このドラマが突きつけてくるのは、「不倫は悪い」という単純な結論ではありません。
むしろ描かれているのは、正しい選択をしてきたはずの人たちが、たった一つの言葉や出来事をきっかけに、少しずつ別の道へ踏み出してしまう過程です。
結婚2年目の主婦・菜穂と、夫・省吾。
大きな不満があるわけでもないのに、なぜか縮まらない距離。そこに差し込まれる他人の言葉、過去の恋、そして“都合のいい関係”という逃げ道。誰かを深く傷つけるつもりはなかったはずなのに、選択を重ねるごとに、元の場所へ戻れなくなっていきます。
この記事では、菜穂・省吾・徹・綾香の4人が抱えた感情のズレと、その行き着く先を追いながら、「この愛は本当に間違いだったのか」を考えていきます。
見終わったあと、自分の価値観まで静かに揺さぶられる――そんな作品です。
ドラマ「この愛は間違いですか~不倫の贖罪」原作はある?

結論から言うと、このドラマは原作ありです。
“夫婦のセックスレス”という現実味のある入口から始まるのに、展開がどんどん加速していく感じが「漫画っぽい…!」と感じていたら、やっぱり納得でした。
原作はWEB漫画|乙葉一華さん(原作)×久松ゆのみさん(作画)
公式情報では、本作はWEB漫画『この愛は間違いですか~不倫の贖罪』の実写化として紹介されています。原作は乙葉一華さん、作画は久松ゆのみさんで、クレジットは「Standard inc./ティラミス」となっています。
また、テレ東公式の最新情報として、原作WEB漫画の電子単行本が各電子書籍サイトで配信中とも案内されています。ドラマを見て「気になって眠れない…」って夜に、原作へ寄り道できる導線があるのはありがたい。
ドラマ版は“心理戦”が濃い実写化|後半はサスペンス要素も
公式イントロでは、夫の「裏切り」、愛人の「野心」、元カレの「献身」が絡み合い、4人の“秘密の関係”が予測不能な心理戦に変わっていく――と説明されています。最初は恋愛ドラマの顔をしているのに、だんだん“怖さ”が混ざるのが、この作品の味だと感じました。
さらにプロデューサーコメントでは、「前半戦と後半戦で全く違う表情」というニュアンスも語られていて、単なるドロドロ不倫で終わらない予感が濃いです。
会見で主演の宮本茉由さんも、「1話と最終話で別物みたいなくらい展開がある」「後半はサスペンス要素もある」と話していて、最後は“気持ちの決着”だけじゃなく、“出来事の答え合わせ”まで用意されていそう。
【全話ネタバレ】ドラマ「この愛は間違いですか~不倫の贖罪」のあらすじ&ネタバレ

1話:セフレの罠
穏やかな日常に潜む、夫婦の距離
1話「セフレの罠」は、菜穂と省吾の一見穏やかな日常が、ほんの一言をきっかけに崩れ始める回でした。
菜穂はスーパーでパートをしている結婚2年目の主婦。夫・省吾は旅行代理店に勤め、生活そのものはごく普通です。大きな不満があるわけでもないのに、なぜか夫婦の距離だけが縮まらない。その違和感が、静かに積み重なっている状態でした。
「セックスレス」という言葉が突き刺さる
きっかけは、パート先の同僚から何気なく投げられた「一ヵ月以上性交渉がない状態はセックスレス」という言葉。その瞬間から、菜穂は自分たちの関係を強く意識してしまいます。
それまでは見ないようにしてきた不安が、言葉を与えられたことで輪郭を持ち、じわじわと心を侵食していく。気づいてしまったら最後、平気な顔をしていても心だけが取り残されていく感じが、とても生々しく描かれていました。
関係を修復しようとする努力と拒絶
「このままじゃいけない」と思った菜穂は、メイクや服装を変え、いつもと違う自分で省吾に向き合おうとします。
けれど返ってきたのは、言葉ではなく態度による拒絶。はっきり言われるよりも、行動で線を引かれる方が、ずっと深く刺さります。頑張った分だけ、自分がみじめに見えてしまう。その空気が、画面越しにも痛いほど伝わってきました。
元カレ・白川徹との再会が揺らす心
深く傷ついた菜穂が、失意の中で偶然再会するのが、高校時代の元カレ・白川徹です。
自然消滅から10年という時間が経っているにもかかわらず、徹は変わらず優しく声をかけてくれる。その優しさが、いまの結婚生活で菜穂が欲しかった“肯定”を、何の努力もなく差し出してくるように見えてしまう。甘くて、でも少し怖い揺れが、ここで生まれます。
省吾にも忍び寄る、危うい誘い
一方、省吾の側にも不穏な出会いが用意されています。
職場に支社から異動してきた中途同期・浅野綾香。優秀で期待されるキャリアウーマンである彼女が、省吾に向かって放つのが「私のセフレにならない?」という一言です。仕事の顔と裏腹に、“身体だけの関係”を持ちかける唐突さが、1話のラストで強烈な余韻を残しました。
「はじまりの一滴」としての1話
1話は、4人の「秘密の関係」が動き出す直前の回でした。
悪意のない同僚の一言が菜穂の心を削り、その揺れが夫婦の空気を変え、さらに別の関係を呼び寄せてしまう。小さなきっかけが、他人の人生を巻き込みながら大きくなっていく。その連鎖の怖さが、「はじまりの一滴」として丁寧に描かれていたと思います。
誰の目線で見るかによって、刺さる人物も感情もまったく変わる。1話は、その不安定さごと視聴者に投げかける導入でした。
1話の伏線
菜穂が変えたメイクや服装
夫婦関係を修復したい一心での努力が、今後どう扱われるのかが気になります。
「一ヵ月以上性交渉がない状態はセックスレス」という言葉
この定義を知った瞬間から、菜穂の心の歯車が回り始めました。
「私のセフレにならない?」という綾香の誘い
ただの浮気ではなく、“罠”として機能していく予感があります。
1話タイトル「セフレの罠」
誰が誰を罠にかけ、誰が落ちていくのか。タイトル自体が不穏な予告に見えます。
省吾が菜穂を拒む理由
はっきり語られない沈黙が、今後の鍵になりそうです。
菜穂と徹が自然消滅した10年前の空白
何があったのか語られないまま残されており、後から効いてきそうです。
綾香の目的
“ただの不倫相手”では終わらない気配があり、彼女の真意が最大の伏線に感じられます。
1話のネタバレについてはこちら↓

2話:戻れない二人
結婚指輪が消えた朝、省吾が踏み込んだ一線
綾香と一夜を共にしてしまった省吾は、翌朝、左手薬指から結婚指輪が消えていることに気づき、顔色を失います。
動揺したまま綾香を会議室に呼び出し問いただすものの、言葉も態度も余裕を崩さない綾香に振り回されるばかりで、指輪の行方は分からないまま。
しかも綾香は、指輪を“隠し持っている”ような素振りを見せ、目的が読めない不気味さを漂わせます。この時点で、省吾はもう主導権を完全に失っているように見えました。
罪悪感をごまかす帰宅と、突きつけられる現実
一方の菜穂は、連絡もなく一晩帰ってこなかった省吾を心配し、不安を募らせています。
省吾は罪悪感を隠すようにケーキを買って帰り、機嫌を取ろうとするものの、綾香から届いたのは“ベッドで眠る省吾の写真”と「昨夜は楽しかった」というメッセージ。現実を突きつけられ、省吾は完全に追い詰められます。
優しい顔で家に戻ってきても、もう心が落ち着ける場所が家ではなくなっている。そのズレが、画面越しにも痛々しく伝わってきました。
徹の優しさが、菜穂の心をほどいてしまう
その頃の菜穂は、再会した元恋人・徹と公園で穏やかな時間を過ごしていました。
徹は菜穂の写真を撮りながら、「いいなと思った瞬間を、空気ごと残したい」といった柔らかな言葉をかけます。傷ついている時に差し出される、否定のない優しさ。その居心地の良さに、菜穂の心がほどけてしまうのも無理はありません。
省吾の嫉妬が露わにした歪み
しかし、その優しさは火種にもなります。徹が撮った写真を菜穂が見ているところへ省吾が帰宅し、「何これ?」と詰め寄る。菜穂は誤解されたくなくて説明するものの、省吾は嫉妬と怒りをむき出しにし、写真を破ってしまいます。
自分は浮気をしているのに、妻の笑顔には耐えられない。その歪んだ感情が露わになった瞬間、夫婦の関係が音を立てて崩れていくのを感じました。
キスを目撃した綾香が握る、新たな切り札
ショックで家を飛び出した菜穂を、公園で見つける徹。
徹は誤解を生んだことを謝り、頼っていいと寄り添った末、菜穂にキスをします。そして、その場面を綾香が目撃していたという事実が、さらなる不穏さを残します。ここで“戻れない”のは、夫婦関係だけでなく、菜穂自身の心もなのかもしれない。そんな余韻を残すラストでした。
2話の伏線
綾香から届く寝顔写真
一夜の出来事を可視化する証拠を綾香が持っていること自体が危険。省吾の罪悪感を操る武器になりそうです。
徹が撮った菜穂の写真
写真そのものより、「菜穂が笑っていた」という事実が省吾を追い詰めた点が不穏です。
省吾の嫉妬と逆ギレ
自分の裏切りを棚に上げ、菜穂を責める姿勢。ここから自己正当化が加速すれば、修復より破壊に向かいそうです。
綾香の目撃
菜穂と徹のキスを見たことで、綾香は指輪だけでなく菜穂の弱みも手に入れた状態。次回以降の心理戦が一段と濃くなりそうです。
2話のネタバレについてはこちら↓

3話以降について:後ほど更新
後ほど更新
ドラマ「この愛は間違いですか~不倫の贖罪」の主要なキャスト

このドラマ、誰か一人が悪い…と決め切れないのが厄介で、そこが面白いんですよね。
「裏切り」「野心」「献身」というラベルを貼られた4人が、互いの弱いところを正確に踏んでくる感じがして、見ているこっちの心もざわざわします。
松本菜穂(演:宮本茉由)
結婚2年目で、スーパーでパートをする主婦。
同僚の一言でセックスレスを自覚して、夫との距離に悩み始めます。そして偶然再会した高校時代の元カレに、心の拠り所を求めていく――という役どころです。
菜穂って、派手なことを望んでいるわけじゃなくて、たぶん「ちゃんと愛されてる」って確認したいだけなんですよね。そこが切なくて、刺さります。
松本省吾(演:猪塚健太)
菜穂の夫で、旅行代理店勤務。
職場の同僚・綾香に迫られ、ズルズルと心が揺れていく…と公式で紹介されています。
キャストコメントでも、演じる猪塚さん自身が“省吾の行動のヤバさ”に触れつつ、それでも人間味として寄り添いたい、というニュアンスを語っていました。省吾って「大切にしたい」と「欲望」が同じ手のひらに同居していて、見ていて怖いんです。
浅野綾香(演:片山萌美)
省吾の中途同期で、支社から本社へ異動してきたキャリアウーマン。
周囲から期待される優秀さがある一方で、突然“身体だけの関係”を望むなど、謎が多い存在として描かれています。
そしてここが一番のポイントで、片山さんのコメントでも「ただの不倫じゃない」という匂わせが出ています。視聴者側は、誘惑というより“仕掛け”を見せられている感覚になるのが、綾香の怖さだと感じました。
白川徹(演:戸塚祥太/A.B.C-Z)
菜穂の高校時代の元カレで、自然消滅から10年後に再会し、会うようになります。
徹は“優しい人”として登場するからこそ、距離の詰め方が早い瞬間にハッとしてしまうんですよね。2話のキスシーンにはSNSで「意外と手が早い」などの声も出ていたようで、この先「救い」になるのか「別の地獄」になるのか、目が離せません。
主要人物を取り巻く周辺キャスト
物語を動かす中心は4人ですが、周囲にも名前が出ている人物がいます。
- 望月カンナ:小川未祐
- 寺田(寺田拓真):百瀬拓実
- 岡村:吉田大樹
今はまだ“日常側”の人物に見えるけれど、不倫ものって、こういう周辺の視線がいちばん怖いんですよね…。噂になった瞬間から、生活が崩れていくから。
ドラマ「この愛は間違いですか~不倫の贖罪」の結末予想

※ここからは公式情報(イントロ・各話あらすじ・キャストコメント等)を軸にした「予想」です。
原作漫画の結末など、確定のネタバレには触れずに書きます。
結末の鍵は「小さな罪が大きな嵐になる」こと
公式イントロには、「小さな罪が他人の人生を変えてしまうことがある」といったテーマが明確に置かれています。さらにプロデューサーコメントでも、よかれと思った無自覚な“正義”が、いつか大きな“嵐”になって戻る…という方向性が語られていました。
つまり最終回は、「誰が一番悪いか」の裁判じゃなくて、“それぞれの小さな選択”が積み重なった結果を、全員が受け取る話になりそうです。誰かだけがスッと逃げ切る結末には、たぶんならない。
予想1:夫婦は「修復」より先に、一度ちゃんと壊れる
菜穂と省吾は、セックスレスという“言いづらい溝”を、言葉で埋められないままここまで来てしまった夫婦です。
菜穂は「このままではいけない」と頑張るけれど空回りし、省吾は外に揺れていく。公式あらすじの時点でも、このすれ違いはかなり深い。
だから終盤で、離婚か別居か、少なくとも“夫婦の形を一度終わらせる”展開が来ても不思議じゃないと感じています。
ただ、壊れたあとに「じゃあ私はどう生きる?」が描かれるなら、それは贖罪であり再生で、見届けたい部分です。
予想2:綾香の「真の狙い」が明かされ、物語のジャンルが変わる
2話の公式あらすじでも、綾香が結婚指輪を隠し持ち、さらに“真の狙い”があることが示されています。
キャストコメントでも「ただの不倫じゃない」「別の企みがある」空気が出ているので、綾香は“恋愛の当て馬”では終わらないはず。
ここから先は予想ですが、綾香の目的は「略奪」より、「支配」や「破壊」に近い形に見えてしまうんですよね。
指輪や写真など“証拠”を握って、人をじわじわ追い詰める心理戦が、最終回の前に一段ギアが上がりそうです。
予想3:徹の「献身」は、菜穂を救うだけでは終わらない
公式では徹は“元カレ”で、再会後に菜穂の支えになっていく存在として描かれます。
でも視聴者の反応としては、徹に対して「優しいだけなのかな?」「裏があるのでは」という温度も見かけました。
菜穂が求めているのは、本当は“恋”より“安心”なんだと思うんです。
だからこそ最終的に菜穂が選ぶのは、「誰といるか」より「自分の心をどう守るか」になっていきそうで…徹との関係も、甘い救命胴衣なのか、別の重りなのか、最後まで揺さぶってきそうです。
予想4:最終回は「恋愛の決着」+「サスペンスの答え合わせ」まで行く
宮本茉由さんが会見で「1話と最終話で別物みたい」「後半はサスペンス要素もある」と語っているのが、かなり強いヒントに感じました。
公式側も“前半戦と後半戦で表情が変わる”と言っているので、後半はテンポも質感も変えてくるはず。
だから結末は、
- 不倫の清算(夫婦・恋の終着点)
- “誰が何を仕掛けていたのか”の種明かし(心理戦の答え合わせ)
この2つが同時に来るラストになる予感がします。
個人的には、最後に菜穂が「私はもう誰の言いなりにもならない」と、自分の足で立つ瞬間が見たい。
不倫のドラマであっても、最後の救いが“恋の勝敗”じゃなく“自分を取り戻すこと”だったら、きっと胸に残ると思うんです。

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