「良いこと悪いこと」で、いま最も視聴者をざわつかせている人物をご存じでしょうか。それは、主人公・高木将(キング)を家庭で支える“ごく普通の妻”――高木加奈です。
しかし8話で“もう一人のドの子”瀬戸しおんが登場した瞬間、加奈の存在が物語の中心へ一気に引き寄せられました。
落ち着きすぎた態度、音楽モチーフと重なる家族構成、事件への冷静な距離感。
「本当にただの良い奥さんなのか?」という疑念が視聴者の間で一気に加速しています。
この記事では、8話時点の最新情報をもとに、高木加奈は真犯人なのか?それとも“別の役割”を担うキーパーソンなのか?その可能性を徹底考察していきます。
良いこと悪いことキングの奥さん“高木加奈”とは

まずは、加奈という人物像をきちんと整理しておきます。
高木加奈は、主人公・高木将(キング)の妻であり、一人娘・花音の母親。
年齢は36歳で、演じているのは徳永えりさんです。
ドラマの中では、塗装店兼自宅のリビングやキッチン周りで描かれることが多く、家庭の“ベースキャンプ”のような位置づけ。序盤からずっと「どこか影のある奥さん」として映されてきた一方で、セリフは多くなく、夫婦の距離感もつかみづらい。
視聴者の感想でも「最初から雰囲気が暗い」「なぜ結婚したのか語られていないのが逆に不気味」と、“気になる枠”として名前が挙がることが多い存在です。
8話で、その印象を決定づけたのが、キングとの本格的な夫婦の対話シーンでした。森=“博士”騒動を経て、過去のいじめと向き合い始めたキングは、「俺はいい子なんかじゃなかった」「立派な大人になれていないのに、何も悪くないみたいな顔で花音に説教している自分が嫌だ」と弱音をこぼします。
ここで加奈は、ただ慰めるのではなく、かなり芯のある言葉を返します。
- 花音のそばにいてあげて
- 私は“父親”としてのあなたの話をしている
- あなたとならいい親になれると思ったから結婚した
というニュアンスで、「夫としてのあなた」ではなく「父親としてのあなた」にフォーカスし、キングを“親の立場”に引き戻す。そのうえで、「踏ん張りなさいよ。私は金時豆を煮るから」とでも言うような、ささやかな日常の温度を持った言葉で締める。ここに、加奈という人物の輪郭――
“物分かりのいい妻”でも、“冷たい妻”でもない。価値観の軸がしっかりした女性
が、8話ではっきり浮かび上がります。
一方で、事件そのものへの反応はどこか淡々としている。同級生たちが次々に殺され、夫のまわりだけでなく、娘も巻き込まれかねない状況にもかかわらず、加奈は取り乱すよりも常に落ち着いた視線で夫を見ている。この“距離”のような態度が、視聴者にとっての「モヤッ」とした違和感を生んでいるのも事実です。
ここまでをまとめると、
- 表向きはしっかり者の妻であり母
- 夫の過去や“悪さ”にも向き合う覚悟を促す芯のある女性
- だが事件に対しては、どこか“一歩引いた”ような距離感がある
というアンバランスさを抱えています。
この“距離”こそが、視聴者の間で囁かれ始めた
「本当にただの“良い奥さん”なのか?」
という疑念へとつながっているのです。
【考察】良いこと悪いこと高木加奈が真犯人?

8話で“もう一人のドの子”瀬戸しおんがDVDの中に現れたことで、物語の軸は一気に「忘れられた被害者」とその周辺に移りました。
この流れの中で、「高木家=ドの子と関係があるのでは?」という考察が一気に加速しています。
ここからは、筆者目線で「あり得る/あり得ない」を検討していきます。
名前と“音”モチーフが不穏すぎる
まず、誰もが最初に引っかかるのが「名前」です。
- もう一人のドの子=瀬戸しおん(瀬戸紫苑)
- キングの娘=高木花音(かのん)
- 9話のサブタイトル=「カノン」
紫苑という花の花言葉には「追憶」「あなたを忘れない」といった意味があり、名前そのものが“忘れられた誰か”を連想させると指摘されています。
そこに「花音」「カノン」という、音楽モチーフをまとった名付けが重なる。
考察できる部分としては
- ドは音階の“ド”
- 紫苑(シオン)→C音(ド)→ドの子
- 花音とカノンは、ピアノ曲の“カノン”と掛かっている
といった、かなり踏み込んだ言葉遊びの読み解きまで出てきています。
では、ここに高木“加奈”がどう絡むのか。
- 「紫苑ドの子の姉は加奈=犯人」
- 瀬戸紫苑の姉が改名や結婚で“高木加奈”になっているのでは
という説まで提示されています。
名前だけで犯人と決めつけるのは飛躍ですが、ドラマ全体が「童謡」「ピアノ」「カノン」「主人は冷たい土の中に」などの音楽モチーフを強く扱っている以上、“音”のつく名前に脚本側が意味を持たせている可能性は十分あると見ていいはずです。
しおんについてはこちら↓

「ドの子の姉/家族」説としての高木加奈
「加奈=ドの子本人」はさすがに設定的に無理がある、という意見が多い一方で、
「瀬戸紫苑の姉、あるいは近しい親族」説
は、かなり支持を集めています。
理由はシンプルで、
- 紫苑が当時小学生だったとすれば、その姉は現在30代半ば〜後半
- 加奈の年齢(36歳)はこのゾーンにぴったり重なる
- “高木”姓は結婚で変わっただけ、という可能性も自然
- 娘に“花音”という音楽的な名前をつけている点も意味深
つまり「年齢・立場・名前の文脈的に十分あり得る」ということです。
さらに、DVDの中で瀬戸しおんは「ピアニストになりたい」と語り、あの映像が“犯人にとって絶対に見られたくない何か”として扱われている可能性がある。
もし犯人が紫苑の家族だとすれば、
- あの映像は紫苑が生きていた証そのもの
- それを、かつて彼女をいじめた加害者たちが“美談”として利用している
という構図が成立します。
加奈=紫苑の姉だと仮定すれば、彼女は
- キングに“父親としての責任”を迫りながら
- 心のどこかでは「あなたは、私の大事な人を追い詰めた加害者でもある」
という怒りを、長年抱えていることになります。
8話での、あの静かで少し距離のある言葉の裏側に、「夫を見る目」と「加害者を見る目」の二重性がある、と読むこともできるわけです。
「娘を守る母」か、「復讐者」か
ただし、加奈の行動を“犯人視点”で見たとき、どうしても引っかかる点もあります。
- 事件が起きても、花音を極端に隔離しようとしない
- キングに「逃げて」「関わらないで」と言うのではなく、「父親として向き合え」と促す
もし本気で復讐を遂行している側なら、
- キングを危険から遠ざける
- 花音を利用してキングを追い詰める
といった動きもできるはずですが、加奈はむしろその逆。
- 夫には“逃げずに償え”と背中を押す
- 花音には“優しい世界”を守ろうとする
という、“被害者家族としての倫理”に忠実なスタンスを見せています。
ここは「加奈=黒幕」を考える上で最も難しいポイントです。
ドラマ全体のテーマが
「良いと思ってやったことが、誰かにとっては悪いことになる」
であることを考えると、加奈は
- 犯人=実行犯というより
- 「いじめ被害者家族の価値観を、キングに突きつける鏡」
である可能性も強く残っています。
SNSでの「加奈犯人説」はどこまで本気か
視聴者アンケートでは、加奈は「一番怪しい人物」の上位に挙がりがちです。
理由は、
- 結婚理由が語られていない
- 事件に対して冷静すぎる
- 犠牲者の姉ポジションなら強い動機が成立する
といった点。
また一部では、
- 「紫苑ドの子の姉は加奈=犯人」説
- ターボーの行動を“監視”している立ち位置
など、かなり強気の考察もあります。
一方で、
- 怪しく見せることで“本物の黒幕”から視線をそらす役
- 加奈は実は完全に“白”のミスリード
という見方も根強い。
- 現時点で「黒幕候補の一人」であるのは間違いない
- しかし事件の思想・復讐のロジックを担っているのは、東雲・今國・紫苑ラインの方が濃厚
というバランスに落ち着きます。
加奈は、被害者側と加害者側の間に橋をかける“倫理の役”を背負った人物。
どちら側に転ぶか――それが最終章の見どころ。
奥さんの高木加奈が犯人ならキングを最後に殺すのか?

最後に、「もし本当に高木加奈が真犯人だった場合、キングをどう扱うのか」という、メタ寄りの視点で考えてみます。
8話ラストで、“もう一人のドの子”瀬戸しおんがDVDの中から現れ、キングは文字通り“忘れていた罪”と対面させられました。そして9話のタイトルは「カノン」。同じ旋律が重なり合う音楽形式です。
ここから想像できるのは、
- 22年前のいじめと現在の連続殺人が“カノン”のように反復・重奏している
- 一人一人の死が、当時の出来事の“パート”として再演されている
という構図です。
その“クライマックスの音”が、キングの命なのかどうか。
「加奈が犯人」なら、キングは“最後のターゲット”になり得る
もし高木加奈が復讐者だとしたら、
- 本命の標的は、いじめの中心にいたキング
- ただ殺すのではなく、“仲間を一人ずつ失わせる”ことで精神的に追い詰める
という王道の復讐構造が成立します。
この観点から見ると、
「あなたはあの頃、“誰かの大事な人”を奪った。だから今度は、あなたの大事な人を一人ずつ奪ってやる」
というロジックが通り、実際に
- すでに死んだ同級生たち
- 狙われ続けるターボー
- そして、娘の花音
という並び方は、「キングを中心にしたカノン形式の構造」として読み解くことも可能です。
8話での「私は父親の話をしている」が意味深すぎる
8話で加奈が伝えた、
「私は“父親”としてのあなたの話をしている」
というセリフは、視聴者の解釈を二分しています。
この言葉は、
- “加害者の一人としての高木将”ではなく
- “父親としての高木将”を、加奈がまだ信じている
とも読めます。
しかし、もし加奈が復讐者だとすると、
- 最初から“夫を殺す”つもりであり
- その前に“父親としての責任だけは果たさせる”
という、非常に残酷な復讐計画にも読み替えが可能です。
「娘を守る父親としてのあなたは認める。でも、いじめの加害者としてのあなたは許さない」
という二重の判決を下している構造です。
「生かす復讐」か「殺す復讐」か
ドラマ全体のテーマは、
- 「良いと思ってやったことが悪い結果を生む」
- 「悪い子が“いい子になろうとする”姿」
- 「生きながら贖罪するという構図」
というラインにあります。
森は
「本当は助けたかった」
と涙を流し、キングは
「生きて償う」
と向き合う姿が描かれてきました。
この“贖罪を生かす構造”に対し、キングを物理的に殺してしまう終わり方が本当に相応しいのか?
あるいは、
- “生きて過去と向き合い続ける”という、死より苦い刑
を科す方が、この作品のトーンには合っているのか?ここは最終章の重要ポイントになります。
加奈が真犯人だとしても、「キングを殺す」とは限らない
もし加奈が犯人であっても、
- キングを“死なせる復讐”
- キングを“生かして苦しませる復讐”
のどちらを選ぶかは、まだ読めません。
ただ、加奈は8話時点で
- キングを突き放すでもなく
- 妙に静かで、妙に強い目線で夫を見ている
という描写が多く、この“距離の取り方”が逆に視聴者の不安を煽っています。
現時点での予想
個人的には、
- 加奈が完全な黒幕というより、
- 瀬戸しおん=「ドの子側の痛み」を背負った大人として立っている可能性が高いと思っています。
- キングは、死ぬよりつらい形で過去と向き合い続けるタイプの結末に向かう可能性がある。
8話は、加奈の表情とセリフが“どちらにも転ぶ余白”を残して終わった回でした。
9話「カノン」で、加奈がどんな顔をしてキングと花音を見つめるのか――そこに、この物語がどの方向に向かうのかの“答えの前兆”が現れると見ています。
高木加奈のキャストは徳永えり

キングの妻・高木加奈を演じているのは、女優の徳永えりさんです。1988年5月9日生まれ、大阪府吹田市出身で、事務所はフラーム。映画とドラマ両方でキャリアを重ねてきた“実力派のバイプレイヤー”タイプの俳優さんですね。
モデル出身から映画賞まで獲得した実力派
徳永さんは中学時代に雑誌「ピチレモン」のオーディションで準グランプリを獲得しモデルとして活動をスタート。その後、ドラマ「放課後。」で女優デビューし、映画「フラガール」「春との旅」などで評価を高め、毎日映画コンクール新人賞を受賞するなど、若くして確かな演技力を認められてきた俳優です。
近年のドラマでは、
- 「梅ちゃん先生」
- 「わろてんか」
- 「恋のツキ」
- 「群青領域」
- 「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」
といった作品に出演し、“等身大の女性を繊細に演じる人”という印象が視聴者の間でも強くなっています。
間宮祥太朗との“姉 → 妻”というキャスティングの妙
面白いのは、徳永さんが過去にドラマ「べしゃり暮らし」で間宮祥太朗さん演じる主人公の“姉”役を演じていたこと。今回は同じ間宮さんの“妻”として隣に立つポジションで、家族を支える空気感はそのままに、より陰影を帯びた役柄になっているところが印象的です。
“普通の主婦”と“何かを知っている人”を同時に成立させる芝居
「良いこと悪いこと」での加奈は、セリフが多いキャラクターではありません。しかし、
- キッチンに立つ佇まい
- 夫のキングをじっと見つめる静かな視線
- 花音への優しい声のかけ方
など、“日常の主婦”でありながら、“この人も実は何か抱えているのでは”と感じさせる絶妙な陰影をまとっています。
特に8話では、キングの罪悪感を真正面から受け止めつつも、
「私は父親のあなたの話をしている」
と静かに返すシーンが象徴的でした。
その“強さ”と“静けさ”、そして“どこか秘密めいた空気”のバランスは、表情芝居に定評のある徳永えりさんだからこそ成立する温度感だと思います。
高木家のシーンが地味に胸に残るのは、間宮祥太朗さんと徳永えりさんによる“静かな夫婦芝居”の説得力が画面にしっかり宿っているから、という印象ですね。
高木加奈についてまとめ
加奈は、主人公・キングを支える“しっかり者の妻”として登場しつつ、8話までの描写を重ねると、ただの脇役では終わらない存在感を放っています。夫に対しては厳しくも温かく、父親として向き合うべきだと背中を押す言葉を迷いなく投げかける。
一方で、連続殺人におけるリアクションはどこか静かで淡々としており、視聴者の「何を考えているのか読めない」という不安を意図的に揺らすような演出が続いています。
名前に宿る“音”モチーフ──花音とカノン、そして瀬戸しおんの存在が明かされた8話以降、加奈の位置づけはさらに複雑化しました。年齢的にも、瀬戸しおんの“家族ライン”に入り得る条件が揃っていることから、「紫苑に最も近い大人」「紫苑の物語を背負った人物」という説が強まっているのは確かです。
ただし、8話までの行動を見る限り、加奈は
- 夫を過保護に遠ざけることもなく
- 娘を利用して復讐を遂行する素振りもなく
- むしろキングに“父親としての責任”を与える役割を果たしている
という点が、直接的な黒幕像とは少しズレています。
そのため現時点では、
「加奈は真犯人の可能性を残しつつも、実行犯というより“瀬戸しおん側の痛み”を背負ったキーパーソン」
という中間地点に立っていると見るのが最も自然です。
最終的に、加奈が
- 瀬戸しおんの家族として“忘却された真実”を語る側なのか
- それともキングに“過去と向き合う刀”を突きつける象徴として立ち続けるのか
ここが物語終盤の大きな鍵になりそうです。
9話「カノン」で、加奈がどんな表情を見せるのか。
彼女の一言が物語の意味を一変させる可能性は、まだ十分に残されています。
今後も、加奈のわずかな表情・沈黙・視線の揺れまで追いかける必要がありそうです。
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