MENU

TRICK/トリック(シーズン1)2話のネタバレ&感想考察。母之泉編②壁抜けのトリックと、救えなかった信者の死

TRICK/トリック(シーズン1)2話のネタバレ&感想考察。母之泉編②壁抜けのトリックと、救えなかった信者の死

第2話「壁抜け」は、トリックを見抜く快感よりも、見抜いたあとに残る“取り返しのつかなさ”が強く刺さる回です。

奈緒子は読心の仕掛けを暴き、上田も霊能力の正体に辿り着く。それなのに、救いたかった信者・美和子は戻らず、翌朝、死体として発見されてしまう。

「嘘を暴けば、人は目を覚ます」
そんな都合のいい物語を、この回は真正面から否定してきます。

そしてラストに残るのは、殺されたのか/自殺なのかではなく、「もし殺されたのなら、どうやって?」という冷たい問い。

母之泉編が本当に恐ろしくなるのは、ここからです。

第2話は、『トリック』がただのオカルト暴きドラマではないと決定づける一話でした。

目次

トリック(シーズン1)2話のあらすじ&ネタバレ

トリック(シーズン1)2話のあらすじ&ネタバレ

第2話「壁抜け」は、母之泉(ははのいずみ)編の“真ん中”にあたる回

超常現象のタネを暴く快感よりも、「信じたい人間」にトリックがどう刺さるのか――その痛さが前に出てきます。

二度目の儀式で奈緒子が“恥”を晒され、上田が“死の期限”に怯え、そして最後に「嘘を暴いたのに、なぜ死ぬ?」という後味だけ残して終わる。まさに『トリック』の核を、容赦なく見せつける一話です。

二度目の儀式へ――「読心の儀」で奈緒子が晒される

上田と奈緒子は、話題の宗教集団「母之泉」の二度目の儀式に参加します。

今回の目玉は、教祖・霧島澄子(通称ビッグマザー)が“人の悩みを言い当てる”という読心の儀。信者たちは自分の悩みを書いた紙を封筒に入れ、封をして澄子に渡す

そして奈緒子が、やってしまう。
よりにもよって自分の悩みとして書いたのが「貧乳」。その封筒を手にした澄子は、わざとらしく間を取り、会場の空気を掌握したうえで、見事に言い当ててしまいます。信者たちのざわめき、笑い、妙な一体感。奈緒子の恥ずかしさは天井知らずで、上田ですらツッコミが追いつかない。

ここ、単なるギャグでは終わらないんですよね。笑いが起きるほど、奈緒子は「この場のルール」に飲み込まれていく。誰もが澄子の側に立ち、奈緒子が“間違っている側”に追いやられていく。宗教の怖さって、こういう「空気の勝ち方」でもあるんだ、と。

「疑うと不幸が訪れる」――澄子の“呪い”が心に刺さる

澄子が強いのは、当てること以上に“疑うこと”を封じてくるところ。
奈緒子がムッとして反論しようとすると、澄子はさらっと言います。

「私を疑うと、あなたの一番大切な人に不幸が訪れる」

これ、脅しとしてはシンプルなのに、効き方が陰湿で上手い。奈緒子は「大切な人って誰だ?」と考えざるを得なくなるし、上田は上田で、前回突きつけられた「死の宣告」を思い出してしまう。彼は理屈の人間なのに、期限を言われると急に弱い。残り日数を意識して、どんどん疑心暗鬼になっていく。

この時点で、母之泉の勝ち方はもう「霊能力」じゃありません。

“人が一番怖い形で不安になる設計”を作っている。だからタネを暴しても、安心が戻らない。

医師・瀬田が里見のもとへ――奈緒子の「大切な人」を匂わせる

奈緒子が“自分の大切な人”を考えている裏で、彼女の母・里見のもとに医師・瀬田一彦が訪れます。彼は度々里見のところへ来ていて、奈緒子に村へ戻るよう説得してほしい、と頼んでいる。

ただ里見は、やんわりどころかバッサリ切るんですよね。
「奈緒子はあなたに興味がない」みたいな感じで、突き放して帰してしまう。

この母娘、会話の温度が独特で笑えるんだけど、同時に「奈緒子の人生って、本人の意思だけじゃ動けない何かがあるのかも」と匂わせる。母之泉の話が進むほど、奈緒子の“縦の物語”も横で静かに走っている感じがしてきます。

奈緒子が違和感を拾う――封筒のトリックを掴む

儀式の最中、奈緒子は苛立ちと屈辱を抱えながらも、目だけは冷静に動かしています。会場の配置、澄子の動き、匂い、道具。

そして彼女は不審点に気づき、上田と一緒に調べていく。

結論はシンプルで、だからこそ痛快。澄子は封筒にアルコールを使って透かし、中の文字を読んでいた。さらに香を焚いて、アルコール臭をごまかしていた――奈緒子はそこまで見抜きます

ここで気持ちいいのは、奈緒子が「霊能力」じゃなく「手口」を見ていること。
“当てたかどうか”より、“どう当てたか”。奈緒子は最初から最後まで、奇術師の目で戦っている。

トリックを暴しても、美和子は戻らない

本来の目的は、事務長の娘・大森美和子を母之泉から連れ戻すこと。上田は必死に説得します。彼女は亡くした息子への罪悪感や喪失感を抱え、母之泉に救いを求めている。だから理屈で殴っても戻れない。

上田の言葉が切実なのは、彼が“学者の正しさ”だけでなく、“人としての優しさ”を出してくるから。
「ここを出て無事だった人はいない」
そんな不穏な言い方までして、危険だと伝える。

一方、奈緒子は美和子の前で“奇跡”を起こして見せます。要はマジックで「奇跡は作れる」と示し、信じる対象を澄子から引き剝がそうとする。でも美和子は動かない。

ここが第2話の苦さ。
嘘を暴く=救い、にならない。真実は、人を助けるための万能薬じゃない

ついに強硬手段――奈緒子が美和子を気絶させ、連れ出す

説得が無理なら、もう手段が荒くなる。

奈緒子は美和子の腹に一撃を入れて気絶させ、上田とともに車で連れ出します。正義というより“拉致”に近い。視聴者としても「そこまでやる?」と一瞬ためらうのに、テンポが速いから置いていかれる

当然、母之泉側も追ってきます。津村たちが車で追跡。途中、美和子が目を覚まして「戻してください」と懇願しても、上田は止まらない。彼は臆病で情けないのに、決める時は決める(というか、決めないと終わる)。この凸凹さが、コンビの妙なんですよね。

猟師・青木の家に匿われる――母之泉からの“脱出”成功…のはずが

逃走の途中、二人は一軒の家に助けを求め、匿ってもらうことになります。

家主は青木正吾。母之泉に強い恨みを持つ男です。津村たちが家を突き止め、引き渡せと迫ってきても、青木は追い返す。ここで一度、「助かった」と思わせるんですよ

しかし青木の過去話が、場の空気を一気に冷やす。

青木の息子も母之泉に行ってしまい、必死に説得して連れ戻した。ところが戻ってきた後、不可思議な病に冒されて死んでしまったという。つまり、脱会した者が不審死する噂は現実味を帯びている。美和子は「呪いで殺される」と怯え、精神的に追い込まれていく。

上田は美和子に「あなたは一人じゃない」と励ます。

でも、その励ましが届くほど、状況が甘くないのがこのドラマ。

警察(矢部)も動く――“元信者の不審死”を巡る捜査

一方で、公安の矢部謙三たちも母之泉を調査しています

母之泉から逃げた者が次々に不幸な死に方をしている――この噂を追っての踏み込み。なのに現場は、妙に丁重にもてなされる。矢部が気を抜きまくってるのも『トリック』らしいんですが、津村が怖いのは、悪びれずに「逃げた者が死ぬこと」をほぼ認めたうえで、“運命”だと言い切るところ。

犯罪として立件できる形に落ちてこない。
だから捜査も腰が引ける。コメディの顔で進むのに、背中にずっと嫌な現実が貼り付いています。

夜の見張り――キジ汁、そして「壁抜け」の空気が立ち上がる

奈緒子と上田は「今夜、澄子(あるいは母之泉側)が来る」と読んで、徹夜で見張ることにします。ここで青木が振る舞うのが、昨日獲れたというキジ汁。奈緒子と美和子は普通に食べるのに、上田だけが「ベジタリアンだ」と言って、こっそり隠す。

笑えるんだけど、視聴者はこの瞬間に“イヤな予感”も覚える。

この作品、食事がやたら不穏なスイッチになることがあるから。しかも美和子はぐっすり眠ってしまう。見張っているのは奈緒子と上田だけ。舞台が整いすぎている

さらに、この夜には軽口みたいなやり取りも挟まります。奈緒子が「上田さん、美和子さんのこと好きなんでしょ」と突っ込み、上田が必死に否定する。奈緒子いわく、上田は嘘をつくと黒目が大きくなる――トランプまで使って“嘘バレ”を証明してしまう。

ギャグなのに、嘘が“癖”として積み上がっていく。
この作品は、こういう小さなサインを後で刃物みたいに使う時があるから怖い。

里見の悪夢――「霊能力者は存在する」という言葉と“影”

同じ夜、奈緒子の母・里見は悪夢で目を覚まします。

亡き夫が遺した「この世に霊能力者は存在する」という言葉を思い出し、ふと気配を感じる。そして彼女のそばに、人影のようなものが――。

ここ、説明はされない。

けれど母之泉の“脅し”と並走させることで、視聴者の心に「もしかして」を残す。『トリック』って基本は“オカルトを解体する”側のドラマなのに、たまにこういう、解体しきれない影を差し込んでくる。

朝――奈緒子の隣で美和子が死んでいた

翌朝。
奈緒子が目を覚まし、いつもの調子で美和子に声をかける。ところが返事がない。見れば美和子は、もう息をしていない。昨日まであれほど「助けたい」「救い出す」と動いていた相手が、いきなり“死体”になっている

通報を受けた矢部たちがやってきて、現場は一気に騒がしくなる。矢部は奈緒子を雑に疑い、手錠までかける勢いを見せるが、鑑識の報告でひっくり返る。

死因は毒物を飲んだことによる自殺。割烹着のポケットには遺書があり、母之泉を抜けたことを後悔していたのでは――という見立てで片付けられそうになる

奈緒子は当然「殺された」と反論します。
でも相手にされない。ここが本当に苦い。

視聴者は、澄子の読心がトリックだったことを知っている。
なのに現実は「自殺」で処理される。嘘を暴いたはずなのに、“呪い”の筋書きだけが勝っていく。

村人の糾弾、そして奈緒子のひらめき――「どうやって?」で次回へ

外に出ると、村人たちが待ち構えていて「お前たちが殺した」と責め立ててくる。奈緒子と上田は怒りを抱えたまま現場に戻り、奈緒子は同じ言葉を繰り返す。

「あいつらが美和子さんを殺した。どうやって? どうやって……」

この“どうやって”が、第2話のタイトル「壁抜け」に直結していく。
逃げ場のない状況で、誰も信じてくれない状況で、それでも奈緒子だけが「手口」を見ようとする。そして何かに閃いたところで、幕。

種明かしの快感を先延ばしにして、後味の悪さだけ置いていく。

これが母之泉編の恐ろしいところであり、『トリック』の中毒性でもあります。

トリック(シーズン1)2話の伏線

トリック(シーズン1)2話の伏線

第2話は、母之泉編の“決着回”ではありません。

むしろ、次回(第3話)で一気に回収されるための違和感が、丁寧にばら撒かれる回です。しかもその伏線は、「トリックの仕掛け」だけではなく、「人の心の崩れ方」まで含んでいるのがいやらしい

「疑うと大切な人に不幸」――言葉の呪いが“現実の出来事”に接続する

澄子が奈緒子に投げた「疑うと大切な人に不幸が訪れる」という脅し。これがそのまま、ラストの美和子の死に繋がって見える構図が作られます。

トリックを暴いたのに、最悪の結果が起きる。視聴者の脳内でも「え、もしかして?」が芽生えるよう設計された、心理の伏線です。

封筒の透視トリック――“暴ける嘘”と“暴けない嘘”の二層構造

アルコールで封筒を透かし、香で匂いを消す。読心の儀のカラクリが明かされることで、母之泉が“インチキである”証拠は一つ出ます。

ただし第2話の時点では、「じゃあ全部が嘘なのか?」は確定しない。

嘘が暴けたのに、死が起きる。暴ける嘘ほど、暴けない余韻を強くする。この逆説が、次回の“密室(=壁抜け)”の謎へ視聴者を運びます。

青木の過去――「逃げた者が死ぬ」という噂の“実例”

青木が語る、脱会した息子の不可思議な死。

これは、母之泉の脅しが単なる口先ではなく、現実に「死」が伴っていることを示す導線です。教団の怖さが、霊能力でも噂でもなく、“結果”で迫ってくる。美和子が怯えるのも当然で、だからこそ「遺書」の説得力も増してしまう

矢部の捜査――“警察が踏み込めない領域”の提示

矢部たちは元信者の不審死を追っているのに、教団は厚遇して受け流し、津村は「運命」と言い切る。

これにより、「正義が機能しない場所」が早い段階で提示されます。次回、奈緒子が論理的に追い詰めても“証拠”が足りない…という冷たい現実に繋がる土台でもあります

キジ汁――“何でもない食事”が事件装置になる予感

青木が出すキジ汁を、奈緒子と美和子は食べる。上田だけが食べない。

この差が、後で「夜の間に何が起きたか」を組み立てる鍵になる匂いが強い。視聴者に「この食事、覚えておこう」と刻ませるための伏線です。

上田の嘘と黒目――コンビの“観察合戦”が本格化

奈緒子が「嘘をつくと黒目が大きくなる」と指摘し、トランプまで使って証明するくだり。

一見ただの掛け合いですが、以後この二人の関係は「信じる/疑う」を繰り返すことで成立していく。事件だけでなく、コンビの関係性も伏線で転がしていくのが『トリック』です。

里見の悪夢と“影”――シリーズ縦軸(霊能力の有無)への導線

「霊能力者は存在する」という亡き夫の言葉、そして人影。
母之泉編の“解決”とは別に、奈緒子の出自や、作品が最後まで断言しない「本物かもしれない」要素へ繋がる、静かな導線になっています。

ラストの問い「どうやって?」――タイトル回収のための未回収フック

美和子は自殺扱いにされるが、奈緒子は「殺された」と確信する。

そして最大の謎は「どうやって殺したのか」。これが“壁抜け”という言葉を、単なるマジック用語ではなく、事件の核として立ち上げる仕込みです。

トリック(シーズン1)2話の感想&考察

トリック(シーズン1)2話の感想&考察

第2話を見終わった直後に残るのは、「面白かった!」より先に来る、胸の奥のザラつきです。

笑えるシーンは山ほどあるのに、最後は笑えない。真実を暴いても人は救われないし、むしろ“暴いた側”が悪者みたいに追い詰められる。その理不尽さが、やけにリアルで、だから怖い。

「嘘を暴けば救える」じゃない――第2話が突きつける残酷な現実

多くのミステリーは、種明かし=救済(カタルシス)です。

でも『トリック』は、そこを平気で裏切る。封筒の透視トリックを暴いた瞬間は痛快なのに、美和子は戻らない。むしろ“救われたい心”は、種明かし程度じゃ折れない

これ、現実の構図に似ている。
人が信仰や疑似科学や占いにすがる時って、理屈が欲しいわけじゃなくて、感情の居場所が欲しいんですよね。だから「それは嘘だ」と言われても、嘘の方がまだ優しい。真実は正しいけど、冷たい。

“貧乳”暴露の笑いが、後半の死を刺す――緩急の凶悪さ

奈緒子の「貧乳」暴露は、演出としてはかなり下世話で、だからこそ大笑いできる

でも笑えば笑うほど、奈緒子が「孤立する側」に回っていく。信者の輪の外で、恥を晒す。ここで作った“笑いの空気”が、後半の死で一気に凍る。

『トリック』って、笑いを癒しじゃなく“刃”として使う時がある。

安心させておいて落とすんじゃなく、笑わせたエネルギーを、そのまま落差の痛みに変換してくる。第2話はその残酷さが特に強い回でした。

美和子が救われないのは、彼女が弱いからじゃない

美和子は「騙されている人」として描かれます。

でも第2話を見ると、単純に“愚か”とは言えない。息子を亡くした痛み、そこに付け込まれる形で差し出される水や言葉。信じてしまうのは、弱さじゃなくて「人間としての自然さ」に近い。

それに、上田と奈緒子の説得も、どこか暴力的です。

上田は理屈で引き戻そうとするし、奈緒子はついに物理で殴って連れ出す。救う側が正しいのに、やっていることは綺麗じゃない。だからこそ、視聴者の後味も綺麗にならない。

奈緒子の矜持と“腹パン”――正義の形が歪む瞬間

奈緒子って、基本は金に弱いし、口も悪いし、ふざけているように見える。

でも第2話では、奇術師としての矜持がはっきり出ます。「奇跡は作れる」と示して、美和子を救いたい。そこには、嘘で人を縛る母之泉への反発もある。

ただし、彼女の正義はいつも正面から綺麗に立たない。

腹パンで気絶させて連れ出すのは、視聴者としても賛同しづらい。でも“賛同しづらい正しさ”を描くからこそ、母之泉の悪が単純な悪に見えなくなる。宗教が怖いのは、善意と欲望と救いがぐちゃぐちゃに混ざっているからで、その混濁を奈緒子も踏んでしまう。

上田の「情けなさ」が、逆に人間味と強さになる

上田は学者で偉そうで、肝心なところでビビる。

なのに、美和子に対してだけはちゃんと優しいし、逃走中も止まらない。さらに“通信教育で鍛えた格闘”みたいなズルい強さも見せる(このズレが面白い)。

第2話の上田は、頼れるヒーローじゃなくて、「怖いけどやるしかない」人。
だから奈緒子との相性がいい。奈緒子は観察で戦い、上田は理屈と小心で揺れる。二人とも完璧じゃないから、事件の後味も完璧にスッキリしない。

“本物かもしれない”を残す作りが、死亡(不審死)を「呪い」に見せる

封筒の読心はトリックで説明がつく。
それなのに、里見の悪夢と影、そして美和子の死が重なることで、澄子の言葉が“当たった”ように見える。ここが『トリック』の恐さで、視聴者が一度でも「本物?」と思った瞬間、教団の脅しは完成してしまう。

つまり、霊能力が本物かどうかより先に、
「本物に見えてしまう状況」を作るのが上手い。

疑うと不幸が訪れる。
その不幸が起きた時、人は“疑った自分”を責める。
罪悪感が、信仰の檻になる。

美和子の死が自殺扱いになったことで、その檻はさらに強固になっていきます。

「壁抜け」は物理現象じゃなく、“共同体の壁”の比喩にも見える

タイトルの「壁抜け」。もちろん事件トリックの匂いがする言葉です。
でも第2話を見ていると、もっと大きな壁の話にも見えてきます。母之泉という共同体の壁。そこを抜け出そうとした人間が、社会的にも心理的にも潰されていく壁。

美和子は壁の中で救われたかった。
上田と奈緒子は壁の外へ引っ張り出したかった。
けれど壁の外は、想像以上に冷たく、戻りたくなる。

この“壁”の感触が、第2話の後味を最悪にして、同時に次回への吸引力に変わる。

次回へ――「どうやって殺した?」の一点で、視聴者は戻ってくる

ラストで奈緒子が掴みかける「どうやって?」。
ここが母之泉編の一番いやらしいところで、視聴者はもう「澄子はインチキだ」と知っているのに、それでも“殺し”の手口が分からない限り、勝った気になれない。

嘘は暴いた。
なのに、命は戻らない。
じゃあ、何を暴けば終わる?

その答えを見に、次回を再生してしまう。
第2話「壁抜け」は、そういう“罠の回”でした。

トリックの関連記事

トリックシーズン1の全話のネタバレはこちら↓

トリックの考察記事については

次回以降のお話はこちら↓

トリックの過去の話についてはこちら↓

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次