ドラマ「あなたのことはそれほど」8話のお話が終わりましたね

美都のお腹の中に有島との子供が出来てしまったかもしれませんね。しかしこのまま涼太が引き下がることもありませんね。
美都は?有島は?このままどうなっていくのでしょうか?
2017年6月13日(火)夜10時放送のドラマ「あなたのことはそれほど」9話のあらすじ(ネタバレ)と感想を紹介していきます。
※以後ネタバレ注意
「あなたのことはそれほど(あなそれ)」9話のあらすじ&ネタバレ

第8話のラストで、美都が住むマンションと勤務先のクリニックに「301号室の渡辺美都はW不倫の最低女、制裁を」というビラがばら撒かれる衝撃的な展開で幕を閉じました。第9話ではその騒動がインターネットにまで拡散し、美都は好奇の視線に晒されていきます。涼太はそんな彼女の手を握って守ろうとしますが、美都は複雑な感情を抱き、その手を振りほどいて自宅に戻ります。
涼太は騒動の犯人を突き止めようとし、公園で有島麗華にビラを見せ「心当たりは?」と問い詰めます。しかし麗華は「卑怯ですね。こんなことをしても何にもならないのに」と返し、自分ではないことを暗に示しました。二人は「夫を許せないが離れる気もない」「子どもが欲しかった」と本音を交わし合い、互いの家庭の複雑な現実を思いやる姿が描かれます。
晒された不倫の代償 – 美都に降りかかる嫌がらせ
職場でもビラ騒動の余波が広がります。美都は院長や同僚に謝罪するも、森留美からは「私の結婚式には出席しなくていい」と強く突き放され、職場での居場所を失っていきます。
涼太はマンション住人からの視線に怯える美都を守ろうと駅まで送りますが、美都は「コンビニに寄っていく」と嘘をつき、彼の目をすり抜けて引っ越し準備に戻ります。彼女は新しい住まいを得るために小田原に保証人を依頼し、彼は快く引き受けて荷物の運び出しまで手伝いました。
しかしその後、小田原は「俺は涼太の幸せを願っている。涼太が好きなんです」と衝撃の告白をします。さらに「あなたが涼太と有島に欲張りすぎて腹が立つ」と美都を突き放しました。この会話を偶然ドアの外で聞いていた涼太はショックを受け、これまで知らなかった小田原の感情を知ることになるのです。
涼太と麗華の対話、そして別居の決意
涼太は再び麗華に会い、妻の不倫を許せないが離婚する気はないこと、子どもを望んでいたことを打ち明けます。麗華は「分からない」と答えつつも彼の心情に理解を示しました。
一方その頃、美都は小田原とともに荷物をまとめ、涼太が外出している隙にマンションを出て別居を開始します。自らの欲望が引き起こした混乱を整理するため、彼女は狭いアパートで一人暮らしを始めるのです。
涼太は彼女の不在にショックを受けつつも、後に長文のメールを送り「夕飯はこれです。部屋が広いからペットを飼おうと思っています。離婚届に記入して送ってください」と静かに綴ります。そこには「体を大切に」と美都を気遣う言葉も添えられており、愛情の形が執着から静かな思いやりへと変化しているように感じられました。
皆美の復讐と麗華の強さ
有島家では、夫婦の間に漂う緊張が続いていました。そんな中、噂好きの横山皆美が麗華を自宅に招き入れ、自分がビラを撒いた犯人だと誇らしげに明かします。「悪い女にはこれくらいしないと」と笑いながら語る皆美に対し、麗華は「人を罰するのは爽快ですか」と冷静に切り返し、彼女の執着心を突きつけました。
さらに麗華は有島に「こういう悪意は連鎖するから終わらせよう」と諭し、夫の弱さを指摘します。この場面は、正義を振りかざす者が実は憂さ晴らしをしているという皮肉と、麗華の静かな強さが印象に残るシーンでした。
香子の本音、母との対話、そして離婚への布石
美都の親友・香子もこの騒動に複雑な感情を抱いていました。彼女は院長に謝罪しつつ、「間違った恋に突っ走れるなんて思いっきり人間してるなって羨ましかった」と美都への嫉妬を吐露します。説教することで自分を正当化していたことも認め、正義感と羨望が入り混じる心境をのぞかせました。
美都はその後、有島とバーで再会。彼が妻・麗華の名前を口にしたことで「これが有島君が選んだ人か」と感じ入り、彼の中で麗華の存在が大きいことを悟ります。有島は「四つ葉のクローバーを大事にしていた」と告げて未練を残しますが、美都は彼を帰し、自分はもう少し店に残ることを選びました。
その後、麗華が病院に現れ「迷惑をかけた」と堂々と謝罪する姿を目の当たりにし、美都は自分の浅はかさを痛感。「これが有島君が選んだ人か」と再び胸の中で呟きます。
やがて実家の母に「父と結婚しなかったのはなぜ?」と問うと、「好きじゃなかったから」と答えた上で「どんな子が私を選んできたのか見てやろうと思って産んだ」と告白されます。子どもは親を選んで生まれてくる、という母の言葉に、美都は「自分は選ばれる存在ではなかった」と気づき、涙を流しました。
終焉へのカウントダウン
結末では、涼太から「離婚届を書いて送ってくれたら出す。体を大切に」と綴られた長文メールが届き、美都は彼の変化を感じます。彼女は「私が選んだ人は父親になり損ねた」と噛み締めました。
一方、有島が帰宅すると、テーブルには「実家に帰ります」と書き置きが残され、妻と娘の姿はありませんでした。
第9話は、美都も有島もそれぞれ家庭を失い、最終回に向けて運命が大きく動き出す回となったのです。
「あなたのことはそれほど(あなそれ)」9話の感想&考察

美都の孤独と「選ばれなかった」痛み
第9話は、美都が初めて自らの身勝手さと正面から向き合う回でした。不倫が発覚しても罪悪感が薄かった彼女が、ビラによる嫌がらせや職場での拒絶を受け、一気に孤独に突き落とされる姿は胸が締め付けられます。
涼太が彼女の手を握り「守ろう」とする場面で、美都はその手を振りほどきました。ここで初めて「涼太を傷つけているのは自分だ」と自覚したように見えます。さらに、小田原の告白や香子の本音、母の言葉といった周囲の人々の率直な感情に直面したことで、美都は「運命」という幻想から少しずつ目覚めていくのです。
特に母が語った「子供は親を選んで来る」という言葉は、常に“選ぶ側”であった美都の足元をすくい、「選ばれなかった」と涙するシーンへつながりました。これは「好きな人と一緒になりたい」という純粋な欲望が、結局は周囲を傷つけ、自分自身も選ばれない立場に転落するという皮肉を描いています。
涼太の執着が見せる愛の形
これまで涼太は一途すぎる愛ゆえに「怖さ」を漂わせてきました。しかし9話では、その愛情の形が少しずつ変化していることが伝わります。
公園で麗華と対話し「夫を許せないが別れる気はない」と率直に語る姿や、美都を守るために堂々と手を繋ぐ姿には、彼なりの正義感が見えました。さらに、美都が出て行った後に送った長文メールには、自分の寂しさを語ることなく「体を大切に」とだけ綴られていました。そこには、まだ彼女を愛しているからこそ“自由にさせる”という、執着とは違う愛情の形が芽生えているように思えます。
また、小田原の「涼太が好きだ」という告白を偶然耳にしたショックも、彼の内面を揺さぶったはず。彼はいま、一途な愛が執着へ変わるのか、それとも相手を手放す愛へと昇華するのか、その分岐点に立たされているのです。
麗華と有島 – 正しさと弱さの対比
有島夫妻の描写も見逃せません。麗華は夫の裏切りに深く傷つきながらも、第三者である皆美の復讐心に「それは爽快ですか」と毅然と問いかけます。彼女は有島に「会わない」と言わせ、自分の正しさを曲げませんでした。
第9話の麗華は、感情を抑えつつ正論を突きつける“学級委員”のような存在として描かれましたが、その裏には孤独や弱さが透けて見えます。涼太に「子供が欲しかった」と言われた際に言葉を失ったのも、母親としての責任を強く背負っているからでしょう。
一方の有島は、妻に冷たくされながらもどこか甘え、美都との再会でも未練を残します。麗華がクリニックで堂々と謝罪した姿と比べれば、その弱さは際立ちます。強すぎる麗華と弱い有島――この対比が夫婦の歪みをさらに浮き彫りにしていました。
小田原と皆美が示すサイドキャラクターの本音
第9話は、脇役たちの心情が強く描かれた回でもありました。小田原が「涼太の幸せを願っている」と美都に告げ、さらに「涼太が好きだ」と明かした場面は視聴者に大きな衝撃を与えました。彼の「どれだけ正しく生きても報われない。どれだけ欲張るんだよ」という言葉は、美都と涼太の欲深さを鋭く突き刺し、正論の重みを感じさせました。
一方、皆美は「美都を罰することがストレス発散になる」と語り、他人を裁く爽快感に酔っていました。その一方で「夫と話し合うのが怖い」という弱音を漏らし、正論を貫く麗華とは対照的に、不満を飲み込んで生きる人間の弱さを体現していました。
さらに香子も、友人を説教しながら心の奥では美都への羨望を抱いていることを明かし、人間の感情がいかに矛盾しているかが浮き彫りになりました。
結びに – 選ぶことと選ばれることの意味
第9話のテーマは「選ぶことと選ばれること」だったと感じます。美都は常に「自分が誰を選ぶか」に執着してきましたが、母の言葉や周囲の人々の本音に触れ、自分は“選ばれなかった側”であることを痛感しました。この気づきは、彼女の成長への大きな伏線となります。
同時に、涼太や麗華、有島、小田原、皆美、香子といった脇役たちのそれぞれの価値観や欲望が、不倫というテーマを多面的に映し出しました。正しさとは何か、愛とはどのような形があるのかを問いかける回だったのです。
視聴者としては、誰の正しさに共感するか、誰の欲望に嫌悪を覚えるかを自問させられながら、いよいよ迎える最終回を前に胸がざわつく展開でした。
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