2026年1月期の水曜ドラマとして放送される「冬のなんかさ、春のなんかね」は、恋愛に対して考えすぎてしまう大人の心情を、静かな会話と間の積み重ねで描くラブストーリーです。
主演は杉咲花、脚本・監督は今泉力哉。いわゆる胸キュン展開や大きな事件に頼らず、「好き」という気持ちをどう言葉にするか、誰とどんな距離で生きていくのかを丁寧に掘り下げていきます。
ここからは、ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」のあらすじやキャスト、作品の見どころについて詳しく紹介していきます。
2026年1月~3月の水曜ドラマは「冬のなんかさ、春のなんかね」に決定!

日本テレビ系の水曜ドラマ枠(毎週水曜よる10時)で、「冬のなんかさ、春のなんかね」の放送が決まっています。
主演は杉咲花さん、監督・脚本は今泉力哉さん。恋愛や気持ちの言語化に対して、つい考えすぎてしまう大人に刺さる“普段着の恋”を描くラブストーリーです。
放送情報の要点は次のとおりです。
・初回:2026年1月14日(水)
・放送:毎週水曜 22:00〜(日本テレビ系)
今泉監督は本作について、「恋愛関係になることで“決定的な別れ”が訪れてしまう怖さ」と「適度な距離を保つことで続いていく関係」の間で揺れる、人と人の距離感そのものをテーマの一つに据えていると語っています。
だからこそ、いわゆる“胸キュン一直線”というより、言葉にしづらい葛藤や逡巡を丁寧にすくい上げていくタイプの恋愛ドラマになりそうです。
ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」のあらすじ

主人公は、土田文菜(つちだ・あやな)27歳。小説家として2冊を出版し、現在は3冊目を執筆中です。
日々の生活は、古着屋のアルバイトと創作の往復。恋人もいて、気の置けない友人にも恵まれているのに、恋愛となると、どこかで“きちんと人を好きになること”や“きちんと向き合うこと”を避けてしまう自分がいます。
それは、過去の恋愛で経験した別れや、叶わなかった想いが積み重なった結果でもあります。文菜は「まっすぐ“好き”と言えたのはいつまでだろう?」と立ち止まり、今の恋人と真剣に向き合うために、これまでの恋愛を振り返っていきます。冬と春の間を行き来するように、迷って、悩んで、“好き”が煮詰まっていく。間違いながらも真剣に生きる主人公の姿を、会話と“間”の積み重ねで描く物語です。
予告映像では、コインランドリーという静かな空間で、文菜がひとり思いにふける様子も描かれています。蛍光灯の光、回り続ける洗濯機、開いた手帳、言葉にできない静寂と葛藤。派手な事件で引っ張るというより、“言葉の手前”の感情が画の中に漂うタイプのドラマになりそうです。
ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」は原作はある?

結論から言うと、原作付き(漫画・小説の実写化)ではなく、今泉力哉監督によるオリジナル脚本です。
オリジナル作品の強みは、視聴者が「展開を知っている状態」になりにくいこと。
登場人物の一言、言いよどみ、沈黙、視線の揺れが、そのまま“次の展開の種”になっていきます。今泉作品らしい会話劇の手触りを、連続ドラマの尺でじっくり味わえるのは大きな魅力です。
ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」の予想ネタバレ&考察

ここからは、現時点で公開されている情報をもとにした予想です。放送後に事実と異なる可能性があります。
考察1:物語の軸は「今の恋」だけではなく「恋愛の履歴書」
文菜が“今の恋人”と向き合うために、学生時代からの恋愛を振り返っていく構成が示されています。現在進行形の恋と並行して、回想や過去エピソードが重なり、“文菜がどんなふうに恋を怖がるようになったのか”が少しずつほどけていく構成になりそうです。
考察2:「距離」を選ぶことは、逃げなのか、誠実さなのか
恋愛関係になることで失われてしまうもの、距離を保つことで続く関係。その間で揺れる感覚が、本作の大きなテーマです。
・好きだからこそ、付き合わない
・付き合っているのに、深くは渡さない
こうした矛盾が、文菜の中で整理されているのか、それとも整理できないまま続いているのか。ドラマは、その曖昧さを「間違いながらも真剣に生きる」という姿で肯定していくのかもしれません。
考察3:タイトルの“軽さ”が、感情の“重さ”を際立たせる
「なんかさ」「なんかね」は、会話の中ではとても軽い言葉です。
けれど、あえて“重力がない言葉”を選ぶことで、言葉を発する時の真剣さや、言葉にすることへの怖れが浮かび上がります。
文菜の恋は、決定的な告白や名言よりも、言い切れない言葉や言い直し、言葉の端っこに滲む感情によって進んでいきそうです。タイトルの軽さは、登場人物たちが抱える本音の重さを、逆にくっきり浮かび上がらせる仕掛けになっているように感じます。
予想ネタバレ:最終的に文菜が選ぶのは「恋愛の正解」ではなく「自分の言葉」
本作は、恋愛を“すべきもの”として描くというより、恋愛が分からなくなってしまう息苦しさも含めて描こうとしているように見えます。
ラストも、「結婚」「別れ」といった結果だけで回収するのではなく、文菜が自分の気持ちを“自分の言葉”で置けるようになること、誰かと距離を測る基準を自分の中に持てるようになることが、着地点になる可能性が高いと予想します。
ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」のキャスト
現時点で発表されている主なキャストはこちらです(今後追加発表あり)。
・杉咲花:土田文菜 役
27歳の小説家。2冊出版し、3冊目を執筆中。古着屋でアルバイトをしながら暮らし、恋人も友人もいるが、恋愛になると“きちんと人を好きになること”からどこか距離を取ってしまう。
・成田凌:佐伯ゆきお 役
文菜の現在の恋人。美容師として働く32歳。コインランドリーで文菜と出会い、好きな音楽や他愛ない会話を重ねる中で彼女に惹かれていく。性格は優しくまっすぐ。
また、文菜の“恋愛軸”を形作ってきた男性たち(学生時代の恋人から現在に至るまで)を演じるキャストは、後日発表予定とされています。過去と現在がどう繋がるのか、追加キャストの顔ぶれが物語の輪郭をさらに鮮明にしてくれそうです。

コメント