「VIVANT」第7話は、シリーズの中でも群を抜いて衝撃的な回だった。
主人公・乃木憂助(堺雅人)が仲間を撃ち、自らテント側に寝返るという信じ難い展開に、放送直後からSNSは大混乱。「乃木が裏切るなんてあり得ない」「これは作戦なのでは?」と視聴者の考察合戦が過熱した。
さらにラストでは、乃木と宿敵であり実の父でもあるノゴーン・ベキ(役所広司)が遂に再会。親子の因縁が交錯し、“正義と裏切りの境界線”が完全に崩れ落ちる瞬間が描かれた。
この第7話を境に、物語は最終章へと大きく動き出す――。
「VIVANT」第7話の見どころ…衝撃の裏切りと親子の宿命

別班チーム結成と“父が敵”という衝撃の告白
第7話は、乃木憂助(堺雅人)の過去と現在が交錯する、シリーズ屈指の衝撃回となった。
物語冒頭、極秘諜報組織「別班」の司令・櫻井(キムラ緑子)は、乃木を中心とした精鋭6名を招集。テロ組織「テント」が最終標的に定めている“日本への攻撃計画”を阻止するための極秘作戦が立案される。
作戦会議の最中、乃木は仲間たちに驚くべき事実を打ち明ける。
テントのリーダー・ノゴーン・ベキ(役所広司)は、自分の実の父親であり、かつて公安警察官だったというのだ。
日本を脅かすテロ組織の首領が主人公の父――この告白に、仲間たちは凍りつくような沈黙を見せた。乃木の決意と苦悩が交錯する瞬間であり、彼の“任務と血の宿命”が同時に突き付けられる場面でもある。
公安と別班、そしてテント――三つ巴の諜報戦
一方、公安警察の野崎守(阿部寛)もまた、テント壊滅に向けて独自に動いていた。
野崎は「表」の国家権力として、秘密裏に活動する乃木(=別班)を警戒し続け、互いの捜査がぶつかり合う展開となる。
物語はついに、
「公安 vs 別班 vs テント」
という三者の構図が鮮明に描かれる。
公安は法のもとで国家を守ろうとし、別班は存在すら隠された影の組織として国家の裏側を守る。
そしてテントは、元公安であるベキが率いる“もう一つの正義”を掲げたテロ集団。日本を巡るこの三勢力の緊張関係が、第7話の骨格となっている。
野崎はベキの動向を追いながら、乃木が敵か味方かを見極めようとする。
一方の乃木も、父を討つためか、あるいは真意を確かめるためか――複雑な思惑を胸に動き出す。それぞれの「正義」がぶつかる中、視聴者も誰が本当の敵なのかを見失うほどの緊迫感が続いた。
乃木、衝撃の裏切り――父との再会が呼ぶ運命の転換
そして終盤、物語は一気に急転する。
テントの重要人物を捕らえる任務中、乃木は突如として仲間に銃口を向けたのだ。信頼していた仲間たちを裏切るかのようなこの行動に、視聴者は騒然となる。
「乃木は本当に別班を裏切ったのか?」「それともすべて作戦の一部なのか?」――
SNS上でも放送直後から考察が白熱した。
その直後、乃木はついに父・ノゴーン・ベキと対面。
長い年月を経て再会した二人は、敵として銃を向け合うのか、それとも血の絆を確かめるのか。息を呑むような緊迫した空気の中で、乃木の目に宿るのは迷いか、決意か。
第7話は、物語全体の構図を根底から覆す“裏切り”と“再会”が重なった回だった。乃木が本当に日本を裏切ったのか、それとも更なる計画を秘めているのか――。
その答えは、次回以降へと持ち越される。視聴者の誰もが「乃木の真意」を見極めようと息を詰めたまま、エンディングを迎えることになった。
「VIVANT」第7話のあらすじ&ネタバレ

別班チーム再結成――父・ベキとの宿命を背負う乃木
第7話(2023年8月27日放送)は、前話で描かれた“父が敵”という衝撃の展開を受け、乃木憂助(堺雅人)がついに運命と正面から向き合う回となった。
天才ハッカー・太田梨歩(飯沼愛)の協力により、乃木と黒須(松坂桃李)はテロ組織「テント」のサーバーから、日本を標的としたテロ計画に関する極秘データを入手。乃木は司令・櫻井(キムラ緑子)のもと、潜伏中の別班メンバー6名を再び招集し、テロ阻止のための極秘任務を編成する。
作戦会議の中で、乃木は衝撃の告白をする――テントの首領・ノゴーン・ベキ(役所広司)は自分の実の父であり、かつて公安警察官だったというのだ。
仲間たちは一瞬息を呑み、「身内が敵では任務に支障をきたすのでは」と不安を示すが、櫻井司令は「内情を知る者こそ必要だ」と判断し、乃木をチームリーダーに据える決断を下す。
乃木にとって、この作戦は国家のためであると同時に、父への想いを断ち切るための“個人的な戦い”でもあった。
日本を発ち、バルカへ――野崎との緊迫した頭脳戦
その後、乃木は病院に入院中の少女ジャミーンを見舞うため、一度だけ穏やかな時間を過ごす。
そこには薫(二階堂ふみ)と公安の野崎守(阿部寛)の姿もあり、野崎はジャミーンに『ハリー・ポッター』のDVDを贈って笑顔を見せた。乃木と薫は短い会話の中で互いの気持ちを確かめ合い、別れ際には一瞬の抱擁を交わす――嵐の前の静けさを思わせる場面だった。
やがて乃木は別班チームと共に再びバルカ共和国へ飛び立つ。
一方の野崎も部下・ドラム(富栄ドラム)を伴い、同じ航空機でバルカ入り。機内では穏やかな会話を交わすが、実は野崎は乃木のスーツに発信機を仕込み、密かにその動向を監視していた。
しかし、乃木はすぐにその罠に気づいており、バルカ到着後に巧妙な陽動を仕掛けて公安の追跡を完全にかわしてみせる。野崎の読みを上回る乃木の頭脳戦が光る場面だ。
テントNo.2・ノコルとの接触作戦
一方その頃、テント内部ではベキの息子であり幹部でもあるノコル(二宮和也)が、父の命を受けてロシア国境付近へ向かっていた。
目的は、ロシア人武装グループ「ヴォスタニア」との武器取引。だが、そこに先回りしていたのは乃木たち別班チームだった。乃木たちは奇襲を仕掛けてロシア人たちを無力化し、その身分を完全に奪取。ロシア人に偽装してノコルと接触を試みる。
同じころ、野崎は発信機の信号を頼りに現場へ急行するが、現場に残されていたのは薫とジャミーンが写る写真だけだった。
乃木がわざと写真を残していったことに気づいた野崎は、「情を断ち切ったのか、それとも暗号なのか」とその真意を測りかねる。乃木の“感情と任務の狭間”を象徴する演出だった。
裏切りの幕開け――乃木の銃口が向く先
待ち合わせ時間を過ぎても現れない相手に業を煮やしたノコルは、一度取引を中止し撤退を決断する。しかし、約束の時間から3分後――乃木たちがロシア人の格好で現場に現れ、ノコルを取り押さえる。
これで別班はテント幹部の捕縛に成功し、作戦は順調に進むかに見えた。
ところが次の瞬間、乃木が仲間たちに銃口を向ける。
「何をしている!?」と動揺する黒須の前で、乃木は一切の感情を見せず引き金に指をかけた――。第7話は、乃木の“まさかの裏切り”を示唆するこの衝撃のシーンで幕を閉じる。
乃木は本当にテント側についたのか?
それとも父・ベキの懐へ潜入するための布石なのか?
真実はまだ明かされていない。だがこの瞬間、物語は完全に新たなステージへと突入した。
「VIVANT」第7話の感想&考察

主人公の裏切りに視聴者騒然!衝撃展開の真意とは?
乃木の“裏切り”は本物か? それとも潜入作戦か?
第7話は、これまでの常識を覆す展開が立て続けに起きた。
主人公・乃木憂助(堺雅人)が、自ら率いる別班の仲間たちを銃で撃つ――
まさかの衝撃シーンに、SNSは瞬く間に大炎上。「乃木が仲間を撃つなんて信じられない!」「これは何かの作戦だろう?」と、放送直後から考察が過熱した。
筆者も同じく、「あの乃木が裏切るわけがない」と半信半疑だったが、それほどまでにこの展開のインパクトは強烈だった。
果たして、あの裏切りは本物なのか? それとも、テント内部へ潜入するための“偽装”なのか?
銃撃を受けた5人の別班メンバーの中で、生き残ったのは黒須(松坂桃李)ただ一人。しかも、黒須は肩を撃たれただけで命に別状はなかった。
この点に注目するファンも多く、「黒須だけ助けたのは、共に潜入させるためでは?」との声が上がっている。
さらに櫻井司令(キムラ緑子)の反応が冷静すぎたことから、「司令もグルで、別班全員の“偽装死”を演出したのでは?」という説も浮上した。
一方で、「乃木は本当に裏切ったのでは?」という見方も根強い。
銃撃の際、別班メンバーたちは防弾チョッキを外していたため、実弾が通ってしまった可能性がある。
もしこれが真実なら、乃木は任務よりも父・ベキを選んだことになり、「愛よりも血を取った男」として彼の信念が大きく変化したことを意味する。
薫(二階堂ふみ)とジャミーンの写真を現場に残したのも、情を断ち切る決意の象徴だったのかもしれない。
“敵か味方か”――このシリーズのキャッチコピーを体現する展開に、視聴者の動揺は頂点に達した。
「スネイプ社」に隠された暗号? 二重スパイ説を検証
第7話で特に話題を呼んだのが、乃木が機内で野崎(阿部寛)に話した“スネイプ社”という嘘の社名だ。
『ハリー・ポッター』の登場人物スネイプといえば、表向きは悪役ながら、実は主人公を陰で守り続けた二重スパイ。
この「スネイプ」という単語の選択に、視聴者は敏感に反応した。
「乃木=スネイプ=裏切り者のふりをした守護者」――
つまり、乃木は悪を装いながら真の目的は“日本を守ること”にあるのでは? という解釈が広まった。
さらにこの説を拡大すると、「テントそのものが実は“守るための組織”なのでは?」という大胆な考察にまで発展している。テントのリーダー・ベキ(役所広司)は元公安警察官。
彼が単なるテロリストに堕ちたとは考えにくく、むしろ巨大な国家の闇に抗うために立ち上がった“影のレジスタンス”なのではないか――。
この仮説が正しければ、乃木がベキに共感してテントへ潜入した理由にも筋が通る。
“スネイプ社”というワードひとつでここまで想像を掻き立てられるのは、『VIVANT』という作品の脚本の巧みさの証明でもある。伏線に伏線を重ね、すべてが意味を持っていそうなこの世界では、どんな一言も見逃せない。
親子の再会、兄弟疑惑――“家族”がキーワードに
第7話ラストで描かれた、乃木と父・ベキの再会シーン。
沈黙の中で交わる視線には、20年以上の歳月と決して拭えない宿命が凝縮されていた。
乃木にとって父は「捨てた存在」であり、ベキにとって息子は「国家に奪われた存在」。この複雑な親子関係が、物語後半の感情的な軸になるのは間違いない。
さらに新たな衝撃として、ベキの側近・ノコル(二宮和也)が「自分もベキの息子だ」と語った。
乃木の異母兄弟なのか、あるいは義理の息子なのか――。
血の繋がりか、それとも40年の絆なのかという予告のコピーが、視聴者の想像を一気にかき立てた。
もしノコルが本当の兄弟であれば、乃木は“父と兄”という家族の中で戦うことになる。一方、義理の関係だとしても、彼が“家族として育てられた”存在である以上、乃木との間に生まれる対立と葛藤は避けられない。
このように第7話は、「血縁」「絆」「裏切り」というテーマを通じて、家族の物語としての深みを一気に増した。
今後の展開予想――乃木は敵か味方か
第7話は、伏線回収と新たな謎の提示が絶妙に織り交ぜられた回だった。
乃木が本当に裏切ったのか、それとも二重スパイとして行動しているのか。ベキの目的、テントの真意、そして公安や別班内部にも潜む“もう一つの裏切り者”の存在――物語はいよいよ核心へと迫っている。
個人的には、乃木は依然として“信じられる主人公”であると信じたい。
しかし彼がいかに大義のためとはいえ、仲間を撃ったという事実は消えず、背負う罪はあまりに重い。もし彼が本当にテントに寝返ったなら、もはや“正義”の定義そのものが崩壊するだろう。
まとめ
第7話は「息をもつかせぬ」展開そのもので、視聴者の度肝を抜いた。
乃木の裏切り、父との再会、ノコルの正体――あらゆる伏線が一気に動き出し、物語はクライマックスに向けて加速している。
次回・第8話では、父子の過去が明かされると同時に、乃木の“裏切り”の真相がついに描かれる見込みだ。
乃木は敵か味方か。
そして、ベキ率いるテントは本当に悪なのか。答えが見えそうで見えない緊迫の展開――『VIVANT』は、いよいよ最終章へ突入する。
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