Netflixオリジナルシリーズ『イクサガミ』の中でも、ひときわ異彩を放つキャラクターが蹴上甚六(けあげ じんろく)です。
京八流の八兄妹の一人にして、主人公・嵯峨愁二郎の“義弟”という重要な立ち位置を持ちながら、どこか掴みどころのない言動とマイペースな振る舞いで視聴者の心をつかむ存在。
ドラマ版ではミュージシャンの岡崎体育が演じ、その絶妙な間と圧倒的な存在感で「まさかのハマり役」と話題を呼んでいます。
本記事では、蹴上甚六の正体、彼が持つ京八流の奥義や戦闘能力、原作との違い、そして岡崎体育のキャストとしての魅力まで、徹底的に掘り下げます。
シーズン2で活躍が期待される注目キャラの全貌を、ここから紐解いていきましょう
岡崎体育演じる“蹴上甚六”の正体と物語での立ち位置

Netflixシリーズ『イクサガミ』および原作小説に登場する蹴上甚六(けあげ・じんろく)は、京八流を受け継ぐ八兄妹の一人であり、主人公・嵯峨愁二郎の義弟にあたる存在です。
京八流は明治まで命脈を保った古流剣術で、甚六を含む八兄妹はその秘伝を分有する生粋の剣士たち。作中では、明治11年に京都・天龍寺で始まる死のデスゲーム〈蠱毒(こどく)〉の参加者292名の一人として登場し、自らの流派の誇りと個人的な目的を胸に修羅場へと足を踏み入れます。
〈蠱毒〉とは、「東京に辿り着いた者に賞金10万円が与えられる」という触れ込みで行われる殺し合いゲームで、参加者が持つ木札(ポイント)を奪い合って関所を突破するという過酷なルールのサバイバル競争です。
蠱毒についてはこちら↓

掴みどころのない「単独行動の剣士」
甚六の特異な立ち位置はその「マイペースさ」です。
同じ京八流の兄妹たちがある程度まとまって動く中、甚六だけは単独行動を貫き、行動の意図や目的が読めない“謎の義弟”として描かれます。
しかしその裏には、京八流を揺るがす宿敵・岡部幻刀斎(げんとうさい)の存在があります。白髪で巨躯の剣豪・幻刀斎は「化け物」と恐れられ、京八流の兄妹にとってはまさに“宿命の相手”。兄妹の一人・化野四蔵が「仇敵を討つため蠱毒に参加した」と語るように、甚六にもまたこの死闘の中で幻刀斎と相まみえる宿命が刻まれています。
原作では、終盤の“東京の地獄絵図”の戦場で、甚六が幻刀斎と対峙する重要な場面が描かれ、彼もまた物語の鍵を握る人物として存在感を放っています。
蹴上甚六の能力と戦闘スタイル

京八流の奥義「貪狼」の使い手
甚六は京八流の奥義の一つ「貪狼(とんろう)」を会得した強者。
京八流の奥義には「武曲」「破軍」「文曲」など星を冠した技が複数存在し、甚六は中でも鋭い太刀筋と狡猾な立ち回りを特徴とする「貪狼」を使いこなします。
その戦い方は極めて型破り。兄妹の多くが“真正面からの斬り合い”を信条とする中、甚六だけは状況判断の速さと奇策を用いる柔軟な戦士として描かれます。
奇策・狡猾さ──勝つためには手段を選ばない
原作では、京八流最強の仇敵・幻刀斎に対する真っ向勝負では勝ち目が薄いと判断した甚六が、周囲の軍人たちに銃撃を命じるという奇策を仕掛けたシーンが印象的です。
“剣一本で挑む”という美意識に囚われず、戦況を読み、勝つための手を躊躇なく使うのが甚六の強みであり恐ろしさでもあります。
最期に見せた「武人の仁義」
しかし甚六はただの卑劣漢ではありません。原作『イクサガミ 人』のクライマックスでは、幻刀斎との死闘のさなか、戦場で出会った少女を庇って斬られ、命を落とします。
奇策を弄していた男が、最期に“弱き者を守る”という選択をする──
このギャップは多くの読者に深い印象を残し、「甚六はただの策士ではなく、情と仁義を持つ武人だった」と評価されています。
他キャラとの比較──“冷静・食えない強者”という独自性
甚六は他の主要人物と比べても独自の立ち位置を持っています。
- 愁二郎 … 武骨で真正面の剣士
- 彩八 … 女性ゆえに剣を禁じられた鬱屈と情熱
- 四蔵 … 天才肌で闘志の塊
- 無骨 … 戦いを快楽とする狂戦士
- 甚六 … 飄々としつつ狡猾、底知れない強者
“激情型”が多い京八流兄妹の中で、甚六は冷静沈着で一枚上手の策を使うタイプ。
だからこそ、彼が動く場面は常に不気味で、何を仕掛けてくるのか読めない緊張感があります。
最強格の幻刀斎には及ばなかったものの、「知略×剣技×胆力」という三拍子は八兄妹の中でも随一。“予測不能の剣士”として物語に厚みを与える存在です。
ドラマ版の描写と原作との違い

Netflixドラマ版『イクサガミ』における蹴上甚六の描写は、基本的な性格・立ち位置は原作に沿いながらも、物語の区切り方や演出面でいくつか異なる点が見られます。最も大きい違いは、甚六の“運命”が描かれずにシーズン1が終わるという点です。
原作小説では、シリーズ第3巻『人』にて甚六は幻刀斎との死闘の末に命を落とします。
しかしドラマ版(シーズン1全6話)では蠱毒自体がまだ完結しておらず、物語は“続き”を示唆する形で幕を閉じました。最終話時点で甚六の生死は明示されず、彼の動向は宙づりのまま。
つまり、ドラマ版では甚六がまだ退場せず、今後の物語を動かす重要人物として残されているのです。
演出面の違い──岡崎体育による“ビジュアル的キャラ立ち”
ドラマ版の甚六は原作以上にビジュアル面で印象的です。原作では読者の想像に委ねられていた要素が、岡崎体育の個性的な演技によって形を与えられています。
飄々とした空気感と妙な存在感が絶妙に同居し、緊迫した場面でも独自の“間”を生み出すため、視聴者からは
「甚六が出てくると空気が一変する」
という声も多く上がっています。
設定の取捨選択──奇策や戦術描写は“これから”描かれる領域
原作では甚六が軍隊の銃撃を利用する奇策など、心理戦に長けた戦い方が描かれますが、ドラマ版シーズン1は蠱毒序盤が中心のため、甚六の本格的な活躍はまだ多くありません。
ただし、
「この男は何を考えているのか?」
という謎めいたキャラクター性は十分に描写されており、シーズン2以降で原作後半のエピソードが映像化される可能性は高いと言えます。
岡崎体育のキャスティングと演技の評価

岡田准一による“直オファー”が生んだ異色キャスティング
蹴上甚六役に岡崎体育が起用されたのは、主演・プロデューサーの岡田准一による強い推薦が背景にあります。
ポスターの撮影時に岡田が岡崎体育を自ら撮影したという裏話からも、甚六役を岡崎体育に託す意図の強さが伺えます。
岡崎体育は音楽界ではコミカルなキャラクター性で知られますが、俳優としても大河ドラマなどで存在感を発揮しており、
「奇妙で掴みどころのない甚六」という役柄にぴったりの柔軟さとユーモア、奥行き
を持っていました。
なぜ岡崎体育の甚六が“ハマり役”と評価されるのか
視聴者からは
- 「甚六が出ると緊張がほぐれる」
- 「原作のクセの強さをそのまま再現している」
- 「飄々として見えるのに、時折鋭い眼をするギャップが良い」
など評価が高く、SNSでも多くの反響がありました。特に海外の視聴者からは
“mysterious but funny character”
と評され、国境を超えて愛されるキャラクターに成長しつつあります。
キャスト:岡崎体育が演じる“蹴上甚六”のSNSでの視聴者の反応と評価

期待以上のハマり役として絶賛
配信開始後、多くの視聴者が
「岡崎体育の甚六、想像以上にハマっていた」
と好意的な感想を投稿しました。原作ファンの中には当初“意外なキャスティング”と感じた人もいましたが、ドラマが進むにつれ評価が急上昇。
- 不気味さ
- 可笑しみ
- 飄々とした軽さ
- しかし底知れぬ強者感
これらが絶妙なバランスで表現され、視聴者に「もっと甚六を見たい」と思わせる存在となりました。
今後の展開への期待値が最も高いキャラのひとりに
原作では甚六は途中で命を落としますが、ドラマ版では生死不明のまま。
そのため、SNS上では
- 「シーズン2では甚六が主役級になるのでは」
- 「岡崎体育の甚六がどう戦うのか見たい」
- 「原作と違う結末になる可能性も?」
といった声で盛り上がっています。
甚六は、愁二郎や彩八、四蔵とはまったく異なる個性を持つ“異端の京八流”。
シーズン2以降、彼がどのように物語に関わるのか、原作読者・ドラマ視聴者の双方にとって最大の楽しみのひとつとなっています。
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