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HOPE(ドラマ)第7話のネタバレ&感想考察。“同期の絆”が照らす、働く人の痛みと希望

HOPE(ドラマ)第7話のネタバレ&感想考察。“同期の絆”が照らす、働く人の痛みと希望

毎週日曜日夜9時よりフジテレビ系列で放送されるドラマ「HOPE〜期待ゼロの新入社員〜」の第6話が終了しました。

第7話は、「企画が通ったその先にある現実」を描く群像回。

営業三課の小売事業が承認され、歩(中島裕翔)たちは新たな挑戦を迎えるが、専務・鷹野(風間杜夫)が送り込んだ新任主任・江部(宮川一朗太)の存在が職場に不穏な影を落とす。

同時に、香月(山本美月)は悪質な噂に傷つき、桐明(瀬戸康史)は合同会議での挫折に苦しみ、人見(桐山照史)は上司の不正疑惑に気づく。

そんな中、倒れた仲間の代わりに動いた4人の同期が、休日の現場で確かに“絆”を形にしていく——。

毎週日曜日夜9時から放送の「HOPE〜期待ゼロの新入社員〜」の第7話9月7日のあらすじと感想を紹介したいと思います。

※以後ネタバレ注意

目次

HOPE(ドラマ)7話のあらすじ&ネタバレ

HOPE(ドラマ)7話のあらすじ&ネタバレ

第7話のサブタイトルは「同期の絆 俺たちがそばにいる」。

営業三課の小売事業が社内承認され、いよいよ始動——のはずが、専務・鷹野(風間杜夫)直轄で送り込まれた新任主任・江部徹(宮川一朗太)の着任によって、課内外の力学が大きく揺れ出す。

香月(山本美月)には前職由来の悪質な噂、桐明(瀬戸康史)は合同会議での挫折、人見(桐山照史)は上司の不正疑惑を目撃——それぞれの試練が同時に動き出す群像回です。

小売事業の承認と、“動かない助っ人”江部の登場

営業三課の小売企画が役員会で承認される。

しかし、専務・鷹野が「戦力補強」と称して送り込んだ江部は、「出向先の仕事が残っている」と織田(遠藤憲一)の指示を無視し、課の仕事に関与しようとしない。

安芸(山内圭哉)によると、江部は「入社早々に大口契約をまとめた“伝説の社員”」であり、「専務派の急先鋒だったが、社長派との対立で関連会社へ飛ばされた」経歴の持ち主。実績は華やかだが、今は意図的に“動かない男”として登場する。

桐明の合同会議/香月の“噂”で職場がざわつく

鉄鋼二課の桐明は、中国向け線材の新企画を携え、結城(丸山智己)の後押しで双菱商事との合同会議へ。

一方、資源二課の香月は、来社した元上司・高瀬(長谷川朝晴)との再会をきっかけに、「男女関係で辞めた」「桧山(松田賢二)に色目を使った」と寺崎課長(矢柴俊博)に中傷される。

香月は毅然と「撤回してください」と抗議するが、職場に漂う空気は冷たく、ハラスメントの生々しさが画面を覆う。

食品二課・白石(中村ゆり)の過労と連携の現実

三課は小売事業に必要な在庫調整を、食品二課・白石に依頼。

しかし白石は過剰な業務を抱え込み、部下からも反発を受ける。織田は「無理をするな」と気遣うが、彼女は頭痛で倒れてしまう。部署間連携の理想の裏で、“人の体力”という限界を浮かび上がらせるエピソードだ。

江部の“ささやき”——歩に封筒、「お前は来年いない」

江部は歩(中島裕翔)を呼び出し、理由をでっち上げて雑居ビルのバーへ。

「赤城プランニングにこの封筒を届けろ」「織田と安芸には言うな」と口止めをし、さらに「余計なことはするな。どうせ来年、お前はいない」と言い放つ。

契約社員としての立場を踏みにじるその言葉は、歩にとって鋭い刃となる。

江部=“専務案件”の先兵? 太陽熱発電の影

織田は宇野部長(松澤一之)に江部の排除を求めるが、逆に「中国の太陽熱発電案件を三課に任せる」という上層の意向を聞かされる。

江部はそのための“先兵”。案件が成功すれば「一ノ瀬の正社員化の可能性もある」と暗に告げられ、織田は葛藤の末、受け入れる決断を下す。

しかし彼の胸には、かつて契約社員・三原を守れず亡くした記憶が刺さり続けていた。

人見の“1,000万円の納品書”——不正の影が動き出す

繊維一課の人見は、上司・鳴海(マギー)のPCから「新車納品書(1,000万円)」のファイルを偶然見つける。

さらに、課長・塩田(桜井聖)が懸念する“小規模会社との不自然な大口契約”とも重なり、社内にキックバック疑惑の影が広がり始める。

“同期の休日稼働”——倒れた仲間の仕事を動かす

白石の倒れた報せを受け、織田は「三課全員で支えよう」と号令。

歩・桐明・香月・人見の同期4人が休日に集まり、在庫処理と出荷作業を黙々とこなす。

深夜、織田は疲れ果てて眠る4人の写真を撮り、「今日の熱かった1日を忘れるな」とメールを送る。

行為で語る“同期の絆”——第7話のタイトルを象徴する名シーンとなった。

香月の“真実”——仲間が寄り添う夜

片付けのあと、人見に促され、香月は前職での真実を語る。

尊敬する上司のもとで学びたかっただけなのに、「女を使っている」と断じられ異動を命じられた。

再び同じ偏見を向けられた恐怖を吐露する香月に、桐明が「君は逃げなかった」と声をかけ、歩と人見も支える。噂に抗うのは論破ではなく、隣に立ち続けること——この静かな連帯が心を温める。

翌朝——“不正契約”の火種が動き出す

翌朝、江部は再び歩を呼び出し、今度は安芸も同行。

契約書に目を通した安芸は「手数料が法外に高い」「無名の会社に8,000万円もの契約を振っている」と違和感を覚える。

点と点が一本の線に繋がり、不正の匂いが強まる中でエピソードは幕を閉じる。

太陽熱案件、江部の動き、そして人見の“1,000万円”。8話以降、すべてが一本の線で結ばれていく。

HOPE(ドラマ)7話の感想&考察

HOPE(ドラマ)7話の感想&考察

第7話は、“企画が通った後に訪れる現実”を群像で描いた回。

テーマは、立場・噂・不正——それぞれの現場で揺らぐ“働く矜持”をどう繋ぎ直すか、です。

「どうせ来年いない」の暴力——立場が人を傷つける

江部の「来年いない」という言葉は、契約という制度がもたらす暴力を象徴していた。

歩の努力や能力ではなく、“配置”そのものが人を傷つける。HOPEは、この理不尽を“個人の根性”ではなく、“現場の繋がり”で超えていく物語だ。

6話で描かれた「名義の壁」が、7話では“言葉の壁”へと形を変えた。

江部=不正の媒介か、専務案件の盾か

江部は、専務案件(太陽熱発電)を進めるための先兵であると同時に、不正の媒介としても機能している。

“政治の装置としての人事”と“会計の装置としての不正”が重なり合う構造は、まさに企業ドラマの核心。

織田の「人の人生に関わっていいのか」という自問は、部下の立場を守る矜持と、組織の論理との狭間での葛藤だった。

香月の線——噂に抗うのは論破ではなく連帯

香月のエピソードは、噂が「関係を壊す力」として描かれている。

彼女を救ったのは、桐明・歩・人見の連帯——同じ汗を流し、同じ時間を共有する行為。ハラスメントの問題を感傷で包まない。

“隣に立つ”ことの具体的な力を描いたのが、この回の誠実さだ。

人見の“1,000万円”——偶然が真実を呼ぶ

人見が見た新車の納品書は、単なる偶然ではなく、立場と好奇心の掛け算で生まれた“現場の真実”。

この小さな発見が後の監査線を生み、不正追及の伏線になる。

企業の“匂い”を感覚で描いたこの演出は、後半戦への導火線として秀逸だった。

“同期の休日稼働”——美談ではなく実務の連帯

倒れた白石の仕事を、4人が休日に肩代わりする場面。

「俺たちがそばにいる」は、励ましの言葉ではなく、在庫を動かす実務そのもの。

織田のメール「今日の熱かった1日を忘れるな」が示すのは、職場の正しさは感情ではなく段取りに宿るという本作の信念だ。

7話の構図整理(YUKI的要約)

政治:専務案件(太陽熱)と“江部”という人事の装置。
会計:無名会社×高額手数料、そして人見の“1,000万円”。
労働:白石の過労→同期の稼働で補う。
ジェンダー:香月への噂と、隣で支える仲間。

第7話は、企画が通った後に立ち上がる“運用の地獄”を描いた。
地味だが確かな説得力を持つ回であり、これを経てこそ8話以降の監査・追及・逆転劇に現実味が生まれる。
現場が動き、組織が揺れる。その予兆を最も緻密に刻んだ1本でした。

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