警察ドラマといえば、捜査一課や取調室が主役になることが多い中で、「東京P.D. 警視庁広報2係」はその常識を少し横にずらした作品です。
舞台となるのは、事件の裏側で情報を整理し、報道と向き合う警視庁広報課。そこでは、正しい捜査が必ずしも正しく伝わるとは限らず、言葉ひとつで世論が動き、真実が歪んでいく現実があります。
このドラマは、犯人探しだけで終わらない“情報と正義の物語”。ここからは、「東京P.D. 警視庁広報2係」のあらすじや作品のテーマ、注目ポイントを詳しく紹介していきます。
2026年1月~3月の火曜ドラマは「東京P.D. 警視庁広報2係」に決定!

2026年冬クール(1月期)のフジテレビ火9枠で放送されるのが、「東京P.D. 警視庁広報2係」です。放送開始は2026年1月13日(火)。毎週火曜よる9時(21:00〜21:54)放送で、初回は15分拡大となっています。
本作の舞台は、警視庁の「広報課」。
事件発生時の記者会見、報道機関への説明、捜査側との情報調整、そして発表内容の管理などを担う“報道担当”の部署・広報課2係にスポットを当てた社会派警察ドラマです。
さらに本作は、
- ライターズルーム方式の採用
- フジテレビ連続ドラマで初となる「広報課」を主舞台にした作品
- 地上波でseason1放送後、FODでseason2を独占配信する地上波×配信の連動展開
という3つの挑戦的な試みも打ち出しています。
作品の空気感を象徴するコピーは、「見ているものは、事実か、真実か。」。
情報がどのように伝わり、どこで歪み、何が“真実”として信じられていくのか――その過程そのものが、物語の大きなテーマになりそうです。
ドラマ「東京P.D. 警視庁広報2係」のあらすじ

主人公は、蔵前橋警察署の刑事として実績を積み、周囲からも“優秀な刑事”として評価されてきた今泉麟太郎(いまいずみ・りんたろう)。
捜査一課への異動を信じて疑わなかった矢先、下された辞令はまさかの「警視庁広報課2係」への異動でした。
広報課2係は、新聞やテレビなどの報道機関を相手にする“報道担当”。
事件が起きれば、記者会見の準備、情報管理の段取り、捜査幹部との折衝、捜査部門と記者クラブの間に立つ調整役として動きます。さらに、対外的にはメディアとの関係を通じて情報をコントロールしようとする場面もあり、ときにリークを含む駆け引きが生じる――表からは見えにくい緊張感のある仕事が描かれます。
ところが今泉は、過去の出来事が原因で記者が苦手。
広報課への異動は、本人にとって“最悪の配置転換”とも言えるスタートになります。
そんな今泉を迎えるのが、広報課2係の係長・安藤直司(あんどう・なおし)。
安藤は元捜査一課の刑事で、現在は“訳あって”広報にいる人物。今泉をフォローしながら、広報という立場で事件と向き合っていきます。
警視庁の広報課は、組織の内側と外側をつなぐ“境界線”のような部署。
刑事、公安、キャリアといった各方面の思惑が交差する中で、今泉と広報2係の仲間たちは、事件捜査の裏側で奔走していくことになります。
ドラマ「東京P.D. 警視庁広報2係」は原作はある?

結論から言うと、「東京P.D. 警視庁広報2係」は原作小説や漫画をもとにした作品ではなく、完全オリジナルストーリーとして制作されています。
原案・プロデュースにはフジテレビの安永英樹が名を連ね、脚本はフジテレビでは初となる「ライターズルーム方式」で制作される点も大きな特徴です。
原作が存在しない分、視聴者は“先の展開を予測しにくい”状態で物語に向き合うことになります。
広報という立場の人間が、どこまで真実に踏み込めるのか。
どこまで守り、どこで線を引くのか。
毎話の判断そのものが、ドラマの推進力になっていく作品だと期待されます。
ドラマ「東京P.D. 警視庁広報2係」の予想ネタバレ&考察

ここからは、現時点で公開されている情報をもとにした予想と考察です。実際の放送内容とは異なる可能性があります。
テーマは「事実」と「真実」のズレ、そして情報の“加工”
「見ているものは、事実か、真実か。」というコピーが示す通り、本作の核は“情報の扱われ方”にあります。
広報課2係は、捜査そのものではなく「情報」を扱う部署。
捜査がどれほど正確に進んでいても、発表の仕方ひとつで世間の印象は変わります。逆に、報道やSNSで流れた情報が先行すれば、捜査自体が揺さぶられることもある。
このドラマは、犯人当てだけでなく、情報がどう流通し、どう誤解され、どこで歪んでいくのかを、警察側の“広報”という視点から描く作品になりそうです。
今泉は「記者嫌い」から、情報戦のキーマンへ変化していく
今泉は捜査一課を目指していた刑事でありながら、広報課2係へ異動。しかも本人は記者が苦手という皮肉なスタートです。
ただ、広報は事件解決のために報道協定を結ぶこともあり、捜査本部の会議にも出席する立場。つまり今泉は、現場感覚を持ったまま、情報を武器にして事件へアプローチできる存在になり得ます。
序盤は「広報の仕事なんて…」という反発が強くても、次第に「広報だからこそ救える人がいる」「発表の仕方次第で被害が広がることも止まることもある」と痛感し、覚悟が変わっていく流れが王道だと予想されます。
記者・稲田裕司は“敵”ではなく、最大の鏡になりそう
敏腕スクープ記者・稲田裕司は、今泉に強い関心を示す存在として描かれます。
稲田は単なる悪役ではなく、「正義とは何か」「報じるとはどういうことか」を今泉に突きつける存在になりそうです。
リークを狙い、世論を動かし、独自に真相へ迫る記者。
一方で広報2係は、捜査の秘匿、被害者の尊厳、組織の信用といった守るべきものを抱えています。
両者がぶつかるほど、視聴者は今泉を通して「情報をどう受け取るべきか」を考えさせられる構造が強まるはずです。
安藤の「訳」と、season2へつながる長編ミステリー
安藤が“訳あって”広報課にいる理由は、単なる人事では終わらない可能性が高いです。
未解決事件、組織的な隠蔽、あるいは世論操作に関わる過去――season全体を貫く謎として機能してくることが考えられます。
さらに、地上波でseason1放送後、FODでseason2を独占配信することが明言されている点も重要です。
season1の終盤で「事件は解決したのに、もっと大きな闇が残る」「広報課が触れてはいけない領域が見えてしまう」といった、続編前提の“引き”が用意される可能性は十分にあります。
「広報VS刑事部・公安部・キャリア」という内側の戦い
公式情報でも、広報と刑事部、公安部、キャリアとの対立軸が示されています。
捜査一課長・北川一はメディア嫌いで、スクープによる捜査情報の露出に強い怒りを抱える人物。
一方で、広報課には組織の体裁を重んじる上層部も存在します。
「正義のために真実を出すのか」
「組織を守るために沈黙するのか」
その板挟みの中で、広報2係が下す判断が、毎話スリリングに描かれていくのではないでしょうか。
ドラマ「東京P.D. 警視庁広報2係」のキャスト
公式に発表されている主な登場人物とキャストを、役どころが分かる形で整理します。
警視庁・広報課サイド
- 今泉麟太郎(福士蒼汰)
蔵前橋署の刑事から、警視庁広報課2係へ異動。捜査一課志望だったが、思わぬ辞令で人生が揺れる。過去のトラウマで記者が苦手。 - 安藤直司(緒形直人)
広報課2係の係長。元捜査一課刑事で、現在は“訳あって”広報にいる。今泉を支えながら事件に向き合う。 - 熊崎心音(吉川愛)
広報課2係の中心的存在。通信指令本部出身のしっかり者で、今泉の異動がチームに変化をもたらす。 - 下地和哉(正名僕蔵)
広報課2係の管理官。普段は飄々としているが、元は機動隊出身。 - 時永修次(竹財輝之助)
広報課2係の主任。元捜査二課刑事で、私生活の問題をきっかけに広報へ。 - 水野和香(太田莉菜)
広報課2係の警部補。優秀で仕事ができるが、恋人ができない敏腕広報。 - 玉田宏樹(谷原七音)
広報課2係の巡査長。交番勤務で心を病み、本庁へ。アイドル好き。 - 真部正敏(本多力)
広報課長。警察庁キャリアで出世欲が強い。
捜査・メディア・上層部サイド
- 北川一(津田寛治)
捜査一課長。メディア嫌いで、組織と正義の狭間で揺れる。 - 稲田裕司(金子ノブアキ)
テレビ局社会部の敏腕スクープ記者。今泉に強い関心を示す。 - 巨椋雅史(吉原光夫)
捜査一課の刑事。広報を快く思っていない。 - 上田学(神尾佑)
特殊犯捜査係の管理官。今泉の警察学校時代の教官。 - 仙北谷開智(味方良介)
捜査二課の警部補。今泉の同期でライバル。 - 藤原剣治(吹越満)
警視総監。公安畑出身で、警視庁の体裁を重んじる人物。

コメント