮肉な状況。人って、クリーンって言われれば言われるほど「裏があるんじゃない?」って疑いたくなるじゃないですか。
その疑いの中心にいるのが官房長官。表向きは“国を支える冷静な参謀”なのに、家の中では疲れが顔に張り付いている。
私、あの「仕事で強い人ほど、家で弱くなる瞬間がある」感じが、すごくリアルで苦しかったです。
そして何より怖いのは、内部忠が“悪人”として描かれきらないところ。
彼は、たぶん最初から「悪いことをしよう」と思ってない。
ただ、上の意向を読んで、先回りして、守ろうとして、結果的にどんどん手が汚れていく。
それって、仕事でも恋愛でも、よくある落とし穴だと思うんです。
「相手のため」って言いながら、実は“自分が壊れないため”に動いてしまうこと。
第3話は、その矛盾をすごく冷たい目で、でも優しく照らしていました。
ハワイの秘密が“小さな欲”だからこそ胸に刺さる
この回の“ハワイの秘密”って、命に関わるような巨大犯罪というより、笑っちゃうくらいくだらないのに、だからこそリアルなんですよね。
総理大臣がハワイでフラダンスにハマっていて、それを隠すために官房長官が動き、さらにコナコーヒー100キロを輸入していた、という流れ。もう字面だけで強い(笑)。
でも私は、ここが笑いで終わらないのがミタゾノだなと思いました。
“くだらない秘密”って、案外一番守られるんです。
人間って、社会的に終わるようなことより、
「バレたらダサい」「幻滅される」「みっともない」
そういう恥のほうが、必死で隠す。
その必死さが、周りの人間を巻き込んで、誰かの生活を壊していく。
しかも本人は「こんなことで国が揺らぐわけない」と思ってる。
それが一番タチ悪い。
だから第3話は、政治の話というより、“恥とプライドの話”に見えました。
新薬の副作用が、現代の「本音を言えない病」みたいだった
もうひとつ印象的なのが、新薬の存在。総理大臣医薬化学賞をめぐって「研究データが偽物」という話が走り、その対応で内部はさらに追い詰められていく。しかも週刊誌のスパイまで潜んでいる。
この回の上手いところは、スキャンダルが“二重三重”に絡むことじゃなくて、内部忠の心の圧力が目に見える形で描かれることだと思います。
そして決定打が、薬の“副作用”。
本来の目的とは別の形で、抑え込んでいたものが漏れ出してしまう。
これ、すごく現代的で。
私たちも、強くなろうとして、平気なふりをして、笑ってやり過ごして、
でも夜中に急に涙が出たり、急に怒りが噴き出したりすることがある。
「私、ちゃんと我慢できてる」って思ってたのに、体が先に限界を出してくる。
第3話の副作用は、そういう“心の決壊”の比喩に見えて、笑うより先に切なくなりました。
内部忠の「家族に汚れた背中を見せたくない」に泣かされた
この回、私の中での最大の山場は、内部忠の“罪悪感”がはっきり言葉になるところです。
娘に対して、そして亡き妻・さゆりに対して、
「寂しい思いをさせてすまなかった」
みたいな謝罪を吐き出す。
これって、たぶん彼の人生の中で一番言えなかった言葉なんだと思うんです。
政治の世界では、謝った瞬間に負けになる。
弱みを見せたら食い物にされる。
だから彼は、“正しさ”より“守ること”を選んで生きてきた。
でも家族だけは、忖度じゃ守れない。
守るっていうのは、隠すことじゃなくて、向き合うこと。
その当たり前を、彼は一番最後まで知らなかった。
そして最後に、証拠を託す決断――家族にこれ以上汚れた背中を見せたくない、という選択。次の選挙は無所属で出る、という道まで示されるのが、妙に“現実にありそう”で胸がきゅっとなりました。
恋愛でもそうだけど、守りたい人がいるのに、守り方を間違える人っている。
「大事にしたい」って気持ちがあるのに、言葉にできない。
その不器用さが、私はすごく苦しかったし、だからこそ最後の謝罪が沁みました。
ミタゾノの優しさは「正論」じゃなく「掃除の手つき」で伝わる
ミタゾノさんって、説教しないんですよね。
「それは間違ってますよ」って正論をぶつけるんじゃなくて、淡々と掃除をして、淡々と仕掛けて、淡々と“汚れの根”を露出させる。
第3話の忖度バトルも同じで、言い負かすんじゃなく、逃げ道を塞いでいく。
でも私は、そのやり方に、どこか“救い”も感じました。
だって正論って、追い詰めるだけで終わることが多いから。
追い詰められた人間は、防御するか、嘘を重ねるか、壊れるしかない。
ミタゾノさんは、壊れる前に「吐き出させる」。
それが優しさなのか、残酷なのかは、見る人によって違うと思う。
でも私は、あの人の優しさって“温度”じゃなくて“手つき”なんだと思いました。掃除の手つき、片付けの手つき、見て見ぬふりをしない手つき。
光と萌のチーム感は、まだギクシャクしてるからこそ面白い
シーズン3って、3人体制になって空気がガラッと変わる時期で、光くんも萌も、まだ尖ってるんですよね。
特に光くんの「家事テクなんて知らなくても〜」みたいな強がりは、見てるこっちが「いや、焦がしてる焦がしてる!」ってツッコミたくなるやつ(笑)。
でも私は、そこが逆に好きで。
完璧な人たちが淡々と解決するより、
失敗して、見栄張って、ムカついて、でもちょっとだけ反省して、
その積み重ねが“家族”っぽいなと思うんです。
むすび家政婦紹介所って、血のつながりじゃないのに、なんだか居場所みたいになっていく。第3話は、その“まだ完成してない感じ”がよく出ていました。
まとめ:スキャンダルよりも、最後に残るのは「誰のために働くか」
第3話の面白さって、政治スキャンダルのドタバタより、結局は「家族の話」に着地するところだと思います。
権力のそばにいると、目の前の人を見失う。
“国のため”って言いながら、実は“上の人のため”になっていて、
気づいたら“自分の保身”になっている。
その連鎖を、家の中に持ち込んだ瞬間、家庭は壊れる。
だからこそ内部忠が最後に選んだ「家族に汚れた背中は見せたくない」という言葉が、あんなに胸に残るんだと思います。
私も、忙しいときほど大切な人にこそ雑になるから。
「あとでね」って言ったまま、どんどん遠ざけてしまうから。
第3話は、笑えるのに、痛い。
痛いのに、最後はちょっと救われる。
このバランスがあるから、やっぱりミタゾノってやめられないんですよね。
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