ドラマ「あなたのことはそれほど」6話の話が終わりましたね

ついに駆け落ちをした美都と有島。狂気に満ちた涼太がいるなか、このままどうなっていくのでしょうか?7話ではこの二人の周りでいろいろな変化が起きます。
2017年5月30日(火)夜10時放送のドラマ「あなたのことはそれほど」7話のあらすじ(ネタバレ)と感想を紹介していきます。
※以後ネタバレ注意
「あなたのことはそれほど(あなそれ)」7話のあらすじ&ネタバレ

7話は、5〜6話で家を飛び出した美都がとうとう実家に身を寄せ、周囲の人々との関係や自分の本心と向き合わざるをえなくなる回です。
涼太と有島との三角関係が膠着状態のまま続いていた物語が、少しずつ決着に向けて動き始めます。美都にすがる有島は「友達に戻ろう」と提案しますが、美都は頷けず、有島も妻・麗華の存在が頭を離れず決断できません。逃げ場を失った美都は母の店で働くことになり、涼太は彼女を連れ戻そうと動き出します。
家出した美都と有島の別れの予兆
家を飛び出した美都は、運命の相手だと信じた有島と駆け落ちのようにホテルへ向かいます。しかし、有島は部屋に入った瞬間に「しないよ」と告げました。妻と娘の顔が頭から離れず、罪悪感を抑えられなかったのです。
美都が必死に問いかけても、有島は「逃げたい、ごめんな。俺が悪い。家に帰れ」と諭すばかり。中学時代に戻りたいと訴える美都にも答えられず、最後は涙を流す彼女と「じゃあ最後に」とキスを交わしました。この儚いキスは、二人の関係が終焉へと向かっていることを象徴していました。
母の元に戻った美都と占いの迷走
行き場を失った美都は、ついに横浜の実家へ。母・悦子は「ただで泊まるのはなし」と言ってスナックを手伝わせます。自暴自棄になった美都は、昔頼っていた占いにすがろうとし、涼太を誘って占いの館へ。ところが占い師は曖昧な言葉しか返さず、涼太は呆れて出ていきました。
帰り道、涼太は自分の名前の画数を自慢した後、有島の名前まで占ってもらいます。占い師が「最強。恋愛運抜群で必ず運命の人と出会う」と大絶賛すると、美都は複雑な笑みを浮かべます。涼太に「離して」と抵抗しながら抱きしめられた美都は、かつての恋人を思い出す匂いを感じ、「離婚してください」と告げました。涼太は「家に戻って話そう」と提案しますが、美都は断固として拒みます。
帰宅後の緊張と蕎麦ちょこ
悦子の取りなしで渋々涼太とマンションに戻った美都。リビングはワインがこぼれ、寝室は荒れ果て、涼太の感情が爆発した跡が残っていました。そんな中でも涼太は「明日も一緒だね」と無邪気に喜びます。
美都は荷物をまとめながら、陶芸教室で作った蕎麦ちょこを入れた袋を必死に守ります。涼太が奪おうとして床に落ちますが、器は割れませんでした。涼太は「落としても割れない」と笑みを浮かべますが、その言葉は彼女の小さな自由すら壊さないまま手元に置こうとする執着の表れのようでした。
麗華の静かな追及と夫婦のデート
一方、実家から戻った麗華は隣人の皆美と顔を合わせます。皆美は「夫婦でデートがしたい」と話しつつ、最近美都と涼太が親しげに話しているのを目撃したと告げました。麗華は動揺を隠して「気にしても仕方ない」と答えますが、心の奥では不安が膨らんでいきます。
その後、麗華は有島に「一日だけワガママを言えるならデートしたい」と伝え、焼肉店で久しぶりの時間を過ごしました。そこで彼女は「父と違って、あなたは素敵」と感謝を述べますが、有島は良心の呵責から「お前が感謝するたびに違和感がある」と口を開きかけます。麗華はすぐに遮り、「手を洗って」と娘を抱かせることも拒否。淡々とした態度の裏に、夫の裏切りを疑っている気配が漂いました。
小田原の来訪と美都への助言
美都が働くクリニックには、涼太の同僚で友人の小田原が訪れます。彼は「奥さんの浮気を見た」と切り出し、「どちらと別れるつもりなのか」と直球で問いかけました。
美都は「彼(有島)とはもう…」と答えますが、涼太については「よく分からない」と曖昧なまま。小田原は「分かり合えていたらこんなことにはならなかった」と指摘し、かつて涼太から「足るを知る」ことを学んだと語ります。そして「渡辺とは別れた方がいい。奥さんのために幸せになってほしい」と忠告し、名刺を置いて去っていきました。
離婚届を巡る最後の攻防
ついに美都は離婚届を用意し、夕食後に涼太の前へ差し出します。涼太は悩んだ末に署名しますが、わざと名前を間違えて書き、満面の笑みで離婚届を破り捨てました。
その瞬間、美都は再び自由を奪われたことを悟ります。第7話はこの場面で幕を閉じ、二人の関係が壊れてもなお、終わりのない支配が続くことを予感させました。
「あなたのことはそれほど(あなそれ)」7話の感想&考察

第7話は、これまでのスリリングな三角関係がいよいよ収束へと向かい始めた回でした。登場人物それぞれが少しずつ変化し、視聴者に新たな感情を呼び起こす展開です。
ここからは人物の心理やテーマを掘り下げていきます。
捨てられない過去と運命への執着
美都は中学時代から有島を「運命の人」と信じ込み、占いや偶然にすがりながら人生を選んできました。ホテルで有島が「逃げたい」と本音を吐露した際、美都は「もし中学の部屋からやり直せたら?」と現実離れした提案をします。これは過去に執着する彼女の弱さそのものであり、運命にすがる脆さが浮き彫りになった瞬間でした。
運命の相手だと信じていた有島に拒絶されたことで、美都はようやく幻想から覚め始めますが、性格はそう簡単に変わりません。占いの館に涼太を連れて行く姿には呆れるばかり。視聴者としても「自分の人生を自分で選んで」と願わずにはいられませんでした。
涼太の愛は執着か、それとも純愛か
これまでの涼太は、不気味さと優しさが同居した人物として描かれてきました。7話ではその二面性がより鮮明になります。実家まで迎えに行き「帰ろう」と優しく諭す姿は理想の夫に見えますが、同時にそれは彼女を縛る鎖でもありました。
美都が「離婚してください」と涙ながらに告げた時、涼太の優しさはもはや愛情ではなく執着へと変わっていることが露わになります。自宅に戻ると、ワインの跡や荒れた寝室が彼の乱れた心情を物語っていました。さらに離婚届を差し出された時、わざと名前を間違えて書き、にこやかに破り捨てる姿には背筋が凍ります。純愛と狂気の境界は紙一重であり、涼太は恐れから理性を失いかけていました。
麗華の静かな強さと追い込み
有島の妻・麗華はこれまで感情を大きく見せない女性でしたが、7話ではその静かな強さが際立ちます。隣人から「冷静でいられる強い人」と評される一方で、心の奥では夫の裏切りを確信し始めていました。
「夫婦でデートがしたい」と有島に提案し、焼肉を楽しみながら「あなたのおかげで明るい家庭を築けた」と感謝を述べる麗華。その言葉は一見感謝ですが、実際には夫の罪悪感を刺激する巧妙な心理戦でした。
懺悔しようとする有島に「知っているのは渡辺という女が訪ねてきたことだけ」と告げる場面は、冷ややかさと強さが同時に感じられます。SNSでも「麗華の追い込みが怖すぎる」と話題になりました。
小田原が映す涼太の素顔
涼太の同僚である小田原が、美都に直接会って話すシーンも印象的でした。彼は不倫を責めるのではなく「奥さんが心配で」と前置きし、美都の選択を尊重する姿勢を見せます。そして、自分がかつて涼太に「足るを知る」と教わって救われた過去を語りました。
このエピソードは、涼太がただのモンスターではなく、人を支える優しさも持っていることを浮かび上がらせます。だからこそ小田原は「渡辺とは別れた方がいい。あなたには幸せになってほしい」と真剣に忠告したのでしょう。彼の言葉には涼太への友情と美都への誠実さが込められていました。
自分の幸せを見つめ直すタイミング
家を出て自由を求めた美都でしたが、結局涼太のもとに戻されてしまいます。陶芸で作った蕎麦ちょこを「落としても割れない」と笑う涼太は、一見すると温厚ですが、彼女の小さな自由さえ奪う存在でもあります。
小田原の言葉の通り、美都と涼太は互いの本質を理解しないまま結婚してしまったのかもしれません。7話で有島との関係が終わりかけ、母や友人の支えを受けた美都はようやく「足るを知る」という意味を考え始めているように見えました。離婚届を破られたラストは、彼女の決意が試される瞬間でもあります。
心に残った台詞と今後への期待
第7話で印象に残ったのは、美都の「離婚してください」という切実な一言、麗華が夫に向けた「手を洗ってください」という冷たい拒絶、有島の「逃げたい」という弱音でした。どれも登場人物の心の揺れを象徴する台詞です。
特に皮肉に響いたのは、占い師の「最強。何をやっても上手くいく」という言葉。運命に翻弄されてきた美都が、逆説的にその占いで現実を突きつけられる構図は印象的でした。
第7話は、登場人物の心情を丁寧に描きつつ緊張感と切なさを織り交ぜた回でした。次回、美都がどう動くのか、麗華が夫をどう追い詰めるのか、涼太がどこまで狂気を露わにするのか――大きな期待と不安を抱かせる終わり方となりました。
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