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ロングバケーション(ロンバケ)5話のネタバレ&感想考察。告白のあとに残る沈黙と、恋が壊れる音

ロングバケーション(ロンバケ)5話のネタバレ&感想考察。告白のあとに残る沈黙と、恋が壊れる音

第4話で瀬名が踏み出した告白は、第5話で思いがけない形の“答え”を迎えます

気持ちを伝えたからといって、関係が前に進むとは限らない。その現実が、静かで残酷な温度で描かれる回でした。

第5話「愛の告白」は、恋が始まる話ではなく、恋がうまくいかない理由がはっきりしていく話です。

瀬名の不器用な誠実さ、涼子の正直さ、そして南が飲み込む感情。それぞれの立場がずれたまま交差していく第5話を、あらすじとネタバレを交えて丁寧に追っていきます。

※この記事は、ドラマ「ロングバケーション」第5話「愛の告白」のネタバレを含みます。

目次

ドラマ「ロングバケーション」5話のあらすじ&ネタバレ

ドラマ「ロングバケーション」5話のあらすじ&ネタバレ

第5話は、瀬名が勇気を出して告白した“その後”が、思っていたよりずっとほろ苦く描かれる回。恋って、気持ちだけじゃどうにもならない瞬間があるんだ…って、静かに突きつけられます。

同時に、南にも新しい出会いが訪れて、彼女の人生が少しだけ前に進みはじめるのも見どころ。恋のドキドキと、生活の現実が同じ温度で流れ込んできて、観ているこちらの心まで忙しい…そんな1話です。

屋上の余韻、南が見守った“抱きしめる背中”

前話ラストの続き、涼子を抱きしめる瀬名を、南が屋上から複雑な顔で見守っているところから始まります。口では「応援してる」って言ってきた南だけど、実際に“瀬名の腕の中に涼子がいる”現実を目にすると、胸の奥がザワッとする。

ここ、南の表情がほんとに絶妙で…。怒ってるわけじゃない、泣いてるわけでもない。でも「自分のものじゃない」って分かった瞬間の、あの空洞みたいな寂しさが、顔に出ちゃってるんです。

瀬名はバイトがあるから、とその場を離れようとする。すると涼子は、困り顔で何か言いたげにしながらも「先輩のそばにいます」と言葉にして、その場に残る選択をするんですよね。

この「そばにいます」が、瀬名には救いで、南にはちょっとした痛み。南は一瞬だけ視線を落として、それから笑顔を作って屋上を離れる。……ここまで静かなのに、恋の三角形がカチッと形になる音が聞こえた気がしました。

真二への姉の釘、「ピアノ」と「女」の話が同時に刺さる

場面が変わって南は弟・真二と会うんだけど、姉らしくズバズバ言います。真二はクラブを切り盛りして、相変わらず自由で、女の子に優しくて、ちょっと危うい。南と桃子に“アニマル真二”なんて呼ばれるのも分かるくらい、動物的な軽さがある人。

だからこそ南は、まず「ピアノでのデビューとか考えてないの?」と、才能の使い方を問いかける。真二は趣味で弾けちゃうタイプだから、本人は深刻じゃないけど、姉としては“ちゃんと自分の人生で勝負しなよ”って背中を押したいんだと思う。

そしてもうひとつ、南が強く釘を刺すのが女性関係。真二の“軽さ”は魅力でもあるけど、涼子みたいに真面目でまっすぐな子を巻き込んだら、傷つくのはきっと相手。南の叱り方は荒っぽいのに、根っこが「人を傷つけるな」に繋がっているから、見ていて不思議と信頼できるんです。

この姉弟の会話、ただの説教じゃなくて、南が“自分の失敗”も含めて語っている感じがして、私はそこが好きでした。

「飛べる人」は、自分で飛べるまで信じて待つしかない

第5話のタイトルが「愛の告白」なの、実は“恋の告白”だけじゃなくて、南の言葉にもかかっている気がします。真二が瀬名のことを話題にした時、南は瀬名の才能を信じるような言葉を投げる。すると真二が「そういうの、愛の告白って言うんだよ」と茶化すんです。

このシーン、ただの軽口じゃなくて、けっこう核心。南は瀬名のピアノを信じてるし、瀬名の“うじうじ”も分かってる。でもだからこそ、無理やり引っ張り上げるんじゃなくて、「あなたは飛べる人だよ」って信じて待つ。

恋としての自覚はまだぐちゃぐちゃなのに、南の中ではもう、瀬名のことを“守りたい人”として見ている。本人が気づかないまま、言葉だけが先に本音に触れてしまう瞬間ってあるんだな…って、妙にリアルでした。

「飛べる」って言葉の面白いところって、誰かに言われてもすぐ飛べるわけじゃないこと。瀬名が自分の力で飛ぶまで、南は黙って見守るしかない。その不器用さが、逆に“好き”の強さに見えて、胸がぎゅっとなりました。

ついに決まったデート、瀬名の浮かれ方が眩しいくらい可愛い

一方で瀬名は、涼子とちゃんとデートすることになって、心から嬉しそう。電話越しでも分かるくらい声が明るくて、“やっとスタートラインに立てた”みたいな顔をするんですよね。

瀬名って、恋に慣れてない分、ひとつひとつが大事件。待ち合わせ場所を考える時間も、話題を準備する時間も、たぶん全部が“夢みたい”なんだと思います。

でもその隣にいる南のテンションは少しだけ低い。喜んであげたい、応援したい、でも胸が痛い。南のこの揺れが、どこかで私たちの“友達の恋を応援する時の顔”と重なって刺さるんです。

笑って「よかったじゃん!」と言いながら、心の中で(いかないで)って小さく叫ぶ感じ。南ってほんと、人間くさい。

映画館デート、手を伸ばせない距離と、感想が噛み合わない沈黙

そして迎えたデート当日。映画館で隣に座る涼子の手を握りたいのに、瀬名はタイミングがつかめなくて、手を伸ばしては引っ込めて…の繰り返し。たぶん涼子に嫌われたくないし、“変に思われたくない”気持ちが強い。

恋の初期って、相手の小さな仕草ひとつに“答え”を探しちゃうじゃないですか。涼子がポップコーンを取る手が近いとか、視線がこっちを向いたとか、そういう些細なことで一喜一憂してしまう。瀬名のソワソワが、そのままこちらに伝染して、私も肩に力が入っちゃいました。

映画の後は食事をしながら感想を言い合うんだけど、ここが本当にしんどい。涼子が「良かった」と感じた場面は瀬名がピンと来ていなくて、瀬名が「面白かった」と言ったところは涼子が受け付けない。価値観が違うこと自体が悪いわけじゃないのに、恋の始まりって“分かり合える”ことを期待しちゃうから、違いが見えた瞬間に不安が膨らむ。

瀬名はつい、涼子の言葉に合わせてしまう。でも合わせれば合わせるほど、彼の中の「自分は涼子にふさわしいのか」って疑いが濃くなる。まるで、恋が瀬名の自信を少しずつ削っていくみたいで、見ていて胸がきゅっと縮みました。

一方の涼子も、悪気があるわけじゃない。むしろ正直。だけど正直だからこそ、瀬名が“合わせる恋”を続けたら、いずれ破綻するのも見えてしまって…。この空気の重さが、まさに「ロンバケの恋愛」だなぁって思います。

「次はいつ?」に返せない涼子、瀬名の“賭け”が切ない

デートの終わり、瀬名は次の約束を取り付けたい。でも涼子はコンクールの練習があるから、と「暇になったら連絡する」と言う。言い方は柔らかいのに、距離が遠い。

瀬名は涼子のマンション前で見送ったあと、心の中で小さな賭けをするんです。「振り返ってくれたら、まだ望みがある」みたいな。あれ、恋をしたことがある人なら分かると思うんだけど、ほんとに意味のない“おまじない”なんですよね。でも、そのおまじないにすがりたくなるくらい、不安でいっぱいなんだよね。

結果、涼子は振り返らず、まっすぐ建物の中へ消えていく。瀬名がその場で立ち尽くす姿が、恋の“温度差”を一瞬で見せてしまって、残酷なくらいでした

南の就活は空回り、面接で突きつけられる「過去」と「今」

その頃の南は、モデルの仕事が減って焦りながらも、出版関係の仕事を受けようと面接へ。履歴書をきれいにまとめて、ちゃんと“次の人生”を掴みに行こうとしている。なのにそこで待っていたのは、南の“仕事の中身”よりも“若い頃の水着写真”みたいなものを面白がる空気で、セクハラまがいの扱い。

南の強気な性格は、こういう場面だと逆に痛いほど伝わるんですよね。怒りもある、悔しさもある、でも「私はまだ終わりじゃない」って意地もある。笑い飛ばすように振る舞っても、心の奥は確実に傷ついてる。

“華やかな世界にいた人ほど、落ちる時は早い”って言うけど、南は落ちたあとにもう一度立ち上がろうとしてる。その足元を平気で踏みにじるような面接の空気は、今の時代で見ても腹が立つし、だからこそ南の孤独が際立ちます。

杉崎哲也との再会、「私を見てた人」が現れるタイミングの妙

面接帰りの南は、偶然カメラマンの杉崎と再会します。彼は昔、アシスタント時代に南に会ったことがあって、「ファンだった」とまっすぐ言ってくる。こういう“過去から繋がる出会い”って、南みたいに自信をなくしかけている人には、ものすごく効くんですよ…。

しかも杉崎は、南を“おばちゃん扱い”しない。ちゃんと「南ちゃん」と呼んで、女性として扱う。その差が南にとってどれだけ救いか、想像できてしまうんです。

杉崎は押しつけがましくなく、でも距離を詰めるのが上手い。最初にライブのチケットを渡しておいて、あとから改めて誘い直す感じとか、さらっと紳士っぽいのに、ちゃんと“男”として動いてる。南が久しぶりに分かりやすく浮かれるのも当然かもしれません。

食事のシーンでも、杉崎は南の話を否定しない。南って、いつも誰かに「うるさい」「黙って」と言われがちなのに、杉崎の前ではちゃんと“話していい人”になる。恋というより、「私はまだ誰かに必要とされる」って感覚を取り戻す瞬間みたいでした。

バニーガール南、ハイテンションの裏側にある“寂しさ”

落ち込んで帰ってきた瀬名を迎えたのは、なぜかバニーガール姿でぴょんぴょんしてる南。テンションが異常に高くて、瀬名が戸惑うレベル。南は「ひみつのアッコちゃん」みたいに歌ってごまかしつつ、杉崎に誘われたことを自慢する。

このあたり、南がちょっとだけ“若い頃の自分”に戻ったみたいで、可愛いんだけど、どこか切ない。だってバニーガールって、笑わせるための衣装でもあるし、誤魔化すための鎧にもなる。

実際、瀬名が「妬いたりとかしてる?」みたいに聞くと、南は一瞬だけ動きが止まる。で、またテンションを上げてごまかす。南が本当の気持ちから逃げる時って、だいたいこういう“動きで誤魔化す”んですよね。

そして瀬名が涼子とのことを相談すると、南は大胆すぎるアドバイスを放つ。言ってしまえば「身体の距離が近づけば、細かいこと気にしなくなる」みたいなやつ。

いや、乱暴なんだけど…南なりに、瀬名の不安を一発で消してあげたいんだと思う。言葉でうまく励ませないから、極端な提案で笑わせて、前を向かせる。南の優しさって、いつも正攻法じゃない。そこがまた愛おしい。

桃子の一言が核心、「別れたくないんだ〜」に南が黙る

南は桃子とも会って、今の同居生活の話になる。桃子はサラッと「お互いいい人ができたら同居解消するのが普通じゃない?」と言うんだけど、南はなぜか同意できない。

「そりゃそうだよね」と言いながら目が笑ってない南を見て、桃子がズバッと「別れたくないんだ〜」と突っ込む。南は笑ってごまかすけど、図星。

恋って、好きって言う前に、生活の中で“失いたくない”が先に来ることがある。南はまさにそれで、瀬名が誰かのものになった瞬間、自分の居場所が消える気がして怖いんだと思う。

だって南の今の生活って、仕事も恋も不安定で、唯一の“日常”が瀬名の部屋なんだもん。そこがなくなったら、南はどこに帰ればいいの?って、視聴者側まで不安になるくらい、南の依存と自立がぐちゃぐちゃに混ざって見える回でした。

りょうこ側の心の動き、電話のあとに蘇る“キスの記憶”

瀬名はまだ、涼子が誰を想っているのか知らない。でも涼子の側は、もう答えを持っている感じがあるんですよね。瀬名から電話が来て会う約束を取り付けた後、涼子は音楽を聴きながら、真二とのキスを思い出してしまう。

ここ、涼子の表情がすごく苦しそうで…。恋って、好きになったからって“正しい相手”を選べるわけじゃない。瀬名は優しくて安心できるのに、胸が熱くなるのは真二のほう。涼子自身もその矛盾に気づいていて、だからこそ逃げたくて、でも逃げられなくて、苦しい

ライブ会場で見た違和感、涼子と真二が“別々に”来ていた

そしてライブ当日。杉崎に誘われた南は会場へ向かうけれど、そこでまさかの涼子を目撃します。しかも涼子はチケットがなくて困っている。ダフ屋相手に途方に暮れているところを南が見つけて助ける流れ、もうこの時点で嫌な予感しかしない。

さらにそこへ真二が別の女性(恋人のルゥ)とやって来る。涼子はとっさに「南に誘われて…」と嘘をつき、南はその嘘の“理由”を察してしまう。だって、涼子の視線が追っているのは明らかに真二のほう。

この瞬間、南の中でピースが繋がるんですよね。涼子が「練習で忙しい」と言って瀬名を遠ざけたこと、夜遅くまで真二と一緒にいたこと、そして今日ここにいること。全部が一本の線になって、嫌な予感が確信に変わっていく。

南は怒るより先に、まず顔が固まる。たぶん南も、涼子のことを嫌いになりたくないんです。だって涼子は“悪い子”じゃないし、瀬名の後輩で、恋の相手。だからこそ、ここからどう動けばいいのか分からない。南の“行き場のない正義感”が、胸の中でぐつぐつしてる感じが伝わってきました。

瀬名はピアノを弾いている、だからこそ気づけない“嵐の音”

家に戻ると、瀬名は何も知らずにピアノを練習している。涼子のコンクールの話が出るたび、瀬名もピアノの世界にいる人間として気持ちを整えようとしているんだと思う。

劇中ではショパンの「黒鍵」などが流れて、瀬名の“真面目さ”が音で表現されるんですよね。ピアノって、瀬名にとって逃げ場でもあるし、誠実さの証明でもある

でもその“ピアノに向き合う誠実さ”が、恋の異変には鈍くさせる。南が心配そうに見ていても、瀬名は「練習しなきゃ」で頭がいっぱい。恋と夢って、どちらも大事なのに、どちらかに集中するともう片方が見えなくなることがあるんだな…と感じました。

深夜の電話、「今から会えませんか?」が告げる終わりの始まり

そんな瀬名に、涼子から電話がかかってきます。しかも明日会う約束をしていたのに、「今すぐ話したい」「今から会えませんか?」と深夜の呼び出し

南は即座に「こんな時間に会おうって、いい話じゃない」と止める。ここ、南が“女の勘”で全部察してるのが分かるんですよね。ライブ会場で見た涼子の目、真二の登場、嘘。全部が繋がったからこそ、南は瀬名を守りたくなる。

でも瀬名は行ってしまう。南が“ライブで見たこと”を打ち明けると、瀬名は「なんか知ってるなら話して」と詰めるように言う。ここ、瀬名の必死さが痛いほど伝わります。信じたい、でも怖い、でも確認しないと自分が壊れそう。

南は「プロ野球ニュース始まるし帰ろう」とか、わざと軽い理由を出すんだけど、それもまた南らしい。“本当の理由を言ったら泣きそうだから”言えない。南の強がりが、こんな時ほど可哀想で、優しい。

車内の会話、南のブレーキと瀬名のアクセルが噛み合わない

南は結局、瀬名を車で涼子のマンションまで送ります。車内は、静かだけど空気が重い。南は何度も「やめとこうよ」と言うし、瀬名は「行かなきゃ」と言う。

この“ブレーキとアクセル”の噛み合わなさが、まさに二人の今の関係そのもの。南は瀬名の生活を守りたいけど、瀬名は自分の恋の答えを見たい。どっちも間違ってないのに、どっちも止められない

南がライブの話をした瞬間、瀬名の顔色が変わる。あの瞬間の瀬名って、怒りというより“恐怖”なんですよね。好きな人が、自分の知らない場所で、別の誰かを見ていたかもしれない。その可能性だけで胸がつぶれそうになる。恋の弱さがそのまま顔に出て、見ていて苦しくなりました。

りょうこの「ごめんなさい」——“他に好きな人がいる”という愛の告白

マンションに着くと、瀬名は涼子を抱きしめる。涼子は半泣きで「先輩、来るのすごく早かったね」と言い、次の瞬間、言葉を絞り出すように「ごめんなさい。私、他に好きな人がいる」

“愛の告白”ってタイトルなのに、ここで告白されるのは、切り捨てるための真実。でも涼子が卑怯な逃げ方をしないのがまた残酷で、瀬名が受け止めるしかなくなる。

涼子の「ごめんなさい」って、謝罪であり、決意であり、瀬名への敬意でもあるんですよね。曖昧にして瀬名を繋ぎ止めるより、傷つけても真実を言う。その正直さに救われる部分もあるけど、瀬名の心は確実に折れる。言葉の優しさが、逆に刃物みたいに刺さる場面でした。

帰り道のUターン、南が選んだのは“見て見ぬふりをしない”こと

帰り道、南はモヤモヤしながら運転している。でもそのまま家に帰れない。結局、南は決心したように車を急回転させてUターンし、もう一度涼子のマンションへ向かう。

このUターンって、ただの怒りじゃなくて、南の「瀬名を守りたい」がアクセルに乗った瞬間だと思う。瀬名が傷つくのを見ていられない。瀬名の代わりに怒りたい。あるいは、涼子と真二に“ちゃんと向き合って”ほしい。

南の恋はまだ形になっていないのに、この行動だけは誰よりも真剣で、胸が熱くなりました。次回への引きが強すぎて、ここで止めるの反則…!って叫びたくなる終わり方です。

ドラマ「ロングバケーション」5話の伏線

ドラマ「ロングバケーション」5話の伏線

第5話は“事件”が起きるというより、あとから振り返ると「あ、ここで全部仕込まれてた…」って気づく回でした。

恋の温度差、言えなかった本音、新しい出会い。ひとつひとつは小さいのに、全部が次の展開へつながっていきます。

映画の感想が合わない=「相性」は努力だけでは埋まらない

瀬名と涼子の映画デートは、表面上は微笑ましいのに、感想を言い合う場面で“噛み合わなさ”がはっきり出ます。
ここで痛いのが、瀬名が自分の感想を飲み込んで、涼子の言葉に合わせてしまうところ。好きな人に嫌われたくないから合わせる、でも合わせるほど自分が消えていく——この矛盾が、この回の時点でもう提示されていました。

この“ズレ”は、恋が続いていくほど大きくなりやすい。しかも涼子は嘘をつけないタイプだから、適当に笑って合わせることもできない。二人の性格の差が、後に「好きだけでは続かない」を証明する伏線になっています。

「暇になったら連絡する」からの深夜電話=涼子の心はもう決まっていた

涼子が次の約束を曖昧にして距離を取るのに、深夜に「今から会えませんか?」と呼び出す。この行動、恋のドキドキじゃなく“けじめ”の匂いがします。
つまり涼子は瀬名に会う前から、伝える内容(=終わらせる覚悟)を持っていた。深夜電話はその伏線で、南の“悪い予感”が当たってしまう流れも含めて、丁寧に積み上げられていました。

逆に言うと、涼子は瀬名を都合よくキープしたいわけじゃない。誠実に終わらせたい。だからこそ瀬名が受けるダメージは大きいし、次回以降の瀬名の沈み方も納得できてしまうんです。

ライブ会場での目撃=「真二と涼子」の線が一本につながる

南がライブ会場で見たのは、涼子と真二が“別々に来ていた”という事実。ここで南の中で点が線になるのがポイントです。
涼子の視線、咄嗟の嘘、真二の無自覚な登場。誰も「決定的なこと」は言っていないのに、観客には“もうそうだよね”と分かってしまう。

しかも真二は恋人と一緒に来ていて、涼子はその前で嘘をつく。つまり「涼子が真二に惹かれている」だけじゃなく、「真二側にも問題がある」ことがここで示される。次の回で感情がぶつかる土台が、このライブ会場で完成していました。

桃子の「別れたくないんだ〜」=ルームシェア解消のカウントダウン

桃子が南に言う「別れたくないんだ〜」は、軽い冗談みたいに聞こえるのに、南の本音を一発で言い当てます。
南は“同居”という形に、生活の安定も、心の避難所も、瀬名への気持ちも、全部まとめて預けてしまっている。その依存が、今後の関係の変化(=ルームシェアの終わり)を強く予感させる伏線です。

同居が続く限り、二人は「家族みたい」な距離でいられる。でも恋が動き出したら、その距離はいつか崩れる。桃子の一言は、そのカウントダウンを視聴者に聞かせる合図でした。

南のUターン=「応援役」から「当事者」へ変わる合図

これまで南は、瀬名の恋を応援しつつも、どこか“外側”にいました。でも第5話のUターンで、南は完全に当事者側へ踏み込む。

見て見ぬふりをしない、止められないなら追いかける。南の行動力は、恋愛面での主導権(=物語の中心)が南にも移っていく伏線でもあると思いました。

そしてここで大事なのは、南が“正しさ”で動いているようで、実は“気持ち”で動いていること。瀬名を守りたい気持ちが、理屈より先に車を回してしまう。南の恋が、もう戻れないところまで来た合図です。

杉崎の登場=南の恋と仕事、両方のルートが開く

面接で傷ついた南の前に現れるのが杉崎。彼は南を“ちゃんと女性として”扱い、誘い、仕事の世界にも繋がっている。
この出会いは、南の恋の逃げ道にもなり得るし、キャリアの再出発にもなり得る。つまり「南が瀬名だけに依存しない未来」を作るための重要な伏線です。

しかも杉崎の“距離の詰め方”は、南が今まで出会ってきた男たちと少し違う。押しつけず、でも誠実に誘う。その誠実さが後々どう効いてくるのか、ここからが見どころになります。

真二に刺した「女に注意して」=この人は誰かを傷つける前提で描かれている

南が真二に女性関係で釘を刺すのは、姉の小言というより“予告”です。真二は魅力的で、優しくて、でも無自覚に人を振り回す。


第5話の時点で、涼子がその渦に入ってしまっている可能性が示され、視聴者は「また誰か泣くぞ…」と構えてしまう。真二の軽さは今後も波紋を広げる、という伏線になっています。

「愛の告白」という言葉=告白が“始まり”にも“終わり”にもなる

真二の軽口としての「愛の告白」と、涼子の真剣な告白が同じ回に置かれることで、このドラマの告白は“幸せなスタート”だけじゃないと示されます。
言うことが優しさになる時もあれば、言うことが別れになる時もある。タイトル自体が、この後も続く恋の痛みの予告になっていました。

瀬名がピアノに戻る描写=「恋がダメでもピアノがある」の伏線

第5話の瀬名は、デートで傷つきそうになっても、家に戻ると結局ピアノの前に座っています。感情の整理を、言葉じゃなく音でやろうとする人なんだな…って分かる描写。

この“ピアノは逃げ場であり、武器であり、人生の軸”という設定があるから、恋で折れても物語が終わらない。むしろ次の挑戦へ向かうための土台になる。第5話は、瀬名の恋が揺らぐ代わりに、瀬名の核(=ピアノ)を改めて見せておく回でもありました。

まとめ:伏線は“言葉”より“空気”に埋まっている

第5話の伏線って、派手な秘密や大きな謎ではなく、会話の温度・視線の向き・約束の曖昧さみたいな、“空気”に埋まっているのが特徴だと思います。

だからこそ見逃しやすいのに、後で思い出すと全部つながる。ロンバケが今見ても刺さる理由って、こういう人間関係のリアルな積み上げにあるんだろうな、と改めて感じました。

ドラマ「ロングバケーション」5話の感想&考察

ドラマ「ロングバケーション」5話の感想&考察

第5話を見終わった直後、私はしばらく動けませんでした。胸が痛いのに、目が離せない。恋愛ドラマって本来キュンが欲しいのに、この回はキュンの代わりに“現実の痛み”が来る。でもその痛みが、ちゃんと人の心の形をしているから、どこか救われるんです。

瀬名の恋が痛い。「合わせる」って、優しさじゃなくて怖さなんだよね

映画の感想が噛み合わないシーン、見ているだけで胃がきゅっとしました。好きな人の前で「違う」と言えない。自分の“好き”を出した瞬間に、嫌われる気がする。だから笑って合わせちゃう

でもそれって、涼子を大事にしているようで、実は自分を大事にできていない状態でもあるんですよね。自分の感情を削って相手に寄せる恋は、いつか限界が来る。

SNSでも「映画の感想まるっきり合わないのしんどいよね」みたいな声があって、分かりすぎてうなずきました。恋愛って、価値観が全部一致する必要はない。でも“違いを違いとして話せる関係”じゃないと、続けるほど息が苦しくなるんだと思います。

涼子は残酷? でも私は、卑怯じゃないと思った

涼子が深夜に瀬名を呼び出して、「他に好きな人がいる」と言う。瀬名にとっては地獄みたいな展開だし、視聴者としても「なんで今…!」って叫びたくなる。
でも、涼子は逃げてない。曖昧にして期待を持たせるより、傷つけても真実を言う。誠実って、時々ものすごく残酷なんですよね。

ただ、涼子の誠実さが“自分を守る誠実さ”でもあるのが切ない。瀬名に優しくしたい、でも真二を想ってしまう自分も嘘にできない。涼子はたぶん、どっちを選んでも誰かが傷つくって分かっていて、それでも言葉にした。

だからこそ、瀬名の傷は深いけど、物語としてはここで一度“正直な痛み”を通っておく必要があったんだと思います。

南の嫉妬は、醜いというより必死。Uターンは「恋のアクセル」だった

第5話の南、ずっと危なっかしい。バニーで誤魔化して、笑ってごまかして、でも目が笑ってない。

そして最後にUターン。あれ、恋の宣言みたいでした。「私はもう傍観者じゃいられない」っていう。言葉にできない分、身体が動いてしまう。南の恋は、ついに“行動の恋”になったんだと思います。

面白いのが、南は瀬名の恋を応援している“フリ”をし続けた人でもあること。応援って、時々すごく都合のいい仮面になる。

「応援してるから私は傷ついてない」って自分に言い聞かせられるから。だけど、屋上で瀬名が涼子を抱きしめた瞬間、その仮面が少し割れる。南はちゃんと傷ついてるし、ちゃんと欲しい。

この欲しさを“悪いもの”として描かないのがロンバケの優しさだなって思いました。

真二はやっぱり罪。魅力的なのに、無自覚に人の人生を揺らす

真二って、登場するだけで場の空気が変わる。明るいし、優しいし、かっこいい。だから惹かれるのは分かる。
でも同時に、真二は“責任を取らない優しさ”も持ってる人で、そこが怖い。姉の南があれだけ釘を刺すのも納得です。

視聴者の気持ちも割と正直で、「竹野内豊いい加減にしろ!」みたいな反応があるの、笑いながらも分かる〜ってなりました。魅力的な人って、罪もセットで持ってることがある。真二はまさにそのタイプで、だからこの先も波乱の匂いしかしない…。

「愛の告白」って、恋の始まりだけじゃなく終わりにも必要な言葉

この回を見て改めて思ったのは、“告白”って付き合うためだけの言葉じゃないってこと。

好きだと言うのも告白。終わらせると言うのも告白。信じてると言うのも告白。南の「飛べる」も、涼子の「ごめんなさい」も、全部が誰かを前に進めるための言葉なんですよね。

恋愛って、うまくいく時より、うまくいかない時にその人の“芯”が出ると思う。瀬名は傷ついても誠実で、南は泣かずに走って、涼子は逃げずに言う。

この三人の不器用さが、まるで自分の昔の恋の失敗を見せられているみたいで、私は第5話が特に刺さりました。

次回、南のUターンが何を引き起こすのか。瀬名はどう立ち直るのか。涼子と真二はどこまで行くのか。
恋が動く時って、誰かが必ず痛む。でもその痛みを抱えたまま、それでも前に進こうとする姿があるから、ロンバケってやっぱり忘れられないんだと思います。

杉崎の存在が“救い”に見えるのは、南が今いちばん自分を嫌いになりそうだから

南が杉崎に誘われて浮かれるの、最初は「切り替え早っ!」って笑っちゃうんだけど、ちゃんと理由があると思うんです。
南って強気で派手で、いつも自信満々に見えるのに、今は仕事も失って、婚約者にも逃げられて、人生の土台がぐらぐら。そんな時に「ずっと見てた」「南ちゃん」って言ってくれる人が現れたら、そりゃ泣きたくなるくらい嬉しい。

しかも杉崎は、南の“過去のキラキラ”だけじゃなく、今のバタバタも丸ごと肯定してくれる匂いがある。南が求めているのって、王子様じゃなくて、「今の私でもいい」って言ってくれる相手なんだろうな…って思いました。

この出会いが、南の恋の逃げ道になるのか、成長のきっかけになるのか。第5話の時点ではまだ分からないからこそ、ワクワクと怖さが同時に来ます。

面接シーンが突きつける“現実”が、恋愛の痛みと同じ重さで来る

南の面接の場面、恋の話と地続きで描かれているのが本当に上手い。恋愛ドラマなのに、仕事の場での屈辱がちゃんと痛い。
若い頃の写真を面白がられる感じとか、「ちゃんと評価されない」空気とか、南がどれだけ強がっても、心が削れていくのが分かる。今の感覚で見ると「それアウトだよ…」って思う描写もあるけど、だからこそ“当時のリアル”が刺さるんですよね。

恋がうまくいかない時って、仕事までうまくいかなくなる気がする。逆もある。人生のバランスって本当に残酷で、ひとつ崩れると連鎖する。
ロンバケがただの恋愛ドラマで終わらないのは、この“生活の現実”がちゃんと同居しているからだと思います。

90年代の空気があるからこそ、今の私たちは「痛み」を言語化できる

Wikipediaにもあるけど、当時は“ロンバケ現象”と言われるほど社会現象になって、ピアノを習い始める男性が増えた、なんて話も残っています。
それくらい、このドラマは「月曜の夜にみんなで同じ恋の痛みを共有する」体験だったんだろうなって。

今の視点で見返すと、登場人物たちの言動にツッコミたくなる部分もある。だけど、その不器用さ込みで「恋ってこうだよね」「人生ってこうだよね」って言えるようになったのは、時代が進んだ証でもある。
第5話の痛みは、懐かしさより“今の自分の心”に効いてくるタイプの痛みで、そこがすごいなと思いました。

演出がずるい。笑わせてから刺してくる「ロンバケの味」

第5話って、演出の緩急がほんとにずるいです。バニーガールで笑わせておいて、映画デートでじわじわ刺して、最後は深夜の電話で一気に心臓を掴んでくる。
しかも瀬名がピアノに向かう姿が、ただの“職業描写”じゃなくて、感情の逃げ場として機能しているから、見ている側も音で泣かされる。

クライマックスの車のシーンも象徴的で、南の運転の荒さ(=心の荒れ)と、Uターンの勢い(=恋の勢い)が重なる。レビューでも「スピンターン」に触れられるくらい印象に残るの、分かります。
そして、ふとした瞬間に瀬名が一番“男前”に見える相手が南だったりするのも、地味に重要なポイント。恋の相手じゃないはずなのに、一番素が出る。ここが後々、効いてくるんだろうな…って思いながら見ていました。

恋の“やめ時”って、たぶん深夜にやってくる

もし私が南だったら、あの深夜電話の時点で絶対に眠れないし、瀬名を止めたいのに止められない自分に腹が立つと思う。

恋の“やめ時”って、昼間の明るい場所じゃなくて、こんなふうに夜の静けさの中で、突然やってくるんだなって。第5話はその残酷さを、でもどこか美しく描いた回でした。

瀬名が傷ついて、南が走って、涼子が言う。誰も完璧じゃないのに、必死に正直であろうとする。だから私は、痛いのにまた見たくなってしまうんだと思います。

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