『レンタル救世主』第7話は、収賄疑惑に揺れる市議会議員・星子の依頼をきっかけに、秦野いろはの過去が浮かび上がる回です。
表面上は政治家の不正やバーガー村移転問題をめぐる事件に見えますが、その奥にあるのは、高校時代のチアリーディング部「ラバーズ」の断絶と、長く閉じ込められてきた友情の傷でした。
星子は本当に悪人なのか。いろははなぜ過去の仲間たちと距離を置いているのか。
そして、依頼に隠された“優しい嘘”とは何なのか。この記事では、ドラマ『レンタル救世主』第7話のあらすじ&ネタバレ、伏線、感想と考察について詳しく紹介します。
ドラマ「レンタル救世主」第7話のあらすじ&ネタバレ

第7話は、前回までの個人的な依頼から一歩進み、社会的な事件と過去の友情が重なっていくエピソードです。バーガー村移転問題をきっかけに、レンタル救世主の存在は少しずつ世間に知られ始めますが、その注目の裏側で、いろはの過去に関わる依頼が持ち込まれます。
今回の依頼人は、収賄疑惑をかけられている市議会議員・星子。普通なら「救うべき被害者」とは見えにくい人物ですが、彼女の依頼は、逮捕前に高校時代の仲間たちと会いたいというものでした。
そこから第7話は、政治家の不正を暴く話ではなく、壊れた友情と、誰かを守るためについた嘘の物語へ変わっていきます。
収賄疑惑の市議・星子が依頼した最後の願い
第7話は、いろはが明辺たちをある依頼人のもとへ連れていくところから動き出します。その依頼人こそ、収賄疑惑で注目されている市議会議員の星子でした。
バーガー村問題のあと、レンタル救世主への注目が高まる
前回までの流れを受けて、レンタル救世主はただの怪しいサービスではなく、困った人を実際に救う存在として少しずつ注目され始めています。とはいえ、明辺たちの仕事は相変わらず危うく、契約と人情の間を行き来するようなものです。
今回の星子の依頼も、最初から単純な救出劇には見えません。明辺たちはこれまで、ストーカー被害、親子問題、投資詐欺、恋の悩みなど、個人の小さなSOSに向き合ってきました。
しかし第7話では、政治家の疑惑、商店街の移転問題、地元の利害といった社会的な問題が絡みます。ここで物語のスケールが広がる一方、根っこにあるのはやはり「助けてと言えなかった人たち」の痛みでした。
いろはが連れてきた依頼人・星子は賄賂を認める
星子は、収賄疑惑の渦中にいる人物です。しかも彼女は、明辺たちの前で賄賂を受け取ったことを認めるような態度を見せます。
依頼人が最初から自分の罪を否定せず、むしろ諦めたように受け入れている。この導入が、第7話全体に不穏な空気を作ります。
普通なら、星子は「悪い政治家」として片づけられてもおかしくありません。けれど、彼女の表情や依頼内容には、単に逃げたい人間の焦りとは違うものがあります。
明辺たちは星子の言葉を聞きながらも、彼女が何を守ろうとしているのか、まだつかめません。
逮捕前に会いたいのは、チア部「ラバーズ」の仲間たち
星子の依頼は、逮捕される前に高校時代のチアリーディング部「ラバーズ」の仲間7人で会いたいというものでした。ここで、いろはもその「ラバーズ」の元メンバーだったことが明らかになります。
つまり今回の依頼は、依頼人とレンタル救世主側のメンバーが、過去で深くつながっている案件だったのです。星子がなぜ今になって仲間に会いたいのか。
なぜいろはは、その依頼を明辺たちにつなげたのか。収賄疑惑という現在の事件よりも、高校時代に何があったのかが、第7話の本当の焦点になっていきます。
第7話の依頼は、政治家・星子を救う話であると同時に、いろはが置き去りにしてきた過去と向き合う話でもあります。
高校時代のチア部「ラバーズ」といろはの過去
星子の願いを受け、明辺たちはラバーズの元メンバーに連絡を取ろうとします。しかし、そこに返ってくるのは懐かしさではなく、強い拒絶でした。
いろはもラバーズの一員だった
これまでのいろはは、どこかクールで、感情を大きく見せない人物として描かれてきました。レンタル救世主の中でも冷静に状況を見ることが多く、明辺や葵のように感情で突っ走るタイプではありません。
だからこそ、高校時代にチアリーディング部で仲間と青春を過ごしていたという事実は、少し意外にも映ります。ただ、その意外さこそが第7話の面白いところです。
いろはにも、かつては仲間と同じ夢を見て、同じ場所で笑っていた時間があった。今の彼女の距離感や落ち着きは、もともとの性格だけではなく、過去の傷を経て作られたものなのかもしれません。
ラバーズの元メンバーたちは星子との再会を拒む
明辺たちは星子の依頼を実現しようと、ラバーズの元メンバーたちに会おうとします。ところが、残り5人は全員、星子に会うことを拒みます。
ここで見えてくるのは、ただ疎遠になったというレベルではない、はっきりとした拒絶です。昔の仲間に会いたいという依頼は、一見すると切なくも温かい願いに見えます。
しかし、相手側が全員拒否することで、その願いは一気に重くなります。星子が会いたがっているということは、彼女の中には未練や後悔がある。
でも、他のメンバーにとっては、思い出したくもない過去になっている。第7話は、この温度差を丁寧に見せていきます。
いろはの別行動が示す、過去への複雑な感情
調査が進む中で、いろはは明辺たちと別行動を取ります。連絡が取りづらくなることで、明辺たちは彼女の真意を測りかねます。
いろはは星子を助けたいのか、それとも星子を許せない側なのか。第7話の中盤では、その曖昧さが重要な緊張を生みます。
いろはにとってラバーズの過去は、単なる青春の思い出ではありません。仲間だったからこそ許せなかったことがあり、近い関係だったからこそ言えなかったこともある。
彼女の別行動は、依頼を裏切る行動というより、自分自身の中でまだ整理できていない感情と向き合う時間に見えます。
全員が星子との再会を拒んだ理由
なぜラバーズの仲間たちは、星子との再会を拒むのか。その理由は、愛乃の証言によって少しずつ明らかになります。
愛乃が語る、かつての星子の姿
愛乃は、星子が昔から悪い人間だったわけではないことを語ります。高校時代の星子は、チア部のキャプテンとして責任感があり、仲間を引っ張る存在でした。
今の収賄疑惑をかけられた星子だけを見ていると想像しにくいですが、彼女には仲間から信頼されていた時間があったのです。この証言によって、星子の印象は大きく揺れます。
もし彼女が昔から身勝手な人間だったなら、ラバーズの断絶も分かりやすい。でも、かつては優しく、責任感のあるキャプテンだったからこそ、今の姿との落差が痛い。
第7話は、人物を「善人」「悪人」に分けるのではなく、その人がどうして今の場所に来てしまったのかを見ようとします。
香世子のけがが、ラバーズの未来を断ち切った
ラバーズが壊れた原因として語られるのが、星子の暴行事件です。その事件によって香世子がけがをし、部は大会に出られなくなり、最終的に廃部へ追い込まれます。
チア部の仲間たちにとって、それはただの事件ではなく、夢を奪われた瞬間でした。高校時代の部活動は、大人になってから見れば小さな世界かもしれません。
それでも、その時の彼女たちにとっては、仲間と積み上げてきた時間そのものです。大会に出ること、仲間と同じ舞台に立つこと、その未来を突然失った痛みは簡単には消えません。
星子に会いたくないという元メンバーたちの反応には、その喪失が残っています。
友情は、壊れた理由が分からないほど傷になる
ラバーズの断絶で苦しいのは、単に「星子が悪いことをしたから関係が壊れた」という構図だけではないところです。かつて優しかった星子が、なぜ仲間を傷つけるような行動をしたのか。
その理由が分からないまま時間が過ぎたことで、元メンバーたちは怒りや疑問を抱え続けてきたのだと考えられます。人間関係は、裏切られた事実だけでなく、なぜ裏切られたのか分からないことでも壊れます。
説明されないまま残った空白は、相手への怒りにも、自分への後悔にも変わります。第7話のラバーズの傷は、その説明されなかった時間の長さにあります。
星子は本当に悪人だったのか
星子は、現在では収賄疑惑の市議として見られ、過去にはラバーズを壊した人物として語られます。しかし第7話は、星子をただ断罪する方向には進みません。
賄賂を認める星子の態度に残る違和感
星子は、賄賂を受け取ったことを認めるような態度を取ります。けれど、その姿にはどこか投げやりな印象もあります。
逃げ切ろうとする政治家の焦りではなく、むしろ自分が悪者になることを受け入れているようにも見える。この違和感が、後半の調査につながっていきます。
本当に自分だけを守りたい人間なら、もっと必死に弁解してもおかしくありません。ところが星子は、過去の仲間に会いたいという願いを優先します。
つまり彼女が抱えているのは、収賄疑惑から逃げたい気持ちだけではなく、ラバーズに対する後悔や、伝えきれなかった思いなのだと受け取れます。
香世子の店を苦しめるバーガー村移転問題
現在の事件では、バーガー村の移転問題が大きな鍵になります。移転によって香世子の店が潰されそうになっており、その担当が星子であることも、星子への疑いを強めます。
過去に香世子を傷つけた星子が、今度は香世子の店まで奪おうとしているように見えるからです。ここだけを見ると、星子は過去も現在も香世子を苦しめている人物に見えます。
しかし、物語はあえてその見え方を強調することで、逆に「本当にそうなのか」という疑問を残します。星子が悪人に見える構図そのものが、何かを隠すための仕掛けなのではないか。
明辺たちは、その裏を探ることになります。
“悪人に見える役”を引き受けることの重さ
第7話で重要なのは、星子が悪人かどうかだけではありません。彼女が悪人に見える立場をなぜ引き受けているのか、という点です。
もし星子が自分の評判を捨ててでも守りたいものがあるのだとしたら、その行動は単純な不正とは別の意味を持ちます。ただし、ここで星子を簡単に美化することもできません。
たとえ誰かを守るためだったとしても、説明をしないまま仲間を傷つけたなら、その傷は確かに残ります。優しい嘘は、相手を守ることもありますが、同時に相手から選ぶ権利を奪うこともある。
第7話は、その苦さを残しています。
バーガー村移転問題に隠された裏
ラバーズの過去と星子の現在をつなぐのが、バーガー村移転問題です。ここから明辺たちは、星子をめぐる疑惑に裏があるのではないかと動き始めます。
香世子の店と、移転問題の利害
香世子の店が移転問題によって苦境に立たされていることは、ラバーズの過去を知ったあとではより重く見えます。香世子は過去にけがを負い、チア部の未来を失った人物です。
その彼女が大人になって守ってきた店まで奪われるとしたら、それは過去の傷が現在でも繰り返されるような展開になります。そして、その問題に星子が関わっていることが、元メンバーたちの怒りをさらに強めます。
星子は昔も香世子を傷つけ、今も香世子の生活を壊そうとしている。そう見えるからこそ、ラバーズの再会は遠のきます。
明辺たちは、星子の依頼を叶えるためにも、まずその見え方を解きほぐさなければなりません。
碧山の言葉で、収賄疑惑の見え方が変わる
明辺たちは、星子の逮捕を遅らせるために動きます。そこで碧山から、星子は逮捕されないという趣旨の言葉が出ます。
この一言によって、星子をめぐる収賄疑惑は一気に揺らぎます。疑惑があるのに逮捕されないのなら、表に見えている情報だけでは説明できない事情があるということです。
この場面は、視聴者にも「見えているものをそのまま信じていいのか」と問いかけてきます。星子が賄賂を認めたこと、元メンバーが会いたがらないこと、香世子の店が潰されそうなこと。
それぞれは星子を悪く見せる材料ですが、点をつないでいくと、むしろ違和感が大きくなっていきます。
明辺たちは真相を探るために動き出す
収賄疑惑の裏に何かがあると見た明辺たちは、真実を明らかにしようと調査に踏み出します。補助的に示される流れでは、帳簿をめぐる動きも出てきますが、ここで大事なのは、明辺たちが星子を単純に救うのではなく、彼女を悪者にしている構造そのものを見ようとすることです。
レンタル救世主の仕事は、依頼者の言葉をそのまま叶えるだけではありません。ときには依頼人自身も気づいていない本音や、周囲が見落としている真実に踏み込む必要があります。
第7話の明辺たちは、星子の依頼を通して、過去の友情と現在の利害の両方をほどこうとします。
第7話の“優しい嘘”が意味するもの
第7話のサブタイトルにもある“優しい嘘”は、星子の人物像を読み解く大きな鍵です。誰かを守るための嘘は、本当に優しいのか。
それとも、後からもっと深い傷を残すのか。第7話はそこを簡単には答えません。
いろはが動いた理由は、怒りだけではなかった
いろはは、星子とラバーズの過去を知る当事者です。だからこそ、彼女の行動には怒り、迷い、後悔が混ざっています。
星子を許したいのか、許せないのか。再会させたいのか、もう一度傷つくのが怖いのか。
その揺れが、彼女の別行動に表れているように見えます。いろはのクールさの裏には、かつての仲間を失った痛みがあります。
普段は淡々としている彼女が、第7話では過去に引き戻される。そこに、この回の感情的な見どころがあります。
いろはは、依頼を処理しているのではなく、自分自身の青春の傷をもう一度見に行っているのです。
星子の嘘は誰かを守るためだったのか
星子が悪人に見えるような態度を取ることには、何らかの意図があるように描かれます。彼女がすべてを自分のせいにしているのだとしたら、それは誰かを守るための嘘かもしれません。
しかし、優しい嘘は本人だけで完結しません。嘘をつかれた側は、理由を知らないまま傷つき、相手を憎み続けることになるからです。
ラバーズの元メンバーたちが星子を拒むのは、単に過去を忘れられないからではありません。説明されなかった時間が長すぎたからです。
もし星子に守りたい事情があったとしても、その沈黙は仲間たちからすれば裏切りに見えた。ここに、第7話の苦しさがあります。
ラストに残るのは、注目され始めたレンタル救世主の危うさ
第7話は、星子とラバーズの物語であると同時に、レンタル救世主が世間に知られていく前段でもあります。バーガー村問題に関わったことで、明辺たちの活動はより多くの人の目に触れるようになります。
これは良いことにも見えますが、同時に危うさもあります。これまでレンタル救世主は、依頼者一人ひとりの事情に深く入り込むことで人を救ってきました。
けれど、世間から注目されればされるほど、その行動は評価や批判の対象になります。第7話の終盤に残る不安は、星子の問題だけではありません。
レンタル救世主という居場所そのものが、次の段階へ進み、同時に大きな揺れにさらされる予感です。
ドラマ「レンタル救世主」第7話の伏線

第7話は、星子の収賄疑惑、ラバーズの過去、いろはの別行動、バーガー村移転問題など、複数の違和感が重なる回です。単独の事件として見るより、後半の物語へ向かう伏線として整理すると、かなり重要なエピソードになっています。
星子の態度に残る伏線
第7話で最初に気になるのは、星子が疑惑を否定しきらないことです。悪事を隠したい人物の行動としては、どこか違和感があります。
賄賂を受け取ったと認める早さ
星子は、収賄疑惑をかけられている市議です。にもかかわらず、彼女は明辺たちの前で自分の潔白を必死に訴えるというより、疑惑を受け入れているように見えます。
この態度は、彼女が本当に悪いことをしたからというだけでは説明しきれません。もし星子が何かを隠しているのだとしたら、それは自分を守るためではなく、別の誰かや何かを守るための可能性があります。
第7話では、この星子の諦めたような姿が、後半の“優しい嘘”へつながる伏線として残ります。
逮捕前にラバーズと会いたいという依頼
星子の依頼は、逮捕前に高校時代の仲間たちと会いたいというものです。ここにも大きな伏線があります。
収賄疑惑から逃げることでも、弁護士を探すことでもなく、過去の仲間に会うことを選ぶ。この優先順位が、星子の本当の目的を示しているように見えます。
星子が清算したいのは、政治家としての疑惑だけではありません。彼女の中で最も引っかかっているのは、ラバーズとの断絶なのだと考えられます。
だからこそ、この依頼は事件解決ではなく、過去の関係修復へ向かう伏線になります。
ラバーズの断絶に関する伏線
ラバーズの元メンバーが星子との再会を拒むことは、今回の感情面で最も大きな伏線です。拒絶の強さが、そのまま過去の傷の深さを物語っています。
元メンバー全員が拒否する不自然さ
昔の仲間の中に一人や二人、星子を許せない人がいるだけなら自然です。しかし、第7話では残り5人が全員拒否します。
これは、星子の事件が単なる個人的なトラブルではなく、チーム全体の未来を壊した出来事だったことを示しています。全員が拒むほどの傷があるからこそ、星子の「会いたい」という願いは重くなります。
会えばすぐに和解できるような関係ではない。むしろ、会うこと自体が再び傷を開く行為になりかねない。
この拒絶は、ラバーズ再会の難しさを示す伏線です。
いろはが別行動を取る理由
いろはが別行動を取ることも気になります。彼女はレンタル救世主の一員として依頼を進める立場ですが、同時にラバーズの当事者でもあります。
仕事として冷静に処理しようとしても、過去の感情を完全に切り離すことはできません。いろはの別行動は、星子を許すか許さないかだけの問題ではなく、自分自身が過去とどう向き合うのかという伏線です。
彼女が何を見に行き、誰と会い、どんな答えを出すのかが、第7話の感情的な着地点に関わってきます。
バーガー村移転問題に残る伏線
第7話では、過去のチア部の傷と、現在のバーガー村移転問題が結びつきます。この二つが重なることで、星子の現在の行動に別の意味が見えてきます。
香世子の店が潰されそうになっていること
香世子は、過去に星子の事件でけがをし、ラバーズの廃部につながった人物です。その香世子の店が、今度はバーガー村移転問題によって潰されそうになっている。
この構図は、あまりにも星子を悪役に見せます。しかし、ドラマとして見ると、悪役に見えすぎる構図には裏があることが多いです。
星子が本当に香世子を苦しめたいだけなのか。それとも、悪者に見えることで何かを隠しているのか。
香世子の店は、第7話の真相を読み解く重要な伏線です。
碧山の「星子は逮捕されない」という言葉
明辺たちが星子の逮捕を遅らせようとした時、碧山の言葉によって、収賄疑惑そのものに別の見方が生まれます。星子が本当に単純な収賄で追い詰められているなら、逮捕されないという話は出てきにくいはずです。
この言葉は、星子をめぐる疑惑が表に出ている情報だけでは判断できないことを示しています。事件の真相は、賄賂を受け取ったかどうかだけではなく、誰が何を隠し、誰が何を守ろうとしているのかにあると考えられます。
レンタル救世主の今後につながる伏線
第7話は、いろはと星子の過去回でありながら、作品全体としては後半の展開へつながる重要な回でもあります。レンタル救世主が社会的に注目され始める流れが、その後の危うさを生んでいきます。
バーガー村問題で得た注目
レンタル救世主は、これまで個別の依頼を受けて動く存在でした。しかし、バーガー村問題のような大きな案件に関わることで、活動が世間に見えやすくなっていきます。
これは依頼が増えるきっかけにもなりますが、同時に批判や利用の対象になる危険もあります。助けを求める人が増えること自体は良いことです。
しかし、注目されるほど、レンタル救世主の行動は「正しいのか」「怪しいのか」と外から判断されるようになります。第7話の社会的な広がりは、次回以降の大きな揺れへの伏線になっています。
“優しい嘘”が作品全体のテーマと重なる
星子の“優しい嘘”は、第7話だけのテーマではありません。『レンタル救世主』全体には、相手を守るために本当のことを言わない人物が多く登場します。
明辺も家族を守るつもりで借金や仕事のことを隠してきましたが、その秘密は家族の信頼を揺らしてきました。つまり、星子の嘘は明辺自身の問題とも重なります。
誰かのためにつく嘘は、本当に相手を救うのか。それとも、相手との関係を壊すのか。
第7話はこの問いを、友情の形で見せている回だと考えられます。
ドラマ「レンタル救世主」第7話を見終わった後の感想&考察

第7話は、派手な救出劇というより、過去に壊れた関係をどう見直すかを描いた回でした。市議会議員の収賄疑惑やバーガー村移転問題という社会的な題材を扱いながら、最終的に刺さるのは、ラバーズの仲間たちが抱えてきた感情です。
星子は悪人なのかという問いが面白い
第7話の一番の引きは、星子が本当に悪人なのかという点です。最初の見え方では、彼女はかなり疑わしい人物として登場します。
悪人に見える情報がそろいすぎている
星子には、収賄疑惑があります。過去には香世子のけがにつながる事件もあります。
さらに現在では、香世子の店を苦しめるバーガー村移転問題にも関わっています。ここまでそろうと、視聴者としても「この人が悪いのでは」と思いたくなります。
でも、第7話はその単純な見方を少しずつ崩してきます。愛乃の証言によって、星子がかつて優しく責任感のあるキャプテンだったことが分かるからです。
人は現在の疑惑だけで判断できない。過去の一面を知ることで、星子の見え方が変わっていく構成がうまいです。
優しさが説明されないと、裏切りに見える
星子の行動には、誰かを守ろうとする意図があるように見えます。ただ、その意図が仲間たちに伝わっていなかったから、ラバーズは壊れたのだと思います。
本人にとっては優しさでも、相手から見れば裏切りにしか見えないことがある。第7話は、そこをかなり苦く描いています。
この構造は、現実の人間関係にも近いです。相手のためを思って黙る。
傷つけないように嘘をつく。でも、その沈黙が相手にもっと深い傷を残すこともある。
星子の“優しい嘘”は、優しいからこそ厄介なのだと感じました。
いろはの過去が見えることで、人物像が深くなる
第7話で大きかったのは、いろはの過去が見えたことです。これまでの彼女は、仕事のできるクールなメンバーという印象が強めでした。
クールないろはにも、戻れない青春があった
いろはがラバーズの元メンバーだったと分かることで、彼女の印象が変わります。昔は仲間と同じ目標を持ち、同じチームで動いていた。
そう考えると、今の彼女の距離感は、過去の断絶によって作られたものにも見えてきます。人は何かを失うと、次からは深く関わることを避けるようになる場合があります。
いろはのクールさも、そういう防御の一つなのかもしれません。第7話は、彼女の感情を大げさに説明しすぎないぶん、逆に過去の痛みがじわっと残ります。
いろはの別行動は、依頼と私情の境界線だった
いろはが別行動を取る場面は、単なるミステリー的な引きではなく、彼女の内面を表す場面として見られます。レンタル救世主としては星子の依頼を進めるべきですが、当事者としては簡単に割り切れない。
仕事と私情の境界線が揺れるところに、第7話の人間味があります。そもそも『レンタル救世主』は、契約で人を救うサービスの物語です。
でも、本当に人を救う場面では、契約だけでは足りません。いろはが自分の過去に引っ張られることで、救済がビジネスの外へはみ出していく。
この作品らしい揺れ方だと思います。
ラバーズの断絶は、友情の難しさを描いている
第7話のラバーズは、青春の仲間というキラキラした言葉だけでは語れません。むしろ、近かったからこそ傷が深くなった関係として描かれます。
仲間だからこそ許せないことがある
ラバーズの元メンバーたちが星子との再会を拒む理由は、ただ怒っているからではないと思います。信じていた相手に壊されたと感じているからこそ、会うことができない。
仲間だった時間が長いほど、裏切られたと感じた時の痛みは大きくなります。この回を見ていると、友情は「仲が良かった」という過去だけでは戻らないのだと分かります。
説明、謝罪、受け止める時間が必要です。星子が会いたいと思っても、相手が会いたくないなら、その拒絶もまた尊重しなければならない。
第7話はそこを安易に感動へ流さないところが良いです。
再会はゴールではなく、傷を見る入口
星子の願いは、ラバーズ7人で会うことです。しかし、会えたらすべて解決するわけではありません。
むしろ、会うことで初めて傷を見なければならない。過去の誤解や嘘が明らかになっても、それで失われた時間が戻るわけではありません。
だからこそ、第7話の“優しい嘘”には切なさがあります。誰かを守ろうとした結果、別の誰かを長く傷つけてしまった。
その痛みをどう受け止めるのかが、この回の本当の見どころだったと思います。
第7話は後半への転換点としても重要
感情面ではラバーズ回ですが、物語全体で見ると第7話はかなり大きな転換点です。レンタル救世主の存在が世間に見え始め、次の段階へ進む準備が整います。
個人のSOSから、社会に見られる存在へ
第1話から第6話までは、比較的個人の依頼が中心でした。もちろん事件は起きますが、根っこにあるのは個人の悩みや家族、恋、師弟関係です。
第7話ではそこに、市議会議員、収賄疑惑、商店街、移転問題という社会的な要素が入ってきます。これによって、レンタル救世主は個人の影に寄り添う存在から、社会的にも注目される存在へ変わり始めます。
これは成功のように見えますが、同時に危険でもあります。注目されるということは、利用される可能性も、誤解される可能性も高くなるからです。
次回に向けて気になるのは、善意がシステム化される流れ
第7話時点ではまだ本格的には出てきませんが、レンタル救世主が世間に注目される流れは、後半の大きな対立につながっていく予感があります。人を救うことが注目され、広がり、別の仕組みに置き換えられていく。
その時、明辺たちのように一人ひとりに向き合う救済はどうなるのか。第7話は、星子の過去を描く人情回でありながら、作品全体のテーマにもつながっています。
優しい嘘は本当に人を救うのか。見えている悪は本当に悪なのか。
助ける側は、どこまで踏み込むべきなのか。この問いが、次回以降のレンタル救世主の存在意義へつながっていくように見えます。
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