『マルモのおきて』で芦田愛菜は何役を演じ、放送当時は何歳だったのでしょうか。物語の中で見せる成長と、実際の出演時の年齢を分けて整理すると、役柄の印象がより分かりやすくなります。
薫と護、友樹、実の両親との関係は、最終回や2014年スペシャルでどう変化したのか。演技や主題歌、その後の活動とあわせて確認するのがポイントです。
この記事では、芦田愛菜が演じた人物の基本情報、出演当時の年齢、重要回と結末、スペシャルでの成長、現在の活動までを見ていきます。
マルモのおきてで芦田愛菜は何役?笹倉薫の基本情報

芦田愛菜が演じた笹倉薫は、父親を亡くした後、弟の友樹とともに高木護へ引き取られる少女です。護とは血がつながっていませんが、失敗やけんかを重ねる日々の中で、護を自分たちの父親と同じように信頼するようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役名 | 笹倉薫 |
| キャスト | 芦田愛菜 |
| 物語開始時の年齢 | 6歳・小学1年生 |
| 双子の関係 | 薫が姉、友樹が弟 |
| 実父 | 笹倉純一郎/葛山信吾 |
| 実母 | 青木あゆみ/鶴田真由 |
| 育ての父 | 高木護/阿部サダヲ |
| 連ドラ最終回後 | 護と暮らしながら、実母あゆみとも関係を築き直す |
| 2014年スペシャル | 10歳になり、歌って踊れるアイドルという夢を持つ |
笹倉薫は友樹の双子の姉
笹倉薫は、鈴木福が演じる笹倉友樹の双子の姉です。薫と友樹は同じ6歳ですが、薫は自分がお姉ちゃんだから友樹を守らなければならないと思い、幼い頃から大人びた振る舞いを身につけていました。
実父の純一郎は、薫に友樹とずっと一緒にいるよう伝えています。父の死後、二人が別々の親族へ引き取られそうになったときも、薫が何より恐れたのは、自分の生活が変わること以上に、友樹と引き離されることでした。
友樹を守りたい気持ちは、薫の深い愛情を示しています。しかし同時に、本来なら大人に守られるはずの6歳の少女が、弟の保護者のような役割を背負ってしまったことも意味します。
芦田愛菜は阿部サダヲと並ぶ主演
芦田愛菜は、阿部サダヲ、鈴木福とともに物語の中心を担いました。護が父親になっていく変化だけでなく、薫と友樹が護を信じ、安心して子どもへ戻っていく過程も、『マルモのおきて』の大きな軸です。
薫は明るい場面だけでなく、父を失った喪失、自分と弟が捨てられるかもしれない不安、実母への怒りなど、複雑な感情を抱えています。芦田愛菜は、泣く場面だけに頼らず、言いたいことを飲み込む表情や、護を気遣って無理に笑う姿から、薫の我慢を伝えました。
2014年スペシャルでも芦田愛菜は笹倉薫役を演じています。6歳だった薫が10歳になり、家族を失わないことだけでなく、自分の夢や将来を考える段階へ進んだ姿が描かれました。
芦田愛菜と鈴木福は本当の双子・姉弟ではない
芦田愛菜と鈴木福は、ドラマ内では双子の姉と弟を演じていますが、実際の双子や姉弟ではありません。笹倉薫と笹倉友樹という役柄を通して、強い絆で結ばれた姉弟を演じました。
薫は友樹の面倒を見ようとし、友樹は寂しさや不安を隠さず薫へ伝えます。性格の違う二人だからこそ、薫が抱え込み、友樹が言葉にするという関係が生まれ、高木家の感情を動かしていきました。
主題歌では、二人が「薫と友樹、たまにムック。」名義で歌っています。
ドラマ内の姉弟関係と、歌やダンスで見せる自然な掛け合いが重なったことも、二人が本当の双子のように感じられた理由でしょう。
マルモのおきて出演時の芦田愛菜は何歳?

芦田愛菜は2004年6月23日生まれです。『マルモのおきて』の連続ドラマが始まった2011年4月には6歳で、放送期間中に7歳の誕生日を迎えました。
物語開始時の笹倉薫も6歳に設定されているため、芦田愛菜は自分とほぼ同じ年齢の少女を演じていたことになります。
連ドラ開始時は6歳で放送中に7歳
『マルモのおきて』が放送を開始した2011年4月24日時点で、芦田愛菜は6歳でした。その後、2011年6月23日に7歳となり、7月3日の最終回は7歳で迎えています。
連続ドラマの序盤では、薫も小学1年生になったばかりです。入学式やランドセルをめぐる出来事が描かれ、幼い子どもが新生活へ踏み出す時期と、芦田愛菜本人の年齢が重なっていました。
一方で、薫が抱える問題は、同年代の子どもが一人で背負うにはあまりにも大きいものでした。父親の死、弟と離される恐怖、見知らぬ大人との共同生活を、薫は大人びた言葉の奥に隠そうとします。
2011年スペシャル出演時は7歳
2011年に放送されたスペシャルの出演時、芦田愛菜は7歳でした。連続ドラマで護との生活を選んだ薫が、その後も三人と一匹の家族として暮らしている姿が描かれています。
連ドラ最終回で家族になったからといって、すべての悩みが終わるわけではありません。護たちは別の家族の問題と向き合いながら、子どもの気持ちを置き去りにせず、家族で答えを出すことの大切さを学んでいきます。
2014年スペシャル出演時は10歳
2014年9月28日に放送された『マルモのおきてスペシャル2014』の出演時、芦田愛菜は10歳でした。役柄の薫も10歳の小学4年生となり、芦田愛菜は再び自分と同じ年齢の薫を演じています。
6歳の薫は、友樹と離されず、護との生活を失わないことで精いっぱいでした。しかし10歳になると、学校の課題をきっかけに、自分の過去だけでなく将来の夢についても考え始めます。
家族を守る役割だけを背負っていた少女が、自分自身の人生を考えられるようになったことは、薫の大きな成長です。
2026年現在は22歳
2026年9月29日時点で、芦田愛菜は22歳です。『マルモのおきて』の放送当時は6歳でしたが、現在は子役時代を経て、主演作を持つ俳優として活動しています。
幼い頃の印象が強い作品だからこそ、現在も芦田愛菜を「子役」として思い浮かべる人は多いかもしれません。しかし、現在について書く場合は「当時子役として出演した俳優」と時点を分ける必要があります。
共演した子役たちも、芦田愛菜と近い年齢で出演しています。鈴木福・本田望結を含む子役の当時と現在を一覧でまとめています。

芦田愛菜演じる笹倉薫はどんな女の子?

笹倉薫は、利口で大人顔負けの受け答えをするしっかり者です。しかし、その大人びた態度は、安心して育った結果ではなく、家族を失わないために身につけた生き方でもありました。
薫の人物像を理解するには、「何でもできる姉」と見るのではなく、弟を守る役割を背負い、自分の寂しさを後回しにしてきた6歳の子どもとして見る必要があります。
利口で友樹を守るしっかり者
薫は、大人の会話や家庭の事情を敏感に察します。友樹が不満や寂しさを口にすると、自分の気持ちを抑えて友樹をなだめ、周囲の大人を困らせないよう振る舞います。
父・純一郎が亡くなった後も、薫は自分が泣き崩れるより先に、友樹と一緒にいられる方法を考えます。薫にとって友樹を守ることは、父との約束であると同時に、自分に残された家族を失わないための行動でした。
ただし、薫がしっかりしているから心配がいらないわけではありません。むしろ弱音を吐かない子どもほど、周囲が傷に気づきにくくなる危うさがあります。
「いい子」でいることは家族を失わないための防御
薫は、自分の希望を口にすると大人を困らせ、自分の居場所を失うかもしれないと感じているように見えます。そのため、欲しいものがあっても我慢し、護が選んでくれたものを笑顔で受け入れようとします。
薫にとって「いい子」でいることは、褒められたいだけの行動ではありません。大人に嫌われず、友樹と一緒にいられる場所を守るための自己防衛だったと考えられます。
護との暮らしが始まった後も、その癖はすぐには消えません。護から何も我慢しなくてよいと言われても、本当に希望を言って大丈夫なのか、怒られても捨てられないのかを、薫は日々の出来事から確かめていきます。
本当は自分も甘えたい6歳の子ども
薫は友樹を守ろうとしますが、自分も父を亡くした6歳の子どもです。本当は寂しく、怖く、誰かに守ってほしいのに、友樹の前では姉として振る舞わなければならないと考えていました。
第2話で護から、ここが二人の家であり、もう我慢しなくてよいと伝えられた薫は、大声で泣き出します。それまで押し込めていた感情を見せられたのは、護の家が一時的な避難場所ではなく、安心して弱くなれる場所へ変わったからでしょう。
薫の成長は、さらに強くなることではありません。泣き、怒り、欲しいものを言い、護に甘えられるようになることこそ、薫が子どもらしさを取り戻していく過程です。
笹倉薫の成長が分かる重要回をネタバレ解説

笹倉薫の変化は、一度の大きな出来事だけで描かれるわけではありません。名字、ランドセル、けんか、実母との再会といった小さな場面を重ねながら、薫は自分の感情を隠さずに生きられるようになります。
ここでは、薫の我慢や分離不安、護への信頼が特に表れている重要回を整理します。
第2話:名字を書けなかった薫が「ここが家」と受け入れる
第2話では、薫と友樹が自分の名前を書く練習をします。しかし、薫は「笹倉」という名字を書こうとしませんでした。
親族に引き取られれば名字が変わるかもしれないため、今の名字を練習しても意味がないと考えていたからです。薫は、大人たちが自分と友樹を別々に引き取ろうとしていることにも気づいていました。
大人に反対する力を持たない薫は、自分の不安を訴える代わりに、名字を書かないことで、居場所が定まっていない現実を受け止めようとします。6歳の子どもが、自分の名前すら今後変わる可能性を考えていたことから、薫の帰属不安の深さが分かります。
護は親族へ向かう車を追いかけ、二人と一緒に暮らしたいと伝えます。そして、ここが今日から二人の家であり、もう何も我慢しなくてよいと話します。
その言葉を聞いた薫が大声で泣いたのは、初めて自分も守ってもらえると感じたからだと受け取れます。
この場面を、護や友樹の行動も含めて振り返りたい方へ。薫が名字を書けなかった第2話のあらすじで、その回の流れと感情の変化を整理しています。

第3話:ピンクのランドセルを欲しいと言えない
第3話で薫は、ハート模様の付いたピンクのランドセルを欲しがります。しかし、護を困らせたくないため、本当の希望を口にできません。
護が別のピンクのランドセルを用意すると、薫は笑顔で礼を言います。文房具について友樹が不満を言ったときも、自分まで希望を出すのではなく、大人みたいで格好いいと友樹をなだめました。
この場面だけを見ると、薫は聞き分けのよい子に見えます。しかし、本当は「欲しい」と言ったことで護に負担をかけ、嫌われることを恐れているようにも見えます。
護は、薫が自分の気持ちを遠慮していると気づきます。そして、おきてノートに「遠慮は無用」と書き、家族なら言いたいことを言ってよいと伝えました。
薫に必要だったのは希望をかなえてくれる大人だけでなく、希望を言っても見捨てない大人だったのです。
この場面を、護や友樹の行動も含めて振り返りたい方へ。ランドセルと「遠慮は無用」を描いた第3話で、その回の流れと感情の変化を整理しています。

第6話:「大嫌い」の奥に捨てられる不安がある
第6話で薫は、同級生から、護は本当の家族ではないため、いつか自分たちを捨てると言われます。薫は反論しますが、その言葉によって心の奥にあった不安が大きくなっていきます。
忙しい護を助けようと朝食を作るものの失敗し、事情を知らない護から注意されたことで、薫はさらに追い詰められます。学校でのけんかについても護から叱られ、ついに「マルモなんか大嫌い」と言ってしまいました。
この言葉は、護への気持ちがなくなったから出たものではありません。嫌いと言えば本当に捨てられるのか、怒った自分でも家族でいてもらえるのかという、薫の不安が裏返った言葉だと考えられます。
護が帰らないと、薫は自分のせいだと思い、友樹と一緒に謝りに向かいます。護は二人へ、帰る場所は「クジラ」の2階だけであり、好きでも嫌いでも離れられないのが家族だと伝えました。
薫はこの出来事を通して、いい子でいなければ家族でいられないわけではないと知ります。怒りをぶつけても、けんかをしても帰る場所が消えないという経験が、護への信頼を深めました。
この場面を、護や友樹の行動も含めて振り返りたい方へ。薫が「大嫌い」と言った第6話のネタバレで、その回の流れと感情の変化を整理しています。

第9・10話:実母あゆみと向き合い始める
第9話では、薫が実母とは知らずに青木あゆみと過ごします。薫はあゆみへ親しみを感じ、あゆみに冷たく接する護を責めました。
この頃の薫は、友樹を守る姉としてだけでなく、友達と遊び、自分の感情で人と関わる一人の少女へ変わり始めています。あゆみへの好意も、誰かに指示されたものではなく、薫自身の感情から生まれたものでした。
第10話では、幼い頃の家族写真を見た薫が、あゆみは自分たちの母親ではないかと護へ尋ねます。護はすぐに真実を話せず、ごまかしてしまいますが、薫は大人が何かを隠していることに気づいていました。
あゆみとの出会いは、薫の家族に新しい問題を持ち込みます。しかし同時に、母親を知らないまま育った薫が、自分の過去を知り、置き去りにされていた感情へ向き合う入口にもなりました。
最終回:最後のおきてを守りマルモのもとへ戻る
最終回で薫と友樹は、あゆみが実母であることを知らされます。二人は、自分たちが母親に捨てられたのだと受け止め、家を飛び出しました。
護は、あゆみと暮らすことが二人の幸せだと考え、おきてノートに「はなればなれでも家族」と書きます。しかし、友樹は護と離れる現実を受け入れられず、ノートを破ってしまいます。
薫は友樹へ、これまでおきてを守ってきたから幸せだったのだと伝え、二人でノートを直します。薫が最後のおきてを守ろうとしたのは、護と離れたかったからではありません。
護が自分たちの幸せを考えて決めたことを理解し、その気持ちに応えようとしたからです。
二人は一度あゆみと旅立ちますが、あゆみは急いで母親へ戻るのではなく、ゆっくり家族になっていく道を選びます。薫と友樹は護のもとへ戻り、それまでと同じ生活を続けることになりました。
薫が選んだのは、護か実母かという二者択一ではありません。護と暮らしながら、あゆみとも少しずつ親子になるという、複数の家族の形です。
薫とマルモ・友樹・実の両親の関係

笹倉薫の家族関係は、血縁だけでは整理できません。亡くなった実父、離れていた実母、生活をともにする育ての父、守ろうとしてきた双子の弟が、それぞれ異なる形で薫を支えています。
『マルモのおきて』は、誰が本当の家族なのかを競わせるのではなく、別の立場にいる人々が同時に家族でいられる可能性を描いた作品です。
高木護は実父ではなく育ての父
高木護は、薫と友樹の実父ではありません。実父・笹倉純一郎の親友であり、純一郎の死後、別々に引き取られそうになった双子を引き取った人物です。
共同生活の始まりには、亡くなった親友への責任感もありました。しかし護は、食事を作り、学校へ送り出し、病気やけんかに向き合う中で、自分自身の意思によって二人の父親になっていきます。
薫にとっても、護は純一郎の代用品ではありません。護は失敗し、薫の気持ちを見落とし、ときには傷つけます。
それでも間違いを認めて戻ってくる護だからこそ、薫は自分の弱さを見せられるようになりました。
血がつながっていなくても、一緒に生きる責任を繰り返し選ぶことで家族になれる。その作品テーマを最もはっきり示すのが、薫と護の関係です。
友樹を守る姉であることが薫の負担にもなる
薫は友樹を大切に思い、父の言葉を守るためにも、自分が弟を守ろうとします。友樹が泣けば励まし、友樹が不満を言えば、大人を困らせないようになだめてきました。
しかし、その役割は薫にとって重荷でもあります。自分も悲しいのに泣けず、欲しいものがあっても、友樹や護を優先して我慢するようになったからです。
友樹は感情を素直に表すため、薫が言えない「寂しい」「離れたくない」という思いを代わりに口にすることがあります。薫が友樹を守っているように見えて、友樹の素直さもまた、薫が本音を認める助けになっています。
二人は、一方だけが支える関係ではありません。薫の強さと友樹の素直さが補い合うことで、双子は父の死や家族の変化を乗り越えていきます。
実父・純一郎の言葉が双子をつなぐ
笹倉純一郎は、薫と友樹の実父です。あゆみとの離婚後は男手一つで双子を育てていましたが、病気で亡くなります。
純一郎が薫へ伝えた、友樹とずっと一緒にいるようにという言葉は、薫にとって大切な約束でした。その言葉があったからこそ、薫は友樹と離されることへ強く抵抗します。
一方で、その約束は、薫に必要以上の責任を背負わせた面もあります。薫は父の言葉を守ろうとするあまり、自分まで守られるべき子どもであることを忘れかけていました。
護との生活は、純一郎との約束を否定するものではありません。護が二人を引き取ったことで、薫は一人で友樹を守らなくてもよくなり、父との約束を大人と分け合えるようになったのです。
実母・あゆみとは離れていても家族になる
青木あゆみは、薫と友樹の実母です。純一郎との離婚後に双子の前から離れていましたが、純一郎の死を知った後、母親だと名乗れないまま二人へ近づきます。
薫は真実を知ったとき、自分たちは母親に捨てられたのだと怒ります。それまで母親がいない寂しさを我慢してきたからこそ、あゆみとの再会をすぐに喜びへ変えることはできませんでした。
しかし最終回は、薫があゆみを完全に拒絶する結末ではありません。あゆみは二人をすぐに引き取るのではなく、護のもとで暮らす双子を見守りながら、ゆっくり家族になっていくことを選びます。
薫にとって護とあゆみは、父親と母親の座を争う存在ではありません。生活を支える護と、失った時間を少しずつ取り戻そうとするあゆみは、異なる距離から薫を愛する家族になっていきます。
薫の傷つき方を理解するには、あゆみが名乗れなかった背景も重要です。青木あゆみの過去と母娘が再会するまでを母親の人物記事で整理しています。

2014年スペシャルで10歳の薫はどう成長した?

2014年スペシャルでは、薫と友樹は10歳の小学4年生になっています。連続ドラマから3年がたち、薫の関心は、家族を失わないことだけではなく、自分が将来何をしたいのかという問題へ広がりました。
守られる安心を得たからこそ、自分自身の未来を考えられるようになったことが、10歳の薫の成長です。
「自分物語」で家族と自分の過去に向き合う
学校では、生まれてからの10年間を振り返り、家族、友達、思い出、将来の夢について書く「自分物語」の課題が出されます。
薫と友樹にとって、自分の10年間を整理することは簡単ではありません。実父の死、実母との離別、護との共同生活など、家族の形が大きく変化してきたからです。
二人はあゆみへ、自分たちが生まれた頃のことを聞きに行きます。かつては母親に捨てられたと思って怒った薫が、あゆみから自分の始まりを聞ける関係になったことからも、親子の時間が少しずつ動き始めていると分かります。
「自分物語」は、薫が傷ついた過去を消す課題ではありません。複雑な家族の歴史も含めて、自分がどのように生きてきたのかを受け入れる機会になっています。
歌って踊れるアイドルを夢見てスカウトされる
10歳の薫は、歌って踊れるアイドルになりたいという夢を持っています。そして、偶然の出来事から子役の芸能事務所にスカウトされました。
6歳の薫は、欲しいランドセルさえ言い出せませんでした。そんな薫が、自分のやりたいことを考え、護へ相談できるようになったこと自体が、大きな変化です。
ただし、薫がその後正式に芸能事務所へ所属したのか、アイドルになったのかまでは描かれていません。確認できるのは、薫が夢を持ち、可能性を示されるところまでです。
守る側の子どもから自分の夢を選ぶ子どもへ
連続ドラマの薫は、友樹と一緒にいることや、護へ迷惑をかけないことを優先し、自分の希望を後回しにしていました。家族を守ることが、自分の役割のすべてになりかけていたのです。
2014年スペシャルでは、薫は友樹の姉であることとは別に、自分は何が好きで、将来どうなりたいのかを考えています。それは薫が家族を大切にしなくなったという意味ではありません。
家族を失わないという安心ができたからこそ、家族以外にも目を向けられるようになりました。自分の夢を持つことは、薫が守られる子どもから、一人の人間として未来を選ぶ子どもへ進んだ証しです。
マルモと一緒にいたい気持ちと成長は両立する
護は、薫と友樹が成長するほど、自分の手から離れてしまうのではないかと不安になります。子どもを守りたい気持ちが強すぎるため、二人の行動を制限し、自分の考えを押し付けてしまう場面もあります。
しかし、薫が夢を持つことと、護を家族として必要とすることは矛盾しません。自分の世界を広げても、帰る場所がなくなるわけではないからです。
連ドラ時代の薫は、自分の希望を言うことで居場所を失うと恐れていました。10歳の薫が夢を口にできるのは、何を選んでも護との家族関係は消えないと信じられるようになったからでしょう。
子どもの成長を、親からの離反としてだけ捉えないことも、2014年スペシャルの重要なテーマです。離れないために夢を諦めるのではなく、安心して戻れる家族がいるから外へ進めるのだと描かれています。
芦田愛菜の演技と「マル・マル・モリ・モリ!」

『マルモのおきて』での芦田愛菜の魅力は、感情を大きく表す場面だけではありません。泣かずに我慢する表情、友樹を優先する振る舞い、護を困らせないための笑顔が、薫の喪失と孤独を伝えています。
鈴木福との自然な双子役や、二人で担当した主題歌も、作品の温かさを視聴者へ届ける大きな要素になりました。
泣く演技だけでなく我慢する表情が薫を作った
薫には、父を亡くして泣く場面だけでなく、泣きたいのに泣かず、言いたいのに言わない場面が数多くあります。名字を書かなかった場面や、希望とは違うランドセルを受け取って笑う場面には、薫の我慢が表れています。
芦田愛菜は、薫が何を考えているのかを、長い説明のセリフではなく、表情や声の変化から感じさせました。笑顔を見せているのに、子どもらしい喜びとは少し違って見えることで、薫が大人へ気を遣っていることが伝わります。
だからこそ、護から我慢しなくてよいと言われ、大声で泣く場面が強く響きます。それまで感情を抑えていた時間があるため、薫の涙は悲しみだけでなく、ようやく守られる安心を得た涙にも見えます。
鈴木福との自然な双子役
芦田愛菜と鈴木福が演じた薫と友樹は、性格の違う双子です。薫は大人の空気を読み、友樹は自分の寂しさや不安を素直に表します。
友樹が泣くと薫が励まし、薫が一人で抱え込むと友樹が離れたくない気持ちを言葉にします。二人のやり取りが自然だったからこそ、薫が友樹を守ろうとする切実さと、友樹も薫を支えている関係が伝わりました。
双子はいつも同じ気持ちではありません。最終回では、最後のおきてを守ろうとする薫と、護との別れを受け入れられずノートを破る友樹の反応が分かれます。
それでも薫は友樹を置き去りにせず、二人で答えを出そうとしました。
「薫と友樹、たまにムック。」名義で主題歌を担当
芦田愛菜と鈴木福は、「薫と友樹、たまにムック。」名義で主題歌「マル・マル・モリ・モリ!」を担当しました。
ドラマ内の役名をそのまま使ったユニットで、歌とダンスでも薫と友樹の関係を表現しています。
本編には父の死や家族との別れといった重いテーマがありますが、主題歌には三人と一匹のにぎやかな日常が感じられます。悲しみを抱えながらも、食事をし、笑い、毎日を続けていく作品の温かさを象徴する曲です。
ドラマの登場人物がそのまま歌っているように感じられることで、物語がエンディングの外まで続いているような親しみも生まれました。
2014年版の主題歌も発表された
2014年スペシャルに合わせて、「マル・マル・モリ・モリ!2014」も発表されています。芦田愛菜と鈴木福が、再び「薫と友樹、たまにムック。
」名義で歌いました。
連続ドラマ当時は6歳だった二人が、10歳になった薫と友樹として再び歌ったことで、登場人物と出演者が一緒に成長したことを感じられます。
薫が歌って踊れるアイドルを夢見る2014年スペシャルの展開とも重なり、主題歌は過去の人気曲を再現するだけでなく、成長した薫の夢へつながる要素にもなっています。
マルモのおきて後の芦田愛菜の現在

『マルモのおきて』で6歳の笹倉薫を演じた芦田愛菜は、2026年現在22歳です。現在も俳優として活動し、ドラマや映画で主演を務めています。
ここでは一般的な経歴を網羅するのではなく、『マルモのおきて』当時から現在までの変化を簡潔に整理します。
2026年現在は22歳
芦田愛菜は2004年6月23日生まれで、2026年9月29日時点では22歳です。『マルモのおきて』放送開始時の6歳から、16年近い時間がたっています。
作品を再放送や配信で初めて見ると、現在の芦田愛菜との年齢差に驚くかもしれません。現在は、幼い子役としてではなく、さまざまな背景や葛藤を抱える人物を演じる俳優として活動しています。
現在も主演作を持つ俳優として活動
2026年には、ドラマ『南田南弁護士は天才肌』で南田南役を演じています。映画『ミステリー・アリーナ』への出演など、ドラマ、映画、声の出演を含めて活動を続けています。
『マルモのおきて』では、家族を失う不安を抱えた小学1年生を演じました。その後は年齢を重ね、家族関係だけでなく、仕事や社会との関わりの中で葛藤する人物も演じるようになっています。
子役時代から変わらない魅力と広がった役柄
笹倉薫役では、大きく泣く場面だけでなく、気持ちを飲み込む静かな演技が印象を残しました。相手の言葉を受けた後の間や、笑顔の奥にある迷いから感情を伝える力は、その後の役柄にもつながっているように見えます。
一方で、現在は薫のような子どもの役に限らず、自分の意思で人生を選ぶ主人公や、社会の中で責任を負う人物へと役柄が広がっています。
『マルモのおきて』は芦田愛菜の幼い頃を振り返る作品であると同時に、現在へ続く表現の原点の一つとして見ることができます。
マルモのおきてと芦田愛菜に関するFAQ

ここからは、芦田愛菜が演じた役、出演当時の年齢、鈴木福との関係、最終回や2014年スペシャルに関する疑問を簡潔に整理します。
芦田愛菜の役名は?
芦田愛菜が演じたのは笹倉薫です。物語開始時は6歳の小学1年生で、鈴木福が演じる笹倉友樹の双子の姉です。
父・純一郎の死後、高木護に引き取られ、護、友樹、ムックと一緒に暮らします。
芦田愛菜は出演当時何歳だった?
連続ドラマが始まった2011年4月時点では6歳で、放送期間中の6月23日に7歳になりました。2011年スペシャル出演時は7歳、2014年スペシャル出演時は10歳です。
2026年9月29日時点では22歳です。
芦田愛菜と鈴木福は本当の双子?
芦田愛菜と鈴木福は、実際の双子や姉弟ではありません。『マルモのおきて』の中で、双子の姉・笹倉薫と弟・笹倉友樹を演じています。
主題歌では、「薫と友樹、たまにムック。」名義で一緒に歌っています。
薫と友樹はどちらが姉?
薫が双子の姉で、友樹が弟です。薫は父・純一郎との約束もあり、自分が友樹を守ろうとしています。
ただし、友樹の素直な感情も、我慢しがちな薫を支えています。二人は一方だけが守るのではなく、互いに補い合う双子です。
最終回で薫は誰と暮らす?
薫と友樹は一度、実母あゆみと旅立ちますが、最終的には護のもとへ戻ります。あゆみはすぐに二人を引き取るのではなく、離れた場所から少しずつ母親として関係を築く道を選びました。
最終回後も、薫と友樹は護と暮らしながら、あゆみとも「離れていても家族」としてつながります。
2014年スペシャルで薫はアイドルになった?
薫は歌って踊れるアイドルを夢見て、子役の芸能事務所からスカウトされます。ただし、その後に正式所属したのか、実際にアイドルや子役になったのかまでは描かれていません。
2014年スペシャルで重要なのは、家族を失わないことに精いっぱいだった薫が、自分の将来を考えられるようになったことです。
マル・マル・モリ・モリを歌ったのは誰?
主題歌「マル・マル・モリ・モリ!」を歌ったのは、芦田愛菜と鈴木福です。「薫と友樹、たまにムック。
」名義で発表されました。
2014年には、成長した二人による「マル・マル・モリ・モリ!2014」も発表されています。
マルモのおきてはどこで見られる?
『マルモのおきて』はFODに作品ページがあります。TVerでも再放送などに合わせて、期間限定でエピソードが公開されることがあります。
公開されている話数、無料配信の有無、配信期限は時期によって変わるため、視聴前に各サービスの最新状況を確認してください。
登場人物の関係を物語の順番でもう一度振り返りたい方へ。連続ドラマ全11話のあらすじと最終回の結末をまとめています。

まとめ

『マルモのおきて』で芦田愛菜が演じた笹倉薫は、友樹の双子の姉です。芦田愛菜は連続ドラマ開始時6歳で、役柄の薫とほぼ同じ年齢でした。
薫は、ただ大人びたしっかり者だったのではありません。父を亡くし、弟と離されることを恐れたため、自分の希望を我慢し、友樹を守る役割を背負っていた少女です。
護との暮らしの中で薫は、欲しいものを言い、怒りをぶつけ、弱さを見せても家族ではなくならないと知ります。最終回では護のもとへ戻り、実母あゆみとも離れていても家族として関係を築き直しました。
2014年スペシャルでは10歳になり、歌って踊れるアイドルという自分の夢を持ちます。怒っても、甘えても、自分の未来を選んでも帰る場所は消えないと知ったことが、笹倉薫の最も大きな成長だったと考えられます。

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