ドラマ「良いこと悪いこと」は放送開始直後から考察勢の間で大きな盛り上がりを見せていますが、実は“漫画版”が存在することをご存じでしょうか。
ドラマの完全オリジナル脚本をベースにしつつ、放送と並行してコミカライズされた作品で、現在は第3話まで配信中。物語の大筋は同じながら、漫画にはドラマにはない追加描写や新キャラクターの名前が登場し、ファンの間では「漫画のほうが真犯人のヒントが多いのでは?」と話題になっています。
特に注目されているのが、タイムカプセルの中に入っていた“岡本健吾”という、ドラマには存在しない人物の名前。
彼こそ幻の7人目では?という声も多く、結末が漫画とドラマで分かれる可能性すら指摘されています。
本記事では、漫画の犯人候補・ネタバレの可能性・ドラマとの違い・両作品の結末予想までを徹底整理。漫画版を読み進める前に知っておきたいポイント、そして考察勢が気になる伏線をわかりやすくまとめました。
ドラマ「良いこと悪いこと」の簡単なあらすじ

東京郊外の鷹里小学校で、卒業生たちが22年ぶりに集まりタイムカプセルを掘り起こすところから物語は始まります。封印されていた「みんなの夢」の絵と卒業アルバムが見つかりますが、そのアルバムでは6人の同級生だけが黒く塗りつぶされていました。
その夜、黒塗りされた1人・貧ちゃん(武田敏生)が自宅マンションから転落死し、同窓会メンバーの周囲で不可解な事件が次々と発生します。6人は当時、猿橋園子をいじめていた加害グループであり、“キング”こと高木将は連続死の標的が自分たちだと気づき、当初は園子を疑います。
しかし仲間の桜井幹太が火災で重体となり、園子は「みんなの夢の絵」に沿って事件が起きている可能性を指摘。
閉所恐怖症の原因となったいじめの過去と向き合いながら、「いじめを利用している真犯人も許せない」と高木に協力を申し出ます。こうして加害者の高木と被害者の園子がバディを組み、同級生連続殺人の真相を追うノンストップ考察ミステリーが幕を開けます。
ドラマ「良いこと悪いこと」は漫画がある?

結論から言えば、ドラマ「良いこと悪いこと」には公式の漫画版があります。
ただし“原作漫画が先にあった”わけではなく、ドラマ放送開始後にコミカライズされた作品です。つまり本作は日テレの完全オリジナル脚本であり、放送と並行する形で漫画版が制作・配信されています。
このコミカライズ版は、漫画家・眠ヰセン子(ねむいせんこ)先生が手掛けており、2025年10月24日から電子書店で配信スタート。出版社はぶんか社で、ウェブ漫画サイト「マンガよもんが」でも試し読みが公開されています。ドラマの世界観をそのままに、漫画ならではの心理描写や人物背景を丁寧に表現している点が特徴です。
現在は分冊版(電子書籍)として第1話〜第3話までが発売中で、物語はまだ途中段階(11月中旬時点)。そのため漫画版は未完であり、犯人もまだ明かされていません。
内容の大筋はドラマと共通していますが、漫画版にはいくつか独自の表現があります。
例えば、劇中で歌われる替え歌がドラマでは童謡「森のくまさん」だったのに対し、漫画版ではオリジナルの校歌として描かれている点。また、タイムカプセルの描写にも違いがあり、漫画版では箱の中に“ドラマには存在しなかった名前”が含まれています(詳細は後述)。
こうした差異があることから、ドラマと漫画で同じ結末になるのか、それとも全く別の展開になるのかは現時点で不明です。ファンの間でも「コミカライズはドラマのネタバレになるのか」「漫画オリジナルの要素は伏線なのでは?」と議論が続いており、双方の展開を照らし合わせながら楽しめる作品となっています。
ドラマ版「良いこと悪いこと」の全てのネタバレはこちら↓

漫画版「良いこと悪いこと」のネタバレ(1巻〜3巻まで)

それでは、コミカライズ版「良いこと悪いこと」のストーリー展開(第1話〜第3話)をネタバレありで簡単に紹介します。
漫画版も基本的にはドラマ本編と同じ物語をなぞっており、冒頭の設定から連続殺人事件の謎までドラマに沿った展開になっています。
良いこと悪いことの第1話/第1巻
第1話(コミカライズ版)では、鷹里小学校の創立50周年記念で集まった元6年1組の同窓生たちが、校庭に埋めたタイムカプセルを掘り起こす場面から始まります。
「みんなの夢」と題した子ども時代の夢の絵や卒業アルバムが出てきますが、そこに写る当時の仲良し6人組の写真だけが黒く塗りつぶされており、一瞬で場の空気が凍りつきます。
キングこと高木将は、その黒塗りされた6人がかつて園子をいじめていたメンバーだと気づきます。同窓会の二次会でスナック「イマクニ」に寄った帰り、その夜に貧ちゃん(武田敏生)が何者かに襲われ、自宅マンションから転落死してしまいます。
良いこと悪いことの第2話/第2巻
第2話(コミカライズ版)では、キングと園子が再会し、この不可解な事件について話し合うところから始まります。園子は小学校時代に受けたいじめ体験を語り、倉庫に閉じ込められた経験から現在も閉所恐怖症に苦しんでいると明かします。
その頃、カンタロー(桜井幹太)の営む居酒屋が火事に遭い、幹太は重体に。相次ぐ異変に、キングと園子は「これは連続殺人事件ではないか」と疑い始めます。
狙われているのは園子をいじめていた元同級生6人で、犯人は彼らの“夢”をなぞって復讐しているのではないか――と推理するのです。二人は次の標的になりうる仲間へ警告を試み、キャバクラ嬢になっているニコちゃん(中島笑美)を訪ねますが、彼女は「ただの偶然でしょ」と取り合わず、警告を真剣には受け入れません。
良いこと悪いことの第3話/第3巻
第3話(コミカライズ版)では、海外にいたターボー(小山隆弘)が急遽帰国して合流します。彼は宇宙ビジネス関連の発表会を口実に日本へ戻り、病院で昏睡状態の幹太を見舞います。
ターボーはかつて6人組で歌っていた替え歌を口ずさみますが、その歌詞には6人のあだ名が盛り込まれていました(※なお漫画版では、この替え歌が「森のくまさん」ではなくオリジナル校歌として描かれています)。一方、ニコちゃんにも不穏な影が忍び寄り始め…。
――と、コミカライズ版第3話は物語の序盤〜中盤に差し掛かったところで終わります。漫画版は第3話の段階ではまだ犯人の正体に触れられておらず、結末も描かれていないため、漫画からドラマの結末を先取りすることはできません。漫画版自体が未完であり、犯人も不明のままです。
ここで漫画版の特徴的な違いを補足しておきます。タイムカプセルの中身について、漫画版では「みんなの夢」の絵束の一番上に「岡本健吾」と書かれた封筒が入っている描写があります。この岡本健吾という名前はドラマ版には登場しません。ドラマでは卒業アルバムの名簿にも岡本健吾の名はなく、「当時転校して消えたのか?」と視聴者の間で囁かれていました。しかし漫画版では岡本健吾の名前がアルバムにきちんと掲載され、卒業生の人数もドラマ版の29人から漫画版では32人に増えています。
この封筒や名前が何を意味するのか作中ではまだ明かされていませんが、読者の間では「彼こそ“幻の7人目”の仲良しメンバーでは?」という推測も浮上しています。コミカライズ版のこうした追加要素は、ファンにとって新たな考察ポイントとなっています。
ドラマ「良いこと悪いこと」は漫画の感想

最後に、筆者による漫画版を読んだ感想と、ドラマとの比較を踏まえた結末の考察について述べます。
コミカライズ版を実際に読んでみて、ドラマとはまた違った角度で作品を楽しめる部分がいくつもあると感じました。
ここでは漫画版ならではの魅力や、物語の結末に向けた予想・考察について整理してみます。
漫画版ならではの魅力と見どころ
まず強く感じたのは、漫画版ならではの“表現の細やかさ”です。ドラマでは俳優の表情や仕草から心情を読み取りますが、漫画版ではモノローグやコマ内のさりげない背景描写によって、キャラクターの心理がより明確に掘り下げられています。
園子が味わった恐怖や孤独、キングの罪悪感や焦りは、絵と文字によってストレートに伝わってきます。制作側も「漫画だからこそ可能な心理描写」を掲げていますが、それが実感として分かる出来栄えです。
また、作画がドラマ版キャストの雰囲気を自然に踏襲しており、主要キャラの表情の作り込みが非常に丁寧です。
緊迫したシーンの恐怖や追い詰められた空気が巧みに表現されていて、ページをめくる手が止まらなくなるサスペンス感があります。殺害描写こそ控えめですが、陰影の使い方やコマ割りで不穏さをじわじわと漂わせる演出が見事です。
加えて、読んでいると「あれ?」と立ち止まりたくなる新情報が随所に散りばめられている点も魅力です。
たとえば、タイムカプセルの封筒に記されていた“岡本健吾”という名前。
ドラマ版には存在しない人物であり、漫画オリジナルの追加要素です。この名前に関しては「幻の7人目では?」「黒幕の伏線では?」と読者の間で議論が加熱しています。
校歌(替え歌)シーンも漫画版では歌詞つきで描写されているため、ドラマ視聴済みの読者でも再読の価値が高く、作品世界がより立体的に広がる印象を受けました。
漫画版第1話で、タイムカプセルの中に「6年1組 岡本健吾」と書かれた封筒が入っていたシーンも象徴的です。この人物が物語にどう関わるのか、ファンの間ではさまざまな推測が出ており、漫画版がドラマとは別の“考察の場”として機能しているのを実感できます。
結末への期待と犯人考察
では、肝心の結末(犯人は誰か)について。現時点で確定情報はなく、コミカライズ版もドラマも未完のため、ここからはあくまで筆者の考察を含む予想です。
まず有力視されているのが、「黒幕は“7人目”の同級生」という説です。劇中では元いじめ加害者6人の記憶を辿る中で、「もう1人いたような…」という描写があり、物語後半で“7人目の友達”の存在が濃厚になります。
その候補として挙げられるのが、レトロスナック「イマクニ」のマスター・今國。一見無関係な店主ですが、物語序盤から主要人物の会話に常に立ち会い、ビジュアルにも登場していることから「短期間だけ在籍した元6年1組では?」という説が浮上しています。園子と同じく過去にいじめ被害を受けていた可能性すら考えられ、復讐の動機としても成立します。
一方、漫画版の追加要素である岡本健吾という人物も外せません。封筒・名簿・人数の差異など、わざわざ設定を盛り込む意味を考えると、「岡本が真の7人目」とする説も十分にあり得ます。今國と岡本が繋がっている可能性や、どちらかがミスリードである可能性など、ここには多くの余白が残されています。
また、既存キャラクターの中にも“怪しさ”を持つ人物がいます。たとえば学級委員長だった小林紗季。彼女は倉庫閉じ込め事件の主犯格であり、現在は区役所職員。
あるエピソードでは卒アル写真を週刊誌にリークし、園子を犯人に仕立てようとしたことが判明しました。弟を園子の記事が原因で失ったという過去から、彼女にも強い復讐心があります。ただし、連続殺人の実行犯とするには無理があり、紗季は黒幕というより「別動機で動いた人物」と見るのが自然でしょう。
ドラマ6話で描かれています↓

そして最大の謎が、博士(ハカセ)の正体です。掲示板に現れる博士の書き込みは、事件を煽っているような文面ばかり。第7話では博士=森智也が姿を現し、明確な恨みを口にしました。しかし、彼を取り逃がしていること、黒服が複数いるような描写があることから、「森=真犯人」で終わらない可能性が極めて高い。
森は実行役の一人で、さらに上に“黒幕”がいるという説が今もっとも支持されています。岡本健吾や今國が関わる形も十分考えられるでしょう。
以上を踏まえると、犯人候補は「7人目の同級生(今國/岡本)」「園子への恨み組(紗季・森智也)」など複数に枝分かれしており、物語は終盤へ向けさらに複雑化しています。
ドラマは全11話予定とされているため、ここからの巻き返しと真相解明が非常に楽しみです。漫画版がドラマのクライマックスに合わせて進むであろうことを考えると、両者の結末が完全一致するのか、それとも“別解”が提示されるのかにも注目したいところです。
良いこと悪いことについてまとめ
ドラマ「良いこと悪いこと」のコミカライズ版は現在第3話まで配信されており、犯人・結末はまだ描かれていません。
漫画版はドラマをなぞりつつも、岡本健吾の存在など独自の追加要素が散りばめられており、考察好きにはたまらない作りです。
ドラマと漫画の両方を追いながら、伏線を見比べて真犯人を推理するという楽しみ方ができる点も本作ならでは。ラストに向けて、どの“良いこと”と“悪いこと”が回収されるのか、引き続き目が離せません。

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