第4話は、いわゆる“ムズキュン回”というより、見終わったあとに胸の奥がじんわり痛くなる回でした。
風見という第三者が入り、「シェア」「副業」「自由意志」という言葉が飛び交う中で、みくりと平匡は、これまで何とか保ってきた“契約結婚”のバランスを一気に崩されていきます。
好きだと認めるのが怖い平匡。
合理で自分を守りながらも、感情からは逃げきれなくなったみくり。
そしてラストに放たれる、「わたし、恋人を作ろうと思うんです。」
この一言は、恋の始まりであると同時に、二人がもう“役割”だけではいられなくなった証でもありました。
ここから、逃げ恥は「可愛いラブコメ」から
「感情と生活が正面衝突する物語」へと、確実にギアを上げていきます。
逃げる恥だが役に立つ(逃げ恥)4話のあらすじ&ネタバレ

第4話のサブタイトルは「私、恋人を作ろうと思います!」。
この回、胸の奥がずっとザワザワして、気づいたら呼吸まで浅くなってるんですよね…。
みくりと平匡の「契約結婚」は、順調そうで順調じゃない。というか、順調なふりでなんとか回してた“職場”に、風見という異物(しかも強い…!)が入ってきて、二人のバランスが一気に崩れていきます。
風見にバレた「契約結婚」…そして“シェア”という爆弾
前回のラストで、風見に「契約結婚」だと見抜かれてしまった平匡。
否定すればよかったのに、うまくごまかせず固まってしまい、あの瞬間に“答え”が出てしまったようなものです。
風見は、いやらしい感じで責めるというより、むしろ興味津々。平匡の説明を、面白がるように聞いていきます。
平匡は二人の関係を
「シェアハウスの縮小版みたいなもの」
と表現し、役割と生活を分担し、金銭が介在することで関係が明確になる――と、あくまで“システム”として語るんですよね。
そこへ風見が放ったのが、あの言葉。
みくりを「シェア」させてほしい。
いや、言葉が強すぎる…!
しかも平匡は、断り切れない。だって平匡は「恋愛感情はない」と言い張って“ビジネス”で押し通してきた人なので、そこを突かれると痛い。
風見の論理に飲まれてしまい、「どうするかは、みくりの自由意志」という結論へ逃げ込むしかない状態になります。
みくりはもう知っている…だからこそ「シェア」で揺さぶる
一方で、みくりは先に風見から“シェア”の話を聞いてしまっている。
なのに平匡は、何も言わない。言わないどころか、目も合わさない感じで、いつもの“距離感”が増していく。
みくりの心の中に、じわじわ不信感が広がっていきます。
ここでみくりがやるのが、あの「シェア」連発作戦(笑)。
ゲストハウスの話題、食卓の話題…あらゆる会話の端に、わざと「シェア」という単語を置く。
平匡が動揺するたび、みくりの顔は笑っているのに目が真剣で、見てるこっちも妙に緊張してしまうんですよね。
平匡は動揺しているのに、やっぱり言えない。言わない。
“言葉にしたら終わる”と思ってる人の沈黙って、こんなに重いんだ…と感じます。
虫歯(現実)が恋を進める…まとまったお金が必要に
そして、ここで来るのが現実のパンチ。みくりに「まとまったお金が必要」な出来事が起きます。原因は虫歯。
前回のぶどうの流れがここで効いてくるのが、脚本のうまさ…!冷凍ぶどうが歯に沁みて発覚し、治療費が想像以上に重い。
家計簿をつけて頑張っていたみくりは、赤字を「自分の責任」として補填してしまいます。
でも平匡はここで、さらっと大事なことを言うんですよね。
「それはブラック企業みたいなものだ」
そして、みくりが赤字を埋めなくてもいいように“特別経費”を提案してくれる。ここ、恋愛とか以前に、平匡という人の誠実さが滲みます。
「働くときは下を見てはいけない」…優しさに、ハグしたくなる
みくりが「すみません」と謝ると、平匡は「謝る必要はありません」と返し、続けて言います。
「働くときは、下を見てはいけないと思います。抱え込まず、今後はもっと相談してください。」
この一言、仕事としての関係を守りながらも、みくりを“人として”ちゃんと見ている言葉で、めちゃくちゃ沁みます…。
みくりがここで出すのが「アメリカ人なら良かった」発言。嬉しい時や親愛の情を示す時、ハグできるじゃないですか!と、両手を広げてしまうみくり。
なのに平匡は「何をバカな」と返しつつ、
「すごく日本で良かったです」
と全力で動揺する(笑)。
照れと拒絶が同時に出る、平匡の“未成熟な可愛さ”が爆発していました。
ついに「シェアって何ですか?」—観念する平匡、鍵は“自由意志”
そしてみくり、今がチャンスとばかりに切り込みます。
「シェアってなんですか?」と。
平匡は観念し、要点を整理して説明します。
- 風見は契約結婚を見抜いた
- みくりを家事代行として雇いたいと言っている
- どうするかは、みくりの自由意志
この「自由意志」という言葉、ここから第4話の全てを支配していくキーワードになります。
みくりは、お金が必要。だから答えを出します。副業をして、風見宅でも働く。つまり“シェア”を受け入れる。
風見宅へ—「普通って誰が決めるの?」という価値観の爆弾
みくりが風見のマンションへ行くと、風見は二人の特殊な関係を面白がりつつ、
みくりが「自分たちは変わってる」と言うのを、あっさり一蹴します。
「普通って誰が決めるもんなんだろう?くだらない。」
この台詞、軽いのに強い。
“普通の呪い”で生きづらくなってきたみくりにとって、救いにも危険にもなり得る言葉です。
そしてここでみくりは、百合ちゃんには絶対内緒だと念押し。
百合ちゃんは古風すぎて、知ったら平匡が「殺されかねない」という言い方が、笑えるのに妙にリアルで…!こうして、平匡・みくり・風見の“三人だけの秘密関係”が成立します。
百合ちゃんの恋が動き出す—「人を好きになるのって、不安になるのよね」
今回、みくりと平匡だけじゃなく、百合ちゃんのパートも胸に残ります。
職場で田島(元彼的な気配の男)と再会し、表面上は“できる女”で振る舞う百合ちゃん。部下との飲みの場で「後悔した恋はある?」と聞かれて、百合ちゃんがぽろっとこぼすのが、
「人を好きになるのってさ、不安になるのよね。自分が自分じゃなくなって。足元がぐらぐらして…」
これ、恋愛ドラマとしての逃げ恥の“芯”みたいな言葉。
好きになった瞬間、自分が不安定になる怖さ。百合ちゃんの年齢や立場だからこその重みがありました。
“シェア”開始で、平匡がまた閉じる—「報告は、結構です」
風見宅での副業がスタート。みくりは平匡に、月曜と木曜に風見宅へ行くこと、作り置きと掃除が仕事だと報告します。
でも平匡の返事が冷たい。
「あちらのことは、みくりさんと風見さんの契約であって、僕には関係ありません。報告は結構です。」
さらに、「こちらのことも向こうに話さないでください」と線引きをする。
ここ、みくりとしては「仕事を増やした」だけなのに、平匡は“心の距離”まで一緒に引き離してしまう。
沈黙よりも、こういう事務的な言い方って刺さるんですよね…。みくりの顔がちょっと固まるのが、苦しい。
歯医者で現実を噛みしめるみくり—セラミック、分割払い、そして「兼業主婦」
歯医者では、みくりが二番目に高額なセラミックを選び、分割払いを選択します。
「借金も財産」と自分に言い聞かせながら、働く覚悟を決める。
お金の話が、ただのコメディじゃなく、ちゃんと生活として描かれているのが逃げ恥の良さなんですよね。
ここで入る演出が、「情熱大陸」パロディの“兼業主婦”。
平匡宅と風見宅、別々に財布も管理し、食事もやりくりし、家事を回すみくり。笑えるのに、地味にハード。
この回、みくりが頑張れば頑張るほど、平匡が勝手に遠ざかっていくのが切ないんです。
大根と牛肉のスープ煮→カレー(禁じ手)が、恋の地雷になる
副業先で作った大根と牛肉のスープ煮。
味見をしたら微妙で、みくりはカレールーを投入してカレーに変えてしまいます。
みくりの中では「禁じ手」。
でも結果的に、風見は大喜び。
二日目はカレーうどん、三日目はアレンジ…と、楽しそうに語る。
でもこの“楽しそう”が、平匡にとっては刃なんですよね。
自分が知らないみくりの料理の話を、風見が笑いながら持っている。しかも「食事が楽しみなんて久しぶり」とか言っちゃう。
平匡の心のシャッター、音を立てて閉まります。
津崎家のカレーは「いつものチキン」…でも平匡が欲しいのは
夜、津崎家でもカレー。
みくりがよそったカレーを見て、平匡が聞きます。
「これはチキンですか?」
みくりは「いつものチキンです」と答える。
表向きは何でもない会話。でも平匡の心の中には、
「僕も大根と牛肉のカレーが食べたい…」
という、どうしようもない嫉妬がある。
たぶん平匡が欲しいのは、カレーじゃないんですよね。“自分だけの”みくりの時間。自分だけに向けられるみくりの手間。
それが今、風見にも向けられている。
その現実が苦しい。
やっさん夫婦の話→合コン→平匡がまた壁を作る
みくりは風見の話をできないから、話題を変えます。
沼田さんの話、やっさんの話。
やっさんの夫が浮気し、
「君を好きでい続けるために気持ちを分散する必要があった」
という、意味不明な言い訳をしたこと。
それに対抗して、やっさんが合コンに行くと息巻いていること。
みくりは「行かないですよ」と言うのに、
平匡が返すのが、
「行ったらいいんじゃないですか?」
行ってほしくないのに、言ってしまう。この不器用な強がりが、平匡の“自尊感情の低さ”と結びついていきます。
みくりが「会社の人に見られたら…」と気遣うと、平匡は目も合わせず、
「そんな偶然、そうそうありません」
と冷たく切り捨てる。
みくりは行きたいなんて言ってないのに。でも平匡は、もう“想像”で勝手に怖くなっている。
2355風「自尊感情」講座—みくりの分析が刺さってしまう
ここで入るのが、Eテレ「2355」風の演出。
みくりの脳内で、
「平匡さんは、他の男性の影が見えるとすぐ壁を作る」
「恐らく、自尊感情の低さ故だ」
と分析が整理されていきます。
みくりは距離を縮めようとしている。
でも平匡は、
「詮索するのも分析もやめてください」
と拒絶してしまう。
この瞬間、みくりの中で過去のトラウマが疼きます。学生時代、元彼らしき男性に言われた言葉。
「お前、小賢しいんだよ。」
この一言が、みくりの心の傷として残っている。だからみくりは、すぐ「ごめんなさい」と謝る。
でも、謝った瞬間に、
みくり自身も“自分を嫌いになる”方向へ落ちていくのが、見ていて苦しい…。
平匡のモノローグが切ない—「いっそ手放してしまえばいい」
平匡の心の中は、さらにしんどい。
「ただの雇用主なのに、彼氏のいる女の子に片想いしてるみたいだ」
「相手も自分も嫌いになる。こんな気持ちは不毛だ」
そんな風に、恋心を“嫌なもの”として処理しようとしてしまう。
風見にバレたこと。
みくりに言い出せなかったこと。
副業を止められなかったこと。
全部を後悔しながら、最終的に辿り着く結論が、
「いっそ手放してしまえばいい」
そして、ベランダに来る十姉妹が二羽から一羽になる描写。
「もう1羽は?」と尋ねるみくりに、平匡は「野生では生きるのが難しい」と答える。
この“生きづらさ”の象徴みたいな演出が、しれっと刺さります。
風見との食卓は明るい、津崎の残業は暗い—「好きですよ」の破壊力
風見宅で料理をしていると、平匡から「残業で遅くなる。夕食不要」とメールが入る。
作り置きを冷蔵庫に入れたところで風見が帰宅し、「一緒に食べていきません?」とスマートに誘う。
ここ、平匡との“差”が残酷なくらい分かりやすい。
会話の流れで、風見はさらっと言います。
「合コンには興味ないけど、みくりさんが来る合コンなら喜んで行きますよ」
「みくりさんと話すのは楽しい。発見がある」
好意を、そのまま言葉にする。
みくりが
「私は結構嫌われますよ。批評したり、分析したり、小賢しいんで」
と打ち明けると、風見ははっきり肯定します。
「僕はいいと思うけど。小賢しいところが面白い。好きですよ。」
この「好きですよ」が軽くない。
みくりが一瞬、逃げ込みたくなるのも分かる。
“自己嫌悪の呪いから逃れられるかも”って、思ってしまうの、痛いほど分かるんです…。
一人の残業、涙声の「愛される人はいいなぁ」
その頃、平匡は残業中。
画面は、楽しそうなみくりと風見、孤独な平匡の対比で進みます。
平匡のモノローグは、「嫉妬」というより、
「自分は愛される側じゃない」
という諦めが滲んでいて、胸がギュッとなる。
そして、出てしまう、あの言葉。
「愛される人は、いいなぁ……」
あれ、ずるい。こんなの言われたら、視聴者側が一斉に平匡を抱きしめたくなるやつです。
契約書の追加項目「恋人(または好きな人)ができた場合」—みくりの決断
みくりは帰宅し、雇用契約書を取り出します。そこには、追加項目。
「恋人(または好きな人)ができた場合」
この紙一枚が、今まで二人を守ってきた盾でもあり、逆に二人を縛る鎖にもなっている。
やがて平匡が帰宅し、みくりが契約書を見ているのを見て、平匡は勝手に覚悟を決める。
いったん自室に入り、ベッドに座って深呼吸してから戻ってくる。
この挙動、完全に「何か言われるのが怖い人」のそれ。
そして、みくりが言います。
「わたし、恋人を作ろうと思うんです。」
平匡の返事は「はい…」だけ。
声が消え入りそうで、見てる側も心臓が痛い。
「今の状況で最適な相手は、平匡さん」—恋人提案という“攻め”
みくりは理屈を積み上げます。
恋人ができたら、周りに見つからないようにするのが大変。
お互いに気を遣って、話題も避けて、ストレスが溜まる。
今は副業もして、時間のやりくりも面倒。
だから――
「それでも恋人を作るとなると、今の状況で最適な相手って、平匡さんしかいないんです。」
平匡の「はい?」が最高に戸惑っていて、笑いたいのに笑えない。
そして、みくりはついに言います。
「平匡さん、私の恋人になってもらえませんか?」
平匡は混乱し、一度自室に逃げ込み、秒で戻ってくる。
「恋人?」
「タイミングのおかしな冗談ですか?」
この現実感のなさが、逆にリアル。自分に好意が向けられる経験が少ない人って、“嬉しい”より先に“怖い”が来るんですよね。
みくりは
「本気です。妄想でもなく、現実です」
と押し切り、さらに追い込みます。
風見と付き合ったら、平匡に言えないことが増える。二人の家はもっとギクシャクする。
だから、“最適解”は平匡。
最後に、みくりは平匡が何度も使った言葉を、そのまま返します。
「平匡さんが嫌なら、引き下がります。これは平匡さんの自由意志です。」
――“自由意志”のブーメラン。
平匡は言葉を失い、
みくりは「はい、どうしますか?」と問いかけて、
第4話はここで終わります。
逃げる恥だが役に立つ(逃げ恥)4話の伏線

第4話は、出来事だけを追うと「シェア」「副業」「三角関係の気配」でドタバタしている回に見えます。
でも実際は、次回以降に起きる感情の爆発に向けて、かなり丁寧に“爆薬”を仕込んでいる回でした。
ここから先、みくりと平匡が「ただの雇用主と従業員」ではいられなくなる。その前触れが、会話の端々や、何気ない描写の中に至るところで散っています。
「自由意志」という言葉が、恋の武器になる
平匡が風見の提案をみくりに伝えるとき、逃げ道として使ったのが「どうするかは、みくりの自由意志」という言葉でした。
一見すると、相手の選択を尊重しているように聞こえる。でも実際には、その判断の重さを、まるごと相手に渡してしまっている言葉でもあります。
そしてこの「自由意志」は、後半でみくりが“恋人提案”を押し込む際の武器になります。
相手の選択を尊重するフリをしながら、実は相手に重たい決断を丸投げする。
この「自由意志」の使われ方そのものが、今後の二人の関係を激しく揺さぶる伏線になっていました。
雇用契約書の「恋人(または好きな人)ができた場合」—システムが感情に追いつく予兆
契約書に追加された
「恋人(または好きな人)ができた場合」という条項。
“もしもの時”に備えたはずの一文が、逆にみくりに「じゃあ最適な相手を作ればいい」という発想を与えてしまう。
システムで作った関係は、システムでしか動かせない。
その息苦しさが、恋の始まりを生むという皮肉が、すでにこの時点で動き出していました。
十姉妹が二羽から一羽へ——「ペアが崩れる」暗示
ベランダに来る十姉妹が、ある朝、一羽だけになる。
ただの季節描写に見えるけれど、「ペアが揃わない」「片方がいなくなる」という映像的な伏線として、かなり強い。
みくりと平匡も、今は“二人で一つの生活”をしているのに、心はずっと別々の方向を向いている。
その歪みが、この鳥の描写で静かに示されていました。
みくりのトラウマ「小賢しい」——恋が進むほど痛くなる言葉
みくりが学生時代に言われた「小賢しい」。
この言葉が出てきた時点で、みくりが“分析癖”を手放せないのに、手放したいとも思っていることが分かります。
今後、みくりが感情を言語化しようとするたびに、この傷が足を引っ張る。恋が進むほど、自己嫌悪が強くなる可能性を示す伏線でした。
風見の「普通って誰が決める?」——“結婚の正解”を揺らす存在
風見は、軽やかに「普通」を否定する人です。
だからこそ「契約結婚」も「シェア」も、倫理ではなく“選択肢”として扱える。
この価値観は、みくりと平匡が「夫婦とは何か」「恋人とは何か」を考え直す上で、強烈な鏡になります。
風見がいる限り、二人は
“世間の普通”にも
“二人だけの常識”にも
安住できなくなっていく。
その不安定さそのものが、物語を前に進める装置になっています。
沼田の新たな見解(津崎×風見)——「勘違い」が救いになる仕掛け
沼田が
「津崎くんと風見くんは恋に落ちてる」
と睨むシーン。
もちろん完全な勘違いです。
でも、この視点が入ることで、平匡の“嫉妬”は一度コメディに変換される。
逃げ恥は、重くなりすぎる寸前で、必ずこうしたズレを差し込んでくる。
この「ズレの笑い」は、これから待っているしんどい展開のクッションとして、かなり重要な伏線だと思います。
逃げる恥だが役に立つ(逃げ恥)4話の感想&考察

第4話、見終わったあとに残るのは「キュン」より先に「苦しい」でした。
恋って甘いだけじゃない。むしろ、好きになった瞬間に“自分のダメさ”が全部浮き彫りになる。
平匡もみくりも、その痛みから逃げたいのに、逃げられなくなっていく――そんな回。だからこそ、ラストの一手が、眩しくて怖いんですよね。
平匡の嫉妬は、恋なのに「恋」と呼べない
平匡の
「愛される人はいいなぁ」
は、嫉妬というより自己否定でした。
風見に勝てない、という話じゃない。
「自分は愛される側じゃない」と、最初から思い込んでしまっている悲しさ。
ここが平匡の一番しんどいところで、同時に一番リアルだと思います。
自尊感情が低い人って、「好き」より先に「どうせ無理」が来ちゃう。
だから“手放す”方向へ行く。
「交代してもいいですよ」
なんて、優しさの顔をした逃避。
相手の自由意志を盾にして、自分が傷つく前に終わらせようとする。
恋って、こういう不器用さも含めて恋なんだな…って、胸が痛くなりました。
みくりの「小賢しさ」は武器であり、傷でもある
みくりは、理屈で自分を守れる子です。でも第4話で分かるのは、その理屈が“守り”だけじゃなくて、みくり自身を刺しているということ。
「小賢しい」
と言われた記憶があるから、分析すればするほど「嫌われるかも」がついてくる。
それでも分析をやめられない。
だって、感情だけで突っ込んで傷つくのが怖いから。
だからラストの
「平匡さん、私の恋人になってもらえませんか?」
は、みくりの中で相当な覚悟なんだと思います。
理屈の形を借りているけど、あれは完全に“感情の告白”。
「好きです」って言うより、ずっと勇気がいる言い方でした。
“自由意志”と同意——このドラマが恋をフェアに描くところ
平匡が繰り返す「自由意志」。
みくりが返す「自由意志」。
これって、恋愛の中の同意や境界線の話にも見えるんですよね。
・副業をするかどうか
・誰と時間を過ごすか
・恋人になるかどうか
全部、相手の自由を尊重するべき。
でも同時に、言葉にしないと伝わらない。
“自由”を言い訳にして黙るのも違うし、
“自由”を盾に相手を追い詰めるのも危うい。
逃げ恥って、ラブコメの顔をしながら、
こういうフェアさをずっと問いかけてくるのが本当にすごいと思います。
風見の優しさは「逃げ場」になり得る——だからこそ怖い
風見がみくりに言う
「好きですよ」
は、甘いし、あったかい。
“受け入れてもらえる”感覚を、みくりはずっと欲しかった。
だから一瞬、心が揺れる。
でも、その逃げ場が“救い”になるか、“現実逃避”になるかは別です。
みくりが欲しいのは、誰かに肯定されることだけじゃない。
「平匡とちゃんと向き合う」ことなんじゃないかな、と私は感じました。
風見の魅力は、強い言葉で背中を押してくれるところ。
でも平匡の魅力は、弱いまま誠実でいようとするところ。
みくりは、そこに惹かれているんだと思います。
百合ちゃんの言葉が、みくりにも刺さる
百合ちゃんの
「人を好きになるのって不安になる」
という言葉。
あれは百合ちゃん自身の過去の恋だけじゃなく、みくりにも完全に刺さっていました。
好きになると、自分が自分じゃなくなる。
足元がぐらぐらする。
この回の二人は、まさにそれ。
みくりは“職場の空気”を良くしたいだけなのに、平匡が閉じていくから不安になる。
平匡は“仕事”として割り切りたいのに、割り切れないから不安になる。
二人とも、恋に引っ張られて、いつもの自分でいられなくなっている。
次回が怖いのに、見たい——「恋人」って言ったみくりは強い
第4話のラスト、みくりが“恋人”を提案した瞬間、
物語はもう戻れない場所に行ったと思いました。
契約結婚は「役割」で成立していたけれど、恋人は「感情」で成立する。
なのにみくりは、その恋人を“契約の文脈”で差し出してしまった。
強い。
でもその強さは、「小賢しさ」じゃなくて、
「怖いけど逃げない」という意思に見えました。
平匡はどうするのか。
逃げるのか。受け止めるのか。
次回への引きとして、
最高に残酷で、最高にときめく終わり方でした。
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