毎週火曜10時から放送の「ON異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」ですが、第6話が終了しました。

第2章がついに始まりましたね。中島は結局、今後も比奈子達に協力する形になりましたね。このまま出てこないのも悲しいので一ファンとしてはとても嬉しいです。
また、情報屋の藤川が何者かに刺されてしまいました。犯人は東海林なのでしょうか?
ドラマ「ON異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」は2016年8月23日(火)の22時よりフジテレビ系で第7話のあらすじと感想を書いていきます。
※以後ネタバレ注意
「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」7話の見どころ…比奈子の過去とAID事件の真相

第7話は、比奈子の過去が初めて語られ、“異常性”が強調されると同時に、劇薬を使った「AID事件」が発生。
刑事たちの人間関係にも大きな変化を及ぼす重要回でした。ここからは、印象的なポイントを順に見ていきます。
比奈子、自らの過去を中島に告白
収容中の中島との面会で、比奈子は高校時代に「父親を殺そうと計画していた」過去を明かします。腕時計を分解し「本当はお父さんを分解したかった」と告げた幼少期、警察官になってから父を殺すと決意した高校時代…。しかし決行直前に母が急死し、「母に止められた気がして」未遂に終わったと語りました。
「人を殺すなら理由が必要な気がした」という台詞からは、比奈子の常人離れした思考回路が垣間見えます。これまで曖昧だった彼女の異常性が、初めて具体的な過去として示された瞬間でした。
劇薬「AID事件」発生 – 連続服毒自殺の謎
都内近郊で連続して発生した服毒自殺。遺体の手には「生きた証をAIDに託します」と書かれた遺書が残されており、警察は“AID”を名乗る人物が劇薬ビオローグを自殺志願者に送りつけていると推測します。
25年前に製造中止されたこの毒は、致死量がスプーン一杯、解毒剤も存在しない劇薬。さらに被害者の一人は“血文字でAID”と残して死亡しており、自殺と他殺の境界が曖昧な不気味な事件として捜査班を追い詰めました。
原島巡査の正体と激突
やがて明らかになった犯人は、交番勤務の原島巡査。過去に自殺者の巻き添えで息子を失い、妻も自殺した彼は、「命を粗末にする者を許せない」という思いから、自殺志願者を狙い「AID」として毒を送り続けていたのです。
比奈子を毒殺しようとした原島に立ち向かったのは東海林。激しい格闘の末、彼は原島を殴り倒し、怒りを込めてこう言い放ちます。
「命を大事にしろ?誰がお前なんかの後継者になるかよ!」
かつて原島から「無茶をするな。お前は俺の後継者だ」と諭された東海林が、その言葉を真っ向から突き返す場面は、第7話屈指の名シーンでした。
東海林が突きつけた比奈子の秘密
事件解決後、東海林は比奈子のバッグから抜き取ったナイフを突きつけ、「殺す気だったんだろう」と追及。さらに彼女の発言を録音していたことを明かし、
「もう言い逃れできねぇぞ。てめぇはもう刑事じゃない。刑事を名乗るなんて俺が許さねぇ」
と断罪します。信頼していた東海林からの否定は、比奈子にとって最大の衝撃であり、二人の関係は決定的に崩れ始めました。
都夜の再登場と次回への伏線
エンディングでは、第4話で逮捕された美女連続殺人鬼・佐藤都夜が病院で不敵に笑う姿が描かれます。

再登場は大きなサプライズであり、比奈子への復讐を示唆する不穏な伏線。物語はいよいよクライマックスへ向けて動き出します。
ON異常犯罪捜査官(ドラマ)第7話のあらすじ(ネタバレ)

東海林泰久(しょうじやすひさ)(演:横山裕)に
「お前の素の顔……人殺しと同じだよな」
と言われた、藤堂比奈子(とうどう ひなこ)(演:波留)は
「……私は刑事です。まだ」
という比奈子の回答に異常性を疑い始めた矢先、情報屋の藤川(演;不破万作)が何者かに殺されてしまった。藤川との間にトラブルを抱えていたことから疑惑をかけられていた東海林は、厚田(演:渡部篤郎)から藤川殺害事件の捜査を外れるよう命じられる。
一方、又しても奇妙な事件が4件続いて発生していたのだ。劇薬の除草剤を使った服毒自殺だ。遺体が握りしめていた遺書に「生きた証をAIDに託します」と書かれていた。何者かが自殺者に毒物を送りつけ、自殺の手助けしていると警察は読んだ。
早速、自殺に使用されていた毒物の入手経路の調査を始める。その捜査の途中、比奈子は交番勤務の警官・原島(演;モロ師岡)と再会。原島は、藤川の一件で東海林のことを心配していた。もともと東海林に藤川を利用して調査の仕方を教えたのは原島であった。
原島は命の重みをよく知る東海林が藤川を殺すはずがないと信じていた。
まだまだ、事件は続き、5人目の服毒自殺者が見つかったのだ。遺体の傍には「AID」とダイイングメッセージが残され、それはまるで殺人事件のような現場だった。
遺体を解剖した妙子(演:原田美枝子)の話では、一連の自殺に使われた除草剤はすべて25年前に製造されたものだったのだ。恐らく自殺を手助けした何者かが、製造中止になる前から保管していたものと思われて・・。
「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」7話の感想&考察

第7話は、比奈子の“異常性”がいっそう露わになり、AID事件の真相、原島の動機、東海林の葛藤、そして“黒幕”の気配まで一気に押し寄せる転換回でした。ここからは、印象的だった論点を順に掘り下げます。
比奈子の「異常犯罪捜査官」たる所以が浮き彫りに
冒頭の中島との面会で、幼少期の腕時計分解から高校時代の殺人計画まで、比奈子の“普通ではない”内面が具体的に言語化されました。とりわけ「(警察官になってから)完璧な計画で父を殺す」という発想と、「人を殺すなら理由が必要だと思った」という冷徹な自己規定は、感情より理で動く彼女の特質を決定づけます。
さらに中島が「ナイフを“渡した誰か”の存在」を示唆すると、比奈子は明らかな動揺を見せる――生得か、誘発か。比奈子の“異常”の出自に物語のフォーカスが寄り、サイコスリラーとしての緊張が高まりました。
原島の歪んだ動機と「命の重み」というテーマ
AID事件の黒幕は原島巡査。家族を自殺で失ったトラウマから「自殺志願者も罰せられるべき」という独善に憑かれ、劇薬を“救いの薬”と偽って送りつける。
彼は“命を粗末にする者への制裁”を正義と信じるが、結果は連続殺人に他ならない。石上や厚田が口にする“自殺もまた許されない”という倫理線とぶつかり合いながら、エピソード全体は「生と死に人はどこまで介入できるのか」を鋭く問いかけます。
東海林の葛藤と比奈子への疑念
ラストの対峙が最大の衝撃。東海林は比奈子のバッグからナイフを抜き取り、密かに録音していた発言を手に「もう言い逃れできねぇ」「てめぇはもう刑事じゃない」と断罪します。
相棒として守ってきたからこそ、比奈子の“素の顔”を見てしまった失望と怒りが爆ぜる。疑いたくない、でも止めねば――葛藤の末に選んだ“証拠で突きつける”やり方が、二人の関係を決定的に変えていきます。
渡されたナイフの謎と“黒幕”の存在
中島の指摘により、比奈子の過去に“ナイフを渡した誰か(長野で出会った女性)”が浮上。
比奈子の異常性を見抜き、「自分らしく殺せばいい」と唆した存在――もしこの人物が現在も暗躍しているなら、藤川殺害や怪電話など散在する不穏事象を一本の線で貫く“黒幕”である可能性が高い。
比奈子という個人史と、連続する事件群が同心円状に近づいていく不気味さが際立ちます。
次回への伏線と都夜の復讐劇に備えて
病院で不敵に笑う佐藤都夜の再登場は、比奈子への執着と復讐の再燃を告げる強烈なサイン。都夜の背後に“黒幕”がいるなら、再戦は単なる因縁では終わらない。
「私は刑事です。まだ。」――自己暗示のような比奈子の言葉が、次回以降「刑事か、怪物か」という最終命題へ直結。東海林との決裂、都夜の再来、ナイフの差出人……張られた伏線が一斉に動き出す予感に満ちた一話でした。
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