第7話「ナガレ覚醒!本物のヒーローになる!?」は、ニトロ事件の直後から始まり、サピピの秘密と黒川の本音が噛み合うことで“敵”と“味方”の輪郭が一気に固まる回でした。
笑えるはずの能力が笑えなくなる理由、そしてこの7人が「どうやって生き残るのか」という焦りが、病院パートの答え合わせでじわじわ形になります。
本記事では、第6話ラストの空白(なぜ7人が消え、マッチョ老人だけが残ったのか)から整理しつつ、サピピの告白、融合転生の代償、ナガレの変化、そして黒川の“使い捨て宣告”までを時系列で追っていきます。
※この記事は、ドラマ「こちら予備自衛英雄補?!」第7話のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
こちら予備自衛英雄補?!(こち予備)7話のあらすじ&ネタバレ

ここからは私が第7話「ナガレ覚醒!本物のヒーローになる!?」の内容を、ネタバレありで時系列にまとめる。ニトロ事件の直後から始まる回なので、まずは前回の傷跡を整理してから病院パートへ入る。
第7話はサピピの秘密と黒川の本音が噛み合い、物語の“敵”と“味方”がはっきり見えてくる回だ。
ギャグみたいな能力が、ギャグで終わらない理由も、ようやく筋道が通る。見終わったあとに残るのは、笑いより先に「この7人、どうやって生き残るの」という焦りかもしれない。
では、場面ごとに追っていく。
前回までの流れ:ニトロ襲撃が残した傷
私の整理では、第7話は、ニトロが第6会議室に乗り込んできた直後の余波から始まる。死刑囚のシロタ、通称ニトロは、触れた相手を爆発させるような凶暴な力で7人を追い詰めた。
ユタニも巻き込まれ、爆発のような攻撃を受けて倒れてしまう。ナガレもサエをかばって攻撃を受け、これまでの“会話劇”が一気に命がけへ反転した。
ニトロは黒川大臣との面会を要求し、ただの暴走ではない因縁を匂わせる。
一方の黒川は、ニトロに対して感情を見せず、むしろ突き放すような態度を取る。7人は恐怖で動けなくなりかけるが、それでも仲間を見捨てないために一歩を踏み出した。
この極限の場面で、これまで能力を隠してきたサピピが“決定的な手”を使ったことが、後から明らかになる。
だからこそ第7話の病院パートは、戦いの終わりではなく、戦いの後処理として重い。
誰が助かって、誰が消えて、何が変わったのかを、登場人物たちが言葉にしていく回になる。ここから先は第7話の出来事を、見落としがないよう順に並べていく。
第6話ラストの空白と、病院で始まる答え合わせ
私が第6話ラストで不気味だったと思ったのは、ニトロが去ったあとに7人の姿が消えていたことだ。
会議室には瓦礫と焦げた匂いだけが残り、そこに立っていたのはマッチョ老人だけだった。老人は誰に呼ばれたわけでもないのに、その場に取り残されたように見えた。
あの消え方は「逃げた」というより「どこかへ運ばれた」に近い違和感を残していた。
第7話でサピピが病院で目覚めたことで、消えた7人が生きていた事実がまず確定する。
一方で、なぜ会議室に老人だけが残ったのかという疑問も同時に浮かび上がる。
ここで出てくるのが、ユタニの能力「融合転生」という前提だ。
吉田の正体がユタニとフジワラの融合体だと分かることで、空白だったラストが一本の線になる。
つまり「誰が倒れて」「誰が連れ出され」「何が残ったのか」という整理が、この回の土台になる。
その土台ができたところで、病室の会話はようやく“どうやって生き残ったか”へ向かう。サピピの告白は、その答え合わせの中心に置かれる。
病院のベッドで意識を取り戻したサピピ
私が第7話で最初に追いたいのは、ニトロ事件から2日後にサピピが病院のベッドで目を覚ます場面だ。
視界に入るのは白い天井と点滴のチューブで、密室だった第6会議室とは別世界だ。体は重く、腕や足の包帯が痛むたびに、あれが夢ではないと戻ってくる。
サピピは自分が倒れる直前、仲間が次々と追い詰められていった場面だけが途切れ途切れに蘇る。
しばらくしてドアが開き、見舞いに来た仲間たちの声が聞こえる。
サエの落ち着いた声、チュータの早口、ミズノのやけに理屈っぽい確認が、一気に現実感を連れてくる。
みんな怪我はしているが、歩ける程度には回復していて、サピピの胸が少しだけ緩む。ただ、その輪の中にリーダー役のナガレがいないことが、病室に小さな棘のように刺さる。
サピピが状況を聞き返すと、サエは「ナガレは別の部屋」と短く答える。
ナガレはサエをかばって攻撃を受け、そのまま意識が戻っていないと伝えられる。
安心と不安が同時に押し寄せ、サピピは言葉を失う。
サピピの記憶の穴と、病室での“生存確認”
私がサピピの目覚めで一番怖いと思ったのは、自分の記憶が飛んでいることだ。
ニトロの攻撃を受けた瞬間までは覚えているのに、その後が真っ白になっている。
サエたちの怪我の具合を見ると相当な乱戦だったはずで、抜け落ちた時間が気味悪い。サピピは「私、最後どうしたっけ」と繰り返し口にして、答えのない空白を確かめていく。
チュータは「助かったんだからいい」と明るく言うが、サピピは素直に笑えない。
ミズノは状況を確認するために、ニトロの動き、ユタニの爆発、ナガレの負傷を順番に並べ直そうとする。
サエは必要最低限の言葉しか出さず、その沈黙が逆に状況の深刻さを伝える。ナガレの名前が出るたびに病室の空気が重くなり、「助かった」の意味がまだ完成していないと分かる。
サピピは意識が戻った直後から、自分だけが“置いていかれている”感覚に焦る。
だからこそこの後の告白は、勇気というより、遅れを取り戻すための必死さに近い。
病室の会話は、彼女の秘密へ向けて、避けられない形で進んでいく。
突然現れたマッチョ老人、病室が騒然
私が思わず笑ってしまったのは、サピピが混乱しているところへ、さらに事件が起きることだ。病室のドアが開き、見知らぬマッチョ老人が平然と入ってくる。
老人は冬でもタンクトップみたいな勢いで筋肉が主張し、なぜか堂々としている。
サピピは反射的に絶叫し、さっきまでのシリアスが一瞬でコメディに引き戻される。
看護師が慌てて止めに入り、サエたちも「誰ですか」と一斉に問いただす。
老人は動じず、むしろ自分の方が病室の主みたいな顔で椅子を探す。チュータは半歩引きながら、どこかで見た筋肉の圧を思い出しかける。ミズノは体格や話し方を観察し、「合体」の可能性を口にして場をざわつかせる。
そして老人の口から出てきた言葉が、さらに場をざわつかせる。老人は自分を「吉田」と名乗り、ここにいるのは当然だと言わんばかりに笑う。
サピピは「吉田って誰」と目を丸くし、状況は余計に分からなくなる。
『吉田』の正体、ユタニとフジワラが融合していた
私も一緒に固まったのは、吉田という名乗りにサエたちが一度言葉を失う場面だ。
だが老人の声や言い回しの端々に、ユタニとフジワラの影がちらつく。ユタニの能力が「融合転生」である以上、嫌な想像が頭をよぎる。
やがて老人の正体が、ユタニとフジワラが合体した姿だと分かり、病室の空気が二重に崩れる。
ユタニがニトロに触れられて爆発した直後、フジワラも巻き込まれていたことを思い出す。サエたちは「どこかのタイミングで融合が起きたのかもしれない」と言葉を選びながら整理する。
本人は「俺は俺だ」と開き直るように笑い、分離の話題になると途端に煙に巻く。合体の結果が“マッチョ老人”という見た目であるせいで、笑ってしまうのに笑えないという変な感情が残る。
サピピは「ユタニさんもフジワラさんも、どっちもいるってこと」と恐る恐る確認する。
吉田は肯定とも否定とも取れない返事をし、余計に不安を煽る。
この時点で「元に戻れるのか」という新しい課題が、静かに積み上がっていく。
吉田の言動が、ユタニとフジワラを同時に連れてくる
私が吉田を見ていちばん厄介だと思ったのは、見た目だけではなく振る舞いそのものだ。
言い方が急にユタニ寄りになったり、次の瞬間にはフジワラみたいに達観したりする。サエたちは「中身はどうなってるの」と聞くが、本人は要領を得ない返事で逃げる。
一つの体の中に二人分の気配があるせいで、病室の会話がずっと落ち着かない。
チュータは冗談めかして「じゃあユタニさん、フジワラさん、交代で出てきて」と言う。だが吉田はそれをはぐらかし、意図的に“自分”という名前に逃げ込む。
ミズノは「融合って、こんなに都合よく切り替わるものなのか」と眉をひそめる。
吉田の存在は、能力が強い弱い以前に、能力が生活を壊す怖さを突きつけてくる。
サピピにとっても、吉田は「能力の代償」が目に見える形で立っているように感じられる。
笑いが起きても、どこかで誰も本気で笑い切れていない。
この違和感が、後半で語られる黒川の“制度の残酷さ”と響き合っていく。
融合は救いか呪いか、元に戻れるのかという焦り
私の中でユタニの「融合転生」が怖くなったのは、元々“強い”というより“ややこしい”能力として描かれてきたからだ。
他人と合体しても万能になるわけではなく、むしろ相手次第で形が変わってしまう。
今回の吉田は、その最悪に近い形として現れた。
命を繋いだ結果が「元の自分に戻れないかもしれない」という恐怖になるのが、この能力の残酷さだ。
サエは「戻れるのか」とストレートに聞くが、吉田は笑って誤魔化す。
チュータは冗談にして場を軽くしようとするが、軽くしきれない。ミズノは「解除条件が分からないのが致命的」と言い、事務的に怖い言い方をする。
ここで描かれるのは、能力そのものより「制御できない力を持つこと」の不安だ。
サピピもまた、時間停止を持ちながら制御できず、同じ不安を抱えている。
だからこの病室は、能力者が集まっているのに、どこか無力感が濃い。
その無力感が、後半の「修行」という選択肢を必然にしていく。
ナガレ不在の理由、サエの心配とチームのバランス
私がこの病室で一番重いと感じたのは、ドタバタの裏にあるナガレの不在だ。
ナガレはサエを守ろうとして攻撃を受け、別の病室で治療を受けている。サエは普段通りに言葉を選んでいるが、表情は硬い。
ナガレの話題になるとサエの口数が減り、心配がそのまま沈黙として落ちる。
チュータはサエの沈黙を埋めるように、ナガレが倒れた瞬間の状況を思い出そうとする。
ミズノは「感情だけで動くな」と言いながらも、珍しく声が上ずる。
吉田は空気を読まずに自分の筋肉を見せびらかし、場の温度差がさらに広がる。
リーダー不在のチームは、誰が中心に立つかで自然と視線が揺れ始める。
そこにサピピが「私がやった」と告げることで、揺れの先がひとつに定まっていく。
この病室では、サピピの言葉が唯一の“答え”になる。
そしてその答えは、サピピが隠してきた能力の話へ繋がっていく。
リーダー不在の空気が、サピピを前に押し出してしまう
私には、ナガレがいないだけで病室の会話の流れがどこか歪んで見える。
普段ならナガレが一番に突っ込み、場を明るくし、結論を雑にでもまとめていた。その役割が抜けた分、サエは黙り、ミズノは理屈に逃げ、チュータは空回りする。
中心がないチームは、気づかないうちに“中心になれそうな人”を探し始める。
そこで浮かぶのが、ニトロ戦で“助けた側”に回ったサピピだ。サピピは自分から前へ出るタイプではないが、状況がそれを許さない。
チュータは「サピピすげえ」と騒ぎ、吉田は「さすが新リーダー」と乗っかる。
褒め言葉の形をしながら、実はサピピに責任が集まっていくのが、この回の怖さでもある。
サピピは笑って受け流そうとするが、目線は落ち着かない。
能力を隠してきた人間が、急に期待の的になるのはしんどい。
そのしんどさが、次の“告白”をさらに重くしていく。
『自分がみんなを助けた』サピピの告白
私も息を止めたのは、ニトロ戦の話題になった瞬間に病室の空気がまた緊張するところだ。
誰もがニトロの目を思い出し、あの狂気と力の差を言葉にできない。サピピが眠っている間に何があったのか、みんなの記憶は曖昧なままだ。
そこでサピピが「自分がみんなを助けた」と改めて言い切り、沈黙を割る。
サエは反射的に「どうやって」と聞き返し、チュータは息をのむ。サピピは、ナガレが倒れた瞬間に自分の力を使い、逃げるための時間を作ったと説明する。
それは“勝てない相手に勝つ”ではなく、“死なないために生き延びる”選択だった。
この告白で、サピピは一気に「守られる側の高校生」から「守る側の仲間」へ位置が変わる。
そしてチュータは、その話し方と顔立ちに、昔見た映像の面影を見つける。
「幸子ちゃん」という名前が口からこぼれた瞬間、サピピははっきり動揺する。サピピの過去が、能力と一緒に掘り起こされる流れになる。
チュータの記憶が繋がる、テレビの『幸子ちゃん』
私がチュータの表情で印象に残ったのは、能力の種類より“既視感”に引っかかっていたことだ。どこかで同じような話を聞いたことがあると、頭の中を探り始める。
そしてふいに出てきたのが、昔テレビで見た「幸子ちゃん」の映像だ。「インチキ少女」と呼ばれたあの子の顔が、目の前のサピピと重なる瞬間が来る。
チュータは悪意なく名前を口にするが、サピピは一気に顔色を変える。それまでの元気なテンションが落ち、話の温度が変わる。
サエはチュータの無神経さに苛立ちかけるが、サピピが止める。
サピピは「それはもういい」と言いながらも、過去を否定できない目をしている。
この“言いたくないのに言わなきゃいけない”感じが、能力の告白と同じ構造になっている。笑いの場が一瞬で冷えるのも、過去が本人にとって傷だったからだ。
病室はここから、能力の具体的な話へ踏み込んでいく。
サピピの能力は3秒だけ時間を止められる
私がここで一番鳥肌が立ったのは、サピピがようやく自分の能力そのものを語り始めるところだ。
時間を止められるのは3秒だけで、長くは保てない。それでも相手の動きを一瞬止められるなら、あのニトロ相手には十分に“致命的な隙”になる。
この3秒が、あの場で7人全員の命を繋いだと考えると、急に重みが変わる。
チュータやミズノは半信半疑のまま「見せて」と促し、サピピは渋々うなずく。時間が止まった瞬間、サエの表情も吉田の筋肉も完全に静止し、空気だけが凍る。
サピピはその間にベッド脇から数歩移動し、全員の視線が追えない速度で位置を変える。
だが次の瞬間、サピピは動けなくなり、顔だけが妙な形で固まってしまう。
止められる時間と同じだけ、自分が止まるという欠点がここで明確になる。
サエは笑いそうになるのを堪えながら、「それ、単独行動だと詰まない?」と突っ込む。
サピピはその突っ込みに反論できず、代償の重さだけが残る。
時間停止の代償が、チーム戦の難しさをさらけ出す
私がサピピの時間停止を聞いてまず思ったのは、単体で見ると「3秒しか止まらない」ので地味だということだ。
だがニトロのように一撃が致命傷になる相手には、その3秒が生死を分ける。問題は、その直後にサピピ自身が3秒間動けなくなることだ。
助けた本人が次に狙われるという欠点がある以上、これは“単独ヒーローの力”になりにくい。
サエはすぐにそこを突き、「守る役が必要になる」と言う。
ミズノも「連携の設計がないと、使うたびに詰む」と冷静に言う。
チュータは「じゃあ俺が守る」と軽く言うが、現実はもっと厳しい。
能力の欠点が見えた瞬間、7人は初めて「作戦」や「訓練」を言葉にし始める。
これまでの7人は、役所の会議みたいに口だけが先に走っていた。
だが命を落としかけたことで、口だけでは追いつかないと学ぶ。
この学びが、後半の修行パートへ繋がる。
『インチキ少女幸子』と呼ばれた過去、信じてもらえない力
私がチュータの言葉でハッとしたのは、昔のニュース番組に出ていた「奇跡の少女」の映像を思い出すところだ。
幼い幸子は「瞬間移動ができる」と紹介され、スタジオの大人たちに囲まれていた。
本人は必死に真面目なのに、周囲は面白がるように拍手し、疑いの視線も混じる。
結果的に彼女は“信じてもらえない側”に追いやられ、「インチキ」というレッテルだけが残った。
サピピはその記憶を口にするのを嫌がり、目線を落とす。
「本当なのに笑われる」ことが、どれほど怖いかを知っているからだ。
だから彼女は、力を見せびらかすどころか、最初から持っていないふりを続けてきた。
この回でサピピが能力を晒したのは、逃げ道がないほど追い詰められたからだと、本人の言葉で語られる。
仲間に打ち明けた瞬間も、サピピは“信じてもらえるか”を最後まで怖がっている。
だから病室の笑いは、癒やしであると同時に、彼女の古傷を擦る音にもなる。
この感覚が、次のサエとの衝突へ繋がっていく。
能力を隠すという選択、サピピが背負ってきたもの
私がサピピの過去を聞いて思ったのは、能力を隠してきたのは単に恥ずかしかったからではないということだ。
信じてもらえず、面白がられ、最後は「嘘つき」にされる経験をしていたからだ。
だから彼女は“証明すること”そのものを怖がっている。
第7話で語られるサピピの過去は、能力の説明というより「人に信じてもらえない痛み」の告白に近い。
サエが理屈で能力を切り捨てたとき、サピピが黙ったのもその延長線上にある。
笑われるくらいなら、最初から見せない方が楽だ。
でも今回は、仲間が死にかけて、その逃げ道が塞がった。
サピピは「見せたくない」のに「見せるしかない」という状況で、初めて本当の力を出す。
それがヒーローらしいかどうかより、まず生き残るための選択だった。
この選択が、彼女を“新リーダー候補”へ押し上げてしまう。
能力と人間関係が、ここで一気に絡まり始める。
サエの反応と落書き、笑いの裏でぶつかる本音
私がサエの言葉で胸がきゅっとなったのは、能力の説明を聞きながら理屈で整理しようとするところだ。
3秒止められても、その後3秒動けないなら、単純に考えるとリスクが大きい。
サエはそのまま「マイナスの方がでかい」と言い、もし自分なら使わないと断言する。
サピピは言い返せず黙り込み、病室が一気に気まずくなる。
気まずさを断ち切るように、サピピはサエの前に立つ。そして能力を発動し、止まった時間の中でサエの顔にペンを走らせる。太眉やヒゲなどの落書きは、わざと分かりやすい悪ふざけだ。
時間が動き出した瞬間、鏡を見たサエが絶句し、病室は笑いと怒りでひっくり返る。
しかもサピピは変顔のまま3秒固まり、その場から逃げ切れない。
チュータが慌てて止めに入り、ミズノが「子どもか」と言いながらもどこか安心した顔をする。笑いが起きた分だけ、サピピが“この場にいていい”と思える空気も少しだけ増えた。
落書きのあとに残るもの、サエとサピピの距離
私の中で忘れられないのは、サエの顔が落書きだらけになった瞬間に病室が完全にカオスになるところだ。
怒るサエと逃げられないサピピの構図が、妙に分かりやすい。
チュータは笑いながら止めに入り、ミズノは呆れながらも空気が緩んだことに少し安心する。
戦闘の直後に起きたこの騒動は、7人がまだ「生きている」ことを確かめる儀式みたいにも見える。
サエは怒りながらも、落書きを落とす手つきがどこか雑で、感情が追いついていない。サピピは変顔の代償をさらしながら、意地だけで踏ん張る。二人の衝突は、能力の価値観の違いでもあり、信じ方の違いでもある。
この回のサエは「正しさ」で守ろうとし、サピピは「悪ふざけ」で守ろうとしている。
どちらも本気なのに、表現が噛み合わないからぶつかる。
ぶつかって、それでも同じ病室に残るから、少しだけ距離が縮まる。
ナガレが戻ってきたとき、この二人の関係がどう見えるかも気になってくる。
数日後、予備自が再集合、サピピが持ち上げられる
私が数日後の再集合でまず感じたのは、予備自衛英雄補の7人の空気が少しだけ変わっていることだ。
病院での告白以来、サピピは“隠し玉を持っていた子”として注目される。
チュータは必要以上に持ち上げ、吉田も妙に協力的になり、場の空気が軽くなる。
「新リーダーはサピピなのか」という雰囲気が、ナガレ不在の隙間を埋めるように生まれていく。
その一方で、サエはナガレの様子が前と違うことが気になっている。
言葉の端が刺さりやすくなっていたり、目線が妙に遠かったり、違和感が積もっていく。みんながサピピに笑っているときほど、サエの視線だけがナガレの方向へ流れる。
第7話のタイトルにある「覚醒」は、能力の強化というより、ナガレの心が別の段階へ入ることを示すように見えてくる。
戦った相手がニトロだった以上、次に同じ事が起きれば今度こそ死ぬかもしれない。
その危機感が、会議室の空気を“いつもの口喧嘩”から変えていく。
そしてその変化の中心に、黒川大臣が割り込んでくる。
ナガレの異変が示すもの、明るさが消えた理由
私が再集合で一番ゾワっとしたのは、やはりナガレの変化だ。
以前のナガレは、空回りしてでも場を回し、仲間の不安を笑いで包んでいた。
ところがニトロ事件以降、ナガレは表情が硬く、言葉も短い。
サエが「様子がおかしい」と感じるのは、単なる怪我のせいではなく、空気が“別人”になっているからだ。
ナガレはニトロに攻撃したことで黒川に叱責される立場でもある。
守るために動いたのに、責められるという理不尽が重なる。
チュータは明るく接しようとするが、ナガレの目は笑っていない。
タイトルの「覚醒」が、能力の派手さより「覚悟の切り替え」を指しているように見えてくるのはこの瞬間だ。
ナガレが本気になることで、チームの温度も本気へ引き上げられる。
その本気に対して、黒川がどう出るのかが次の衝突になる。
再集合の場は、次の展開の助走として、静かに緊張を溜め込む。
取材の影とニトロの幼少期、外側が近づく
私が「外が近づいてきた」と感じたのは、この頃、予備自の周囲にも“外の目”が忍び寄るところだ。
防衛省のA棟受付にいる美咲のもとへ、記者が現れる。
記者は丁寧な口調で探りを入れ、最後に封筒を差し出す。
謝礼で情報を買うという動きは、予備自の存在が秘密のままではいられない段階に来たことを示す。
美咲は戸惑い、受け取るべきか迷いながらも、危うい線に足を置いてしまう。
同じように、ニトロの過去を掘り起こすシーンも挟まれる。幼いニトロが過ごした園では、園長が彼の当時の様子を語る。その語りは、ニトロが“最初から怪物だった”と決めつけることを少しだけ揺らす。
もちろん今のニトロは危険で、誰かを傷つけた事実も消えない。
それでも過去の断片が入ることで、黒川との因縁がより根深いものに見えてくる。
密室の中の7人だけで完結していた物語が、社会へ滲み出していく。
受付の美咲が握る小さな鍵、封筒の重さ
私には、記者が美咲に渡した封筒が、単なる小道具じゃなく“穴”そのものに見える。
予備自は国の制度として動き始めたばかりで、情報管理もまだ脆い。そこにメディアが嗅ぎつければ、世間の目は一気に集まる。美咲の迷いは、組織の中の一番弱い場所にプレッシャーがかかる瞬間として描かれる。
美咲は英雄でも能力者でもないからこそ、現実的な顔で悩む。受け取れば巻き込まれ、拒めば逆に疑われるかもしれない。記者はそこに付け込み、やけに穏やかな態度で距離を詰めてくる。
この短い場面だけで、「外側の世界」が予備自を飲み込み始めていると分かる。
病室での落書きや言い合いが“内輪”なら、封筒は“外圧”だ。
内輪と外圧がぶつかったとき、7人は本当にヒーローとして試される。
その前触れとして、美咲のシーンが置かれている。
黒川の本音、ナガレの怒り、そして修行へ
私が一番息苦しくなったのは、7人の前に黒川大臣が現れ、空気が一気に硬くなる場面だ。黒川はニトロに攻撃したナガレを非難し、「勝手に動くな」と叱責する。
ナガレは反論しようとするが、黒川は「組織の判断が最優先だ」と切り捨てる。
追い詰められたナガレが「なんで俺たちを選んだんですか」と問い、核心が開く。
黒川は、弱い7人を先に並べて制度を作り、世間に“予備自”を成立させる計画を語る。
制度ができたら、もっと強い能力者に差し替えるつもりだと、平然と言い切る。つまり今の7人は、最初の看板として使われ、用済みになれば消える前提だ。
その残酷さにナガレが怒りを爆発させ、7人は初めて黒川に対して同じ方向を向く。
ここから彼らの答えはシンプルで、「強くなる」しかなくなる。
笑われる能力でも、欠点だらけでも、捨てられないだけの実力を身につけるための修行が始まる。
第7話は、サピピの秘密が明かされる回であり、同時に“修行編”へ入る号砲でもあった。
修行の準備、欠点だらけの能力で“本物”を目指す
私が胸の奥に火がついたのは、黒川の宣告を聞いた7人が、怒りと焦りのまま「修行」という言葉に辿り着くところだ。
ここから先は、才能の差ではなく、欠点と向き合えるかが問われる。サピピの時間停止は代償が重く、ユタニとフジワラはそもそも分離の課題を抱えている。
ナガレの空中浮遊も“浮くだけ”では戦えず、サエの痛病置換も扱い方を間違えれば味方を傷つける。
チュータの観念動力は便利だが、どこまで届くかが分からない。
ミズノの自在操糸も、切り札になるには精度が必要だ。
だから修行は筋トレの話ではなく、能力のルールを自分の手で掴む作業になる。
第7話の終わりは、7人が「弱いまま使い捨てにされる未来」を拒否したところで、ようやくスタートラインに立つ。
サピピが中心になり、ナガレが火をつけ、サエがそれを支える形が見え始める。
まだ揃っていないピースが多いからこそ、次回への期待も不安も大きい。
修行編に入った今、この物語は“笑えるドラマ”から“笑えない現実”へ踏み込もうとしている。
こちら予備自衛英雄補?!(こち予備)7話の伏線

ここからは第7話で散りばめられた伏線を、回収されたものと未回収のものに分けて整理する。
コメディっぽいノリの裏で、情報の出し方がかなり計算されていて、見逃すと後で効いてきそうだ。
特にサピピの過去と黒川の目的は、第7話で一気に“答え”が出た分、次の問いも増えている。
伏線は「物」「セリフ」「タイトル」「沈黙」に分けて見ていく。
なお、ここではネタバレ前提で書く。
見終わった直後の違和感を、そのままメモする感覚で読んでほしい。
第7話で回収された伏線
第7話で一番大きく回収されたのは、サピピが能力を隠していた理由と、その能力のルールだ。
3秒の時間停止という“短さ”と、直後に本人が3秒固まるという“代償”がセットで提示された。この説明によって、彼女がなぜ目立つのを避け、能力を口にしなかったのかが腑に落ちる。
「インチキ少女幸子」という過去が出ることで、サピピの沈黙は性格ではなく傷だったと分かる。
次に回収されたのは、会議室に残されていたマッチョ老人の正体だ。
ユタニとフジワラが融合した姿で、本人は「吉田」と名乗る。
融合転生という能力が、笑いだけでなく“戻れないかもしれない恐怖”も連れてくると示された。
そして黒川の口から、弱い7人を制度の“踏み台”にする計画が明言され、物語の敵が明確になった。
この回収があることで、ニトロ事件が単発の襲撃ではなく、制度と因縁に繋がる事件だと分かる。
結果的に第7話は、秘密が明かされる回であり、次回以降の方向性が決まる回でもある。
回収された伏線は、同時に次の伏線の扉になっている。
物(小道具)
– サエの顔に描かれたペンの落書き(太眉やヒゲなど) – 落書きに使われたペン/病室の鏡 – 受付に渡された封筒(謝礼) – 病室に現れた「吉田」という存在(融合体そのもの) – 包帯や点滴など、戦闘の“代償”を可視化する医療小物
セリフ
– 「自分がみんなを助けた」 – 「なんで俺たちを選んだんですか」 – 「マイナスの方がでかい」 – 「見せて」/「それ、単独行動だと詰まない?」 – 「幸子ちゃん」/「インチキ」
タイトル
– 「ナガレ覚醒!本物のヒーローになる!?」が“心の切り替え”として効く – 「本物」という言葉が、制度ではなく本人たちに向けられている
沈黙
– ナガレの話題に触れたときのサエの間 – 「幸子ちゃん」と呼ばれた瞬間のサピピの沈黙 – 吉田が“中身”の話を避けるときの曖昧な笑い
まだ回収されていない伏線
一方で、第7話が答えを出した分、未回収の伏線もはっきり増えた。
まず一番分かりやすいのは、吉田が元に戻れるのかという問題だ。
融合転生が事故なのか意図なのか、解除条件は何なのかがまだ見えない。
ユタニとフジワラが“戻れないまま”なら、チームは最初から戦力が欠けた状態になる。
次に気になるのは、ニトロの現在地と、黒川との因縁の中身だ。
園長の語りで幼少期が示されたものの、黒川がなぜニトロを突き放したのかは語られていない。
そして記者が受付に渡した封筒が、今後どういう形で爆発するかも未知数だ。
情報漏えいが起きれば、7人は能力だけでなく“世間”とも戦うことになる。
さらにサピピの過去も、断片は出たが全部は語られていない。
能力を晒した後、彼女がどう立ち位置を変えるのか、サエとの関係もまだ揺れている。
未回収の伏線は、次回の修行編で“成長”と一緒に動きそうだ。
物(小道具)
– 吉田のままの体(融合状態) – 封筒の中身と受け渡しの行方 – 園で語られたニトロの記憶の断片 – サピピの過去映像(スタジオ/テロップのイメージ)
セリフ
– 黒川の「差し替える」という言い方 – サエの「使わない」という断言 – ナガレが“怒り”へ切り替わる直前の言葉の少なさ
タイトル
– 「覚醒」が能力覚醒なのか“覚悟”なのか – 「修行」が本当に報われるのか、それとも別の犠牲を呼ぶのか
沈黙
– 黒川が本音を語るまでの間 – サピピが過去を語りたがらない沈黙 – ナガレの変化に気づいたサエが言葉を選ぶ間
伏線から見える次回の焦点
未回収の伏線を踏まえると、次回以降の焦点は大きく三つに絞られる。
一つ目は、修行で何が変わるのか、そして黒川の差し替え計画を止められるのかだ。
二つ目は、吉田問題の解決がチームの結束にどう影響するかで、分離できるかどうかが鍵になる。
三つ目は、外部の目が入ったときに「予備自」がただの笑い者で終わらず、社会の仕組みとして暴走しないかという点だ。
サピピが能力を公開した以上、彼女は守られる側から守る側へ戻れない。
その負担をどう分け合うかが、ナガレの覚醒とセットで描かれそうだ。
また、ニトロの幼少期が示されたのは、彼の行動原理が別にあるという前振りにも見える。
黒川とニトロの因縁が明かされた時、7人が“正義”をどう選ぶかが試される。
伏線が多い回ほど、次回は一気に動くことが多い。
修行編という言葉に安心せず、外側の封筒と園長の語りの続きを追っておきたい。
第7話はそのための“地図”を渡してくれた回だった。
注目のチェックリスト
– 吉田は元に戻れるのか/戻れない場合はどう戦うのか – 美咲が受け取った封筒はいつ表に出るのか – 黒川が言う「強い人材」とは誰なのか – ニトロの過去と黒川の因縁はどこに繋がるのか – サピピは“新リーダー”として立つのか、それとも別の形になるのか – ナガレの覚醒がチームの方向性をどう変えるのか
伏線の配置が語る、第7話のテーマ
第7話の伏線は、謎解きのためだけに置かれているわけじゃない。
「弱い能力」「代償」「信じてもらえない過去」など、テーマと直結する形で配置されている。
例えばサピピの時間停止は便利に見えて、発動後に本人が固まることで“ヒーローの弱さ”を強制的に見せる。
笑いに見える変顔が、実は次の危機でサピピを守らなければならない伏線になっているのが巧い。
同じく吉田の存在も、ギャグで処理しながら「能力が人生を変える」怖さを残す。
黒川の差し替え計画は、個人の努力ではなく制度の冷たさを前に出す伏線だ。
さらに封筒のシーンは、戦闘よりも世間の目が7人を追い詰める可能性を示す。
伏線が全部“人を傷つける方向”に向いているからこそ、修行編の成長が希望になる。
逆に言えば、どれか一つでも放置されると、希望は簡単に折れる。
次回以降は、回収の有無だけでなく、どう回収するかの“姿勢”にも注目したい。
第7話はその準備として、テーマに直結する伏線を一斉に並べた回だった。
テーマで読む伏線
– 「信じてもらえない力」:サピピの過去 – 「戻れないかもしれない」:吉田の融合 – 「使い捨て」:黒川の計画 – 「外圧」:封筒
※ストーリー参考:公式ストーリーページ/番組詳細/配信サイトのあらすじ
※キャラクター・能力参考:公式キャストページ
こちら予備自衛英雄補?!(こち予備)7話の感想&考察

ここからは第7話を見終わった私の感想と、少しだけ考察を書く。
あらすじでは追いきれない“胸のざわつき”が、この回は多かった。笑いが多いのに、笑い終わった瞬間に現実が刺さる感じが、妙に後を引く。
特にサピピとサエ、そしてナガレの温度差が、画面越しにも痛かった。
黒川の言葉は分かりやすく悪役なのに、嫌なほど現実的で怖い。
ひとつずつ、私の中で引っかかったところをほどいていく。
サピピの過去が刺さる:信じてもらえない痛み
第7話で一番心を掴まれたのは、サピピの過去の話だった。
能力そのものより、「本当なのに信じてもらえない」経験の方がずっと痛い。
子どもの頃のサピピは、奇跡扱いされながら同時に疑われていて、その視線が今の彼女を作っている。
私はサピピが目線を落とす瞬間に、あの子が何度も“証明”を求められてきたのを想像して苦しくなった。
だから彼女が能力を隠してきたのは、卑怯というより防衛だと思う。
見せれば笑われる、笑われたら自分が壊れる、というループを知っているから。
今回、仲間を守るためにそれを破ったのは、ヒーローっぽさより“必死さ”が勝った瞬間だった。
「助けた」と言いながらも誇らしげじゃなく、怖さを抱えたままのサピピがリアルで、私は目が離せなかった。
このドラマは、強い能力よりも、弱い人の踏ん張り方を丁寧に描く。
サピピはその象徴で、弱いままでも誰かを救えると証明した。
ただ、救えた後に残る責任も、これから彼女に乗ってくるのが怖い。
時間停止の代償がエグい:変顔が笑えなくなる
時間停止の代償が「変顔で3秒固まる」という設定は、最初は笑ってしまった。
でもすぐに、笑いが引っ込む。
戦場で3秒固まるって、ほぼ“的”になる時間だから。
ギャグみたいな代償が、命取りになりうる現実が、このドラマの残酷さだと感じた。
だから私は、サエの「使わない」という判断も、冷たいだけじゃなく理解できてしまう。
ただ、その言い方が刺さるのも分かる。
サピピは過去に“インチキ”と言われてきたから、能力そのものを否定されると心が戻ってしまう。
この回は、能力の強弱より「欠点を抱えたままどう戦うか」という現実を突きつけてきた。
修行編に入るなら、サピピの代償をチームでどうカバーするかが鍵になる。
誰かが守るのか、発動タイミングを絞るのか、それとも別の使い道を見つけるのか。
“3秒”の短さが、逆に作戦の面白さになってほしい。
サエの不器用さ:正しさで守ろうとする人
サエって、口が悪いわけじゃないのに、言葉がいつも切れ味強い。
多分それは、自分の能力が「痛みを移す」という重さを持っているからだと思う。
優しい言葉で誤魔化すより、正しく線を引いて生きてきた人に見える。
だからこそ、ナガレの話題になると急に口数が減るサエが、私は一番心配になった。
守られてしまった側の罪悪感って、外からは見えにくい。
サエは多分、守られて当たり前だと思っていない。
だから余計に、サピピの能力にも「代償」を先に見てしまう。
サエの正しさは盾になるけど、同時に仲間の弱さを切り捨ててしまう刃にもなる。
落書きされた時のサエの絶句は、怒りより先に“感情が追いついてない”顔だった。
ここからサエがどう仲間に頼るのか、頼られるのかが楽しみ。
私はサエが一度ちゃんと泣ける回が来たら、さらに物語が動く気がしている。
ナガレの覚醒:明るさを捨てる決意
タイトルにあるナガレの「覚醒」は、派手な能力覚醒じゃなくて、心の切り替えに見えた。
明るいリーダー役だったナガレが、急に笑わなくなるのは、それだけ傷が深いということだ。
守ろうとして動いたのに、黒川に責められる理不尽も重なる。
私はナガレの目が笑っていない瞬間に、「この子、もう前みたいに戻れないんだ」と覚悟した。
でも戻れないからこそ、次に進める。
ナガレは「なんで俺たちを選んだ」と黒川にぶつけて、場の空気を変えた。
あの一言が出せたのは、怒りがあるからだけじゃなく、仲間を守りたいからだと思う。
ナガレが“本物のヒーロー”を目指すのは、称賛されたいからじゃなく、捨てられないための必死さに見える。
だから修行編では、ナガレが“どう強くなるか”より“どう折れないか”を見たい。
サエとの距離も、ここから変わりそう。
二人がちゃんと同じ方向を見る瞬間が来たら、胸が熱くなると思う。
黒川の冷たさ:制度の悪意が一番怖い
黒川が語った「弱い7人で制度を作って、あとで差し替える」という計画は、背筋が冷えた。
能力者を“人材”として扱うのは分かるけど、その言い方があまりにも事務的だった。
個人の悪意というより、制度の論理で人を捨てる怖さがある。
私は黒川が悪役に見える一方で、現実にもこういう人はいると思ってしまって、余計に怖くなった。
しかも黒川は、正しさを装うのが上手い。
「国のため」「制度のため」と言われたら、反論しづらい。
だからこそ、ナガレが感情でぶつかったのが価値になる。
このドラマの敵はニトロの爆発じゃなく、黒川の“使い捨てが当然”という思想かもしれない。
修行編で7人が強くなっても、黒川が差し替えると言った以上、別の圧力が必ず来る。
その時、7人が「ヒーロー」を名乗る意味をどう定義するのかが気になる。
私は、勝つより先に「捨てられない」場所を自分たちで作ってほしいと思った。
外部の目(封筒)が不穏:世間が敵になる予感
受付の美咲に記者が封筒を渡すシーンは短いのに、すごく嫌な余韻が残った。
あれは“スキャンダルの種”だし、“情報漏えいの入り口”でもある。
内輪で必死に修行しても、外からの視線で一瞬で壊される世界が見える。
私は封筒が映った瞬間に、戦闘よりも世間の方が残酷になりそうだと思ってしまった。
このドラマは「弱い能力」を笑うけど、世間は「弱い人」をもっと簡単に笑う。
その差が怖い。
もし情報が漏れたら、7人は“ヒーロー失格”という言葉で切り捨てられるかもしれない。
だから修行は強さのためだけじゃなく、世間の言葉に潰されないための心の訓練にもなる。
美咲がどちらに転ぶのかで、物語の温度が変わりそう。
誰かが悪いというより、弱いところから崩れるのが現実だから。
私はここから、外部の目とどう戦うのかも注目して見たい。
次回への期待:修行編で7人はどう変わる?
第7話は、秘密が明かされる回であり、スタートラインに立つ回でもあった。
修行編に入ると、ギャグが増えるのか、逆に重くなるのか、正直どっちもありそう。
私は、ギャグで笑わせた直後に突き落とすこのドラマのやり方を、もう信じてしまっている。
だからこそ、修行の成果が出た瞬間に、また別の理不尽が来るんじゃないかと身構えている。
吉田が元に戻るのかどうかも、チームの空気を左右するはず。
ナガレの覚醒が本当に能力に繋がるのか、それとも覚悟だけで突っ走るのかも見たい。
サピピがリーダーとして前に出るなら、サエとの関係がどう変わるのかが一番気になる。
7人の弱さがそのまま武器になる瞬間が来たら、私はきっと泣く。
黒川の差し替え計画をひっくり返すには、強さだけじゃなく結束が必要だ。
その結束は、病室の落書きみたいなバカ騒ぎの中でしか育たない気もする。
次回は笑いながら、また胃が痛くなりそうで、でも楽しみ。
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