第1話は、デビューや成功よりも先に、「夢を語ること自体が怖くなった大人」と「それでも夢にしがみつく若者たち」がぶつかる物語でした。
追放された元天才プロデューサー・吾妻潤と、落ちこぼれと呼ばれた7人の練習生NAZE。
彼らの出会いは希望よりも現実に満ちていて、それでも物語は思いもよらない速度で“夢の舞台”へ進んでいきます。第1話は、その熱量と歪さごと、観る側の心をつかみにくるスタートでした。
※この記事は『DREAM STAGE』第1話のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
ドラマ「DREAM STAGE」1話のあらすじ&ネタバレ

第1話は、“追放された元天才P”吾妻潤と、“落ちこぼれ”と呼ばれる練習生たちNAZEが出会い、たった1話で「夢の舞台」を踏むまでが描かれます。
K-POPの華やかさの裏側にある、悔しさと生活と、誰かを想う切実さが、最初からぎゅっと詰め込まれていました。
TORINNER凱旋と、仁川空港のざわめきから始まる
物語の入り口は、韓国・仁川空港。
鮮烈デビューを果たし、海外ツアーまで成功させた新人ボーイズグループTORINNER(トリナー)が帰国し、空港はファンで埋め尽くされます。
圧倒的センター・リョウのスター性と、所属事務所Bouquet Music代表・チェ・ギヨンの“勝ちにこだわる空気”が、あの場を支配している感じがしたんですよね。
その熱狂のすぐそばで、別の熱が爆発していました。
ファンと揉めていた女性――それが、のちに吾妻を韓国へ呼び出したナム・ハユン。
彼女の苛立ちは、ただのアンチ感情というより「奪われた側の怒り」に見える形で、空港の空気を一瞬で変えていきます。
吾妻潤、元恋人ナムに呼び戻される|借金と“後悔”の出発点
同じ頃、吾妻潤も韓国に到着します。
かつて問題を起こしてK-POP業界を追放された“元”音楽プロデューサーで、今は夢を語ることすら避けるような男。
ナムと吾妻は「元恋人」。
久しぶりの再会なのに、甘い余韻より先に、現実の匂いがするのがこの2人です。
ナムは“人生一発逆転”を狙って、50億ウォン(約5億円)もの借金を背負い、K-POPグループ結成に賭けていました。
でも、計画は崩れます。
相棒のプロデューサー・パク・ジスが、アジア各国のオーディションで選抜したメンバーを“ごっそり”持ち逃げし、彼らはチェ・ギヨンの事務所へ移籍。
そのメンバーこそが、今空港で歓迎されていたTORINNERだった――という、残酷すぎる種明かし。
ナムに残ったのは、借金と、選抜から漏れた“残り物”と呼ばれる練習生たち。
そして、起死回生のための最後のカードが、吾妻でした。
「レベルが低い」から始まるプロデュース|NAZEは“7人”で踏ん張る
ナムが吾妻に託したのは、7人組・NAZE(ネイズ)のプロデュース。
日本人のカイセイ、ユウヤ。
韓国人のユンギ、アト、キムゴン、ドヒョク。
タイ人のターン。
この7人が、今作の“負け犬”側の主人公たちです。
ただ、吾妻の第一声は容赦がない。
練習風景を見た瞬間に「レベルが低い」と切り捨て、さらに「K-POPで生き残れるのは10万人に一人」「叶わない夢を追うのは無駄」と突き放します。
この時点で、空気は最悪。
メンバーたちは反発し、いきなり険悪になります。
でも、吾妻がふと声を落として「若さを無駄にするな」と呟く場面があって、その一言だけが、彼の“過去の痛み”を一瞬のぞかせるんですよね。
最終的に吾妻は、渋々条件つきで引き受けます。
「ひと月だけ」プロデュースすること。
そして「自分が好きなようにやれること」。
ここが、吾妻が“戻ってくる”最初の一歩でした。
吾妻が課した“ルール”と基礎練|反発の裏で、心が動く瞬間
プロデュース開始早々、吾妻はNAZEに厳しいルールを課し、基礎トレ中心のレッスンを叩き込みます。
メンバーは当然イライラするし、「この人、本気でデビューさせる気ある?」って疑いたくなる空気。
でも、それでも。
キムゴンだけは、必死に食らいつきます。
「俺は一日も早くデビューしたい。俺バカだから、夢みたいにバカでかい夢を見たいです!」
この叫びが、ただの根性論じゃないのが苦しい。
“なぜか哀しみがにじむほど切実”と公式あらすじに書かれている通り、彼の必死さには事情があることが、この時点で伝わってきます。
そして、その切実さに引っ張られるように、他のメンバーも動き出す。
吾妻の目が揺らぐのは、たぶん「才能」より、「諦めない姿」を見た瞬間なんだと思うんです(※ここは感想寄りなので、次章でまた掘りますね)。
キムゴンの“隠し事”|アルバイト、金、そして父の影
一方で、第1話の後半に向けて効いてくるのが、キムゴンの“生活”の描写です。
彼は事務所に内緒で飲食店のアルバイトをしていて、さらに金を渡している相手もいる。
「デビューしたい」だけじゃ説明できない焦りが、もう最初からあるんですよね。
吾妻とキムゴンが屋台で出会う場面も象徴的。
キムゴンが「どうしたら1日も早くデビューできますか?」と問うと、吾妻は冷たく現実を突きつけます。
「夢じゃ飯は食えない」と言って、必要なら早く辞めて働け、と。
ここ、吾妻の優しさがゼロに見えるんだけど。
“優しくできない理由”が吾妻にもあるんだろうな、っていう匂いが残る言い方なんです。
そして後に、キムゴンのバイト代が父親に奪われていたことまで明らかになります。
母・弥栄子の存在|「生き別れ」の理由が胸に刺さる
キムゴンが金を必要としていた理由。
それは、日本にいる母親の病気と手術費のためでした。
ここで出てくるのが、母・弥栄子(斉藤由貴)。
彼女は国際結婚を経て韓国で息子を育てていたものの、“ある事情”で幼いゴンを残して日本へ帰国し、生き別れになったとされています。
弥栄子は入院中で、会うことすら拒みそうな距離感。
「会う資格がない」というニュアンスで、自分から息子に近づけない空気をまとっています。
“母としての罪悪感”と“それでも生きてしまっている現実”が、病室の空気を重くするんですよね。
吾妻が病室で“動く”|キムゴンの想いを、言葉にして渡す
吾妻は、興味なさそうな顔をしながらも、状況を把握するために弥栄子の病室を訪れます。
ここが、第1話で一番「吾妻という人間」が見える場面かもしれません。
吾妻は、キムゴンから聞いていた想いを、弥栄子に伝えます。
そして弥栄子が“息子を捨てた理由”に触れたとき、吾妻は自分の経験を重ねるように言う。
「逃げたらきっと後悔する」
この一言が、説教じゃなくて“告白”みたいに聞こえるのがずるい。
吾妻はたぶん、過去に逃げたんだと思わせる。まだ何も説明されていないのに、彼の後悔だけが先に胸に残る描き方でした。
7人が“チーム”になる|キムゴンを迎え入れる夜
キムゴンは日本へ行き、母のこと、父のこと、金のこと――ひとりで抱え込みます。
でも、韓国に戻った彼をメンバーたちは温かく迎え入れる。
ここでようやく、NAZEが「個人の集合」から「チーム」に変わる手触りが出てくるんです。
吾妻は口では突き放すのに、彼らが結束していく姿を見て、確実に何かを思い出している。
“夢を押し付けた側”として、また夢を見せることに怯えているようにも見えます。
まさかの国立|母ひとりのための初ステージ
そして、第1話のクライマックス。
吾妻が突然言い出します。
「国立でライブをする」
いや、早い。早すぎる。
視聴者の体感としても「第8話ぐらいの勢い」って言いたくなる急展開なんだけど、これが成立しちゃうのが『DREAM STAGE』の熱量です。
実際にNAZEは、国立の舞台に立ちます。
観客は、キムゴンの母・弥栄子ひとり。
キムゴンは、母に「国立に立つ夢」を見せることができた。
そして挿入歌として、玉置浩二さんの「メロディー」が使われたことも話題に。
振付に関わったスタッフ側の投稿でも、この曲が第1話で披露されたことが明記されています。
“母が好きだった曲”として選ばれるのが、もう、反則なんですよね。
派手なK-POPの中で、あの選曲が鳴った瞬間、夢の形が「勝ち負け」じゃなく「会えなかった時間を取り戻す祈り」に変わるから。
国立を借りるための“裏の顔”|土下座とUSB、そして因縁の男
ただ、この国立は奇跡じゃない。
吾妻は、国立を30分だけ無料で借りるために、かつての上司に頭を下げ、さらにUSBを見せて脅す――という危うい手段まで取っています。
この「USB」が、今後の鍵になるのは間違いないです。
吾妻が何を握っていて、何を守ろうとしているのか。
そして、なぜそこまでして“たった1人の観客”のために舞台を作ったのか。
この歪さが、吾妻の贖罪の形に見えてくるんですよね。
ラストでは、チェ・ギヨンが吾妻の姿を見て、涙を浮かべて憤る描写も入ります。
この2人の因縁が、これから物語の背骨になる予感がしました。
ドラマ「DREAM STAGE」1話の伏線

第1話は“泣かせる話”として完結しているようで、同時に「ここから先、どれだけ痛い現実が待ってるの…」という伏線も大量に撒かれています。
特に吾妻の過去、TORINNER誕生の裏側、キムゴンの家族問題は、まだ“入口”しか見せていない感じがしました。
伏線①:吾妻が追放された「とある事件」の正体
公式あらすじでも繰り返し強調されるのが、吾妻が“とある事件”で業界を追放されたこと。
現時点で見えているヒントはこのあたりです。
- 吾妻は「未来ある若者に夢を叶えろと言って、歌とダンスしかない人生を押し付けた」と後悔している(=“加害”の感覚がある)
- 国立を借りるために「元上司」に頭を下げ、USBで脅す(=過去の証拠か弱みを握っている)
- チェ・ギヨンが吾妻を見て“涙と怒り”を見せる(=裏切り・事故・奪い合いの可能性)
“夢を語ることを拒む吾妻”の根っこに、何があるのか。
ここが分かると、NAZEへの厳しさも、ただのスパルタではなく「もう二度と同じ失敗をしたくない」恐怖に見えてきそうです。
伏線②:ナムと吾妻は「元恋人」|終わってないのは仕事?それとも…
ナムと吾妻は、はっきり“元恋人”として描かれます。
でもナムが吾妻を呼んだ理由は、単に仕事相手が欲しかったから、ではない気がします。
- 彼を信じる目が揺れていない(周囲が不安がっても「見てて」と言う)
- 吾妻は拒否しても拒否しきれない(借金を肩代わりしてもらっている事情も含め)
恋愛としての復縁があるかは分からないけれど、“終わったはずの関係”が「夢をやり直す関係」に変わっていく可能性は高いと思います。
水星との関係性が変化していくと公式側でも触れられているので、吾妻の“人との距離”がどう変わるかが見どころになりそう。
伏線③:パク・ジスの持ち逃げは「裏切り」だけで終わるのか
パク・ジスが選抜メンバーを連れて移籍し、TORINNERが誕生した――これは第1話の大きな前提。
ここで引っかかるのは、ジスが“なぜ”持ち逃げしたのかが、まだ語られていないこと。
- ジスはK-POPを愛する情熱的プロデューサーとして紹介されている
- チェ・ギヨンは「完璧」や「勝ち」にこだわる裏の顔を持つ、と語られている
ジスが単純に悪役で終わるのか、それとも“勝つために切り捨てる構造”の象徴として描かれるのか。
NAZEの物語が進むほど、TORINNER側の事情も立体的に見えてくる気がします。
伏線④:キムゴンの家族問題は「一話で解決しない」
第1話で明かされたのは、母の病気と手術費、父に金を奪われる状況。
でも“解決”ではなく、まだ「火種」が残ったままです。
- 弥栄子がなぜ幼いゴンを残して帰国したのか(“ある事情”の具体)
- 父は今後もゴンの人生に干渉してくるのか
- ゴンは「国立に立てた」ことで救われたのか、それともここからが始まりなのか
“夢の舞台”が、一瞬の救いで終わらないように。
キムゴンの人生は、これからも揺れると思います。
伏線⑤:水星というマネージャーの「青春」も始まったばかり
水星は、NAZEを支えるため奮闘するマネージャー。
第1話でも、吾妻のやり方に不安を抱きつつ、NAZEのことを本気で心配して走り出す姿が描かれます。
そして第2話あらすじでは、水星が退職届をポケットに隠しながら飛び込み営業をする、と書かれている。
この先、水星は“支える側”として折れそうになりながらも、自分の人生を選び直す時間を過ごすんだと思います。
ドラマ「DREAM STAGE」1話の見終わった後の感想&考察

正直、第1話って「説明回」のはずなのに。
『DREAM STAGE』は、説明しながら泣かせて、同時に“次が見たくなる火種”まで置いていくのがうまかったです。
私はラストの国立で、胸がぎゅっとなったまましばらく動けませんでした。
1話から“国立で大号泣”は反則|母ひとりの観客席が刺さりすぎる
観客が母ひとり、っていう設定。
普通なら突飛なのに、あの物語だと「それしかない」って思わせる説得力があったんですよね。
キムゴンの夢は、成功とか名声とかの前に、「会えなかった時間を埋める」祈りだった。
そして弥栄子は、“母であること”を取り戻す資格がないと思いながら、それでも息子の姿を見てしまう。
この2人の距離感が、画面越しでも痛い。
SNSでも「1話目から大号泣」「玉置浩二の歌はずるい」など驚きと涙の声が出ていたようで、私も完全に同じ気持ちでした。
吾妻Pのスパルタは“古い”のか、“必要”なのか
吾妻の言葉はキツいです。
「今の時代にキツすぎる」「スパルタ」と感じる人がいるのも分かるし、実際そういう声も上がっていました。
でも一方で、K-POPの世界を舞台にした“スポ根”として見るなら、「それくらいしないと生き残れない」という納得もある。
シビアなのに、ただの冷酷じゃなくて、どこか“怯えている”ように見えるのが吾妻の面白さだと思います。
彼は「夢を見せること」を怖がっている。
だからこそ、ルールで縛って、基礎に戻して、感情じゃなく“技術と生活”で守ろうとしてるように見えました。
キムゴンの“夢みたいにバカでかい夢”は、弱さの裏返しだった
キムゴンの叫びって、強がりじゃないんですよ。
むしろ、弱さがあるからこそ、ああいう言葉になる。
「俺バカだから」って自分で言っちゃうところに、諦めてきた回数が透ける感じがして、胸が痛い。
夢はきれいだけど、生活は汚れている。
父親に金を奪われる現実、施設で育った過去、病気の母。
その全部を抱えた上で「それでも国立に立つ」っていう選択が、ただのサクセスストーリーじゃなく、“生きるための選択”に見えたんです。
水星の青春も、ちゃんと主役になる予感
マネージャー・水星って、“支える側”のキャラクターなのに、彼女自身が不器用で繊細で、でも情熱がある。
公式コメントでも、水星はNAZEを支えようと懸命に歩み続ける人物で、吾妻との関係性も物語とともに変化していく、と語られています。
第1話の段階でも、キムゴンの異変に気づいて走り出す姿があって、「この子がいなかったら、NAZEはバラバラのままだったかも」と感じました。
吾妻とNAZEだけじゃなく、水星も含めて「チーム」なんだと思う。
そしてこのドラマは、“支える側の夢”もちゃんと描くつもりなんだろうなって期待しています。
考察:吾妻とチェ・ギヨンの因縁は「夢を奪った/奪われた」関係?
ラストでチェ・ギヨンが吾妻を見て涙を浮かべ、憤る。
この描写だけで、過去に何かがあったのは確定レベルです。
個人的に気になるのは、吾妻の“後悔”の方向。
彼は「若者に夢を押し付けた」と言う。
チェは“勝ち”と“完璧”にこだわる。
もし吾妻が、誰かの人生を“夢の名のもとに”壊してしまった側だとしたら。
チェはそれを許せない側なのか、それとも、同じ過去を共有している側なのか。
USBが象徴するのは、罪なのか、真実なのか、守るための証拠なのか。
このへんが明かされた瞬間、1話の国立の感動も、違う色で刺さり直してくる気がします。
次回(2話)への期待|“国立の奇跡”の後に来る現実が怖い
第2話では、TORINNER側の圧力でNAZEへの取材がゼロになる、という現実が公式あらすじで提示されています。
つまり、1話の国立は「奇跡」で、ここからは「地獄」も始まる。
さらに活動拠点を日本へ移し、吾妻の家で共同生活がスタート。
吾妻の生活ルールにうんざりするメンバー、飛び込み営業で心が折れかける水星――と、すでに苦い匂いがしてます。
でも、だからこそ見たい。
夢って、叶った瞬間より、続ける時間のほうが長い。
『DREAM STAGE』が描こうとしているのは、その“長い方”なんだと思います。
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