第7話は、一葉と司が“恋人のふり”で福島の実家に乗り込み、熟年離婚の危機を止めようと奔走する回でした。
結婚35年のすれ違い、同性カップルの覚悟、編集部の夫婦問題まで、「共に生きる」が連鎖していく一方、ラストはアリアに週刊誌が迫り不穏が加速。ここからは出来事を時系列で整理します。
ここから先はドラマ「パンダより恋が苦手な私たち」第7話『スカイダイブで抱きしめて』の重要なネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
ドラマ「パンダより恋が苦手な私たち」7話のあらすじ&ネタバレ

ここから先はドラマ「パンダより恋が苦手な私たち」第7話『スカイダイブで抱きしめて』の重要なネタバレを含みます。今回は、思いがけず一葉と司が恋人のふりをして福島の実家に乗り込み、熟年離婚の危機を止めようと走る回でした。同時に、結婚35年の夫婦のすれ違い、同性カップルの“覚悟”、そしてアリアの不穏まで、いくつもの「共に生きる」が重なっていきます。
ここからは、ドラマで描かれた出来事を、場面ごとに時系列で整理します。恋人のふりがほどけた後に残ったもの、言葉にできなかったものも、できるだけ丁寧に拾っていきたいです。まだ見ていない人は、大事な展開が続きますので、この先を読む前に注意してください。
ケイカの牽制と新しい恋愛相談、編集部に波が来る
一葉は、司の母でファッション業界の重鎮・椎堂ケイカに呼び止められ、「うちの司を惑わしてる女」と睨まれてしまいます。ケイカは一葉を品定めするように見つめ、距離を置けという圧を、笑顔なしで押しつけます。司に対しても「恋をしろと言ったけど、あの子はやめておきなさい」と忠告し、一葉を“平凡すぎる”と切り捨てます。
ケイカが口にした「まるであなたの父親みたい」という言葉は、司の表情を一瞬だけ固くします。一葉はその空気に飲まれながらも、逃げるように仕事へ戻り、雑誌『リクラ』の編集部でコラムの反響を確認します。一葉のコラムが新しい読者層を開拓したことで、今度は65歳の男性から恋愛相談が届きます。内容は、結婚35年で妻にないがしろにされてきたが、定年後に二人きりで暮らせるか不安だという切実なものでした。
結婚を経験していない一葉は、男性側の気持ちも女性側の気持ちも、すぐに一言で割り切れません。だからこそ一葉は、副編集長の斉藤に意見を聞こうとしますが、斉藤は無精ひげに髪も乱れ、明らかにいつもと違います。斉藤は「忙しくて会社に泊まった」と言い張るものの、目の下の影が濃く、家庭の匂いが一葉の脳裏にちらつきます。
一方で一葉のスマホには、姉の一花から福島の両親が離婚すると言い出したという連絡が入ります。一葉は「どうせいつもの痴話ゲンカ」と受け流し、今は原稿と締め切りの方が先だと自分に言い聞かせます。けれど、ケイカに突きつけられた“家”という壁と、両親の離婚危機が同時に来たことで、一葉の足元は静かに揺れ始めます。第7話は序盤から、恋よりも先に人間関係の重みが前面に出る展開です。
65歳の相談が突きつけた「定年後の夫婦」、一葉が答えを探す
65歳の男性の相談は、「妻にはずっとないがしろにされてきた」と長年の空白を抱えたまま、定年後に二人きりで暮らす不安を訴えるものでした。仕事に打ち込むことで自尊心を保ってきたが、これからは夫婦として何を話せばいいのか分からない、という切実さがにじみます。一葉はその文章を読みながら、恋愛相談というより人生相談の重さを前に黙り込みます。
一葉自身は結婚を経験していないから、答えを作る手がかりが少ないです。それでもコラムを任された以上、言葉から逃げるわけにはいきません。一葉は相手を責める結論を急がず、まず「妻側は何を抱えてきたのか」を想像しようとします。ここで頭をよぎるのが、斉藤の乱れた様子と、ケイカの冷たい視線でした。
斉藤が抱えていそうな夫婦の問題と、相談者が抱える定年後の不安が、同じ線上に見えてきます。さらに福島の両親が離婚すると聞き、一葉は「もし自分の家もそうなったら」と現実味を増していきます。一葉の中で「結婚35年」という数字が、遠いはずなのに急に近く感じられるようになります。
司が「すぐ帰るべきだ」と言ったのも、この相談の言葉が引き金になったように響きます。夫婦の問題は二人だけで完結せず、周囲や社会の目やお金や時間が絡むと、一気にほどけなくなります。一葉は答えを机上で作るより先に、福島へ向かって“現場”を見ようとします。この相談の言葉は、この後に起きる離婚騒動や編集部の夫婦問題と、じわじわ重なる形で響いていきます。
アリアの謝罪行脚、ケイカと宮田の一年計画が露わになる
モデル復帰をドタキャンした灰沢アリアは、関係者への謝罪行脚に追われていました。現場を飛ばした一度の選択で、周囲の信頼と段取りが大きく崩れてしまい、関係各所の調整も難航します。しかも復帰は突発ではなく、ケイカとマネージャーの宮田が一年がかりで組んできた計画でした。
一葉のコラムを受けることも、テレビに出ることも、すべて復帰への布石として並べられていました。アリアはそれをぶち壊してしまった自覚があるからこそ、ケイカに「私はもう昔の灰沢アリアじゃない」と頭を下げます。ケイカはそこで怒鳴るのではなく、「知ってるわ。私が気付かないわけないでしょ」と静かに返します。言葉は短いのに、アリアの変化が“周囲の誰より先に見抜かれていた”ことだけが残ります。
アリアは謝罪しながらも、復帰できない理由を口にしません。宮田もまた、焦りと心配を混ぜた顔で動き回り、アリアの“今”を守ろうとします。ケイカが一葉に厳しい一方で、アリアの変化に気付いていることも描かれます。
この時点では、アリアに何が起きたのかは明かされません。ケイカの「知ってるわ」という言葉だけが、強い余韻として残ります。一葉と司の恋の火花とは別のところで、アリアの物語が静かに不穏さを溜めていきます。この一件の直後、アリアの元にさらに別の火種が近づいていきます。
一花からのSOS、司が「すぐ帰るべき」と背中を押す
一葉が両親の離婚危機を軽く受け流したのに対して、司は珍しく真顔で「すぐに実家に帰るべきだ」と言います。司は普段、人間の恋愛や家族の揉め事に興味がないはずなのに、この時だけは距離の詰め方が違いました。一葉は戸惑いながらも、一花に頼まれたことと、どこか胸に引っかかったものを抱えて、福島へ向かう準備をします。
司の車で上野駅へ向かい、新幹線で帰る予定でした。ところが車両故障の影響で新幹線が止まり、予定はあっさり崩れます。結局、一葉は司と二人きりで福島・郡山までドライブすることになり、逃げ場のない時間が生まれます。車内で司は「ご両親が離婚を言い出した心当たりはあるか」と一葉に問い、一葉は「全然ない」と答えます。
一葉にとって父の吾郎と母の真紀は、キャベツ農家として夫婦二人三脚で頑張ってきた“揺るがない夫婦”でした。だから離婚という言葉が出ること自体が信じられず、原因が分からないまま焦りだけが増えます。そんな一葉に、司は自分の両親が中学の頃に離婚した過去を打ち明けます。
司が中学2年生の時、父は「君には僕よりもっとふさわしい相手がいると思う」という置き手紙と離婚届を残し、突然家を出ました。司は両親がかみ合っていないことに気づきながら見て見ぬふりをしていたと語ります。離婚のあと、司は何もしなかったことを強く後悔し、父にさよならさえ言えなかったことを悔やんでいました。だからこそ司は、一葉に「後悔してほしくない」と言い、その思いを一葉は黙って受け止めます。
福島の実家へ、父の拒否と司の突然の恋人宣言
一葉と司が福島の実家に着くと、父の吾郎は一葉の顔を見るなり取り付く島もない態度を見せます。吾郎は「一花に頼まれたんだべ。悪りぃけど何言っても無駄だぞ」と言い、話し合いを拒みます。一葉が説明する前に門前払いの空気になり、時間だけが過ぎそうになります。
このままでは埒が明かないと判断した司は、玄関先でいきなり名乗ります。司は「一葉さんとお付き合いをしております椎堂です」と恋人宣言し、一葉を驚かせます。さらに「自分がどうしても挨拶したくてお願いした」と言葉巧みに吾郎の懐へ入り込みます。吾郎は警戒しつつも、司の礼儀正しさと押しの強さに押され、家に上げることになります。
家に入ると母の真紀は、イケメンの婿候補が来たと一気にテンションが上がります。けれど一花の言う通り、吾郎と真紀は顔を合わせるなり口ゲンカが始まってしまいます。吾郎が「畑行ってくる」と吐き捨てれば、真紀は「そのまま一生帰ってくんな」と返し、離婚の空気が本物だと伝わってきます。
一葉は「何があったのか教えて」と食い下がりますが、二人の口論は止まりません。
司は場の空気を読みながら、一葉が言いにくい部分を言葉で補い、家族の会話の輪に入ろうとします。恋人のふりをすることで距離が近づいたはずなのに、目の前では夫婦の溝が深く、言葉が通じない怖さが先に立ちます。ここから一葉は、離婚の理由を掘り起こすことになります。
離婚の引き金は「絵」:アトリエと貯金が生んだすれ違い
真紀が口にした離婚の原因は、意外にも「絵」でした。真紀によれば吾郎は最近、真紀に内緒で絵画スクールに通い始め、若い先生に熱を上げているらしいのです。しかも二人でコツコツ貯めたお金を、高価な画材に次々つぎ込んだと言います。
吾郎は部屋を改造してアトリエにし、趣味の場所を勝手に作っていました。真紀は「許せないことが一つ出てくると、次々嫌なところが見えてくる」と言い、熟年離婚の気持ちが分かったと吐き出します。真紀が怒っているのは先生への恋心そのものより、相談もなく大金を動かされたことでした。一葉と一花は、ここまで溜め込まれていた不満の量に言葉を失います。
真紀が言えば吾郎も反発し、「だったら離婚すっか」と突き放します。真紀も「離婚すっぺ」と返し、売り言葉に買い言葉で引けないまま火が大きくなります。夫婦が「離婚」という言葉を口にするだけで、空気が取り返しのつかない方向へ傾いていきます。
一葉は怒りの理由を整理しようとしますが、二人は互いの言い分ばかり重ね、話が噛み合いません。司はアトリエに入り、置かれている一枚の絵にふと目を留めます。その視線の止まり方が、ただの同席者ではなく“観察者”のそれで、司の役割が変わっていくのが分かります。ここで司は、言い争いを止めるために別の角度から切り込みます。
家族アルバムとハクトウワシのダイブが、夫婦の本音を引き出す
いがみ合う吾郎と真紀を前に、司は「家族のアルバムを見よう」と提案します。赤ちゃんだった一葉と一花の写真、結婚式の写真、子育ての苦労を映す一枚一枚が並び、二人の口調が少しだけ柔らかくなります。吾郎と真紀は思い出話をしながら、自然と“昔の二人”に戻っていきます。
二人のなれ初めは、吾郎の一目ぼれでした。農協の集まりで出会ったものの、無口な吾郎に真紀は不安を感じていたと言います。けれど真紀が山で足をくじいて動けなくなった時、吾郎は徹夜で捜し回り、真紀を見つけました。真紀が「見つけてくれた時はうれしくてねえ」と語る場面で、二人の間にまだ温度が残っていることが見えてきます。
話を聞いた司は「まるでハクトウワシのような絆」と言い、野生の恋について語り始めます。ハクトウワシは空中で鉤爪を引っかけ合い、そのまま真っ逆さまに落下し、地面すれすれで離れるという命懸けの求愛をします。司は「人間には儀式がない代わりに、日々の積み重ねと困難を越えた時間が信頼と尊敬を形づくる」と伝えます。
さらに司は、家と畑のキャベツ、そして二人の娘が、夫婦が共に歩んで築き上げてきた証だと言葉にします。その言葉を受け止めた真紀は、ようやく吾郎に本心をぶつけます。
真紀は、二人で貯めたお金で旅行に行きたかったこと、畑も家事も忘れて二人でゆっくりしたかったことを告げます。吾郎もまた、仕事ばかりだった自分が見つけた初めての趣味を「もったいない」「カネをドブに捨てた」とけなされたことが悔しかったと明かします。
アトリエの一枚の絵が決定打、離婚撤回と恋人宣言の撤回
本音を吐き出した二人に、司はアトリエで見つけた一枚の絵を見せます。
それは真紀の肖像画で、吾郎が絵画教室で「好きなものを描け」と言われ、真っ先に思い浮かべたのが真紀でした。真紀は言葉を失い、吾郎も照れ隠しのように視線を逸らします。
吾郎は「相談もしねえで大金を勝手に使ったのは悪かった」と素直に謝ります。真紀も「理由も聞かずに怒ってしまった」と自分の早とちりを認めます。お互いが相手を決めつけていたと分かった瞬間、離婚の言葉が急に軽くなります。こうして吾郎と真紀は仲直りし、離婚を撤回します。
隣で見守っていた一葉と一花も、ようやく肩の力を抜きます。司はここで、玄関先でしていた恋人宣言をさらりと撤回し、一葉もそれに合わせます。真紀が「なんだ~」とガッカリするのが可笑しいのに、場の空気はどこか気まずいまま残ります。
家族の危機を乗り越えたことで、司が“一葉のために”ここまで動いた事実だけが残ります。一葉はまだ、その意味を言葉にできません。司もまた、なぜ自分がそこまで親身になったのか、自分自身に戸惑っている様子を見せます。恋人のふりを撤回した後も、一葉と司が互いを意識するような沈黙が残ります。
編集部では斉藤が家出中、藤崎の一喝で夫婦が向き合う
その頃、リクラの編集部では終業時間を過ぎても灯りが消えず、副編集長の斉藤がこっそり戻ってきます。斉藤の手にはコンビニ弁当と缶ビールがあり、帰宅したはずの顔ではありません。実は斉藤はここ数日、妻とケンカして家に帰っていませんでした。
編集長の藤崎はそれを見抜き、斉藤を待ち構えていました。藤崎は「原因は何ですか」と問い、斉藤は妻が夕食を作らなかったことを責めたと説明します。仕事でヘトヘトなのに、息子の塾のお迎えでメシも作らず、だから「誰が稼いでると思ってんだ」と言ったらキレられた、と斉藤は言い訳を重ねます。その瞬間、藤崎は「主婦なめんなよ」と斉藤を一喝し、家事を背負う側の重さを言葉にします。
藤崎は、夕食一回作らなかったくらいでガタガタ言うな、安心して働けるのは妻が家事を全部背負っているからだと斉藤に突きつけます。そして「今すぐ帰って土下座しろ」と命じ、斉藤は縮み上がります。斉藤は「はい」と答えると、そのまま猛ダッシュで家に向かいます。
斉藤の家庭の問題は、ここで“向き合う入口”が作られます。一葉が扱う65歳の相談も含めて、夫婦のすれ違いが仕事場にまで影を落としているのがこの回でした。一葉は結婚を知らない分、周りの夫婦のリアルが原稿の材料として積み上がっていきます。夫婦の言葉が、家庭と職場の両方で爆発してしまう現実が描かれます。
藤崎に叱られた斉藤、帰宅して妻に謝り仲直りする
藤崎の一喝を受けた斉藤は、その足で家に戻り、妻に頭を下げます。夕食を作らなかったことを責めた自分の発言が間違っていたと認め、まず謝罪します。そのうえで「誰が稼いでると思ってんだ」という暴言を二度と言わないと誓います。
妻は、息子の塾のお迎えも含めて家の段取りを背負い、斉藤の帰りを待っていました。斉藤はその事情を聞き、自分が見ていなかったものを突きつけられます。斉藤夫妻は話し合い、夫婦としてやり直す形で仲直りします。斉藤は、謝ることと同じくらい、相手の負担を知ろうとする姿勢を見せます。
一方で斉藤は、仕事の疲れが言葉を荒くしていたことも認めます。夫婦の生活は、稼ぐ側と支える側が分かれるほど、互いの大変さが見えにくくなります。斉藤の仲直りは、気付くのが遅れても、向き合い直せば関係は戻せると示す出来事でした。
斉藤の家庭の問題が落ち着いたことで、編集部の空気も少し落ち着きます。一葉のコラムに出てきた「信頼・尊敬・感謝」という言葉は、こうした現実のズレを埋めるための言葉として響きます。斉藤が帰ったことで、一葉も自分の答えを文章に落とし込んでいきます。家庭の火種と原稿のテーマが、同じ方向へ収束していきます。
環希が揺れ、謙太と彰が消える:カミングアウトの代償
一方、カメラマンの橘環希は、弟の謙太から「一緒に生きていきたい人がいる」と告げられます。紹介された相手は、謙太の幼なじみで恋人の彰でした。突然のカミングアウトに環希は動揺し、言葉を選べないまま厳しい態度を取ってしまいます。
謙太と彰は、自分たちの関係を誰にも言えないまま生きてきたと話します。それに対して環希は「覚悟が足りない」と言ってしまい、その言葉が二人を追い込む形になります。その後、彰は保育士として働く職場で自分のことをすべて打ち明けます。ところが保護者から心無い言葉を浴びせられ、彰は深く傷つきます。
彰は行方をくらまし、連絡が取れなくなります。責任を感じた環希は、謙太と一緒に彰を捜し回ります。環希は謝る言葉も見つからないまま、手がかりを追い続けます。
二人は、彰が向かいそうな場所を必死に探します。彰が消えた理由は、恋の問題だけではなく、仕事と生活の土台に直結していました。だからこそ、見つけた後にどんな言葉を掛けるかが、環希にも謙太にも難しくなります。ここで物語は、誰かを好きになることと、社会の目の中で生きることが重なります。
思い出の場所で再会、運動会の記憶とキリンの求愛が「覚悟」に変わる
環希と謙太は、2年前に謙太と彰が再会した思い出の場所で彰を見つけます。環希が「余計なことを言ったせいだ」と謝ると、彰は「環希姉のせいじゃない」と首を振ります。彰は、自分の判断で職場に打ち明けたが、まさか保護者から非難されるとは思わず、どうしたらいいか分からなくなったと打ち明けます。
謙太は彰の肩を抱き、ふと昔のことを思い出します。小学校の運動会でリレーの選手に選ばれた二人は、アンカーの彰がゴール前で転んで負けてしまいました。その時、謙太は落ち込む彰を抱きしめ、「転んでも、笑われても、最後まで走ったおまえはすげえ」と励まします。謙太は、何があっても諦めない彰をずっと尊敬していたと話します。
謙太は、いざという時に行動力と勇気があるのは自分より彰だと言い、そういう彰をいつの間にか好きになっていたと告白します。彰も、あの運動会の日から、ありのままの自分を受け入れてくれる謙太が好きになったと返します。二人の言葉を聞いた環希は、態度を改め、二人が出す答えを見守ると決めます。
環希は、一葉が以前話していた動物の話を思い出し、「キリンは同性に求愛する」と二人に伝えます。動物の世界では同性カップルは珍しくないこと、理由は解明されていなくても、居心地がいいからではないかと環希は自分の考えを口にします。そして大事なのは「一緒にいたい」という気持ちで、二人で話し合って答えを出してほしい、どんな形でも応援するとエールを送ります。環希の言葉を二人はしっかり受け止め、ここでようやく立ち止まって向き合うことを選びます。
コラムの答え合わせと、一葉×司の関係急変
後日、『リクラ』最新号に、一葉のコラムが掲載されます。一葉は65歳の相談者に向け、夫婦に必要なのは信頼・尊敬・感謝だと書きます。主婦という仕事がどれだけ大変か分かっているのか、と相談者の姿勢を正面から問い直す内容でした。
一葉は「共に生きることは、お互いを理解し合い、尊重し合うこと」だと言葉にします。そしてハクトウワシのように、互いを支え合いながら人生という大空を羽ばたいてほしい、と締めくくります。コラムの言葉がそのまま、吾郎と真紀、斉藤夫妻、そして謙太と彰の物語の答え合わせになっていきます。斉藤は妻に謝罪し、二度と暴言を吐かないことを誓って仲直りします。
謙太と彰はパートナーシップ申請が受理され、家族として困難を一緒に乗り越えると誓い合います。環希はそんな二人の記念写真を撮り、見守る側として一歩踏み出します。吾郎と真紀も以前より仲が深まり、娘たちの前で素直に感謝を交わすようになります。
福島から戻った一葉は、司に礼を言いながら「なぜあそこまでやってくれたのか」と尋ねます。司は自分でも戸惑っていると言い、他人のことは放っておくのに、一葉のことは放っておけなかったと答えます。一葉はその言葉を真正面から受け止め、「友人として言っているのか」と問い返します。二人は見つめ合い、言葉が続かないまま、その空気だけが残ります。
週刊誌記者がアリアに接近、写真の衝撃で幕を閉じる
一方その頃、アリアの元に週刊誌記者が近づきます。記者はアリアに「ちょっとお聞きしたいことがある」と声を掛け、唐突に一枚の写真を差し出します。アリアはその写真を見た瞬間、驚きの表情を隠せません。
写真の中身はこの時点では語られず、視聴者にも見せない形で止められます。ただ、アリアが言葉を失うほどの“決定的な何か”が写っていることだけが伝わってきます。モデル復帰をめぐる一年計画が崩れた直後に写真が出てくることで、アリアの事情が公になる危険が一気に高まります。ケイカと宮田が守ろうとしていたものが、週刊誌の手で暴かれるかもしれません。
第7話は、一葉と司が互いの存在を放っておけなくなる変化と、いくつもの関係が「共に生きる」方向へ向き合う過程が描かれました。熟年離婚、夫婦ゲンカ、同性カップル、それぞれの本音が言葉になり、関係が修復されていきます。その直後に置かれた“写真”が、アリアの時間だけを止め、物語を不穏な色で塗り替えます。
アリアは写真を前に動けず、そのまま場が凍りつきます。何が写っていたのかは明かされないまま、画面は暗転します。第7話は、アリアの身に迫る危機を残して終わります。
ドラマ「パンダより恋が苦手な私たち」7話の伏線

7話は“家族と恋”が同時に動いた回で、回収された伏線と、次に持ち越された火種がはっきり分かれました。両親の離婚騒動や斉藤夫妻、謙太と彰の件は一度着地した一方で、ケイカとアリア周りはまだ輪郭だけが見えた状態です。私はここでは、回収済み/未回収を分けたうえで、物・セリフ・タイトル・沈黙の4カテゴリで整理します。
伏線というより“感情の地雷”に近いものも多く、言い返さなかった沈黙が後で効いてきそうでした。特にケイカの「父親みたい」という一言と、アリアに突きつけられた写真は、次回以降の方向を決める二大ポイントになります。また、一葉が司に投げた「友人として?」という質問も、答えが出ていない分だけ余韻が強いです。
伏線を追うときは、何が謎として提示され、どの順番で答えが出たかを揃えると見落としが減ります。7話は“夫婦円満の秘訣”を語りながら、実はそれぞれの関係が「信頼」「尊敬」「感謝」で試されていました。このキーワードが今後どの関係にも刺さってくるはずなので、まずはここから拾っていきます。
以下、回収済み→未回収の順でまとめます。ネタバレ前提で書いているので、まだ見ていない人はここから先も注意してください。それでは、ポイントごとに見ていきます。
回収済み:熟年離婚・斉藤夫妻・謙太と彰の着地
吾郎と真紀の離婚騒動は、怒りの核心が「若い先生」ではなく「相談なく貯金を使われたこと」だと明かされた時点で、答えの方向が定まりました。アトリエの真紀の肖像画が決定打になり、吾郎の本心が“妻を描きたかった”だったことも回収されます。ここは「沈黙(言わなかったこと)」が最大の伏線で、吾郎が最初から気持ちを言えなかったことが、離婚まで飛躍させました。
・熟年離婚の火種は「相談なく貯金を使った」
・アトリエの真紀の肖像画が吾郎の本心を示す
・藤崎の「主婦なめんなよ」で斉藤が帰宅
・彰の失踪→再会→パートナーシップ受理
斉藤夫妻のケンカも同じで、夕食一回の有無が本題ではありませんでした。斉藤の「誰が稼いでると思ってんだ」という言葉が、家事を背負う妻を踏みにじる暴言になっていたことが浮き彫りになります。藤崎の「主婦なめんなよ」は、この回の空気を一気に正した回収ポイントでした。斉藤がダッシュで帰宅し謝罪したことで、夫婦関係は“向き合い直す”ところまで戻ります。
謙太と彰については、彰が失踪し、思い出の場所で見つかるまでが一つの山場になりました。運動会のリレーの記憶が、二人が昔から互いを支え合ってきた事実として回収されます。パートナーシップ申請が受理されたことが、二人の「一緒に生きる」を形にした回収になりました。
この3組のエピソードに共通するのは、相手を責めた瞬間に見えていなかった“相手の生活”が浮かび上がる流れでした。だから7話は、恋愛のドキドキより先に、関係の地盤を直す話として回収が多いです。一葉のコラムに出てきた「信頼・尊敬・感謝」が、劇中でそのまま答え合わせになったのも大きいです。ここまで回収がはっきりした分、未回収の不穏さが余計に目立つ構造になっています。
未回収:ケイカの「父親みたい」と司の家庭の影
ケイカが司に言った「一葉は平凡すぎる、まるであなたの父親みたい」という比較は、司の過去にまだ説明されていない“父の存在感”を引っ張り出しました。司は中学2年の時、父が置き手紙と離婚届を残して出て行ったと語りましたが、父がどんな人物で、今どこで何をしているかは描かれていません。ケイカの発言は、一葉を否定するだけでなく、司が触れられたくない部分をあえて刺した形になっています。
・ケイカの「父親みたい」発言
・司の父の現在が不明
・恋が「個人」から「家」へ
・一葉の「友人として?」に司が沈黙
ここで気になるのは、ケイカが「恋をしろ」と言いながら、実際には恋の相手を強く選別している点です。司の恋を応援しているようで、司をコントロールしたい温度が混ざっています。ケイカが一葉を「惑わしてる女」と呼んだ瞬間、恋の問題が“個人”から“家”の問題へ引き上げられました。司が一葉を守れるかどうかは、これからの関係の試金石になります。
また、司自身も「他人は放っておくのに、一葉のことは放っておけなかった」と口にしました。これは恋心の自覚の一歩にも見えますが、同時に司が自分の感情をまだ理解できていないことも示しています。一葉が「友人として?」と問い返したのに、司が明確に答えなかった沈黙は、未回収のまま次へ持ち越されました。
司がなぜ他人の家の離婚問題にここまで介入したのか、その理由はまだ言語化されていません。中学時代の後悔が根にあるのは分かりますが、それだけで説明しきれないほど“必死”でした。ケイカの牽制が強まるほど、一葉の側は自分の立ち位置を試されます。この家族の伏線は、恋の行方だけでなく、司の“人間嫌い”がどう溶けていくかにも関わってきそうです。
未回収:アリアの「昔の私じゃない」と週刊誌の写真
アリアが「私はもう昔の灰沢アリアじゃない」と言ったのに、理由を説明しないまま謝り続けるのが、7話の最大の未回収でした。ケイカは「知ってる」と言い切り、変化の中身をすでに把握している様子を見せます。この二人の会話だけで、過去に何かがあったことは確定しますが、何が起きたかは伏せられています。
・「昔の私じゃない」の理由が不明
・一年計画の復帰が崩壊
・週刊誌の写真(中身は未提示)
・ケイカが変化を把握している
さらに復帰が一年計画だったことが明かされ、アリアの“ドタキャン”が計画全体を潰す重大事だと分かります。宮田が必死に動く姿も含めて、アリアを守る側と追い込む側がどこにいるのかがまだ見えません。そこへ週刊誌記者が写真を差し出すことで、アリアの秘密が本人の意志とは無関係に暴かれかねない状況が作られました。写真の中身が見えない演出も、視聴者に“想像”だけを残します。
ここでの伏線は「物(写真)」が強く、何が写っているかによって今後の方向が変わります。同時に、「沈黙(語られない理由)」が積み上がっているぶん、アリアがどこで本音を言えるかも焦点になります。ケイカが気付いていた変化を、世間はどう切り取るのかという怖さが、写真一枚で立ち上がりました。
アリアの件は、一葉と司の恋とは別軸に見えて、実はケイカを中心にどこかでつながっている可能性があります。だからこそ、ケイカが一葉を切り捨てた理由も、単なる階級意識だけでは終わらないかもしれません。宮田が守ろうとしているものが“アリアのキャリア”なのか“アリアの人生”なのかも、まだ判断がつきません。7話のラストは、この未回収を強く残したまま次へ渡しました。
アリアについてはこちら↓

タイトルとハクトウワシ、「恋人のふり」が残した余韻
サブタイトル『スカイダイブで抱きしめて』は、ハクトウワシの求愛行動そのものを指しながら、一葉と司の関係にも重ねられていました。鉤爪を引っかけて落下し、地面すれすれで離すという「最後まで手を離さない」イメージは、信頼の比喩として機能します。7話では、夫婦も恋人も“離すタイミング”を間違えると関係が壊れることが繰り返し描かれました。
・スカイダイブ=命懸けの信頼の比喩
・離婚/暴言/沈黙が「手を離す」危うさ
・恋人のふり撤回で本音の距離が露わ
・司が答えない沈黙が次へ
吾郎と真紀は、相手の気持ちを聞かないまま離婚の言葉を口にし、地面に激突しそうになりました。斉藤も「誰が稼いでる」と言った瞬間に、信頼を切り落としてしまいました。そして一葉と司も、恋人のふりを撤回した瞬間に、むしろ本音の距離だけが露わになりました。ここが面白いのは、嘘の関係が終わってから本当の関係が始まりそうなところです。
一葉が「友人として?」と聞いたのは、手を離すのか、まだ繋ぐのかを確かめる問いでした。司は「放っておけなかった」と言いましたが、恋だと言い切る言葉は出しませんでした。この“答えない”という沈黙が、次回以降の最大の引きになっています。
ハクトウワシの話は、夫婦円満の秘訣として語られましたが、実は一葉自身へのメッセージにもなっていました。一葉は結婚を知らないからこそ、信頼も尊敬も感謝も、まだ概念でしかつかめません。それでも両親の仲直りを見届けたことで、「言えなかった本音」を言葉にする怖さと必要性を学びます。7話の伏線は、その学びが次にどこへ向かうかを示す形で残っています。
ドラマ「パンダより恋が苦手な私たち」7話の感想&考察

7話を見終わって最初に残ったのは、恋の甘さよりも「言えないまま積もる不満」の重さでした。離婚、家出、失踪、週刊誌と、全部が別の出来事なのに、根っこは“本音を伝えない怖さ”でつながっている回だと感じます。私の中でいちばん刺さったのは、真紀が怒っていた理由が「浮気」じゃなく「相談されないこと」だったところです。
夫婦って、長く一緒にいるほど言わなくていいことが増えるのに、言わないままにしていいことはむしろ減っていくんだと思いました。司のハクトウワシ講義は、ロマンチックなのに現実的で、恋愛を“信頼の技術”として描いていたのが印象的でした。一葉と司の距離が縮まったのも、キスや告白ではなく、家族の修復に立ち会った時間でした。
そして藤崎の「主婦なめんなよ」が痛快で、笑いながらも胸の奥がチクッとしました。誰かが背負っている生活を、当たり前にしてしまった瞬間に関係は壊れるというメッセージが、あの一言に詰まっていました。謙太と彰のエピソードも、祝福だけで終わらせず、現実の痛みをちゃんと通したからこそ、二人が選んだ“家族”がまぶしかったです。
ここからは、私が心を持っていかれたポイントを、感情とセットで整理していきます。断定ではなく、見えたこと・感じたことを大事にしながら書きます。次回へ続く不穏も含めて、7話の余韻を一緒に言語化したいです。
熟年離婚のくだり:怒りは「お金」ではなく「未来の約束」だった
吾郎と真紀のケンカって、表面だけ見ると「絵にハマった夫」と「疑う妻」の話に見えるのに、実際はもっと生活の根っこでした。真紀が許せなかったのは、若い先生への気持ちではなく、二人で貯めたお金を勝手に使われたことです。私には、その怒りが“お金”よりも“約束”を壊された痛みとして響きました。
旅行に行きたかった、畑も家事も忘れて二人でゆっくりしたかった、という本音は、派手じゃないけど切実です。長く一緒にいると、夢や楽しみを口にすること自体が照れくさくなって、いつの間にか我慢が当たり前になります。だから真紀の怒りは、今まで言えなかった「二人の未来」の要求が、ようやく言葉になった瞬間でした。逆に吾郎の側も、初めて見つけた趣味を否定された痛みが、怒りとして噴き出したんだと思います。
夫婦って、相手に甘えるほど説明を省略してしまいます。でも説明を省略した分だけ、相手は勝手に想像して、勝手に傷つきます。アトリエにあった真紀の肖像画は、吾郎が言葉で示せなかった「好き」を一枚で証明してしまいました。
絵が上手いかどうかじゃなく、真紀を描いたという事実が強かったです。それを見た真紀の表情が変わる瞬間、私は画面の温度がふっと上がった気がしました。謝罪って、言葉だけじゃなく、相手の価値をもう一度見つけることなんだなと感じます。熟年離婚の危機が“仲直りの再スタート”になったのが、この回の救いでした。
司のハクトウワシ講義:恋の前に「信頼の高度」がある
司の講義は毎回クセが強いのに、7話のハクトウワシは特に「人間の関係」に刺さる言葉が多かったです。鉤爪を引っかけて落下し、最後の瞬間にだけ離すという求愛は、聞いただけでゾッとします。それでもハクトウワシがそれをするのは、命を預けられる相手かどうかを確かめるためでした。
司が言ったのは、人間にはそんな儀式はない代わりに、日々の小さな積み重ねが信頼と尊敬を形づくる、ということです。家や畑や娘たちが、その証だと指さした瞬間、司がただの外部者じゃなく“家族の時間”を理解しようとしているのが伝わりました。私はここで、司が一葉の両親を救ったというより、一葉に「後悔しないで」と自分の過去を重ねて渡していたんだと気づきました。中学の時に父にさよならを言えなかった話が、司の言葉の芯になっています。
一葉は結婚を知らないけれど、夫婦の歴史が積み上げたものを目の前で見ることで、恋の形を学んでいきます。司が他人のことは放っておくはずなのに、一葉のことは放っておけなかったと言ったのも、この回を見ていると腑に落ちます。恋って告白より先に、相手の人生に踏み込む覚悟が要るんだと、ハクトウワシが教えてくれました。
だから一葉が「友人として?」と聞いたのは、恋かどうかを確認する以上に、司がどこまで踏み込む気なのかを確かめる質問に見えました。司が答えを濁したのは、まだ自分の感情の高さに追いつけていないからかもしれません。私はその沈黙が、むしろ誠実にも感じました。言い切れないからこそ、次回の一歩が怖いし楽しみでもあります。
藤崎の一喝:家事の見えない重さが刺さる
藤崎の説教は、痛快なシーンとして笑えるのに、笑ったあとに自分の胸も痛くなるタイプでした。斉藤が「メシも作らねえで」と言った瞬間、家庭の仕事を“サービス”だと思っている匂いが出てしまいます。それを藤崎が真正面から叩き割りました。
「主婦なめんなよ」という強い言葉は、斉藤だけに向けたものじゃないです。稼ぐ側が偉い、家にいる側が楽だ、という空気が少しでもある人には、誰にでも刺さります。私はあの場面で、結婚35年の相談が「定年後が不安」という言葉の裏に、長年の無自覚な支配があることを突きつけられた気がしました。藤崎が言った「一人で稼いでると思うな」は、夫婦の共同作業を取り戻す言葉でした。
斉藤がダッシュで帰るのも、あの回のテンポの良さを作っていました。逃げるより、今すぐ戻って謝るしかない、と一度覚悟を決めた感じがします。夫婦の問題って、話し合いより先に「まず帰る」が必要な時があるんだと思います。
この副編集長のエピソードは、一葉が結婚を知らないからこそ、外から学べる教材のようにもなっていました。ただ、学べば学ぶほど、一葉の中で「じゃあ私はどうする?」が膨らんでいきます。司と一緒に福島へ行ったことで、一葉もまた“家の空気”から逃げられなくなりました。
謙太と彰:祝福と現実の間で、それでも選ぶ「家族」
謙太と彰のエピソードは、優しいだけじゃなくて、現実の刃がちゃんと入っていたのが忘れられないです。彰が職場で打ち明けたあとに、保護者から心無い言葉を投げられる展開は、見ていて胸が苦しくなりました。カミングアウトは勇気だけでできても、受け止める側の世界が変わらないと生活が壊れてしまいます。
だから彰が消えてしまったのは、弱さというより、限界のサインに見えました。環希が責任を感じて走り回る姿も、姉としての愛情があるからこそ苦しいです。思い出の場所で、謙太が運動会の話を持ち出して彰を抱きしめた瞬間、二人がずっと“相手の尊厳”を守ってきた関係だと分かりました。「転んでも、笑われても」という言葉は、恋のセリフというより人生のセリフでした。
環希がキリンの話をするのも良かったです。動物の世界では珍しくない、と知識として言うだけじゃなく、「居心地がいいからじゃないか」と自分の言葉に変えて伝えたのが大きいです。私は、環希が最後に「どんな形でも応援する」と言えたことで、姉弟の関係も少し救われたと思いました。
パートナーシップ申請が受理されるのは、ドラマとしては一瞬なのに重いです。紙の手続きが進んだだけで世界が優しくなるわけじゃないけれど、それでも二人が選んだ答えが形になります。私はそこに、恋が苦手でも、怖くても、一緒に生きることを諦めない強さを見ました。
一葉と司の急接近と、アリアの不穏:優しい回なのに最後が怖い
両親の離婚が撤回され、斉藤も仲直りし、謙太と彰も前を向いたのに、最後の余韻は甘くなかったです。一葉が司に「なんであそこまでやってくれたんですか」と聞いた場面は、告白みたいでドキッとしました。司が「君のことは放っておけなかった」と答えたのも、告白未満の温度がありました。
それでも司は恋だとは言わないし、一葉も「好き」とは言いません。代わりに一葉は「友人として?」と聞いて、二人の関係の名前を求めます。私はこのやり取りが、恋の決着を急がない分だけリアルで、だからこそ苦しくもなりました。名前がつかない関係は、守りやすいけれど壊れやすいです。
そんな空気のまま、画面はアリアの方へ切り替わります。週刊誌記者が写真を見せ、アリアが驚く引きは、幸せな回を一気に凍らせます。ケイカと宮田が一年かけて守ろうとした復帰が、今度は“世間”に壊されるかもしれないと思うと怖いです。
アリアが「昔の私じゃない」と言った理由がまだ分からないから、写真の衝撃が倍になります。そしてケイカが一葉を拒む理由も、ただの身分差では終わらない気配があります。優しい回で終わらせないラストが、このドラマの意地みたいで、続きを見たくなります。
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