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ドラマ「アリバイ崩し承ります」4話のネタバレ&感想考察。山荘の雪と足跡が崩した“完璧なアリバイ”

ドラマ「アリバイ崩し承ります」4話のネタバレ&感想考察。山荘の雪と足跡が崩した“完璧なアリバイ”

第4話「山荘のアリバイ」は、“見たものを信じた瞬間に負ける”タイプのミステリーでした

雪に残る足跡、時計台へ向かう人影、そして動かしようのない時間の区切り。一見すると、すべてが論理的に犯人を指しているように見える。だからこそ、その前提がひっくり返ったときの衝撃が大きい回です。

今回、美谷時乃は初めて事件現場に同行し、捜査の中心で“アリバイ崩し”を実演します。
守りたいのは、夢を持つ中学生の将来。

彼を犯人にしないために必要だったのは、派手なトリックではなく、雪の上に残された「止まった痕跡」という、ほんの小さな違和感でした。

第4話は、時間と視線と先入観がどうやって“偽のアリバイ”を完成させてしまうのかを、静かに、そして鮮やかに描いた一編です。

目次

ドラマ「アリバイ崩し承ります」4話のあらすじ&ネタバレ

ドラマ「アリバイ崩し承ります」4話のあらすじ&ネタバレ

第4話「山荘のアリバイ」は、シリーズの中でも“舞台装置”が強い回だ。

雪、時計台、ペンションという閉ざされた空間。そこで起きる事件は、派手なトリックというより「見たものを、どう解釈するか」で大きく転ぶタイプのミステリーになっている。しかも今回は、時乃が初めて“出張”で事件現場に乗り込む。彼女の推理の精度が、より際立つ回でもある。

旅先からのSOS、そして“出張アリバイ崩し”へ

物語は、いきなり不穏な画から始まる。暗い場所、仰向けに倒れる男、血のついた鉄アレイ。そこに現れるのが察時美幸。彼は遺体に近づき、脈を取り、そして一言――「死んでる」。第一発見者がまた察時、という時点で、もはや彼の体質が事件を呼び込んでいる気さえする。

場面は美谷時計店へ。ジュニアこと渡海雄馬が、休日のドライブデートに時乃を誘いに来るが、当然のようにあしらわれる。彼の“ボンボン刑事”ぶりは相変わらずで、格好つけようとするほど空回りするのが面白い。

そこへ黒電話が鳴る。電話の主は察時だ。旅先で殺人事件が起きた、すぐ来てくれ、アリバイ崩しを頼みたい――切迫した声で、時乃に“出張アリバイ崩し”を依頼する。場所は山梨のペンション。

時乃は即決で行くが、移動手段がない。そこで白羽の矢が立つのがジュニア。彼はデートのつもりで来たのに、気づけば“アッシー”扱いで山梨へ。ここからもう、時乃の手のひらの上だ。

ペンション「時計荘」と7人の関係者、そして守りたい“夢”

到着したのはペンション「時計荘」。そこには地元・山梨県警の稲葉刑事がいて、よそ者の介入を露骨に嫌がる。察時は関係者の外出禁止を告げられており、彼自身も被疑者の一人。つまり、この場にいる人間の中に犯人がいる前提が固い。

そして察時が時乃を呼んだ理由は、純粋に事件を早く解決したいから……だけではない。最大のポイントは「中学生・原口龍平」だ。殺害推定時刻にアリバイがないのが龍平だけで、このままだと犯人扱いされる。龍平の将来の夢は警察官。察時はその夢を壊したくない。だから、真犯人のアリバイを崩してでも救いたい――この“守りたい対象”が、4話の芯になる。

ジュニアも最初は「なんで俺が」感が強いが、龍平が自分に憧れる目を見た瞬間、急に熱くなる。プライドと承認欲求の人間が、少年のまっすぐな尊敬に弱いのは、妙にリアルだ。

前日16時:紅茶とケーキ、ささやかな自己紹介が“情報”になる

ここから察時の回想を軸に、前日の出来事が整理されていく。

前日16時ごろ、宿泊者は到着直後に紅茶とケーキを囲み、全員が顔合わせする。上寺千恵は社交的で、いかにも“場を回す”タイプ。野本和彦も会社員で柔らかい雰囲気。察時は公務員と名乗り、警察とは言わない(こういうところが管理官っぽい)。

龍平は中学1年で、一人で宿泊。両親は海外で仕事、寮生活中だという。なぜ一人でここへ来たのか――龍平は「祖母がこのペンションが大好きで、いつか連れてきたいと言っていたが去年亡くなった」と語る。オーナー夫妻は祖母・原口タカコの名を聞いてすぐ思い出すほど、常連だったらしい。この“祖母の存在”が、後に事件の動機として利用されていく。

そして最後に自己紹介するのが黒岩賢一。彼だけがどこか距離を置き、愛想がない。後から振り返ると、この段階で「この男は何かを隠している」と感じさせる温度感が、きちんと仕込まれている。

前日19時:夕食の席で鳴る金属音、黒岩の“癖”が針になる

夜19時、夕食。ここで黒岩の“癖”が描かれる。彼はナイフとフォークを擦り合わせ、金属音を立てる。食事の場であの音は、普通に不快だ。だがミステリーとしては最高においしい。「癖=本人の情報」だからだ。

さらに、野本が龍平に夢を聞き、龍平が「警察官になりたい」と答えると、黒岩がちらっと振り返る。あの視線は一瞬だが、意味がある。善意の“関心”にも見えるし、怯えや警戒にも見える。視聴者の目線を揺らすには十分な違和感だ。

夕食後、察時は龍平に声をかけ「自分は警察官だ」と伝え、部屋で話そうと誘う。家庭が空転している察時にとって、まっすぐ話を聞いてくれる中学生は、ほぼ“救い”だ。

彼は警察官になる方法、警察学校の訓練、勤務の話をし、龍平は目を輝かせて聞く。ここは事件から一旦離れた、人間ドラマの時間になっている。

22時30分〜23時10分:時計台の目撃、雪の足跡、そして“思い込み”の完成

22時30分ごろ。察時と龍平は部屋で話し続け、雨(雪)が止んだか確認するため窓へ。カーテンを開け、部屋の明かりを消し、外の時計台を眺める。時計台の針が23時を指す。

そのとき、龍平が言う。「あれ、黒岩さんじゃないですか?」

黒岩がペンションから出て、時計台へ向かう。途中で一度立ち止まり、ペンションを振り返ってから、再び歩き出す。これが決定的な“目撃情報”になる。

龍平は「何をしに行くのか」と疑問を持つが、察時は「盗みを連想する」と警察目線の推測を口にする。とはいえ、その場では深追いしない。龍平は部屋を出て戻り、察時はしばらく時計台を眺め、23時10分ごろにカーテンを閉める。その間、黒岩は戻ってこず、他に庭を歩く者もいない――察時の認識はこう固まる。

ここに雪という“記録媒体”が加わる。翌朝、外は一面の雪。裏口から時計台へ向かう一筋の足跡、そして少し大きい足跡が裏口と時計台を往復している。裏口に置きっぱなしだった長靴(26センチ)が使われた形跡がある。察時は「小さい足跡=黒岩の靴、長靴の足跡=犯人」と判断し、しかも長靴が黒岩の足跡を踏んでいる箇所があるため「黒岩が先、犯人が後」と推測する。

この一連の“推測”は筋が通っている。だからこそ危険だ。筋が通ってしまうと、人はそれを事実として扱い始める。

23時14分:廊下で野本と遭遇、バーで0時まで歓談…“完璧なアリバイ”の正体

察時は寝付けず、23時過ぎにダイニングのバーへ行こうと部屋を出る。すると廊下で野本と会う。野本の部屋は察時の向かい。野本も「珍しいお酒が揃っているから飲みに行こうと思って」と合流し、2人でバーへ向かう。

バーには上寺、オーナー夫妻がいて、5人は0時まで一緒に盛り上がる。ここで、表向きのアリバイは完成する。
「23時10分以降に犯人が時計台に向かった」と仮定した場合、0時までバーにいた人間は動けない

つまり犯行時刻は23時10分〜0時、犯人はその時間にアリバイのない龍平――という構図が出来上がる。

稲葉刑事が龍平を疑うのは、ある意味で当然だ。捜査側の論理としては、きれいに一本道になっているから。

県警の追い込み:龍平の祖母が特殊詐欺被害者、そして“復讐”の筋書き

翌朝、黒岩は朝食に現れず、部屋にもいない。察時はオーナーと時計台へ行き、遺体を発見する。

凶器はペンションにあった鉄アレイ。誰でも持ち出せる場所に置かれていたという。捜査は宿泊者とオーナー夫妻の範囲で進む。

そして稲葉刑事は、龍平を署へ連行しようとする。そこで提示される“動機”が強烈だ。黒岩は特殊詐欺グループのリーダーで、被害者の一人に龍平の祖母・原口タカコがいる。タカコは架空請求詐欺で3000万円を失い、自殺していた――だから龍平には復讐動機がある、という理屈だ。

この構図がえげつないのは、捜査側にとっては「動機がある」に見える一方で、龍平側には“夢の根っこ”を根こそぎ揺さぶる話だからだ。祖母の死が、彼を警察官志望にした。その警察が、祖母の死を根拠に彼を疑う。皮肉が過ぎる。

ジュニアの迷推理から時乃の核心へ:足跡の“止まり”が真相をひっくり返す

ここでジュニアは、必死に稲葉刑事を止めようとするが、推理は迷走する。

「黒岩は時計台で殺されていない、死体が移動された」「いや、察時の目撃は幽霊を黒岩と勘違いした」など、苦し紛れが過ぎる。だが、この“焦り”がいい。彼は世間体ではなく、目の前の少年を守ろうとしている

真相へ進めるのは時乃だ。彼女が見抜くのは、足跡の“止まり”という、極小の違和感。

察時は「黒岩が時計台へ向かう途中で立ち止まり、ペンションを振り返った」と証言している。ならば、黒岩の往路の足跡には、止まった痕跡が残っているはずだ。ところが、現場で“黒岩のもの”とされていた小さい足跡には、止まった痕跡がない。逆に、長靴の足跡には止まった箇所がある。

結論はひとつ。
黒岩が履いていたのは、サイズ25の靴ではなく長靴だった。つまり、サイズ25の足跡は犯人のもの。しかも長靴の足跡がサイズ25の足跡を踏んでいる箇所がある以上、時計台へ向かった順番は「犯人→黒岩」になる。

これで、時刻の意味が変わる。察時が窓の外を見始めたのは23時ごろ。犯人はその前に時計台へ行き、黒岩が来た時点ですでに中にいた。つまり犯行は「23時10分以降に犯人が時計台へ行った」のではなく、「23時ごろに黒岩が時計台へ行った時点ですでに犯人がいた」ことになる。これがアリバイの土台を崩す。

そして龍平の無実は証明される。なぜなら、黒岩が時計台へ向かう姿を察時と一緒に目撃した龍平は、その時点で犯人ではありえないからだ。

真犯人は野本和彦:偶然成立した“アリバイ”と靴交換トリック

犯人の条件が見えてくる。

  • 黒岩より前に時計台へ向かっている
  • 23時10分以降に時計台から戻っている(察時が見張るのをやめた後に戻れば目撃されない)
  • 黒岩と靴を交換できる=靴サイズが同じ25センチ
  • そして23時〜23時10分の間に“アリバイがない”

この条件に合致するのが野本和彦だ。実際、捜査で足のサイズを測った結果、野本と黒岩は25センチで一致している。さらに黒岩は偽名を使い、住所もデタラメ、整形で顔を変えていたことが判明する。

野本は夕食後から廊下で察時と出くわすまで自室にいたと言っていたが、その時間帯のアリバイはない。察時が廊下で出会ったとき、野本は自室から出たのではなく、時計台から戻ってきたばかりだった――ここで、察時が信じていた“目撃”すら意味が変わる。

そして靴交換の理屈が、妙に現実的で嫌らしい。

野本は自分の足跡(25センチ)を残したまま帰れば、すぐに絞られる。だから黒岩の長靴と自分の靴を交換し、帰りは長靴で戻る。行きの足跡は「黒岩の足跡」と誤認され、帰りは「犯人の長靴」と見られる

つまり“自分の足跡”が雪上から消える。しかも、犯人側が計画した完璧なアリバイではなく、捜査の思い込みが勝手にアリバイを成立させてしまったタイプ。だからこそ怖い。

黒岩の正体:白田公司、特殊詐欺、幼なじみの因縁

ここで最後のピースが入る。黒岩は偽名で、本名は白田公司という特殊詐欺犯。整形して顔を変え逃亡していた。しかし夕食時、ナイフとフォークを擦り合わせる“癖”を見て、同じペンションに泊まっていた幼なじみの野本が「黒岩=白田」に気づく。

黒岩(白田)は口封じのため野本を時計台に呼び出し、鉄アレイを持って長靴を拝借し、足跡を残さないようにして時計台へ向かった。だが時計台には先に野本が来ており、そこで抵抗され、もみ合いになり、逆に黒岩が殺されてしまう。計画していた“加害者”が、雪の上で“被害者”に転落する。これが4話のねじれた気持ちよさだ。

ラスト:龍平は救われ、察時とジュニアは“共闘”へ

真犯人が野本だと分かり、龍平は連行を免れる。ここで残るのは、事件の後味だ。

察時は「窓の外をもう少し見ていれば犯人を目撃できた」と悔やむ。ジュニアは「後悔しても意味ない」と言い、徹夜で詰める覚悟を見せる。2人の距離が確実に縮まっている。犬猿の仲だったはずなのに、守りたいものが一致すると、ここまで噛み合うのか――その変化が、事件の解決と同じくらい印象に残る回だった。

ドラマ「アリバイ崩し承ります」4話の伏線

ドラマ「アリバイ崩し承ります」4話の伏線

第4話は“足跡トリック一本勝負”に見えて、実は細かな伏線が何層も重なっている。

時乃の推理が鮮やかに見えるのは、派手な発明ではなく、前半で提示されていた情報を「正しい順番」に並べ替えただけだからだ。ここでは、4話の中で効いていた伏線を整理しておく。

黒岩の“不愛想さ”と距離感

16時の顔合わせで黒岩だけが輪に入らず、自己紹介も立ち上がらない。この態度は単なる性格付けにも見えるが、「人に素性を見られたくない」「雑談で情報を漏らしたくない」という緊張感にも読める。後から“偽名・偽住所・整形”が出てくると、この違和感がストレートに伏線として回収される。

夕食の金属音:ナイフとフォークの“癖”

黒岩がナイフとフォークを擦り合わせる癖は、視聴者にとっては「うるさいな」で終わりそうな描写だが、実は決定的な個人情報。野本が黒岩=白田だと気づく根拠になる。癖は消しづらい。整形で顔を変えても、癖は残る。ここが本作らしい、すごくフェアな伏線だ。

黒岩が“警察官志望”に反応する視線

夕食で龍平が「警察官になりたい」と言った瞬間、黒岩が振り返る。この視線は「少年の夢に感心した」よりも、「警察」という単語に反射で反応したと取る方がしっくりくる。黒岩の正体が詐欺グループのリーダーだと判明すれば、この一瞬の反応が“地雷ワード”だったと分かる。

察時の目撃証言:「立ち止まって振り返った」

23時の窓辺のシーンで、黒岩は時計台へ向かう途中に立ち止まってペンションを振り返る。この“ワンアクション”がなければ、足跡の止まり痕で被害者と犯人を入れ替える推理は成立しない。つまり、目撃証言そのものが伏線であり、同時に“鍵”でもある。

長靴の存在と「誰でも履ける」という安心感

裏口に置かれた26センチの長靴。誰でも履けるサイズだから、最初は“手がかりにならない”ように見える。だが実際は、長靴の足跡こそが順番を逆転させるスイッチになっていた。捜査側の「誰でも履ける=意味が薄い」という判断が、思い込みを加速させた伏線でもある。

龍平の祖母・タカコの過去

祖母が常連だった、去年亡くなった――という情報は序盤の“情緒”として置かれる。でも後半で、それが「3000万円を失って自殺」という衝撃の事実として、捜査側の動機付けに利用される。しかも龍平の警察官志望の理由とも結びつく。ここは単なる設定ではなく、事件の“誤認”を生むための爆弾だ。

野本の“自然すぎるポジション”

野本は、最初から最後まで「感じのいい常識人」に見える。だから疑いにくい。さらに察時と廊下で会い、バーで0時まで一緒という“鉄壁のアリバイ枠”に入ってしまう。

視聴者も捜査側も、無意識に「この枠に入った人は安全」と思う。そこをひっくり返すために、足跡の順番逆転が効く。野本の立ち位置そのものが、大きな伏線だった。

ドラマ「アリバイ崩し承ります」4話を見た後の感想&考察

ドラマ「アリバイ崩し承ります」4話を見た後の感想&考察

第4話を見終わってまず思ったのは、「この回、地味に怖い」ということだ。血や暴力の怖さじゃない。人間の認知の怖さ。正しい情報を持っていても、順番を間違えると結論が180度ズレる。

そしてそのズレが、善良な少年の人生を壊しかねないところまで行く。ミステリーとしての気持ちよさと、後味の苦さが共存している回だった。

“思い込みで完成するアリバイ”が一番やっかい

今回の肝は、犯人が計画的にアリバイを作っていない点だと思う。

野本がやったのは、衝動的な殺人(もしくは過剰防衛に近い事故)と、足跡を隠すための靴交換。そこに捜査側の推測――「足跡の小さい方が被害者で、大きい方が犯人」――が乗って、勝手に“犯行時刻が遅くなる”。その結果、野本にはバーでのアリバイが成立してしまう。

これ、現実でも起きるタイプのやつだ。犯人が巧妙なのではなく、こちらが勝手に筋のいい物語を作ってしまう。ミステリーの楽しさを支える“推理する快感”が、現実なら誤認逮捕の入口になる。ドラマとしては痛快に回収するけど、構造としては結構ヒリヒリしている。

龍平という少年が「物語の倫理」を担っていた

龍平がただの“疑われる役”で終わらないのが、この回の良さだと思う。祖母が詐欺で人生を壊され、自殺した。その事実があるからこそ、龍平の警察官志望は重い。「守りたい」という察時の感情にも説得力が出るし、ジュニアが熱くなる理由にもなる。

つまり龍平は、事件の材料であると同時に、物語の倫理装置でもある。彼がいるから、察時は“正しくあろう”とするし、ジュニアは“格好よくあろう”とする。大人たちの背筋を伸ばす存在として機能している。

察時×ジュニア:犬猿が“共闘”に変わる瞬間が熱い

シリーズ序盤の2人は、正直いがみ合い芸が多くて「はいはい」と流してしまいがちだった。でも4話は、いがみ合いが“目的”じゃなく“摩擦”として効いている。

察時は管理官として冷静に現場を見るが、今回は父親としての顔が出る。ジュニアはプライドで動く男だけど、龍平に憧れられた途端、行動原理が「守る」に切り替わる。この切り替えが早いのも彼らしい。

露天風呂で2人が同じ方向を向く場面は、今後のバディ感のプロトタイプに見えた。

黒岩(白田)の“悪”が、現代的に刺さる

特殊詐欺のリーダーという設定は、単に悪役を分かりやすくするためだけじゃなく、被害者の人生の壊れ方まで描くための装置になっていた。

祖母の死が現在の龍平に影を落とし、それが捜査側の短絡に利用される。詐欺は「金を奪う」だけじゃない。信頼、未来、人格まで奪う。そこまで含めて“犯罪”だと提示しているのが、ミステリーとしても社会派としても効いていた。

時乃の推理は、派手じゃないのに“強い”

時乃の推理って、いつも「答えを当てる」より「構造を整える」感じがする。今回もまさにそうで、足跡の止まり痕という観察から、被害者と犯人の順番を入れ替えるだけで、全体の時系列がきれいに再構築される。だから気持ちいい。

個人的に好きなのは、時乃が感情で突っ走らないところだ。龍平が可哀想、だから助ける――ではなく、「目撃情報と足跡が矛盾している」という論理のほころびを丁寧に拾って助けている。結果として人を救うけど、方法は徹底してロジカル。この“情と理の距離感”が、時乃という探偵像を支えている。

次回以降の見どころ:3人のチームがどう成熟するか

第4話で面白かったのは、察時・ジュニア・時乃が、ようやく「同じ目的で動く3人」になったことだと思う

今までは、察時と時乃が事件を追って、ジュニアは置いてけぼりだったり、嫉妬で騒いだりが多かった。でも今回は、ジュニアが情報収集役として機能し、察時が現場の証言を握り、時乃が論理でまとめる。役割分担ができている。

ここまで形ができると、次に来るのは“信頼の深さ”だ。察時はまだ時乃の力を全面的に公にはできないし、ジュニアはまだ自分の功名心と折り合いがついていない。でも、だから伸びしろがある。4話は事件の面白さだけじゃなく、チームの成長回としても手応えが強かった

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