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ドラマ『小さな巨人』の1話のネタバレ&感想考察。左遷されたエリート刑事が警察組織の闇に挑む!

ドラマ『小さな巨人』の1話のネタバレ&感想考察。左遷されたエリート刑事が警察組織の闇に挑む!

警視庁捜査一課のエース・香坂真一郎(長谷川博己)は、出世街道を歩む将来有望な刑事だった。

しかし、ある飲酒運転の職務質問をきっかけに上層部の罠にはまり、所轄へと左遷されてしまう。

そこから始まるのは、巨大な警察組織の不正と正義の衝突——。

第1話では、香坂が“正義より組織”を優先する上司・小野田義信(香川照之)に宣戦布告し、警察ドラマの新たなヒーローが誕生する。

2017年4月~日(日)夜9時放送のドラマ「小さな巨人」1話のあらすじ(ネタバレ)と感想を紹介していきます。

※以後ネタバレ注意

目次

ドラマ「小さな巨人」1話のあらすじ&ネタバレ

ドラマ「小さな巨人」1話のあらすじ&ネタバレ

第1話では、警視庁捜査一課のエリート刑事・香坂真一郎(長谷川博己)が、組織内の罠によって所轄に左遷され、巨大な警察組織の闇と対峙していく姿が描かれる。

香坂は捜査一課強行犯係長として数々の事件を解決し、「将来の一課長候補」と期待されていた。

亡き父・敦史の夢でもあった“捜査一課長”への道をまっすぐ歩む男だった。

料亭の夜――三笠と小野田、ふたりの上司の火花

物語は、香坂が元上司で芝署長の三笠洋平(春風亭昇太)と会食する場面から始まる。

そこへ現れたのが現捜査一課長・小野田義信(香川照之)。高卒叩き上げの小野田と、エリートの三笠は捜査方針で常に対立しており、香坂は二人の狭間で緊張を感じながらも祝杯を交わす。

しかしこの夜の会食が、後の“罠”の起点となる。

職務質問の代償――飲酒運転の社長と車の傷

帰り道、香坂は中堅企業ナカタエレクトロニクス社長・中田隆一(加藤晴彦)の飲酒運転を目撃。

職務質問を行うが、もみ合いの末に隆一の車に傷をつけてしまう。

翌日、ニュースサイトに「酔った刑事が民間人の車を破損」との記事が掲載され、香坂は警務部監察官・柳沢肇(手塚とおる)に事情聴取を受ける。

さらに上司の小野田が「香坂は日本酒を飲んでいた」と証言し、香坂は組織の信頼を失って懲罰的に芝署への左遷を命じられる。

完璧なキャリアが、一夜で崩れ落ちた。

所轄での再出発――“格下の現場”で始まる反逆

芝署刑事課課長代理として再出発した香坂

着任早々、IT企業ゴーンバンク社長・中田和正(桂文枝)の誘拐事件が発生する。

捜査本部は捜査一課に置かれ、所轄は“後方支援”を命じられるだけ。香坂は元部下・山田春彦(岡田将生)からも「手を出すな」と釘を刺される。

かつての自分が言っていた“所轄軽視”の言葉を、今度は浴びせられる立場になったのだ。

所轄の渡部――過去の事件がつながる

香坂は芝署刑事・渡部久志(安田顕)と出会う。

渡部は独自に「風見京子転落死事件」を追っていた。

京子は中小IT企業の女性技術者で、開発したシステムを完成直後に転落死。

事故として処理されたが、渡部は“他殺の可能性”を疑っていた。そして京子の元恋人が、あの中田隆一だった。

彼の会社が京子の技術を盗み、彼女を口封じしたのではないかと推測する。

事件の核心――誘拐と転落死をつなぐ線

香坂は、京子の父・風見康夫(長江英和)が中田社長誘拐に関わっていると睨む。

康夫は娘の死を事故と認めず、技術を奪われた恨みを抱いていた。

一方、小野田は捜査本部で事件を金銭目的の誘拐として処理する方針を固め、京子の死や企業の不正を“なかったこと”にしようと動く。

香坂は、3週間前の自分の左遷がこの一連の闇とつながっていると気づく。彼の“失脚”は、真実を追おうとしたことへの報復だったのだ。

組織の論理と正義の狭間で

小野田は香坂に電話で「これ以上首を突っ込むな」と圧力をかける。さらに「従えば本庁に戻してやる」と甘言を囁く。

香坂は一度その言葉に揺れ、渡部たちに「捜査は打ち切りだ」と告げる。しかし夜、彼は自問する――「このまま正義を曲げてもいいのか」。

翌朝、香坂は所轄の刑事たちに頭を下げ、「真実を追う」と宣言。

「これは所轄の事件だ。俺たちの事件だ!」その一言に渡部たちの心が動き、再び捜査が動き出す。

ラスト――小さな巨人、組織に立ち向かう

香坂は小野田に対し、「必ず真実を暴く」と宣戦布告。

一課のエリートから転落した男が、所轄の仲間と共に巨大な警察組織へ挑む。

誘拐事件の表層は解決しても、背後には京子の死と組織の闇が残る。

「小さな巨人」となった香坂の反撃が、ここから始まる――第1話は、正義と組織の板挟みに立つ刑事の“覚醒”を描いた熱い幕開けだった。

ドラマ「小さな巨人」1話の感想&考察

ドラマ「小さな巨人」1話の感想&考察

第1話は、警察組織という巨大な舞台を背景に、正義と出世、信念と裏切りが交錯する濃密な導入でした。

物語はエリート刑事・香坂真一郎(長谷川博己)が、組織の罠によって所轄へ左遷されるところから始まります。

「警察版・半沢直樹」と呼ばれるほど、勧善懲悪の構図や権力闘争の熱量が高く、SNSでも「香川照之の迫力が凄い」「組織の圧がリアル」と話題を呼びました。

ただし本作は単なる“半沢的正義劇”ではなく、“正義と組織の矛盾”をより現実的に描いた社会派群像劇だと感じます。

組織の中で潰される「正義」——香坂の覚醒

香坂は冒頭では、将来を嘱望された出世街道のエリート刑事。

ところが小さな職務質問のミスが命取りとなり、監察と上層部の策略で左遷されてしまう。

ここで描かれるのは、“正義を貫こうとした者が組織に潰される”という現実です。父が果たせなかった夢を背負っていた彼にとって、左遷は最大の屈辱。

しかし、それが彼を「出世のための刑事」から「真実を追う刑事」へと覚醒させるきっかけとなります。長谷川博己の繊細な演技が、エリートから叩き落とされた男の葛藤を見事に体現していました。

小野田義信という“巨悪”——信念と腐敗の狭間に立つ男

香坂の敵となるのが、捜査一課長・小野田義信(香川照之)。

彼は高卒叩き上げで頂点に立った現場主義者ですが、その信念はいつしか“組織を守るための不正”へと変質しています。

彼が香坂を罠に陥れる姿は冷酷そのものですが、完全な悪人ではない。

「警察という組織を守るための犠牲は仕方ない」と信じる彼のリアリズムが、むしろ恐ろしい。

香坂と小野田の関係は、理想と現実・光と影の対比構造。

もし香坂が正義よりも出世を選んでいたら、彼自身が小野田になっていた――そう思わせる説得力がありました。

所轄刑事・渡部の存在——“現場の矜持”を象徴する男

所轄刑事・渡部久志(安田顕)は、第1話で最も観客の心を掴んだ人物でしょう。

上層部に軽視されながらも、直感と粘りで真実を追い続ける“現場の刑事”。彼の「臭ったんだ」という一言には、刑事としての誇りが詰まっていました。

香坂が所轄の仲間と心を通わせるきっかけとなったのも渡部の存在です。安田顕の柔らかな芝居が、職人気質の中に人間味を感じさせ、ドラマに温度を与えていました。

山田春彦の二面性——“味方のふりをする敵”の予感

元・香坂の部下でありながら、今は小野田の右腕として冷たく監視する山田春彦(岡田将生)。

上司への忠誠と内なる葛藤が見え隠れし、第1話ではまだ本心が掴めません。

冷静沈着でありながら時折見せる迷いが、彼を単なる敵役に留めない。

タイトル「敵は味方のフリをする」が意味するところを体現するキャラクターとして、今後の展開が最も気になる存在です。

名台詞「これは所轄の事件だ!」——ヒーローの誕生

終盤、香坂が所轄署員に向かって放った「これは所轄の事件だ、俺たちの事件だ!」という台詞。

この瞬間、香坂は完全に“本庁のエリート”から“現場のヒーロー”へと変わりました。

打算を捨て、仲間と同じ地平で戦う覚悟を決めた姿に、視聴者も胸を熱くしたはず。SNSでも「痺れた」「この一言で泣いた」と反響が相次ぎ、第1話のハイライトとなりました。

香坂 vs 小野田の電話シーン——静かな戦火の始まり

電話越しに交わされた香坂と小野田の対峙は、緊張感の頂点。組織の論理で脅す小野田に対し、香坂は沈黙で“反逆”を示す。

長谷川博己の静かな怒りと、香川照之の圧倒的な存在感がぶつかり合う名場面でした。

香川の鬼気迫る表情はもはや芸術的で、まさに“巨悪”を演じるために生まれた俳優。この二人の対決が物語の核であることを強烈に印象づけました。

総評——小さな巨人の戦いはここから始まる

第1話は、重厚な脚本と俳優陣の緊張感ある芝居で、“警察組織の縮図”を描いた見応えある幕開けでした。

正義とは何か、組織とは何か――この普遍的な問いを、リアリズムと娯楽の両輪で走らせている。「小さな巨人」とは、巨大な権力に立ち向かう個の象徴。

香坂の姿は、理不尽な現実に抗うすべての社会人の共感を呼ぶでしょう。タイトル通り、敵は味方のフリをする――誰を信じるのか、誰が真の巨人なのか。

第1話はその序章として完璧な“覚醒回”でした。

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