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ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」10話のネタバレ&感想考察。唯央の告白で兄弟対立が決定的に

ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」10話のネタバレ&感想考察。唯央の告白で兄弟対立が決定的に

10話は、恋人になった小春と黒崎さんが少しずつ穏やかな関係を育てていく一方で、唯央の感情がはっきり恋へ変わり、三人の距離が大きく揺れ動く回です

小春は卒業後の進学を決め、期末テストが終わるまでデートを我慢しながら前を向こうとしますが、唯央は小春に本気で惹かれ始め、参考書の買い物に誘って積極的に近づいていきます。

黒崎さんもまた、その変化に平静ではいられず、嫉妬と不安を抱えたまま二人の後をつけてしまいます。

この記事では、ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」第10話の内容を、結末まで含めて時系列でまとめます。小春の進路の話、黒崎さんと小春が初めて経験する本音のすれ違い、そして唯央が“弟”ではなく一人の男として気持ちをぶつけるまでの流れを整理していきます。

未視聴の方はネタバレにご注意ください。

目次

ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」10話のあらすじ&ネタバレ

ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」10話のあらすじ&ネタバレ

10話は、恋人になった小春と黒崎さんがやっと穏やかな関係に入れたように見える一方で、唯央の感情がはっきり“恋”へ変わり、兄弟の対立がむき出しになる回だった。小春の進路の話まで前へ出てくるぶん、ただの三角関係では終わらず、「好きな相手を支えるってどういうことか」がそれぞれ違う形で問われていく。

この回のいちばん大きな変化は、恋人同士になった黒崎さんと小春が初めて本音のすれ違いを経験し、その直後に唯央が“弟”ではなく一人の男として小春を奪いに来たことだった。だから10話は、甘い恋愛回というより、関係が本物になる手前で避けられない痛みが一気に噴き出した回として見たほうがしっくりくる。

恋人になった二人は、期末テストまでデートを我慢していた

10話の冒頭では、小春が高校卒業後に進学することを決め、期末テストが終わるまで黒崎さんとのデートはお預けにしていることが示される。

恋人になったばかりの二人にとってはもどかしい状況だけれど、小春は「恋のためにもまずは勉強を頑張らないと」と前向きに切り替えていて、黒崎さんもその気持ちを尊重している。付き合い始めてからも、恋愛だけに流されず、小春が自分の進路をちゃんと考えているところがこのドラマらしい。

その一方で、黒崎さんは恋人として小春を近くに感じられるようになったぶん、以前よりもずっと彼女を失う想像に敏感になっている。

今までは小春へ一途に向かっていくだけでよかったのに、関係が成立したあとからは「他の誰かに近づかれる怖さ」まで具体的になってしまうからだ。10話の黒崎さんは、猪突猛進な一途さだけではなく、“恋人になったからこそ生まれる不安”を初めて真正面から抱えた状態で始まっていた。その心の揺れが、このあと唯央との兄弟対立を一気に熱くしていく。

唯央の気持ちは、ついに“おもしろくない”では済まなくなる

一方で唯央は、おにぎり屋「しらせ」でバイトを続けながら、小春への気持ちをどんどん自覚し始めている。

サイン会で小春に世話を焼かれたことをきっかけに、彼の中では小春がただの優しい店主の娘ではなく、自分をそのまま見てくれる相手へ変わっていた。もともと兄の黒崎さんに対する複雑な劣等感を抱えていた唯央にとって、小春の存在は“兄とは違う形で自分を認めてくれる人”として大きくなっている。

だから10話の唯央は、兄の恋を邪魔したい弟という位置では収まりきらない。小春の勉強を手伝い続けたい、もっと二人の時間を作りたい、そして最終的には「支えたい」とまで言い切るところまで気持ちが進んでいる。

この回での唯央の厄介さは、兄への反発心だけで動くのではなく、本当に小春を好きになってしまったことで“奪う理由”が感情の側にもできてしまったところにあるそれがあるから、ただの嫌な弟では終わらず、見ている側もどこか切なくなる。

唯央は参考書の買い物を口実に、小春と二人の時間を作ろうとする

唯央は小春へ、数学の参考書を買いに行こうと提案し、二人で出かける流れを作る。

勉強のためという名目は自然だけれど、その誘い方にはもう“家庭教師としての気遣い”だけではない空気が混じっていた。小春はそこに露骨な恋愛感情を読み取ってはいないが、唯央の距離の詰め方が以前とは少し違うことには無意識に気づいているようにも見える。

ここで大事なのは、小春が決して唯央に冷たくないことだ。小春はもともと人に対してまっすぐで、助けてくれる相手にはきちんと感謝も示すし、勉強を見てくれることも素直に頼る。

だから唯央にとっては、その無防備なやさしさこそがいちばん残酷で、黒崎さんの恋人だと分かっていても「もしかしたら」が消えなくなってしまう。10話の三角関係が単純な駆け引きに見えないのは、小春が誰かを利用したり思わせぶりに振る舞ったりする人ではないからだと思う。

黒崎さんはこっそり尾行し、嫉妬はさっそく空回りする

唯央の提案を知った黒崎さんは、落ち着かない気持ちを抱えたまま、二人のあとをこっそりつけることにする。恋愛経験ゼロらしい極端さも黒崎さんらしいけれど、今回はその行動が微笑ましいだけでは終わらない。すでに恋人同士だからこそ、彼の中では“信用したい”と“奪われたくない”が真正面からぶつかってしまっている。

尾行の途中で唯央が小春の肩を抱き寄せた瞬間、黒崎さんは思わず二人の前へ姿を見せてしまう。唯央は「自転車にぶつかりそうだったから」と表向きには説明するが、黒崎さんだけに聞こえるように「いいところだったのに」とつぶやく。

その一言で、兄弟の間にある空気はただの牽制から一気に剥き出しの敵意へ変わる。10話前半のこの場面は、黒崎さんの嫉妬と唯央の挑発が初めて真正面からぶつかった瞬間で、ここから兄弟バトルの温度が急に上がる。小春がまだその全部を知らないところも、余計に不穏だった。

黒崎さんは明るく振る舞おうとするが、心はずっとざわついている

尾行がばれてしまったあとも、黒崎さんは小春の前ではできるだけ平静に、そして明るく振る舞おうとする。小春を不安にさせたくない、恋人として余裕のないところを見せたくないという気持ちがあるからだと思う。けれど、その努力は逆に小春へ「何か隠している」「いつもと違う」と感じさせることになる。

恋人になったからこそ、本当ならすぐに嫉妬したと言えば済むのに、黒崎さんはそこをぐっと飲み込んでしまう。

自分の感情を“見苦しいもの”として扱ってしまうところに、彼の不器用さがよく出ていた。私はこの10話で、黒崎さんの一途さの本質って「好きだと一直線に言えること」だけじゃなく、「好きだからこそ見せたくない感情がある」くらい人間くさいところにあるのだと改めて思った。小春にとっても、その言えない感じが少しずつ寂しさへ変わっていく。

小春は志望校のOGと会い、自分の将来を初めて具体的に話す

その頃、小春は飲食経営の勉強ができる学校に興味を持ち、唯央の紹介で志望校のOGに会いに行く。

相手はカフェを営んでいて、小春はふるまわれた料理の味に感動しながら、その場の雰囲気や学びの延長にある将来の姿を想像する。おにぎり屋を手伝う日常を大切にしてきた小春にとって、ここは「実家を守る」ことと「自分の未来を作る」ことがつながる場所として大きかったはずだ。

そして小春は、そのOGの前で、自分も母のようになりたい、おにぎり屋を継いでみんなを笑顔にしたいという夢を涙ながらに打ち明ける。母を早くに亡くし、それでも父と弟たちのためにずっと家と店を支えてきた小春だからこそ、この言葉はただの進路相談ではなく、自分の人生を初めて自分の言葉で肯定する瞬間にも見えた。10話で私がかなりグッときたのはこの場面で、小春の恋愛だけでなく“生き方の芯”がようやく言語化されたことが、後半のすべてを一段深くしていたと思う。黒崎さんが小春へ惹かれる理由も、結局はこのまっすぐさにあるのだと再確認させられた。

小春の涙は、唯央の気持ちまで決定的に動かしてしまう

OGの前で自分の夢を語る小春の姿は、唯央にも強く刺さる。これまでも小春のやさしさや一生懸命さに惹かれていたけれど、この時の唯央は、兄の恋人としての小春ではなく、一人の人間として本気で尊敬し、支えたいと思う気持ちをはっきり自覚したように見える。小春が自分の母のことを思い出して泣く姿は、唯央のなかにあった“奪いたい”よりもっと深い感情を呼び起こしていた。

だからこのあと唯央が黒崎さんへ宣戦布告するのも、単なる意地や反抗だけには見えなくなる。兄への劣等感や反発はたしかに根っこにあるけれど、それだけではここまで暴走しない。小春の夢と涙に心を打たれたことで、唯央ははじめて「兄のものを欲しがる弟」ではなく、「小春自身を手に入れたい男」へ変わってしまったのだと思う。その変化があるからこそ、兄弟の対立もただの勝ち負けではなく、かなり切ない色を帯びてくる。

夜、唯央は黒崎さんへ「支えるって決めた」と宣戦布告する

その夜、帰宅した唯央へ黒崎さんは「大学にバイトに家庭教師に大変じゃないですか」と声をかける。表面上は弟を気遣う兄の会話だけれど、そこには小春と過ごした一日のことが互いにちらついている。唯央はその問いを真正面から受けず、「小春ちゃんが喜んでくれた」とわざと黒崎さんを刺激する方向へ持っていく。

そして唯央は、俺は小春ちゃんを支えるって決めたからと、黒崎さんへはっきり宣言する。ここで兄弟の間にある遠慮はほとんど消えていて、唯央はもう気持ちを隠そうとしない。この宣戦布告が怖いのは、恋のライバル宣言であると同時に、ずっと兄と比較されてきた弟が初めて“同じ土俵で奪いに行く”と決めた瞬間でもあるからだった。黒崎さんにとっても、ここで初めて弟の本気が単なる嫌がらせではないと分かる。

小春は黒崎さんの変化に気づき、「寂しいです」と本音をこぼす

唯央とのやりとりのあと、黒崎さんの表情や態度がいつもと違うことに、小春も気づいていく。明るく見せようとしているのにどこかぎこちない、その不自然さがかえって小春を不安にさせる。恋人になったばかりの今だからこそ、何も言ってもらえないことが前よりずっと寂しいのだと思う。

黒崎さんが何かを抱え込んでいると分かった小春は、それをなかったことにせず、気持ちを言えないのだとしたら少し寂しいと自分のほうから伝える。ここで小春が黙って待つだけのヒロインではないのがすごく良い。10話の小春は、好きな相手の言葉を受け取るだけではなく、「恋人ならちゃんと本音を言ってほしい」と自分の寂しさを伝えられるところまで来ていて、それが二人の関係を一段大人にしていた。この一言がなければ、黒崎さんの嫉妬告白も起きなかった。

黒崎さんはついに嫉妬を認め、小春を抱きしめる

小春の言葉に背中を押される形で、黒崎さんはとうとう自分の中にある嫉妬を認める。小春と唯央が親しくなるほど心がざわつくこと、唯央への感情をみっともないものとして隠していたことを、そのまま小春へ打ち明ける。兄としても恋人としても取り繕っていた彼が、ここではじめて格好悪い感情ごと小春へ見せる。

その直前に黒崎さんが思わず小春を抱きしめてしまうのも、感情を理屈で処理し切れなくなった結果だったように見える。驚いた小春に対してすぐおどけてしまうところがまた黒崎さんらしいのだけれど、今回はそこから逃げ切らず、本音までちゃんと届ける。私はこの場面で、黒崎さんの一途さがやっと“完璧な愛し方”から“ちゃんと嫉妬もする未熟な恋”へ変わったのがすごく良かった。小春にとっても、それは距離が縮まる種類の弱さだったのだと思う。

小春は自分の嫉妬も打ち明け、「本音を言い合える恋人」になろうと提案する

黒崎さんの告白を受けて、小春もまた自分の気持ちを返す。

以前、黒崎さんのまわりにいる人へ嫉妬したことがあったこと、その時に黒崎さんから「甘えていいんだよ」と言われて救われたことを思い出しながら、自分も同じように本音を受け止めたいと伝える。ここで二人は、どちらか一方が包み込むのではなく、互いの弱さを持ち寄る関係へやっと近づく。

そして小春は、「本当の気持ちを伝え合える恋人」になろうと提案する。

これは甘い約束というより、好き同士でいるために必要なルールを二人で作る宣言のように見えた。10話のいちばん大きな前進は、恋人になったことそのものではなく、二人が“うれしい気持ち”だけでなく“見苦しい感情”まで言葉にして持ち合える関係を目指し始めたことだと思う。だから唯央の告白で終わらず、このシーンが入ることに大きな意味があった。

小春は家庭教師を終わりにしたいと唯央へ伝える

その後、小春は自分の中で決めたことを行動に移し、唯央へもう家庭教師を頼まないと伝える。唯央にしてもらったことへの感謝はあるし、一緒に勉強してきた時間が嘘だったわけでもない。けれど、今のまま甘え続けるのは違うと小春なりに判断したのだと思う。

ここで小春がはっきり線を引くのは、唯央の恋心を知ったあとではなく、その少し前であることが重要だ。つまり小春は、唯央の気持ちを利用していないし、黒崎さんの不安を無視したまま曖昧にしておくことも選ばない。この行動によって、小春が誰よりも誠実に三人の関係を整理しようとしていることがはっきり見えて、10話の三角関係に安っぽさが出なかったのだと思う。小春のまっすぐさがこの回ではかなり効いていた。

唯央はついに「好きだ」と告白し、小春はまっすぐ黒崎さんを選ぶ

家庭教師を終わらせたいと聞かされた唯央は、黒崎さんに何か言われたのではないかと勘ぐり、感情を一気に表へ出す。自分が一番近くで小春の頑張りを見てきたし、これからも支えたいと思っていると声を荒らげたあと、その“支えたい”の意味を「あんたのことが好きってことだよ」と告白の言葉に変える。遠回しな優しさで持ちこたえていた唯央が、ここで初めて真正面から小春を欲しがる。

けれど小春は、その言葉に揺れたとしても受け入れはしない。苦しそうな顔をしながらも、自分は黒崎さんが好きだとはっきり返す。小春の返答が良かったのは、唯央を否定したり軽くあしらったりせず、ちゃんと相手の気持ちを受け止めたうえで、それでも自分の好きは変わらないとまっすぐ言い切ったところだった。だから唯央の失恋も、ただの逆恨みではなく、本気だからこそ壊れそうになる感情として見えてくる。

黒崎さんへの電話で、唯央は「嫌い」と「壊す」を言い放つ

ちょうどその場で黒崎さんから電話がかかってくると、唯央は小春の目の前で通話に出る。そして昔も今もずっと兄が嫌いだったと告げたうえで、「今からあんたの大事なものを壊すね」と冷たい表情で言い残して電話を切る。

兄弟の感情がついに表の言葉になった瞬間であり、小春の恋がそのまま兄弟の争いへ引きずり込まれるラストでもあった。

この終わり方が怖いのは、唯央が小春へ気持ちを伝えた直後だからこそ、その“好き”が守りたい感情ではなく、壊してでも欲しい感情へ一歩ずれて見えてしまうことだ。しかも兄へ向ける嫌悪には、恋のライバル意識だけでなく、昔から積み重なった劣等感まで混ざっている。

10話のラストは、唯央の失恋回であると同時に、兄弟の関係がもう修復不能なところまで割れ始めた回として終わっていて、その不穏さが次回への最大の引きになっていた。放送後に唯央の暴走を心配する声と、切なさを感じる声が同時に出たのもすごく分かる終わり方だった。

ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」10話の伏線

ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」10話の伏線

10話は表面だけ見れば、唯央が本気を出して黒崎さんが嫉妬し、小春が進路を考えた回だった。けれど細かく見ると、全部が次の一話へ向けた大きな伏線になっていて、特に「恋愛」と「人生」が完全に重なり始めたのが大きい。

この回の伏線は、誰が勝つかという単純な三角関係の煽りではなく、小春がどんな未来を欲しいのか、そして黒崎兄弟がそれぞれ何を壊し何を守ろうとしているのかを炙り出すために置かれていたように見える。だからどの場面も、その場のドキドキで終わらず後味が残る。

ここでは、10話を見終わったあとに特に気になった五つの線を整理していきたい。どれも小さな動きに見えるのに、次の展開をかなり大きく左右しそうだった。私は10話の伏線を追っていて、このドラマが“10億円プロポーズ”の勢いだけで走る話から、“好きな人の人生にどう関わるか”を問う終盤へ移っているのを強く感じた。その変化がこの回の面白さでもある。

唯央の恋心は、兄への敵意と切り離せないまま膨らんでいる

唯央は10話で小春へ本気の恋を自覚したように見えるが、その気持ちは兄への長年の敵意や劣等感と完全には分かれていない。参考書の買い物に誘う時も、肩を抱き寄せる時も、宣戦布告の時も、唯央の視線は小春だけでなく常に黒崎さんへも向いていた。好きな人を手に入れたい気持ちと、兄から奪いたい気持ちが重なっているから、恋の方向が少しずつ危険になっていく。

だからラストの「大事なものを壊す」という言葉も、ただ失恋した弟の捨て台詞では終わらない。小春への恋心が本物であるほど、その感情は兄を傷つけるための武器にも変わってしまう。唯央の線が怖いのは、悪役だからではなく、ちゃんと好きになってしまったからこそ、兄への恨みと恋が一つの暴走になる可能性を持っているところだと思う。次回で何が壊されるのかはまだ分からないが、物理的な何かだけでなく、兄弟の関係そのものが戻れない場所へ行く予感が強い。

小春の進学と「おにぎり屋を継ぎたい」という夢が、恋を人生の話へ押し広げた

10話で小春が志望校のOGに会い、「母のようになりたい」「店を継ぎたい」と言葉にしたことで、このドラマの恋愛は一段深いところへ入った。小春はただ黒崎さんに愛される女の子ではなく、家族や店や亡き母の記憶まで背負ったうえで、どんな大人になるかを選び始めている。恋人を選ぶことと進路を選ぶことが、ここで初めて同じ地平に乗った。

だからこそ、唯央の“支える”と黒崎さんの“好き”は、同じように見えても意味が変わってくる。小春に必要なのは優しくされることだけでなく、自分の人生ごと尊重してくれる相手だからだ。私はこの進路パートが入ったことで、10話以降の黒崎さん争奪戦は「誰と付き合うか」より「誰と未来を作れるか」の話へちゃんと変わったと思う。ここを外さなかったから、ドラマ全体が甘いだけで終わっていない。

黒崎さんが嫉妬を口にできたことが、二人の関係の新しい土台になる

これまでの黒崎さんは、一途でまっすぐでも、負の感情や情けない部分を見せるのはかなり苦手だった。けれど10話では、小春に指摘されて初めて、自分が唯央に嫉妬していることを言葉にする。これは単なる恋愛のヤキモチ告白以上に、恋人として“弱い自分も渡せるか”のテストだったように見える。

小春がそこへ「私と一緒ですね」と返したことも大きい。嫉妬を恥ではなく共有できる感情として受け取ったからこそ、二人はその先の「本音を言い合う恋人」という約束へ進けた。この嫉妬告白は、唯央の暴走に対抗する武器というより、黒崎さんと小春がこれから関係を壊さずに続けていくための新しい土台として置かれていた伏線だと思う。次回で何が起きても、この二人は前みたいに黙ってすれ違うだけでは終わらないはずだと感じさせる場面だった。

小春が家庭教師を終わらせたのは、唯央の恋を知ったからではなく自分で線を引いたから

小春が唯央へ「もう家庭教師は頼まない」と伝えたことは、三角関係を整理する上でかなり大事だった。もし唯央に告白されてから距離を取ったのなら、流されての判断に見えたかもしれない。けれど実際にはその前に、自分の意志で関係の線を引いている。これは小春が誰よりも先に、曖昧な甘えを続けないと決めたことを意味している。

この行動があるから、小春はただ二人の男の間で揺れているヒロインには見えない。自分の恋人も、唯央の気持ちも、両方をこれ以上ごまかさないための一歩を自分で選んでいる。小春のこの誠実さがあるからこそ、唯央の告白と暴走は“気づいてもらえなかったかわいそうな弟”で終わらず、むしろ自分で越えてはいけない線を越えたものとして見えてくる。ここは次回で唯央をどう描くかにも関わる大きな分岐点になりそうだ。

「大事なものを壊す」が指すものは、小春だけではない気がする

ラストで唯央が口にした「大事なものを壊す」という言葉は、もちろん一番先に小春と黒崎さんの関係を連想させる。けれど私は、それだけではない気がしている。唯央は兄を「昔も今も嫌いだった」とまで言っているので、壊したいのは小春との恋だけではなく、兄がずっと大事にしてきた“黒崎絢人としての世界”そのものかもしれない。

黒崎さんには小説家としての仕事、作品、世間的な立場があるし、小春には家族や店がある。唯央がどこへ手を伸ばすかによって、次回はただの恋愛の奪い合いでは済まなくなる可能性がある。この一言が強い伏線になっているのは、具体的に何をするかがまだ見えないのに、唯央が“感情だけでは止まれないところ”まで来てしまったことだけははっきり分かるからだ。10話は、その不穏さを最大値まで引き上げて終わった。

ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」10話の感想&考察

ドラマ「黒崎さんの一途な愛がとまらない」10話の感想&考察

10話を見終わってまず思ったのは、唯央を簡単に嫌いになれない作りが本当に上手いということだった。もちろん小春の前で告白し、その直後に兄へあんな電話をするのは危うすぎるし、やっていることはかなり危険だと思う。でもこの回の唯央は、悪役だから怖いのではなく、本当に小春を好きになってしまったうえで兄への劣等感まで混ざっているから怖くて、だから見ていて切なさも同時に残る。そこがただの兄弟バトルでは終わらない理由だった。

しかも黒崎さんと小春の関係がただ甘いだけではなく、ちゃんと“本音を言えない恋人”から“本音を言い合う恋人”へ進こうとしているから、唯央の割り込みが余計に痛い。今までなら誤解で済んだことも、ここまで来ると本当に壊れかねない。10話は恋のライバル出現回である以上に、せっかく築きかけた信頼が、外からではなく家の中から崩されそうになる回としてかなり緊張感が強かった。終盤らしい嫌なざわつきがきれいに残った。

唯央は“かわいそうな弟”で終わらないところがしんどい

私は唯央がずっと兄と比べられてきたことや、その中でひねくれた部分を育ててしまったことにはかなり同情してしまう。小春が“黒崎さんの弟”としてではなく“唯央”として接したからこそ、余計に気持ちが止まらなくなったのも分かる。だから告白までは、まだ応援と切なさの間で見ていられた。

でも10話で唯央が一線を越えて見えたのは、小春に拒まれた瞬間、その痛みを自分の中で抱えるより先に兄を傷つける方向へ向かったことだった。小春を好きな気持ちと、兄を壊したい気持ちがここで完全に重なってしまった。唯央の怖さは、失恋したから暴れるのではなく、自分の恋心すら“兄へ勝つ材料”にしてしまいかねない危うさにあって、そこがこのキャラをただの当て馬で終わらせない切実さになっていたと思う。だからこそ次回が本当に怖い。

黒崎さんの嫉妬告白は、このドラマでかなり大事な成長だった

正直、10話で一番キュンとしたのは唯央の告白ではなく、黒崎さんがちゃんと嫉妬を言えたところだった。今までの黒崎さんは、好きという直球は投げられても、みっともない感情や情けない不安をそのまま渡すことには慣れていなかった。だから唯央へのざわつきを「見苦しい感情」と思って隠していたのも、すごく黒崎さんらしい。

それを小春に打ち明けたことで、黒崎さんはやっと“完璧に一途な人”から“ちゃんと恋で揺れる人”になれたのだと思う。小春もそこを拒否せず、自分も同じだと返したのが良かった。

私はこのシーンを見て、二人の恋が強いのはロマンチックだからではなく、格好悪い感情までちゃんと見せても関係を続けられる方向へ進み始めたからだと感じた。だから唯央の暴走が入っても、この二人ならまだ踏みとどまれる気がしている。

小春の夢の話が入ったことで、物語が一段深くなった

このドラマって、黒崎さんの一途さが強烈だから、どうしても小春が“愛される側”に見えやすいところがあると思う。けれど10話で小春が進学や店を継ぐ夢を言葉にしたことで、一気に見え方が変わった。小春にも小春の人生があって、その人生に入ってきたいのが黒崎さんであり唯央なんだと、ようやく恋の構図が整理された感じがした。

私はこのシーンがあったことで、唯央の“支えたい”も黒崎さんの“好き”も、ただ甘い言葉では測れなくなったと思う。小春が何を目指し、何を大切にしたいのかをちゃんと受け止められる人じゃないと、この恋は最後まで届かない。10話は三角関係で盛り上げる回に見えて、実は小春が「誰かに選ばれる人」から「自分の未来を自分で持つ人」へ変わるためのすごく大事な回でもあった。そこが私はすごく好きだった。

兄弟の物語として見ると、10話はかなり痛い

放送後に唯央の行動へ悲鳴が上がったのは当然だけれど、同時に「唯央の切なさも分かる」という受け止めが出ていたのも納得だった。兄弟ものとして見ると、10話は恋愛の山場というより、ずっと溜めてきた感情がついに表へ出た回なんですよね。昔も今も兄が嫌いだったという一言には、恋の敗北だけではない時間の長さが入っている。

黒崎さんの側にも、弟をただ悪者にできない気持ちがあるはずで、だからこそ兄弟の対立は簡単に終われない。恋のライバルより、身内のほうがずっと厄介だし、ずっと痛い。私は10話を見ていて、この兄弟は小春をめぐって争っているようで、本当は「兄としてどう見られてきたか」「弟として何を奪われてきたか」を全部ぶつけ合う段階へ入ってしまったのだと感じた。だから次回は恋愛以上に兄弟の修羅場になりそうだ。

10話は“成長回”であり“暴走開始回”でもあった

最終的にこの回を一言で言うなら、私は“成長回”と“暴走開始回”が同時に来た回だと思う。黒崎さんは嫉妬を言えたし、小春は夢を言えたし、二人は本音を言い合う約束までできた。それだけ見ればすごく前進しているのに、その直後に唯央が全部をひっくり返しそうな言葉を残して終わる。

この並びがあるから、10話はただの中だるみには全然見えなかったし、むしろ終盤の心拍数を一番上げた回に見えた。やっと成熟し始めた恋ほど、壊される時の音も大きい。私は10話を見て、このドラマは一途さの美しさだけじゃなく、一途さが届かない時の危うさまで描こうとしているのだと感じたし、その意味でかなり面白くなってきたと思った。次回、唯央が本当に何を壊そうとしているのかを見届けずにはいられない。

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