第6話では温かな人間模様に心打たれましたが、第7話では一転して物語が最終章へと突入します。

日曜劇場『19番目のカルテ』第7話は、徳重と師匠・赤池の師弟関係にスポットが当たり、徳重の過去や二人の深い絆が明かされる感動的な展開で視聴者を魅了します。穏やかな離島でのひとときから一転、最後には師匠の隠された“嘘”が浮かび上がり、涙を誘われた方も多かったのではないでしょうか。
私自身も、夕暮れの海辺での二人の会話シーンには胸を強く揺さぶられましたし、ラストの衝撃的な展開では胸が締め付けられる思いでした。まるで舞台を観ているかのような緊張感ある徳重と赤池の対峙シーンも印象的で、松本潤さんと田中泯さんの圧巻の演技に息を呑みました。
今回は『19番目のカルテ』第7話の見どころ・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します!
「19番目のカルテ」第7話の見どころ…徳重の過去と師弟の絆、そして赤池の“嘘”に注目

第7話は、徳重(松本潤)の原点に迫る離島でのエピソードと、師匠・赤池(田中泯)の隠された真実、さらに魚虎総合病院を支える若手医師たちの成長が並行して描かれました。
師弟の交流と嘘、そしてポジティブな連鎖が交錯する見応えある回です。
師弟の出会いと絆が紐解かれる離島シーン
夏休みを利用して徳重が訪ねたのは、自身が総合診療医として歩み出した原点でもある離島の診療所。
そこには師匠・赤池登が暮らしていました。再会した師弟は畑仕事をしたり、かき氷を並んで食べたりと穏やかな時間を過ごし、島民たちとの交流にも笑顔を見せます。
物語冒頭では7年前の出会いが回想され、当時の徳重は「患者さんのこれまでもこれからも全部診たい」と熱く語り、赤池から「目が怖いぞ」と指摘されていました。完璧に見える徳重にも青臭い時代があり、師弟の絆の原点が描かれる印象的なシーンでした。
赤池の“嘘”と隠された病
離島で休息を楽しむ徳重でしたが、赤池の何気ない仕草や発言に違和感を覚えます。
診療所の蔵書を「閉院するから」と本土に送ったこと、滝野にノートを託したこと、会話中に脇腹を押さえるような仕草や呼吸の乱れなど…。一見穏やかに振る舞いながらも、徳重は師匠が重大な事実を隠していると気づきます。
かつて「患者は時に嘘をつく」と教えた赤池自身が抱える秘密とは何なのか。後半では、師匠が弟子に隠そうとする“嘘”の正体に注目が集まりました。
滝野の成長と広がるポジティブな連鎖
一方その頃、徳重が不在の魚虎総合病院では、滝野みずき(小芝風花)が総合診療科を一人で切り盛りすることに。外科部長・東郷康二郎(新田真剣佑)は滝野に、手術を前に不安を抱える患者・小田井(マギー)のメンタルケアを依頼します。
さらに茶屋坂(ファーストサマーウイカ)に代わって同期の戸田(羽谷勝太)が初執刀を任され、滝野は彼や患者を支えながら奔走しました。第6話で終末期医療に挑んで成長した滝野は、今回も患者の心に寄り添い、不安を和らげる頼もしい姿を披露。
戸田や大須(岡崎体育)といった仲間たちにも良い影響を与え、病院内にポジティブな連鎖が広がっていることが実感できました。
「19番目のカルテ」第7話のあらすじ

徳重(松本潤)は滝野(小芝風花)に病院を任せ、師匠・赤池登(田中泯)が暮らす離島を訪ねます。島は徳重にとって総合診療医としての原点ともいえる場所であり、再会した師弟は軽口を交わしながら穏やかな時間を過ごしました。物語の序盤では7年前の回想シーンも差し込まれ、無医村だった島にやって来た徳重を赤池が受け入れた経緯や、二人の絆の始まりが描かれます。
島で過ごすなかで徳重は、赤池の何気ない言動に小さな違和感を覚えます。しかし赤池は終始ひょうひょうとした態度で徳重をもてなし、師弟の時間は平穏に流れていきます。
その頃、魚虎総合病院では滝野が徳重の留守を預かり、外科部長・東郷(新田真剣佑)の依頼で手術前に不安を抱える患者の心のケアに奔走していました。滝野は患者に寄り添い、同期の戸田(羽谷勝太)と協力して無事に手術を乗り切ります。徳重不在のなかでも総合診療科の役割を果たし、病院に広がりつつある前向きな変化を体現していました。
しかし、穏やかな時間は長くは続きません。徳重が島を発つ日、赤池は急に真剣な表情を見せ、「もうお前と話すことはない」と突き放すように告げました。その態度に徳重も食い下がり、師匠の“嘘”に気づいたと指摘します。診療所を畳む名目で大量の本を送ったこと、滝野に託したノートの存在、右脇腹をかばう仕草や呼吸の乱れ…。徳重は次々と違和感の根拠を示し、「真実を教えてほしい」と迫ります。
それでも赤池は顔を曇らせ、「弟子であるお前には本当のことは言えない」と頑なに拒みました。緊迫した空気のなかで師弟の対立は深まり、赤池の抱える“嘘”が何なのかに注目が集まります。物語はいよいよクライマックスへ――。
「19番目のカルテ」第7話の簡単なネタバレ

第7話のクライマックスでは、徳重(松本潤)が必死に問いかけ続けてきた師匠・赤池(田中泯)の“嘘”の正体がついに明らかになりました。
これまで弟子の前では穏やかに振る舞っていた赤池が隠していたのは、自らが難病「バッド・キアリ症候群」を患い、重い心不全の症状を抱えていたという衝撃の事実だったのです。
師弟の対立と赤池の拒絶
徳重が病名を口にし、「死ぬかもしれないんですよ。本当のことを聞かせてください」と必死に訴えたその瞬間、赤池は「帰れ!」と声を荒らげ弟子の手を振り払いました。
さらに「お前には話さない!」と強い言葉で突き放し、最後まで本心を明かそうとしません。弟子だからこそ弱さを見せられないのか、あるいは大切な弟子を巻き込みたくないのか…。いずれにせよ、対話を信条とする徳重にとって、師匠の沈黙はこれ以上ない試練となりました。
突然倒れてしまい、衝撃の幕切れ
しかしその直後、赤池はバタリとその場に倒れ込みます。幸せな師弟水入らずの時間は一瞬で崩れ去り、第7話は師匠が倒れる衝撃のシーンで幕を閉じました。
弟子の前で決して弱音を吐かなかった赤池が、ついに命の危機に晒されるという展開に、視聴者も息を呑んだことでしょう。
徳重に突きつけられた最後の試練
突然倒れた赤池を前に、徳重にとって“最後の患者”は最愛の師匠となりました。
これまで患者の心を開くことで治療の道を見いだしてきた徳重ですが、師匠は何も語らないまま意識を失っています。対話を武器にしてきた総合診療医が、言葉を交わせない患者にどう向き合うのか――。それは徳重自身の医師としての原点を試される最後の試練でもありました。
最終話への布石
物語はここで大きな転換点を迎え、次回の第8話でついに完結編へと突入します。徳重が師匠を救うために全力を尽くす姿、そして“沈黙の患者”からどんな答えを導き出すのかが最大の焦点です。
赤池の命を前に、徳重がどのような決断を下し、師弟の絆にどんな結末を迎えるのか――最終話はシリーズ全体のテーマである「病気ではなく人を診る医療」の真髄が問われる、見逃せないエピソードとなるでしょう。
「19番目のカルテ」第7話の感想

第7話は、師匠・赤池(田中泯)と徳重(松本潤)の師弟関係に大きな焦点が当てられた回でした。離島での穏やかなやり取りから一転、終盤には衝撃の展開が訪れ、視聴者を強く揺さぶります。
師弟の絆の深さと、赤池が抱えていた“嘘”の正体が明かされる過程は胸を締め付けられるようで、SNSでも大きな反響を呼びました。ここからは印象に残ったポイントを振り返ります。
師弟の絆に感動、嘘に胸が締め付けられた
離島での穏やかな師弟のやり取りから一転、終盤の対立シーンには息を呑みました。弟子思いの優しい師匠が実は自らの病を隠していたという展開は切なく、徳重が「もっと話を聞けばよかった」と悔いる気持ちに強く共感しました。
特に心を打ったのは、夕暮れの海を眺めながら赤池が語った「徳重!この広い海のような、なんでも受け止められる医者になれよ」という言葉。徳重の胸に深く刻まれていたその言葉を残した師匠が、実は誰にも頼らず一人で苦しみを抱えていたことを知った時のショックと悲しみは計り知れません。
赤池は徳重にとって恩人であり、第二の父親のような存在。その師匠から「お前には話さない」と拒絶された場面は胸が痛みました。
患者の本心に寄り添ってきた徳重ですが、その原点である赤池が最後まで嘘を貫いたことにやるせなさを覚える一方で、師匠なりの深い愛情も感じました。弟子に余計な心配をかけたくない、医師として治せない自分を見られたくない――不器用な優しさだったのかもしれません。それでも必死に食い下がる徳重を突き放す赤池の姿は辛く、涙がこぼれました。
演技が紡ぎ出す師弟ドラマの迫力
とはいえ、師弟の絆の深さは随所に感じられ、第7話全体を通して胸が熱くなりました。特に海辺のシーンで、過去の患者を悔やむ徳重に対して赤池が大海原を例に諭す場面はとても印象的。美しい夕日に照らされた二人のシルエットにグッときました。
田中泯さん演じる赤池の包容力と存在感、松本潤さん演じる徳重の葛藤と切実な想いがぶつかり合うクライマックスは圧巻で、まさに魂と魂の対話を見ているよう。
SNSでも「師弟のやり取りに号泣した」「演技に圧倒された」という声が多く、松本潤さんが視聴者アンケートで1位に選ばれるなど、大きな反響を呼びました。師弟愛がここまで胸を打つドラマは珍しく、第7話は感動と衝撃が入り混じった“神回”と言えるでしょう。
滝野の成長と最終回への期待
今回は徳重と赤池の物語が中心でしたが、滝野みずき(小芝風花)の成長ぶりも見逃せません。第1話では新米として空回りすることも多かった彼女が、今では徳重不在の総合診療科を一人で支え、患者の心に寄り添える立派な医師へと成長していました。
手術前に不安を抱える患者・小田井(マギー)に丁寧に対応し、同期の戸田(羽谷勝太)と協力して無事に手術を乗り切った姿には、徳重から学んだ「人を診る医療」の精神がしっかり根付いていると感じます。
また、徳重が病院にもたらしたポジティブな連鎖が東郷(新田真剣佑)や茶屋坂(ファーストサマーウイカ)ら他科の医師にも波及し、チーム医療への意識が広がっている描写も印象的でした。師弟の重厚なドラマに対し、後輩たちの成長が一筋の希望を示し、第7話全体をバランスよく支えていました。
最終回への期待感
いよいよ次回は最終話。倒れた赤池を徳重が救えるのか――期待と不安が入り混じります。最終回は9月7日放送の15分拡大スペシャルと発表され、徳重が“沈黙の患者”となった師匠とどう向き合うのかが最大の見どころ。クライマックスの問診シーンが今から待ち遠しいです。
正直、全8話という構成は少し短く感じられ、「もっとこのドラマを見ていたい」というのが本音です。それだけキャラクター一人ひとりが魅力的で、物語に強く引き込まれてしまった証拠でしょう。徳重と赤池の絆がどんな結末を迎えるのか――最終回はハンカチ必須で見届けたいと思います。
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