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HOPE(ドラマ)第6話のネタバレ&感想考察。“踏ん張れ”…新人が見せた“売る”の原点と、現場が会社を動かす瞬間

HOPE(ドラマ)第6話のネタバレ&感想考察。“踏ん張れ”…新人が見せた“売る”の原点と、現場が会社を動かす瞬間

毎週日曜日夜9時よりフジテレビ系列で放送されるドラマ「HOPE〜期待ゼロの新入社員〜」の第5話が終了しました。

第6話は、「売る」とは何かを改めて定義し直す回。

財務で何度も跳ね返されていた炭素排出権の企画を香月(山本美月)が通したニュースをきっかけに、歩(中島裕翔)は「自分も新規事業をやらせてほしい」と織田(遠藤憲一)に直訴する。

その熱意を受けて始まった営業三課の新たな挑戦。

しかし織田は歩に「モノを売る根本がわかっていない」と言い放ち、“1万円を元手に商品を仕入れて売る”という実地研修を命じる。

一方で、桐明(瀬戸康史)は焦りから転職を考え、香月と人見(桐山照史)は現場で奮闘。

それぞれの場所で“働く意味”を探す中、歩は「冷やしたタオル」という小さな発想から、“売る”とは関係の施しではなく“需要と供給をつなぐ行為”だと気づいていく。

踏ん張るとは、根性ではなく「明日を設計する技術」——

ここからドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』第6話のあらすじと感想・考察を紹介します。

※以後ネタバレ注意

目次

HOPE(ドラマ)6話のあらすじ&ネタバレ

HOPE(ドラマ)6話のあらすじ&ネタバレ

第6話のサブタイトルは「踏ん張れ 願いは必ず届けてやる」。

30分拡大で放送された本回は、〈売るとは何か〉を新人の視点から徹底して掘り下げた転換回。

新規事業に挑む歩(中島裕翔)、迷いを深める桐明(瀬戸康史)、そして香月(山本美月)と人見(桐山照史)の現場が立体的に絡み合い、「アイデア×実務×政治」という三層の壁が一気に可視化されていきます。

導入:香月の成功が“火種”になる

財務に何度も却下されてきた炭素排出権の企画を、香月がついに通した——その知らせが歩の心に火を灯す。

歩は織田(遠藤憲一)に「新規事業の企画をやらせてください」と直訴。

織田は「安芸(山内圭哉)と組め」と許可を出し、営業三課の“第二ラウンド”が始動する。

鉄鋼二課の緊急事案——船体亀裂をどう“売る”か

同時刻、鉄鋼二課では太平洋航行中の貨物船に亀裂が見つかり大騒ぎ。

引き返せず、積み替えも難しい状況の中、歩がつぶやいた「塞げないのか」の一言が、結城(丸山智己)の判断を変える。

溶接を手配し、船は危機を脱出。結城は織田に「一ノ瀬のおかげで助かった」と報告する。この“他部署に届く一言”が、後の企画推進にもつながっていく。

「モノを売る根本がわかっていない」——1万円研修へ

歩の企画を見た織田の反応は厳しい。「モノを売る根本が理解できていない」。

そこで課されたのが、“1万円を元手に仕入れと販売を行い、利益を出して戻る”という営業課伝統の実地研修。

この話を聞いた結城は、桐明にも同研修を受けさせてほしいと申し出て、歩×桐明の即席タッグが生まれる。

ハンドタオルが“売れない”——師匠の一言で立ち返る

2人が選んだのはハンドタオル。だが、まったく売れない。

桐明は“知り合いに売る”逃げ道を探すが、歩は日本棋院の師匠を訪ねる。

師匠は「お前から買う者はいるだろう。だが、それを上司は望むのか? 楽な方に逃げるな」と諭す。

“売る”は情けではなく“必要×必要”の接続——歩は改めて“売る”の原点を思い出す。

“冷やしたタオル”で需要に接続——桐明との和解

残り時間が迫る中、桐明が閃く。「冷やしたタオルなら現場で売れる」。

氷で冷やしたタオルを工事現場に持ち込み、完売。

歩は「必要なものを、必要としている人に売る。当たり前の原則を忘れていた」と実感する。

桐明は歩の過去(囲碁の夢に敗れたこと)を知り、無神経な言葉を詫びる。二人の間に、初めて“同じ盤に立つ”友情が生まれる。

サブライン:香月と人見、波丘コークスの現場で“働く言語”を揃える

香月は波丘コークス工業でコンテナ移し替えの現場対応へ。

ストで作業が止まる中、彼女は自らトラックを動かし、人見も合流。

奨学金返済を抱える人見の背景も明かされ、“言葉より段取り”の現場感覚を二人が共有する。

契約社員の限界——「君の名で通せない」

歩の新規事業は“有望”とされるが、宇野部長(松澤一之)の一言が突き刺さる。

「彼は契約社員。彼の名では通せない」。

織田は「営業三課の企画として出す」と判断し、歩の発案を課名義に切り替える。高卒・契約という“制度の壁”の高さを、歩は痛感する。

在庫トラブルで頓挫——“商社が小売”という禁じ手

販売委託先の倒産で、大量在庫を抱える最悪の局面に。

歩は「自社で売りましょう」と提案。

商社が小売を兼ねるという禁じ手に織田も悩むが、「踏ん張った先を見せる」と腹を括り、専務・鷹野(風間杜夫)へのプレゼンの機会を得る。

プレゼン設計を“逆順”に——数字→原点へ

歩は「冒頭で最も言いたいことを言う」という構成を提案。

織田は冒頭で“過去の過剰在庫と損失リスト”を提示し、「処分なら5億の損失、販売すれば5.5億の利益」という逆転のロジックで説得。

“卸か小売か”の枠を超え、“物を売る原点”を突く言葉が専務の心を動かし、企画は承認される。

エンディング——“踏ん張れ”の意味を胸に

織田は歩に「ここからが本番だ。風当たりは強くなる。だが踏ん張れ」と告げる。

ラスト、営業三課に新任者が着任し、物語は次章の“逆風”へと続く。

HOPE(ドラマ)6話の感想&考察

HOPE(ドラマ)6話の感想&考察

第6話の主題は、“売る”を「関係の施し」から「需要の接続」に戻すこと。

さらに、アイデアは名義や段取りが整って初めて組織を動かす、という冷徹な現実を突きつけた回でもありました。

1万円研修の意味——“当たり前”を身体で取り戻す

ハンドタオルが売れないのは、「誰に・何を・なぜ今」が欠けていたから。

師匠の「逃げるな」という一言は、倫理を超えた“実務の訓戒”。

冷やしたタオルで現場に売り込む展開は、“需要を体で掴む”仕事の基本を取り戻す物語でした。

プレゼン“逆順”の効き——“説明”より“決定条件”を先に置く

織田のプレゼンは、“説明”より“決定条件”を先に提示する構成。

損失→代替→利益の流れで上層の判断基準を先取りし、最後に“原点”で締める。

歩の提案が、現場の熱を上層の言語に翻訳する仕掛けとして機能していた。

契約社員と“名義”——正しさは“記録”で折れる

「契約社員の名では通せない」という現実。

正しさより運用が勝つ——それでも織田は“課名義”で歩のアイデアを守った。

個の功績が組織の成果に変換されるこの構造は苦いが、“場に残ること”を最優先するHOPEの倫理に一貫していた。

桐明の迷い——他者と自分の歩幅を合わせる修業

桐明は速さを信じ、結城は基礎を重んじる。

“冷やしタオル”で結果を出し、歩の執念を見て、初めて自分の“速さ”が独りよがりだったと気づく。

転職サイトの登録は逃避の象徴だったが、そこから「基礎に戻る」決意を固めた。

香月×人見——“正しい”より“進める”の技術

ストで止まる現場を自ら動かす香月の姿勢は、“自分の手を汚してこそ進む”という現実の力学。

人見も奨学金返済を抱えながら、仕事を止めない術を覚える。

二人の線は、「言葉より段取り」というこの作品の実務的リアリズムを補強していた。

“商社が小売”——越境の勇気と現実の突破

織田の判断はタブーを越える一歩だった。

在庫損失を覆すための越境は、チャネルの摩擦や与信リスクを孕みながらも、“働く原点”を選ぶ勇気として描かれた。

顧客の現実を優先するというビジネスの本質がここにある。

総括——“踏ん張れ”とは根性論ではない

1万円研修からプレゼン承認まで、6話は“必要×必要”を軸に展開。

順序を逆転して決定条件を先に置く構成が組織を動かし、名義の壁を越えて“場を守る”ことがHOPEの仕事哲学として結晶した。

“踏ん張れ”とは、働ける明日を設計する技術。

第6話は、根性論ではなく“働く知恵と構造”で希望を見せた実務の名回でした。

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