毎週火曜10時から放送の「ON異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」ですが、第7話が終了しました。

ついに比奈子が東海林にナイフを持っていることをばれてしまいました。このまま警察官をやめることになってしまうのでしょうか?
第8話では完璧なボディスーツを作ろうとした佐々木希が比奈子に復讐にやってきます。こちらも注目です。
ドラマ「ON異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」は2016年8月30日(火)の22時よりフジテレビ系で第8話のあらすじと感想を書いていきます。
※以後ネタバレ注意
「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」8話の見どころ

第8話は物語が最終章に突入し、比奈子の“異常性”がついに露見。
さらに佐藤都夜の脱走、新たな黒幕・真壁永久の登場と、緊迫感が一気に高まる重要回でした。ここからは、注目すべき展開を順に整理していきます。
比奈子の異常性発覚と辞職への決意
東海林は比奈子が常にナイフを持ち歩き、犯人を殺しかねない危うさを抱えていることを突き止め、彼女を激しく非難します。
「どのみち懲戒免職だ。そうなる前に自分で辞めろ」 という言葉に追い詰められた比奈子は、刑事を辞める決意を固めました。中島との別れの会話では、「自分にも殺人者になる可能性がある」という答えにたどり着き、ナイフを捨てることなく去っていく姿が印象的でした。
佐藤都夜の脱走と比奈子への執着
一方、かつて比奈子に逮捕された猟奇殺人鬼・佐藤都夜が入院先から脱走。
「いつか藤堂比奈子の顔の皮を奪いに行く」と語っていた彼女は、看守を殺害し逃走、さらに新たな犠牲者を生み出しながら比奈子への復讐に突き進みます。
厚田は比奈子に警護をつけ、東海林が護衛役となってホテルで共に行動しますが、その背後では都夜だけでなく、さらに不穏な動きが進行していました。
猟奇事件の真相と真壁永久の衝撃の登場
都内で発生した動物虐待事件と人間の遺体切断。犬や小動物を標的にし、段階的に犯行をエスカレートさせる残虐な手口は、比奈子の故郷である長野から始まっていました。
プロファイリングから導かれた「シリアルキラーの成長過程」は、不気味な伏線そのもの。
そしてホテルでの襲撃シーン――佐藤都夜の背後から現れた謎の女、真壁永久。高校時代、比奈子にナイフを手渡した張本人がついに姿を現し、「比奈子、久しぶり」と告げる衝撃の再会で幕を閉じました。
ON異常犯罪捜査官(ドラマ)第8話のあらすじ(ネタバレ)

藤堂比奈子(とうどう ひなこ)(演:波留)はついに先輩刑事の東海林泰久(しょうじやすひさ)(演:横山裕)に所持していたナイフが見つかってしまった。現場も録音してしまい、もう言い訳ができない。
「テメーはもう、刑事じゃねぇ」
と言われ、警察官を辞職する決意をする。その話をするために、中島(演:林遣都)のところを訪ねる。中島に辞職することを告げる。中島が「もう一度考えるべきだ」と説得するも比奈子の決意は揺るがなかった。
同じ時をして留置所の近くの病院で事件が起きる。捜査一課は勾留中の連続殺人犯が刑務官を殺して脱走したという連絡を受けた。
脱走をしたのは、自分にはない美しい皮膚の女性を襲い、完璧なボディスーツを作ろとしていた佐藤都夜(演:佐々木希)だ。比奈子のことも標的として拉致・監禁していた。
脱走の詳細はわからないものの、都夜が逮捕後に比奈子に強い執着をもっていたみたいだ。比奈子はこのことを、厚田(演;渡部篤郎)から聞き、身辺を厳重に注意するように命じる。東海林は比奈子の護衛係になるのだった。
一方の都内では、警察でも見過ごすことのできない猟奇的な動物したいが見つかる。妙子(原田美枝子)の話では、他県でも同様の事件が起きているという。しかも、最初の犯行が行われた場所は、偶然にも比奈子の生まれ故郷で・・・。
「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」8話の感想&考察

第8話はクライマックス直前らしく、比奈子の“異常性”、周囲との関係、そして連なる異常犯罪が一気に交錯しました。
緊迫感の高いシーンが連続し、映像と台詞の両面で引き込まれます。ここから、印象的だった論点を順に掘り下げます。
興味と正義の狭間で揺れる比奈子の葛藤
「殺人に興味があるからって、殺人を犯すわけじゃない」──この言葉は、比奈子の現在地を的確に射抜きます。幼い頃からの“狂気への興味”と、「いつか自分は人を殺してしまうのでは」という恐怖。比奈子はその答えを確かめるために刑事になり、数多の殺人者と向き合ってきました。皮肉にも、その“自分探し”の営み自体が彼女を異常犯罪へ引き寄せる運命でもあったのです。
東海林にナイフ所持を責められた比奈子は、「復讐のために殺人未遂までした先輩は許されて、自分の“興味”で犯人を追う私はなぜ否定されるのか」と詰め寄ります。一方、東海林は過去の過ちを認めつつも「お前とは違う」と線引きし、「憎しみによる暴走」と「興味ゆえの異常性」は決定的に異なるという信念を示します。
結果として比奈子は退職を選択。「それが私らしさなら仕方がありません」という言葉には、警察官という枠を外れることで“一線を越えないための自己防衛”と、自嘲混じりの覚悟が刻まれていました。
比奈子を支える東海林と中島、それぞれの思い
東海林は冒頭こそ「懲戒免職になる前に辞めろ」と突き放しますが、その後は護衛役としてホテルまで同行し、実務で支える“不器用な優しさ”を見せます。暴走の痛みを知る彼だからこそ、比奈子に同じ轍を踏ませたくないという思いが行動に滲みます。
対する中島は、かつて連続自殺事件の黒幕だったという過去を抱えつつ、比奈子に「一緒に地獄に落ちても構わない」とまで語るほどの受容を示します。同時に「自分には彼女を止められない」と自嘲し、「藤堂さんを助けてあげて欲しい。多分僕には無理です」と東海林に頭を下げて託す場面は、二人の対照性──“正しく引き戻す”東海林と“異質さごと包む”中島──を鮮やかに浮き彫りにしました。
“呪いのナイフ”と真壁永久の不気味さ
最大の衝撃は、黒幕・真壁永久の顕在化。高校時代、小動物虐待を繰り返していた真犯人であり、比奈子にナイフを手渡し「いつか自分らしく人を殺せばいい」と唆した人物です。この瞬間が、比奈子にとっての“呪い”の起点でした。
中島の言う通り、比奈子のナイフは「自分にも人が殺せる」という呪いの象徴。父でさえ娘を「怪物」と恐れた過去に、真壁は意図的に火を注いだことになります。さらに、真壁は動物虐待を連鎖させながら東京へ南下し、佐藤都夜すら駒として利用していたことが示唆されます。
第8話冒頭の「都夜の復讐劇」の背後に、真壁のさらに大きな計画が潜んでいたと分かった瞬間、背筋が粟立ちました。
クライマックス目前の緊迫感と最終回への期待
終盤のホテル・シークエンスは手に汗握る連続。東海林が奇襲で倒れ、片岡刑事が無残に斬られるショック。孤立無援の比奈子の前に、薄笑いを浮かべる真壁が現れる結末は、「最終決戦」の合図にほかなりません。
演技面でも見応え十分。佐々木希(佐藤都夜)の妖艶さと冷酷さ、芦名星(真壁永久)の静かな不気味さ、横山裕(東海林)の怒り・戸惑い・優しさが同居する繊細さが、物語の温度を一段引き上げました。
いよいよ最終回。比奈子は“内なる怪物”に打ち勝てるのか。
東海林と中島は、それぞれのやり方で彼女を救えるのか。真壁永久という最凶の敵を前に、比奈子がどんな決断を下すのか――その結末を見届けたくてたまりません。
関連記事






コメント