2016年夏ドラマでTBS系毎週水曜24:10より放送しているドラマ「死弊〜Death Cash」の第7話が終了しました。
やはり真里が財津を助けるために、死弊を使ってしまい、財津に殺されてしまいましたね。不意な事故でありながら、財津教授はどうなってしまうのでしょうか?

私の中で小夢ちゃんが生きていたのがよかったのですが、小夢が新たに・・・。
2016年8月31日放送のドラマ「死弊〜Death Cash」の第8話のあらすじ(ネタバレ)と感想を紹介していきます。
※以後ネタバレ注意
「死幣」8話の見どころ…迫られる究極の選択と呪いの急展開

深夜ドラマとは思えないスリリングな展開が最高潮に達する「死幣」第8話。
これまでゼミ仲間が次々と命を落とし、ついに南由夏(松井珠理奈)ただ一人が“死幣”の標的として残されました。
黒幕・財津教授(筧利夫)との直接対峙、妹・小夢(清原果耶)の病という新たな悲劇、そして「愛する人を救うために禁断の大金に手を伸ばすか」という究極の選択。物語は人間の欲望と呪いの恐怖が交錯するクライマックスへ突き進みます。
財津教授の暴走と衝撃の最期
由夏と若本刑事(戸次重幸)は、真理(中村ゆりか)を死に追いやった容疑で逮捕された財津教授に面会。
彼がゼミ生を“死幣”の研究材料にしていた事実が明らかになります。幼少期に両親を借金で亡くした過去から「死幣の謎を解くのは自分の天命」と語る財津は、狂気的な信念のもと学生たちを犠牲にしていました。
しかし、追及される中で彼は若本を挑発。拳銃を抜かせると、その場で自ら命を絶つという衝撃の行動に出ます。唐突すぎる最期に視聴者は唖然とし、同時に若本が容疑者扱いされ逃亡者となる事態に発展しました。黒幕の退場と若本の転落、この二重の急展開が第8話序盤を大きく揺さぶります。
妹・小夢を襲う難病と“1千万円”という現実
財津の死で混乱する中、由夏にはさらなる試練が。妹の小夢の体調が急変し、検査の結果、治療に1千万円以上かかる新薬が必要だと判明します。学生の由夏にとっては到底用意できない額であり、病院で医師から告げられる現実はあまりに重いものでした。
「大金がなければ命を救えない」という現実に直面する由夏。ここで物語はホラーの枠を超え、医療費や命の価値といった社会的テーマに切り込みます。視聴者もまた「もし自分が由夏なら?」と考えずにいられない、強烈な問題提起でした。
由夏の苦悩と迫られる究極の決断
妹の命か、それとも自分の信念か――。由夏は病院の廊下で頭を抱え、絶望の表情を浮かべます。最愛の小夢を救うために、呪われた大金に手を伸ばすしかないのか。由夏の苦悩は視聴者にも痛いほど伝わり、息を詰めるように見守るしかありませんでした。
そしてラストシーン、小夢の病室に“死幣”が現れる描写が。仲間を葬り去った忌まわしい札束が、ついに由夏の目の前に差し出された瞬間です。第8話最大の見どころは、この「禁断の金に手を出すか否か」という由夏の究極の選択に集約されていました。
若本刑事との信頼と呪いへの挑戦
一方、若本刑事との絆も深まります。妹を過去の事件で失った経験を持つ彼は、「二度と同じ悲劇を繰り返さない」という想いで由夏を支え続けてきました。財津の死で警察組織からも孤立し、逃亡者となった彼ですが、由夏を守り抜くという強い決意を示します。
常識や立場を超えてでも大切な人を救おうとする若本の姿勢は、由夏にとって大きな支えであり、絶望の中に残された唯一の希望でもありました。
死幣(ドラマ)第8話のあらすじ&ネタバレ

由夏に妹の小夢(演:清原果耶)が事故を起こした知らせが入り、駆けつけるも・・・。
真理(演;中村ゆりか)殺害の容疑で逮捕された財津(演:筧利夫)に会わせてくれと主張する若本(演:戸次重幸)だが、監察官・伊織(演:柚希礼音)がその前に立ちはだかる…。
しかし、若本の取調べを担当している高山(演:菅原大吉)が協力してくれた。南由夏(みなみゆか)(演:松井珠理奈)と若本は財津がいる留置所へ向かのであった。面会をした財津は二人を前に“死幣”の研究のために自分のゼミ生が犠牲になり、次は由夏だと語る。
その時、由夏の携帯がなった・・・。電話に出た由夏の顔が明らかに青ざめていた。由夏は急いで妹の小夢(演:清原果耶)の待つ病院へ向かうのであった・・。
その頃、若本は留置所の中にいる財津を問い詰めていたが、どんどん財津が若本を挑発する。若本の思い出したくない過去についてどんどん触れ、怒りを抑えきれない若本はついに拳銃を財津に向ける・・。
「死幣」8話の感想&考察

第8話は物語も終盤戦に差し掛かり、ホラー要素だけでなく人間ドラマとしての葛藤とテーマ性が一段と浮き彫りになった回でした。
冒頭から財津教授の狂気と死、そして小夢の命に関わる急展開と、息もつかせぬストーリー展開が連続しました。ホラーサスペンスとしての緊張感に加えて、「命と金」「欲望と因果」「運命と抗えなさ」といった哲学的テーマが色濃く投影され、考えさせられるシーンが多かったのも印象的です。ここからは、第8話を視聴して感じたポイントや考察を、論理的に掘り下げていきます。
命と金—天秤にかけられる尊さと重さ
この第8話で最も突き付けられた問いは、「お金で命は救えるのか」という究極のテーマでした。妹・小夢の命を救うためには法外な1千万円が必要だという現実は、由夏のみならず視聴者にとっても衝撃です。由夏が直面した「愛する人の命 vs. 呪われた大金」という構図は、金銭と命の価値を天秤にかける残酷な選択と言えます。
しかも、そのお金がよりにもよって“死幣”という呪われた存在であることが、テーマの皮肉を際立たせています。由夏はこれまで「どんな事情があっても死幣を使ってはいけない」と決意してきましたが、家族の命が懸かった瞬間に揺らいでしまう――人間の弱さと愛情の苦悩が生々しく描かれました。
さらに、財津教授と真理のエピソードも「命と金」の対比を象徴。真理は愛する人を救うために死幣に手を出し、その結果自ら命を落としました。純粋な動機ですら金を介すことで呪いに絡め取られるという残酷な因果が描かれたのです。
人間の欲望が招く悲劇と因果応報
「死幣」で一貫して描かれるのは、人間の欲望とその報い。第8話までの犠牲者たちは決して極悪人ではなく、共感できる動機すら持っていました。それでも「お金が欲しい」という欲求につけ込まれた瞬間、死幣は牙をむきます。
彼らは手に入れたもので命を奪われ、「願いを叶えた代償」として死を迎えました。真理のケースも同じで、愛ゆえに禁忌を犯した結果、財津の手によって命を落とすという皮肉な結末を迎えました。死幣の呪いは利己的か利他的かを問わず、人の弱さに必ず代償を突きつけるのです。
さらに30年前の江栗馬村事件も因果応報を象徴。村人が一人の女性を見殺しにした罪が“呪い”として返り、村全体の大量死へと繋がった過去は、閉鎖社会や欲望の毒を強烈に風刺していました。
抗えない運命と滅びゆく希望
第8話までで痛感させられるのは、死幣の呪いがもたらす運命の不可避性です。由夏と若本は必死にルールを見出し、江栗馬村の真相にも迫りましたが、結局犠牲者は増え続けました。灰谷の“電子マネー作戦”も失敗に終わり、財津教授ですら呪いを制御できず自滅。残された由夏もついに呪いの標的となります。
「死幣を使った者は必ず死ぬ」という冷酷な法則が揺るがぬまま、ゼミ生は全滅寸前。希望が潰えたかに見えましたが、一方で財津の言葉から「江栗馬村のもう一人の生存者が呪いを解く鍵を握る」可能性も示されました。若本がそこに活路を見出そうとする姿が、わずかな希望を残します。
まとめ
「死幣」第8話は、黒幕・財津教授の末路、小夢の難病、由夏の究極の選択という怒涛の展開で、シリーズのテーマを極限まで深めた回でした。ホラーの恐怖と社会的テーマ(命と金)、因果応報の教訓、運命の残酷さが絡み合い、強烈な余韻を残します。
最愛の妹を救うために由夏は死幣に手を出すのか。若本は呪いを止められるのか。クライマックスに向けた緊張感は最高潮に達し、次回以降の展開を待たずにはいられません。
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