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原作「九条の大罪」のしずくのネタバレ結末は?ぴえん女子が殺人に至った理由とその後を解説

原作「九条の大罪」のしずくのネタバレ結末は?ぴえん女子が殺人に至った理由とその後を解説

『九条の大罪』のしずく編は、歌舞伎町をさまよう若い女性の事件として始まります。

ですが読み進めると、単なる殺人事件ではなく、若い女性が「消費される側」に押し込まれ続けた末に起きた出来事だと分かってきます。

初めて読む人向けに先に結論を言うと、しずくこと笠置雫は中谷修斗を殺したあと、九条の弁護によって懲役3年の実刑判決を受けます。ただ、それで問題が終わるわけではなく、出所後にどこでどう生きるのかまで含めて、作品はしずくの人生を見続けています。

目次

九条の大罪のしずくとはどんなキャラ?

九条の大罪のしずくとはどんなキャラ?

笠置雫は、4巻で「彷徨える”ぴえん女子”」として前面に出てくるキャラです。

欲望が渦巻く歌舞伎町で起きた殺人事件の容疑者として現れ、そこから彼女の過去が少しずつ明かされていきます。表面だけ見ると、しずくは地雷系の若い女性で、感情的に人を刺した人物にも見えます。

ですが、しずく編の本当の重さは、彼女が最初から「壊れていた人」ではなく、消費され続けた末に加害へ転じた人として描かれているところにあります。

「ぴえん女子」として登場した笠置雫

4巻の内容紹介では、しずくは「彷徨える”ぴえん女子”」として明確に打ち出されています。

Netflixシリーズでも、石川瑠華が演じる役どころは「歌舞伎町を徘徊する地雷系女子・笠置雫」と説明されていました。この時点でのしずくは、ただの恋愛依存の若い女性ではありません。歌舞伎町の空気に飲まれながら、誰かに見つけてもらわないと自分を保てない危うさを抱えた人物として置かれています。

なぜここまで読者に刺さったのか

しずく編が強く残るのは、被害者と加害者の線引きが単純ではないからです。

4巻では「彼女は、なぜ人を殺したのか」と問いが置かれ、5巻では「自分から搾取し続ける男を殺害した元AV女優」としてその続きが描かれます。

しずくはかわいそうな少女として美化されるわけでも、ただの殺人犯として切り捨てられるわけでもありません。その曖昧さがあるからこそ、しずく編は『九条の大罪』の中でも特に後味が重く、初めて読む人にも強く刺さりやすいのだと思います。

しずくはなぜ中谷修斗を殺したのか

しずくはなぜ中谷修斗を殺したのか

しずくが中谷修斗を殺した理由は、単純な痴情のもつれではありません。

作品の流れを追うと、家庭内の傷、性被害、依存、搾取が積み重なり、しずくの中で「自分を取り戻すには殺すしかない」というところまで追い込まれていたと読めます

5巻の説明でも、修斗は「自分から搾取し続ける男」とされています。つまりこの殺人は、突然の激情ではなく、しずくが長く吸い上げられ続けた末に起きた反転として描かれています。

性被害と家庭の崩壊が残した傷

しずくには軽度の障害があり、家の中でも安全な場所がありませんでした。

母の内縁の夫である外畠は、母がいない時にしずくへ性的な加害をしていたことが後の流れで示されています。しかも母親も、しずくの苦しみを守る側ではなく、外畠と一緒に慰謝料の取り分を気にするような態度を見せています。家庭が逃げ場ではなく、最初から身体も尊厳も守られない場所だったことが、しずくの弱さの根にあります。

マッチングアプリ、AV、風俗へ流された経緯

4巻では、しずくがマッチングアプリで出会った修斗に恋をし、そこからAV女優への道をたどっていくことがはっきり描かれています。

しずく自身は生活のためだけではなく修斗との関係に金がかかるからという理由でAVへ進んでおり、その選択自体も修斗の承認と紹介に強く依存していました。

AVで売れて自己肯定感が一時的に上がっても、それは長く続きません。修斗に認められるために体を差し出し続けた結果、しずくは恋をしていたつもりの相手から、金と身体を吸い上げられるだけの存在になっていきました。

しずくの裁判はどう終わった?

しずくの裁判はどう終わった?

しずく編の大きな山は、殺したあとにどう裁かれたかです。

5巻では、九条が彼女の弁護を引き受け、日本の司法がどんな判決を下すのかまで描かれています。ここで面白いのは、九条が「無罪」を目指すのではなく、しずくが置かれていた状況を法廷でどこまで拾えるかに賭けていることです。

しずく編の裁判は、罪を消す話ではなく、壊されてきた人生をどこまで量刑の中に映せるかという戦いになっています。

九条の弁護で懲役3年になった理由

しずくの判決は懲役3年の実刑でした。

作中では、軽度の知的障害と適応障害があり、精神的に追い詰められて正常な判断が弱っていたこと、さらにその原因が中谷修斗にあったことが量刑に反映されたと読めます。九条は執行猶予まで視野に入れていたようですが、結果としては短期の実刑に落ち着きます。

それでも懲役3年という短さは、しずくがただの身勝手な殺人犯ではなく、長い搾取と支配の末に犯行へ至ったことを裁判所がある程度認めた結果だと言えます。

「死刑でもいい」と口にした本音

裁判前の接見で、しずくは「人を殺して死刑じゃないんですか」と不思議そうに口にし、死刑でもいい、修斗に地獄で謝りたいと話しています。

ここには、自分が何をされたかより、「殺した」という事実だけを重く抱え込んでいる感覚がにじんでいました。九条はその言葉をそのまま本心として処理せず、ノートを渡して、考えを書き留めるように伝えます。

しずくの「死刑でもいい」は反省の完成形ではなく、もう自分には生きる場所がないと思い込んだ人の、空っぽな自己処罰に近かったのだと思います。

しずくのその後はどうなる?

しずくのその後はどうなる?

しずく編が強いのは、判決で終わらないからです。

九条は判決後に、刑は3年で終わっても、罪は一生抱えることになるし、このままだとまた修斗のような人間に利用されるかもしれないと見ています。

つまり作品が見ているのは「裁かれたあと」ではなく、「出てきたあとに、また同じ搾取へ戻らないか」という次の問題です。ここがあるから、しずく編は事件解決で終わるエピソードになっていません。

出所後の居場所問題

判決後、九条はしずくに「懲役3年は長いですが、出た時にあなたはまだ22歳です」と伝えています。

ですがしずくは、「3年で出て、私、何処で何したらいいんですか」「私に居場所なんてない」と返しており、彼女にとって問題はまさにそこにあります。

刑を終えても、戻る家も仕事もなく、また同じような男に拾われる危険がある。しずくのその後が重いのは、判決が出ても「生きる場所がない」という核心だけは残り続けるからです。

薬師前と九条が残した支援線

九条は、行く場所がないなら自分の事務所に来ればいいとまで伝えています。

さらに最近の連載の流れでは、薬師前が「もうすぐ出てくる時期らしいが就職先が見つからない」と、雫の出所後を気にかけていることが語られました。

つまりしずくは、判決のあと完全に放り出されたのではなく、九条と薬師前の両方に「出た後どうするか」を見続けられている人物です。そこに、この作品が加害者支援まで描こうとしている重さがよく出ています。

薬師前についてはこちら↓

しずくと千歌は何が違う?

しずくと千歌は何が違う?

しずくをもっと立体的に見るなら、6巻から本格的に出てくる音羽千歌と並べると分かりやすいです。

二人とも若く、男や市場に「価値」を測られながら生きていますが、その立ち位置と生き方はかなり違います。

しずくが流されながら消費される側へ落ちていった人物なら、千歌は消費の仕組みを理解したうえで、その上澄みを取ろうとする側にいます。この差を見ると、作品が若い女性を一括りに描いていないこともよく分かります。

ぴえん女子とギャラ飲み女子の対比

4巻のしずくは、歌舞伎町をさまよう”ぴえん女子”として、居場所のなさと依存の危うさを背負っています。

一方6巻の千歌は、パパ活女子の斡旋をしながら自分も複数の愛人契約を掛け持ちし、表面的には都会のルールに適応している側です。千歌は搾取の構造をある程度理解して、その中で少しでも上に行こうとします。

しずくと千歌のいちばん大きな違いは、しずくが”選ばれる側”に留まり続けたのに対し、千歌は”選ばせる側”へ少しでも回ろうとしている点です。

「消費される若い女性」という共通点

ただし、二人がまったく別物というわけでもありません。

しずくはAVと風俗の線で、千歌はギャラ飲みや愛人契約の線で、それぞれ若さや見た目を価値に変えられる世界へ接続されています。

表面の賢さや立ち回りは違っても、若い女性が市場で消費される構図の中にいるという点では、しずくと千歌は同じ地面に立っています。だからこの比較を入れると、しずく編の痛みも個人の弱さだけでは説明しにくくなります。

ドラマ版のしずくはどう描かれる?

ドラマ版のしずくはどう描かれる?

Netflixシリーズ『九条の大罪』では、笠置雫役を石川瑠華が演じます。

公式発表でも、しずくは「歌舞伎町を徘徊する地雷系女子」として紹介されており、ドラマでもかなり早い段階から視聴者に強い印象を残す役になりそうです。しずくの実写で難しいのは、かわいそうな少女にも、危ない地雷系にも寄せすぎず、その両方を同時に成立させることです。このバランスが出れば、しずく編の重さはかなり伝わるはずです。

石川瑠華の配役ポイント

石川瑠華に求められるのは、表面的な地雷系っぽさだけではありません。

しずくは感情を爆発させる場面もありますが、本当に重要なのは、相手に承認されないと自分が空っぽになってしまう危うさです。石川瑠華の配役で期待したいのは、しずくの弱さを「かわいそう」に寄せず、承認に飢えた危うさとして見せられるかどうかです。そこが出れば、しずく編の痛みはかなり実写でも生きると思います。

ぴえん女子編の生々しさがどこまで出るか

Netflixの発表文では、作品全体でAV出演をめぐるトラブルも扱われると明記されています。

つまりしずく編は、ドラマでも単なる歌舞伎町のサブエピソードではなく、現代的な搾取の構図を映す重要案件として置かれていると考えられます。ぴえん女子編の生々しさが出るほど、視聴者はしずくを「特殊な事件の犯人」ではなく、現代の延長線上にいる人物として受け止めるはずです。そこまで踏み込めるかが、実写版の大きな見どころになりそうです。

まとめ

しずくこと笠置雫は、歌舞伎町をさまよう”ぴえん女子”として登場し、中谷修斗を殺したことで一気に加害者として見られる人物です。

ですがその実態は、家庭でも恋愛でも市場でも消費され続けた末に、ようやく反転した人物として描かれています。懲役3年の実刑判決が出ても、問題は終わらず、出所後の居場所や就職先まで物語は見続けています。

だからしずく編は、被害から加害へ落ちた若い女性の事件であると同時に、「裁いたあとどう生きるのか」まで問うエピソードとして読むのがいちばんしっくりきます。

原作の九条の大罪についてはこちら↓

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