第5話「ハグの日、始めました!」は、逃げ恥の中でも特別な温度を持つ回でした。
派手なキスも、劇的な告白もないのに、たった一つの行為――ハグが、ここまで感情を動かすなんて。
契約結婚という“安全な理屈”で守ってきた関係が、「触れたい」「近づきたい」という素直な欲望に、少しずつ侵食されていく。
その過程は甘いだけじゃなく、不安で、怖くて、でもとても誠実です。
この回で描かれるのは、恋愛の進展というより、二人が“生きるために人に触れようとする瞬間”。
火曜はハグの日――その不器用なルールが生んだ、逃げ恥屈指の名エピソードを、ネタバレありで丁寧に振り返っていきます。
逃げる恥だが役に立つ(逃げ恥)5話のあらすじ&ネタバレ

※この記事は「逃げ恥」第5話のネタバレを含みます。まだ見ていない方はご注意くださいね。
第5話のサブタイトルは「ハグの日、始めました!」。
この回は、契約結婚という“理屈”で保ってきた二人が、とうとう「触れたい」「近づきたい」という“感情”に向き合いはじめる、ムズキュン加速回です。放送日が2016年11月8日というのも、今見返すと懐かしい…!
ここからは、場面を追いながら丁寧に振り返っていきます。
みくりの「恋人革命」開幕。彼女が欲しいのは“恋人のいいところ”
第4話ラストから続く形で、みくりは平匡に改めて提案します。
「このまま家の中がぎくしゃくするのを避けるために、恋人同士になろう」と。
言い方は柔らかいのに、中身は超・攻め。平匡の驚き方が、もう画面越しにもはっきり分かるレベルです。
みくりの頭の中では、いつもの“妄想劇場”がフル稼働。
平匡が壁を作る原因のひとつに「自尊感情の低さ」があると分析し、恋人という役割にシフトすることで壁を壊していく——いわば「恋人革命」だと位置づけます。さらに“自分の寂しさ”も埋めるという、一挙両得の作戦。
理論派なのに、ちゃんと寂しさを隠さない。みくりのこの姿勢が、切なくも愛おしいんですよね。
一方、平匡は当然混乱します。
「恋人って、なろうとしてなるものなの?」と、どこまでも理屈で確認してしまう人。
みくりが「恋人の定義」を説明しても、平匡はことごとく“すでにやっていること”として返してくる。
一緒にご飯?→食べてる。暮らしてる。どこかへ遊びに?→友達と行けばいい。
そして、みくりが最後に出したカードが「スキンシップ」。
この単語が出た瞬間の平匡のフリーズ、あれは全国民が息を止めたはずです(笑)。
みくりが欲しいのは「恋人の美味しいところ」。
疲れた時に抱きしめてもらう、よしよししてもらう——癒し合える関係。
それ以上は望まない、でも“癒されたい”。
この矛盾こそが、みくりの等身大の欲望なんだと思います。強がりながらも、ちゃんと甘えたい。
平匡は答えを出せず、話は一旦強制終了。みくりも「今すぐ結論を出さなくていい」と引きます。
引くんだけど、引いたはずなのに、部屋の空気だけがずっと熱い。ここがもう、ムズキュンの真骨頂です。
風見宅での“臨時家事代行”が誤解の火種に。百合ちゃんが見たのは「不倫の入口」?
翌日、みくりは臨時で風見の家へ家事代行に行きます。
前日の“恋人提案”のせいで元気がないみくりに、風見はすぐ気づいて声をかける。
仕事を終えたあと、風見が傘を忘れたことに気づいたみくりは、駅まで追いかけて届けます。
そこで交わされる、何気ない「いってらっしゃい」「いってきます」。
——その瞬間を、百合ちゃんが目撃してしまう。
百合ちゃんの頭の中で、点と点が最悪の線でつながります。
「新婚なのに、別の男を送り出してる」
「しかも距離が近い」
「というか、津崎は何をしてるの?」
百合ちゃんの“過干渉スイッチ”が入るのも無理はありません。
職場では「夫婦げんか?」疑惑。日野&沼田の“勘違い優しさ”が沁みる
一方その頃、職場の平匡は、恋人の話とハグの話で頭がいっぱい。そんな平匡に、日野さんが突然ハグするという衝撃シーンも登場します。
日野さんは家庭持ちらしく「夫婦げんかは負けておけ」と現実的なアドバイス。沼田さんは「俺はいつでも味方」と言いながら、なぜか方向性がズレて暴走気味。
でも、この回で何度も出てくる「味方」という言葉は、後半で別の形で効いてきます。
百合ちゃん、風見を追い詰める。風見の「好き」発言が波紋を広げる
百合ちゃんは誤解のまま、風見に直接迫ります。やましいことがないなら堂々としていればいい、と。
ところが風見は、さらっと爆弾を落とすんです。
「(やましいの?って)そういう意味ではやましい」
「みくりさんのこと、好きなんで」
え、待って。ここで言う!? 今!?(視聴者の心の声)
風見は“恋愛をゲームにしない人”でもあり、言う時は言う。誠実にも見えるし、ずるくも見える。
百合ちゃんが動揺するのも当然で、むしろ百合ちゃんは「しっかりしなさいよ平匡!」と矛先を平匡に向けます。
完全に保護者目線です。
平匡が出した結論。「新婚感がない」なら、作ればいい。——“火曜はハグの日”制定!
百合ちゃんの誤解と職場の疑惑を引き起こした根本原因。
それは、自分たちに「恋人っぽい雰囲気」がないことだと、平匡は冷静に分析します。
そこで生まれたのが、伝説の制度——「毎週火曜はハグの日」。
ルール化しないと踏み出せない二人が、あまりにも愛おしい。
恋愛って本来、勢いとかタイミングとか、曖昧なもののはずなのに。
二人はそれを“業務”みたいに整えてからじゃないと動けない。
でも、それが二人の優しさでもあるんですよね。
ハグの練習も、最初はぎこちない。カウントして、ぎゅっとして、すぐ終わる。まるで「握手の延長」みたいなハグ。
それでも、みくりは平匡の表情をちゃんと見て、空気を整えようとします。
百合ちゃん対策「見せつけハグ」失敗から、ピクニック作戦へ
百合ちゃんは“自分が見たものしか信じない”タイプ。ならば、目の前で新婚っぽさを見せつければいい。
……が、初回は盛大に空振り。
百合ちゃんがコンタクトを外していて、見えていなかった。
必死でハグしている二人を、誰も見ていない。笑えるのに、切なくて、でも二人は真剣。
そこでみくりが考えた次の一手が、ピクニック作戦。百合ちゃんが休日出勤するビルの窓から見える公園で、ハグを見せる。
合言葉はもちろん、
「醸しましょう、新婚感! 出しましょう、親密感!」
ピクニックで語られる過去と、「離婚しない理由」
ピクニック中、みくりは家族との思い出を語ります。
一方、平匡が語るのは、母の「瓦そば」を巡る苦い記憶。
父が怒り、場の空気が凍りついたあの日。子ども心に「どうして母は離婚しないんだろう」と考えたという話。
このときの平匡は、ただの“プロの独身”ではありません。
家族の痛みを知っている人の言葉なんですよね。だから、みくりも「話が聞けて嬉しい」と受け止める。
恋愛のムズキュンって、こういう「過去を共有できた瞬間」に爆発するんだな…って思いました。
「味方」であることを選ぶ二人。前借りのハグと誤解の解消
百合ちゃんを追いかけるか、本当のことを話すか。悩むみくりに、平匡は言います。
本当のことを言えば、自分たちは楽になるかもしれない。けれど、今度は百合ちゃんが「嘘をつく側」になる。だから「僕たちの罪悪感は、僕たちで背負うしかない」。
この瞬間の平匡は、精神的に完全にイケメン。
みくりは思わず「ハグしていいですか?」と両手を広げます。
「今日は火曜日じゃないですが」と返す平匡に、「前借りで」と答えるみくり。
理屈じゃなく、安心と感謝が混ざったハグ。
みくりは「平匡さんに何かあったら、私は味方です」と伝え、
平匡はみくりの頭をぽん、と撫でる。
そこへ百合ちゃんが現れ、二人を見て「仲良くやんなさい」と去っていく。
誤解は、やっとほどけます。
瓦そばで締める夜と、次回への予感
百合ちゃんは沼田さんとバーへ。みくりと平匡は、家で瓦そばを作って食べます。
不安や罪悪感があった一日なのに、最後に残るのは「楽しい」という感情。
みくりのモノローグが、それをはっきり言葉にしてくれる。
そして、次回予告に映る旅館のダブルベッド。
あれは反則です。
逃げる恥だが役に立つ(逃げ恥)5話の伏線

第5話は「ハグの日」という分かりやすいイベント回に見えて、実はこの先の展開に向けた“種”がいくつも埋まっていました。ここでは、特に気になった伏線を拾っていきますね。
①「恋人タイム」は、契約結婚の“次の契約”になっていく
みくりが提案したのは、仕事と恋愛を切り分けた「業務時間外の恋人タイム」。
これって、一見すると都合のいい制度なんだけど——逆に言えば、二人が“本音”を出す時まで、また新しいルールで自分を守ってしまう可能性もある。
今後、恋愛が本気になればなるほど「ルールでは処理できない感情」が出てくるはずで、そこで二人はまた揺れる。
第5話は、その予告編みたいに見えました。
②「火曜はハグの日」=スキンシップが“積み重なる”仕組み
“ハグをする”という行為を、単発のイベントにしないで「毎週」と決めたこと。これ、めちゃくちゃ大きいです。
積み重なるからこそ、慣れも生まれる。
慣れが生まれるからこそ、次は「もっと」が出てくる。
第5話のハグが「練習」→「作戦」→「気持ちのハグ」に変化したように、スキンシップが“感情の温度”を上げていく流れが、ここから加速しそうだなと思いました。
③ 風見の「好き」は、恋の三角形を“現実”にする
百合ちゃん相手に、さらっと「好き」と言い切った風見。ここで彼が“ただの当て馬”じゃないことが確定しました。
みくりが心の寂しさを抱えていることも、平匡が壁を作ることも、風見はたぶん見抜いている。
だからこそ、今後「みくりが弱った瞬間」に風見が近づいたら——って考えると、ちょっと怖い。
でも同時に、平匡が“自分から”踏み出すための刺激にもなるはずで、恋の対比構造としてすごく効いてくる伏線だと思います。
④ 平匡の家族エピソード(瓦そば)は、彼の“恋愛観の根っこ”
瓦そばの思い出は、ただのグルメ話じゃなくて、平匡が「家族=怖いもの」と感じてきた根っこを見せてくれました。
離婚しない両親を見て育った平匡は、「一緒にいること」が幸せなのか、「我慢」なのか、ずっと分からなかった。
この価値観は、契約結婚が“本物の夫婦”に近づくほど、必ず揺り戻しが来るポイントです。
⑤ 「罪悪感は僕たちで背負う」=嘘と優しさの“爆弾”
平匡の「罪悪感を百合ちゃんに背負わせたくない」という優しさは、本当に美しい。
でも同時に、嘘を守るために“さらに嘘を重ねる”ルートに入る危険も孕んでいます。
第5話は丸く収まったけど、「秘密の契約結婚」という核がある以上、似た問題は何度でも起きる。
この“優しさの爆弾”が、後々どう爆発するのか…ここは見逃せない伏線です。
⑥ 次回予告の「旅館のダブルベッド」=距離が一気に縮まる予感
第5話のラスト(予告)で映る旅館のダブルベッド。あれは「火曜のハグ」より強い圧で、“次の段階”を匂わせてきました。
二人がどこまで進むのか、進めるのか。
ムズキュンは、ここからが本番です。
逃げる恥だが役に立つ(逃げ恥)5話を見た後の感想&考察

第5話、見終わったあとに残るのは「可愛い!」だけじゃなくて、じわっと胸に沁みる“あたたかさ”でした。
ハグって、こんなにドラマになるんだ…って思わされた回。
ここからは、感想と考察をたっぷり書きますね。
「ハグ=恋愛の進展」じゃなく、「ハグ=生存」みたいな切実さがある
平匡って、恋愛が下手とか奥手とか、そういうレベルを超えていて。
たぶん彼にとってスキンシップは、“照れ”以前に「怖い」んだと思うんです。35年間の空白って、単なる経験値じゃなくて、心の防壁そのものだから。
だから、みくりの「ハグされたい」という欲望は、平匡にとっては未知の言語。
それでも、彼は逃げずに「火曜日」と決めて、近づこうとする。
恋愛って、本当はこういう地味で不器用な“努力”の積み重ねなんだよなぁ…って、変にリアルでした。
みくりの“寂しさ”が、今回はずっと画面の端にいた気がする
みくりは強い。賢い。言葉も理屈も持っている。でも第5話は、彼女の「寂しい」がずっと透けて見えました。
恋人革命って、言い方は派手だけど、根っこは「この家で一人になりたくない」なんですよね。
平匡が壁を作るたびに、みくりは置き去りにされる。
だからこそ“恋人のいいところだけ”でもいいから、温度が欲しい。この不器用さ、すごく分かってしまって、私はちょっと苦しくなりました。
百合ちゃん、面倒だけど…愛が深い。だからこそ痛い
百合ちゃんの過干渉、現実にいたら確かにしんどい(笑)。
でも、みくりを守りたい気持ちが強すぎて、疑い方が極端になってしまうんですよね。
百合ちゃんが「どっちを選んでも味方」って言うの、あれは“支配”じゃなくて“覚悟”なんだと思う。
みくりが幸せになるためなら、自分が嫌われ役になってもいいっていう。
だから、最後に二人のハグを見て、すっと引いていく百合ちゃんが切ない。
自分の入り込む余地がない場所に、ちゃんと身を引く。大人だなぁ。
風見の「好き」は、ズルい。でも、平匡に必要な“現実”でもある
風見って、優しいし、言葉が上手いし、女心を分かってる風で。みくりが弱ってる時に、あんな風に寄り添われたら、心が揺れるのは自然だと思います。
ただ、だからこそ平匡が「自分から」決める必要が出てくる。
誰かに背中を押されて恋人になるんじゃなくて、「自分はみくりと向き合う」って腹を括る。
風見の存在は、その覚悟を問う装置になっていきそうで、今後が怖くて楽しみです。
「罪悪感を背負う」って、実は“二人で生きる”ってことなんだと思った
私が第5話で一番グッときたのは、ここでした。
みくりが「正直に話そう」と言ったとき、平匡は「それは百合ちゃんに罪悪感を肩代わりさせることになる」と返す。
これ、ただの優しさじゃない。
“二人で決めたことは、二人で背負う”っていう、夫婦の核みたいなものだと思うんです。
契約結婚って、最初は「雇用主と従業員」だった。
でもこの瞬間だけは、完全に「相棒」になってた。
だから、みくりの「前借りハグ」が、ただのご褒美じゃなくて、“契約を超える合図”みたいに見えて、泣きそうになりました。
SNSでも愛され続ける「ハグの日」ワードの強さ
「醸しましょう新婚感、出しましょう親密感」って、放送当時だけじゃなくて、後年の特別編放送時にも“好きなフレーズ”として語られていました。
たぶんこの言葉が刺さるのって、
新婚感も親密感も、自然に湧くものじゃなくて、頑張って“醸す”ものだって知ってる人が多いからなんですよね。
恋愛も結婚も、“放っておけば育つ”わけじゃない。
手間も照れも、時には馬鹿馬鹿しさも引き受けて、やっと温度が出る。
第5話は、その“手間の尊さ”を、ハグという小さな行為で見せ切った神回でした。
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