2017年冬の中もうドラマの一つに『東京タラレバ娘』があります。
冬シーズンのドラマが様々ある中で注目されていう理由は、豪華なキャスト陣です。今回の主人公は、女子会大好きの3人の女性ですが、その3人に吉高由里子さん、榮倉奈々さん、大島優子さんという一人が主演をはっても充分なメンツです。
この3人の女性が、世の中のタラレバ話で盛り上がっていたところ、ある男性に言われた一言に変わっていこうとする物語です。
2017年1月18日(水)夜10時スタートの新ドラマ「東京タラレバ娘」1話のあらすじ(ネタバレ)と感想を紹介していきます。
※以後ネタバレ注意
「東京タラレバ娘」1話の見どころ…“タラレバ”が刺さる!

第1話の魅力は何と言っても、女性三人のリアルな会話とそこに割って入る金髪のイケメン・KEYの破壊力です。
主人公の鎌田倫子は30歳・独身で売れない脚本家。ネイリストの山川香、居酒屋「呑んべえ」の看板娘・鳥居小雪と女子会を重ねることで日々のストレスを解消し、妄想を糧に生きています。この三人のテンポの良い掛け合いは共感度が高く、“タラレバ”ばかり話す彼女たちの姿に自分を重ねる人も多いでしょう。
女子会の雰囲気がリアル
見どころの一つは、女子会の温度感が非常にリアルに描かれている点です。
愚痴をこぼしながらも笑い合い、ときには真剣に将来を語り合う。倫子たちの会話には共感できるワードが散りばめられており、ただの会話劇ではなく彼女たちの人生観が滲み出ています。「あの時こうしていれば」「ああだったら」という言葉が自然に飛び出してくる様子に、三十路特有の焦りと諦めが同居していると感じました。
KEYの辛辣な一言が突き刺さる
突然現れた金髪のモデル・KEYは、そんな女子会に一石を投じます。彼は3人が盛り上がっている様子を見て、「根拠のないタラレバ話で盛り上がるな」と冷たい視線を投げかけます。
この辛辣な一言は、視聴者にとっても耳が痛いもの。夢を語ることと現実を直視することの狭間で揺れる彼女たちに、KEYはある種の喝を入れているのです。この瞬間、ドラマは単なる恋愛物語から“自分の人生とどう向き合うか”を問いかける作品へと変化します。
早坂の“重大発表”に翻弄される
さらに注目したいのが、倫子の元同僚で今やプロデューサーとなった早坂からの突然の食事のお誘いです。
かつて倫子が振った相手でもある彼が「大事な話がある」と告げることで、女子会メンバーの妄想は一気に加速します。告白か、プロポーズかと盛り上がる彼女たちの姿は滑稽でありながらも愛おしく、誰しもが一度は抱く“都合の良い期待”を象徴しているようでした。
結局この誘いがどのような結末を迎えるのかは後ほどのネタバレ章で詳しく語りますが、期待と現実の落差に胸が痛む展開は必見です。
「東京タラレバ娘」1話のあらすじ&ネタバレ

ここからは時系列に沿って第1話の出来事を振り返ります。あくまで客観的な事実に基づくため、NATSUの主観は後の感想章に譲ります。ネタバレを含むため、内容を知りたくない方は読み飛ばしてください。
冒頭:30歳の現実とタラレバ女子会
物語は東京オリンピックが決まったニュースが流れる中、鎌田倫子のモノローグから始まります。彼女は30歳にして売れない脚本家。
かつては自分の才能を信じていましたが、最近はリライト作業ばかりで自信を失いつつあります。そんな倫子が心の拠り所にしているのが、高校時代からの親友・香と小雪との女子会です。香はネイリストとして自分の店を持ち、小雪は実家の居酒屋「呑んべえ」の看板娘。三人は「こうしたら上手くいったのに」「あの時あの人と付き合っていれば」というタラレバ話を肴に酒を飲むのが習慣となっていました。
女子会のシーンでは、原作でも人気のキャラクター“タラ”と“レバ”が倫子の妄想の中で登場します。タラはタラの白子、レバはレバテキがモチーフで、二人は「〜したら」「〜してれば」と倫子に囁きます。実写ドラマでは加藤諒とPerfumeのあ〜ちゃんが声を担当しており、コミカルな演出が加えられていました。彼らは倫子の“逃げ”を象徴する存在であり、第1話では妄想に拍車をかける役割を果たしています。
仕事と恋の焦り…早坂との食事
倫子の仕事運は相変わらず低迷しており、新作のプロットを提出しても採用されない日々が続いていました。そんな時、かつてADだった早坂が立派なプロデューサーとなり、彼女に「大事な話がある」と食事に誘います。
倫子は過去に早坂から告白された際に断った経緯がありましたが、今や彼は仕事も外見も垢抜け、魅力的な男性に成長しています。そのため倫子は心のどこかで再告白やプロポーズを期待してしまうのです。この妄想は女子会メンバーによってさらに煽られ、「告白どころか今回はプロポーズでは?」という声まで飛び出します。
食事当日、倫子はドキドキしながら高級レストランに向かいます。緊張のあまり作ったネイルや服装にも気合いが入っており、緊張を隠しきれません。しかし早坂が切り出したのは「芝田マミに告白しようと思っている」という相談でした。芝田マミは倫子のアシスタントとして働く20代の女性で、明るく素直な性格が魅力的です。つまり早坂は倫子ではなくマミに恋心を抱いており、その気持ちをどう伝えるべきかアドバイスを求めていたのです。
倫子は内心ショックを受けますが、表面上は彼を応援する姿勢を見せ、マミにアプローチするよう背中を押してしまいます。この場面は彼女のプライドと優しさが入り混じる複雑な心境を描き出しています。
KEYとの出会い…“タラレバ女”の烙印
早坂との食事の後、落ち込んだ倫子は香と小雪と合流し、再び女子会を開きます。そこで彼女たちは自分たちのタラレバ話を反省することなく、再び「あの時断らなければ」「私だってまだイケる」と自嘲混じりの妄想を繰り広げます。
その時、偶然隣に座っていた金髪の男が話に割って入り、「そんなタラレバ話をしているから幸せになれないんだ。タラレバ女が!」と吐き捨てるのです。これがKEYとの出会いでした。KEYはモデルとして活躍しており、毒舌だがどこか影のある人物。彼は自らの過去から妄想や言い訳を嫌悪しており、倫子たちの会話に苛立ちを覚えたのでしょう。この言葉に三人は傷つきつつも心のどこかで図星だと感じ、呆然とするしかありませんでした。
ラスト…妄想をやめて前へ踏み出す決意
第1話の終盤、早坂は倫子の助言を受けてマミに告白し、マミもまんざらではない様子で二人は付き合うことになります。倫子は自分が“脇役”に甘んじたことにショックを受けますが、それでもプロとして脚本家の仕事を続けなければならないと自分に言い聞かせます。
一方、香は過去の恋人・涼のことを引きずっている様子が描かれ、小雪は店に来る常連客の丸井と意味ありげな視線を交わしていました。三人それぞれが恋愛と仕事の問題を抱え、KEYの言葉を胸に抱えながらも次の一歩を踏み出すところで第1話は幕を閉じます。
「東京タラレバ娘」1話の感想&考察

最後に、NATSUの視点から第1話を見て感じたことや考察を述べます。ここでは主観的な感情を大切にしつつ、作品が伝えようとしているテーマや演出について掘り下げます。長くなりますが、30代の恋愛やキャリアに共感する方にはぜひ読んでいただきたいです。
恋愛迷子のリアルな痛み
恋愛ドラマと言えば胸キュンを期待しがちですが、この作品は初回から痛みの方が強く感じられました。特に早坂の件は、誰しもが経験するかもしれない“勘違い”の典型です。
相手の視線や言葉の端々に期待を膨らませ、友人と盛り上がり、勝手にハッピーエンドを想像する。その結果、違う結末に打ちのめされる。倫子の落胆は大きいですが、それでも早坂に「頑張って」と言ってしまうのは、友達としての情やプライド、そして脚本家としての客観性が混ざった複雑な感情なのでしょう。このシーンを見て、“恋愛は自分の都合良い物語にしてしまいがちだな”と痛感しました。
私はこの展開にざわざわしながらも、倫子を責める気にはなれませんでした。恋愛に限らず、人は誰でも自分に都合の良い未来を想像し、その妄想に支えられて日常を乗り切ることがあります。
だからこそ、早坂の行動にショックを受ける倫子の気持ちが痛いほど分かる。私も過去に似た経験があり、思い出して胸が苦しくなりました。そんな経験をドラマが丁寧に描いてくれることで、視聴者は自分自身の恋愛や失敗を振り返る機会を得られるのではないでしょうか。
女友達との共犯関係
香と小雪という親友の存在は、倫子にとって大きな支えであり、同時に危うさもはらんでいます。彼女たちはお互いを励まし合い、笑い合うことで日々を乗り越えていますが、その優しさがときに妄想を助長し、現実逃避の温床になっているとも言えます。
女子会での「告白かも!」「プロポーズかも!」という無邪気な煽りは、友情から出たものでありながら結果的に倫子の落胆を大きくしてしまいました。私自身、友達の恋愛話でつい盛り上がりすぎてしまった経験があり、その後の友達の涙を見て反省したことがあります。だからこそ、このドラマが描く女友達の距離感には頷ける部分が多く、今後の彼女たちの関係性の変化にも注目したいと思いました。
KEYの存在と“現実を直視する勇気”
KEYの辛辣な言葉は、第1話で最も視聴者の心に残るセリフかもしれません。彼は亡くなった妻の七回忌に父から「前を向け」と言われた過去を背負い、自分に厳しく生きています。
そんな彼にとって、倫子たちのタラレバ話は甘えと映り、「いつまでもそんなことを言っていると本当に幸せを逃すぞ」という警鐘として“タラレバ女”という言葉を投げつけたのではないでしょうか。NATSUとしては、KEYの態度に最初は反発を覚えましたが、同時に“行動しなければ何も変わらない”というメッセージを受け取りました。彼の存在は今後、三人娘の生き方に大きな影響を与えるはずです。
また、KEYが倫子だけでなく視聴者にも問いかけているように感じました。「あの時こうしていれば」「ああしていれば」という思考は、言い訳や逃げにつながることが多いです。しかし現実を見て、小さくても具体的な行動を起こすことでしか未来は変わらない。KEYの言葉は厳しいですが、行動に移す勇気をくれる存在として受け取るべきだと私は思います。
仕事と自己実現の葛藤
恋愛だけでなく、仕事における葛藤も第1話の重要なテーマです。売れない脚本家として苦しむ倫子と、出世した早坂の対比は残酷なほど明確で、自分の才能や努力の価値について考えさせられます。
30代になると、周囲の友人や同僚が結婚したり昇進したりする中で、自分は何者にもなれないのではないかと不安に駆られることがあります。倫子は脚本を読み直し、修正しながらも自分の言葉に自信を持てないでいます。その心情は創作の世界に身を置く人間として痛いほど分かりました。
一方で、彼女がタラレバを繰り返すのは才能に対する言い訳でもあります。KEYの言葉や早坂の相談をきっかけに、倫子は自分の仕事に正面から向き合う覚悟を持ち始めます。これから彼女が“タラレバ”を捨て、自分の力で脚本家として成長していく姿を見たいと思いました。
まとめと次回への期待
第1話は恋愛ドラマの皮を被りながら、人生の転機と向き合う30代女性のリアルを描いていて非常に刺さりました。“タラレバ”というタイトルに表れているように、過去や妄想に囚われがちな私たちに「今をどう生きるか」を問いかける作品だと思います。倫子たち三人が傷付きながらも互いを支え合い、新しい一歩を踏み出そうとする姿は、見ていて励まされます。
次回以降、香と小雪の恋愛模様が本格的に描かれることや、KEYと倫子の距離がどのように変化するのかが気になります。また、倫子が脚本家として成長する過程でどのような壁にぶつかり、どんな作品を生み出すのかも楽しみです。視聴者としてだけでなく、同じ女性として彼女たちの物語を見守りたいと思います。
ドラマ『東京タラレバ』の豪華キャスト陣紹介
吉高由里子さん、榮倉奈々さん、大島優子さん以外の豪華出演陣も一挙に紹介しています!
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