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ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」7話のネタバレ&感想考察。毒入りシャンパンの犯人は母・若松香?心療内科の薬と実家突撃

ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」7話のネタバレ&感想考察。毒入りシャンパンの犯人は母・若松香?心療内科の薬と実家突撃

第6話ラストで沙也香の母・若松香が不穏な行動を見せた直後、7話は「母だけが怪しい」という状況が一気に現実味を帯びていきます。

香とのランチで浮かんだ違和感、心療内科の処方薬、そして和臣と桜庭が踏み込む“実家”という生活の現場。家族の顔をした加害と向き合う和臣の選択を、時系列で整理していきます。

※この記事は、ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」第7話のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

目次

ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」7話のあらすじ&ネタバレ

ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」7話のあらすじ&ネタバレ

第7話は、毒入りシャンパン疑惑で倒れた林田沙也香を巡り、容疑者がついに母・若松香だけに絞られ、夫の林田和臣が“家族の顔をした加害”と真正面から向き合う回だった。

ランチでの違和感と心療内科の処方薬が繋がり、疑いが「確信の入口」まで進む。ただし証拠はまだ決定打ではなく、和臣と桜庭が踏み込む場所は香の実家という“生活の中の現場”になる。

香は披露宴のやり直しに前向きな態度を見せながら、沙也香に再びバイオリンを弾かせようとする。和臣は薬を探すための秘策を用意し、桜庭と二人で実家に乗り込むが、香の言葉は想像以上に鋭く、毒親ぶりが露わになる。最後は姑VS新郎の“口撃バトル”が開幕し、次回へ繋がる大きな判断が迫られる。

7話序盤:香とのランチで「全部決めた人」の圧が濃くなる

和臣は香とランチを共にし、会話の端々から『披露宴の全てを決めた人』の支配が今も続いていると感じ取る。式場やドレス、料理まで香が決めていたなら、当日“青いシャンパン”が出ることを知らないはずがないという疑念が、まず和臣の中で膨らむ。香は披露宴のやり直しの話を聞くと自分のことのように喜び、事件の当事者である沙也香の気持ちより“体裁の回復”を優先して見える。

さらに香は、やり直しの場でも沙也香にバイオリンを演奏させるつもりで、和臣に楽譜まで預けるような段取りの良さを見せる。和臣はこの時点で、香の言う『全部あなたのため』が、沙也香のためではなく香自身の満足のために聞こえてしまう。とはいえ母親が娘に期待すること自体は罪ではなく、和臣は“嫌悪”と“証拠”を切り分けないといけない立場だ。

だからこそ、このランチは「感情で殴る回」ではなく、「事実で詰める回」への助走として機能する香が見せた段取りと執着は、のちに出てくる薬の話とセットで効いてくる。

和臣が黙って聞くほど香は饒舌になり、支配の輪郭が逆にくっきりしていく。視聴者側も、香が笑顔で語るほど背筋が寒くなる構図がここで完成する。香が語るほどに、和臣の中の“確信に近い違和感”も膨らんでいく。

香が「病院へ薬をもらいに行く」と言った瞬間、疑いは加速する

ランチの終盤、香が『病院へ薬をもらいに行く』と告げた瞬間、和臣の頭の中で点が線に変わる。薬を飲むこと自体は珍しくないが、香は“何の薬か”をはっきり言わず、話を流すような態度をとる。和臣は式当日に沙也香へ盛られた薬が何だったのかを突き止めたいのに、母親が薬の話を曖昧にするのが致命的な違和感になる。

ここで重要なのは、香が『知らない』のではなく『明かさない』方向に舵を切っているように見えることだ。つまり和臣の疑いは『毒を盛ったのか』より先に、『薬の情報を握っている』可能性へ進む。和臣は衝動で問い詰めず、桜庭に尾行を頼むという、遠回りだが確実な手を選ぶ。

感情でぶつかれば“親子の喧嘩”で終わるが、尾行なら“証拠の出どころ”を作れる。桜庭が動くことで、和臣自身は香の前では平静を保てるし、香の警戒心も一段落する。

ここまでの流れは、和臣が第6話までに学んだ“二択では本質は見抜けない”という教訓の実践でもある。そして次の場面で、尾行が“心療内科”という具体的な場所に到達する。香が薬の話をぼかしたこと自体が、尾行という次の一手を必然にした。

尾行作戦:桜庭が心療内科へ入る香を追い、処方薬を突き止める

香の後を追った桜庭がたどり着いたのは心療内科で、香がそこで薬を処方されていた事実が明らかになる。桜庭は香が受け取った薬の種類を確認し、少なくとも『食後の薬』と『眠る前に飲む薬』があることを和臣に伝える。和臣が反応したのは、眠る前の薬というワードが“意識を落とす系”の可能性を強く匂わせるからだ。

披露宴の場で沙也香が倒れたのは、単なる体調不良ではなく、薬の作用が関わっていたと示唆されてきた。だから香が自分名義で同種の薬を持っているのは、状況証拠としてはかなり強い。

ただし心療内科の薬は本人の体調管理でもあるため、所持=犯行とは直結しない。

この“強い違和感”と“決定打にならない現実”の間で揺れるのが、第7話の推理パートの面白さだ。和臣は短絡的に結論を出さず、次の一手として“薬そのもの”を探す必要が出てくる。

桜庭の尾行は危険もあるが、和臣の代わりに汚れ役を引き受ける相棒ムーブとしても効いていた。こうして二人の目線は、香の生活空間である実家へ向かっていく。処方という具体物が出たことで、疑いはようやく“触れられる形”になった。

和臣の推理:なぜ「眠る前の薬」が沙也香を悲劇へ導いたと考えたのか

和臣が眠る前の薬を“事件の薬”と結びつけたのは、毒入りシャンパンの正体が「飲ませて倒す」タイプだった可能性が高いからだ。沙也香は披露宴で突然倒れ、血を吐くほどの激しい症状を見せた。原因が何であれ、即効性のある薬物が飲み物に混ぜられていたという推測は、桜庭の指摘から積み上がってきた。

ここで『眠る前』という言い方が出てくると、睡眠導入や鎮静に関わる薬を連想しやすくなる。そして香がその薬を持っているなら、式当日に混入させるルートが“家庭内”に存在した可能性が浮上する。つまり犯行の計画は披露宴当日だけではなく、もっと前から準備できていたかもしれない。

この推理が怖いのは、動機が“憎しみ”ではなく“善意の暴走”でも成立してしまう点だ。香の口癖のような『娘のため』が、そのまま毒にもなる。

和臣は、香が本気で沙也香を守るつもりだったとしても、守り方が間違えば人は死にかけると理解し始める。だから実家で薬を見つけることは、物証回収ではなく香の善意を裁く作業にもなる。だから和臣は、香の生活空間でその薬の存在を確かめる必要に迫られる。

実家訪問の口実:スライド写真を見たいと言って“生活の現場”へ踏み込む

和臣と桜庭は香の家を訪ね、結婚式のスライドショーに使う写真を見たいという口実で室内に入る。この口実がうまいのは、香が式を“自分の作品”のように扱っているからこそ、写真の話題に食いつきやすい点だ。つまり香の承認欲求を利用して、和臣たちは薬の所在に近づく。

香の家は沙也香が育った場所であり、香の価値観が最も濃く染み込んだ空間でもある。だからここに入った瞬間から、和臣は『事件の捜査』と同時に『家庭の地獄』を見せられる覚悟が要る。桜庭も、単なる尾行とは違う緊張感の中で、香の機嫌を損ねないよう振る舞う。

この場面のキモは、二人が“礼儀正しい来客”を演じながら、内側では完全に捜査モードに切り替えている二重構造だ。香は表面上は笑顔で対応しつつ、相手の動きには鋭く目を配る。

つまり家に入れた時点で勝ちではなく、香の視線と同じ部屋で戦うゲームが始まる。そして次のシーンで、香の言葉が沙也香の心を削る“毒”として露わになる。香の城に入った時点で、和臣と桜庭はもう後戻りできない。

香の毒親ぶりが炸裂:沙也香に向ける“言葉の管理”がエグい

実家での香は、沙也香を心配する母というより、娘の人生を“管理”する上司のように振る舞う。沙也香が苦労していることや失敗したことを、励ますより先に責める言い方が続き、空気が一気に冷える。和臣は以前から香の毒親ぶりを感じていたが、目の前で見ると想像以上に露骨で、息が詰まる。

香の言葉は『あなたのため』の形をしているのに、実際は『私の理想に合わせなさい』という命令に近い。この構造が怖いのは、娘が反論すると『恩知らず』で封じられ、黙ると『同意』にされる点だ。つまり沙也香には、会話の中で逃げ道が用意されていない。

和臣が香を犯人だと疑う決め手は、薬そのものより「この人ならやる」という支配の質にある。ただし直感だけでは通用しないからこそ、和臣は次に“物”を探す。

香の家での言葉は、毒入りシャンパンの動機を『憎しみ』ではなく『矯正』に寄せるヒントにも見えた。娘を“正しい娘”に戻すためなら、手段を選ばない発想が透けてしまうからだ。薬の伏線より先に、言葉の支配が日常として存在していたと分かる。

和臣の秘策:わざとお茶をこぼし、薬の所在を探る時間を作る

和臣が用意していた秘策はシンプルで、わざとお茶をズボンにこぼして席を外し、その隙に薬を探すことだった。表向きは着替えのための行動に見せられるので、香の警戒心を一瞬だけ下げられる。ただ香の家は香のテリトリーで、動線もルールも香が握っている。

その中で引き出しに手をかけるのは、物証探しというより侵入に近いリスクがある。和臣は覚悟を決め、引き出しや棚を探るが、視線の圧が背中に刺さるような感覚がある。一方の桜庭は、香の注意を逸らすために会話を続け、時間稼ぎをする役に回る。

ここで桜庭が“ただの協力者”ではなく、和臣の手を汚させるための相棒として機能しているのが熱い。しかし香もまた、相手の小さな動きを見逃さないタイプで、気配の違いにすぐ気づく。

和臣の秘策は成功寸前まで行くが、香の一言で空気が凍る。『何してるの』という問いは、薬より先に“お前たちの企み”を撃ち抜く刃になる。小さな芝居一つで全てが崩れかねない緊張が、この家には漂っていた。

バレた瞬間:香の怒りは「母の顔」ではなく「支配者の顔」で立ち上がる

香に行動を見咎められた瞬間、彼女の表情は母親ではなく“支配者”のそれに切り替わる。和臣が慌てて言い訳をする余地がないほど、香の声と視線は強く、空間の主導権を奪い返す。桜庭も一瞬言葉を失うが、場を壊さないために咄嗟にフォローへ回る。

和臣は隠し続けるよりも、ここで疑いを明かしたほうが早いと判断する。そして『沙也香に薬を盛ったのはあなたではないか』という核心に踏み込む。香は当然のように激昂し、冗談ではないと突っぱねる。

この場面で分かるのは、香が“否定”より先に“怒り”で押し返すタイプだということだ。怒りは論点をずらし、相手の罪悪感を刺激し、会話の中で優位を取れる。

つまり香にとっては真実よりも主導権の維持が先にくる。和臣と桜庭は、ここから先は口で戦うしかなくなる。香の反応は、図星かどうか以前に“支配の反射”として現れた。

姑VS新郎の最終決戦:香の“犠牲アピール”が沙也香の人生を締め上げる

香は『どんな思いであの子を育ててきたか』という犠牲アピールで、疑いそのものを“不敬”に変えようとする。自分がどれだけ娘に時間と金を注いできたかを語り、そこに反論の余地を与えない。この論法の厄介さは、母の努力が事実であればあるほど、娘側が罪悪感で沈黙しやすいことだ。

しかし和臣にとっては、その努力の方向が沙也香を追い詰めている可能性こそが問題になる。香は披露宴のやり直しに前のめりで、再びバイオリンを弾かせようとしていた。それは『回復』ではなく『再演』であり、沙也香の意思を置き去りにする気配が濃い。

だから和臣は、香の言葉を“愛”として受け取るのをやめ、支配の証拠として聞き取る。香の『あなたのため』は、沙也香の呼吸を奪う言葉にもなる。

この対決は犯人捜しであると同時に、夫が妻の人生を守るために義母と線を引く戦いだ。そして戦いの舞台が“実家のリビング”であることが、いちばんリアルに怖い。この口撃で、和臣は香を「家族」ではなく「止めるべき相手」として見始める。

桜庭の一撃:「うっざ」から始まる反撃と、和臣の“味方を守る言葉”

空気が最悪になったところで、桜庭が漏らした『うっざ』の一言が、場の構図をひっくり返す。香はその言葉に反応し、桜庭の教育や親の話にまで踏み込んで人格を刺しにくる。香にとっては疑われること自体が屈辱で、相手を小さくすることで自分の正しさを守ろうとする。

桜庭は普段シニカルで無愛想だが、ここでは引かずに立つ。そして和臣もまた、香が桜庭を攻撃するのを止める。和臣は『桜庭くんは才能あるカメラマンだ』とまっすぐ言い切り、香の“格付け”に乗らない。

この瞬間、和臣は沙也香だけでなく、事件に巻き込まれた他人の尊厳も守れる側に一段成長した。香が作ってきた上下関係のゲームを、和臣が拒否した形だ。

桜庭と和臣が並んで立つことで、香の支配は初めて“外側”から揺さぶられる。だからこそ香の怒りは増幅し、次回の波乱を確信させる終わり方になる。ここで生まれた連帯が、次回の勝負の前提になるはずだ。

ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」7話の伏線

ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」7話の伏線

第7話は香の“薬”が具体化したことで、ここまで散らばっていた伏線が一気に収束し始めた。ただし現時点で決定打はまだなく、回収と未回収が同じ画面に並ぶのが面白いところだ。披露宴のやり直し、バイオリン、怪文書、悪質レビューなど、香の支配の輪郭を作るピースが揃ってきた。

この章では、7話時点で“回収に向けて動いた伏線”と“まだ真相に繋がっていない伏線”を整理する。推測は断定せず、作中で示された事実を軸に、成立条件と次回の回収ポイントをかなり丁寧に、できるだけ具体的に見ていく。特に香が握る情報の量は多く、彼女が「騒ぐ/黙る」だけでも盤面が変わることを意識しておきたい。ここまで来ると、香の一言一言がそのまま伏線として機能するので見逃し注意だと断言したい。

青いシャンパンと式の段取り:香が“知らないふり”をできない理由

香が式場やドレス、料理まで主導していたなら、披露宴で出るシャンパンの色や演出を把握していた可能性は高い。これは第7話のランチで見えた「全部決めた人」という輪郭が、そのまま犯行準備の“機会”に繋がるという、いわば“機会の伏線”だ。青いシャンパンが出ると知っていれば、毒を混ぜる対象も事前に決められる。

一方で、この伏線にはミスリードの余地もある。式の全体像を決めたのが香でも、細部の提供物は会場側の裁量で変わり得るし、香が当日の色まで把握していない可能性もゼロではない。だからこそ重要なのは「知っていたかどうか」を立証できる物証や証言が出るかだ。

第8話以降で“やり直し披露宴”が動くなら、香がシャンパンをどう扱うかが答え合わせの舞台になる。同じ演出が繰り返されるなら、香は「再現」ではなく「コントロール」を選ぶはずだ。

この伏線が回収される条件は、香が青いシャンパンに関して具体的な知識や指示を口にすることだ。逆に回収されないなら、犯行の実行犯は別にいて、香は別の形で関与している可能性が残る。

心療内科の処方薬:「眠る前の薬」が事件と重なるが、決定打ではない

第7話最大の更新は、香が心療内科で「食後の薬」と「眠る前の薬」を処方されていた事実だ。眠る前の薬という言葉は、鎮静や睡眠導入のイメージが強く、毒入りシャンパンと直感的に結びつきやすい。和臣が疑いを強めたのも自然な流れだった。

ただしこの伏線は、現時点ではあくまで“状況証拠”に留まる。心療内科の薬は本人の治療目的でもあり、所持=犯行ではない。ここで次に必要なのは、式当日に沙也香が摂取した薬の種類が何だったのかという一点だ。

もし「眠る前の薬」と同系統の成分が式当日に使われていたと判明すれば、伏線は一気に“証拠”へ格上げされる。逆に成分が違えば、香の薬は別の役割を持つ伏線になる。

例えば香が薬を使ったのは沙也香ではなく和臣、あるいは別の人物に対してだった可能性も出てくる。薬の伏線は、犯人特定だけでなく“支配の手段”の提示としても機能している。成分名や処方の詳細が提示された瞬間、この線は一気に回収へ向かう。

披露宴のやり直し=再演:香が「もう一度」を望む理由

披露宴のやり直しは、単なるやり直しではなく「失敗をなかったことにする再演」になり得る。第4話でこの話が出た時点で嫌な予感がしたのは、桜庭が“予定調和の偽善”に飽き飽きしていた男で、しかも演出の嘘に敏感だからだ。香が前向きに喜ぶのも、娘の回復より体面の回復を優先しているように見える。

この伏線の怖さは、やり直しが「回復の証明」として機能してしまう点だ。沙也香がバイオリンを弾ければ、事件がなかったかのように演出できる。だから香は楽譜を預け、舞台装置を整え始めた。

やり直し披露宴が本当に行われるなら、そこは香にとって“仕上げの場”であり、和臣にとっては“詰める場”になる。同じ場所、同じ演出、同じシャンパンが並ぶなら、違いは「誰が触れるか」だけになる。

逆にやり直しが頓挫するなら、香は別の形で体面を取り戻そうとし、より強引な手に出る可能性がある。どちらに転んでも、やり直しの話は香の行動原理をむき出しにする装置だ。

「赤ずきんちゃん」怪文書と悪質レビュー:呪いを投げたのは誰か

第2話で示された「赤ずきんちゃんへ」という怪文書は、今も犯人の人格を示すかなり重要な伏線として残っている。毒を盛るより前に、言葉で相手を追い詰める“執着”があったことを示しているからだ。さらに沙也香が心療内科に通う原因となった悪質レビュー投稿も、同じ執着の延長線上にある。

この二つの伏線が示すのは、犯行が単発ではなく継続的な嫌がらせの可能性だ。香が黒幕なら、娘の人生をコントロールするために、外側からの圧を作ることもあり得る。逆に香が直接は関わっていないなら、香の周辺に“香の思想に同調する誰か”がいるという線も出てくる。

怪文書とレビューの書き手が同一人物だと判明した瞬間、事件のスケールは「披露宴」から「人生」へ拡張する。だからこそ、この伏線の回収は終盤の目玉になるはずだ。

回収ポイントは、差出人の癖や言い回し、あるいは紙や封筒の出どころなど“物”の情報が出ることだが、例えば筆圧や購入経路の匂わせでも一気に絞れる。第7話で薬が具体化したように、言葉の伏線も物証とセットで動き出すと一気に決着へ近づく。

桜庭と和臣のバディ:決裂→再合流が最終局面の布石になる

第7話で和臣が香を詰める局面まで来られたのは、桜庭と一度決裂し、価値観を擦り合わせた時間があったからだ。決裂前の和臣は、善意で突っ走り、問い詰めて壊す危うさを抱えていた。桜庭はその危うさを見抜き、あえて冷たく距離を取った。

再合流後の二人は、感情ではなく手順で動くようになる。尾行で証拠の出どころを作り、実家訪問で現場に踏み込む。第7話の一連の動きは、推理としてもバディとしても“成熟”が見える流れだった。

この伏線が次回回収される形は、桜庭の「うっざ」のような一撃が、和臣の判断を救う展開だ。香が怒りで場を支配するほど、桜庭のノイズが必要になる。

また、桜庭が写真家であることも伏線になり得る。撮ることで真実を残せる男が、香の嘘や支配を“記録”する役に回れるからだし、その一枚が決定打になり得る。

ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」7話の感想&考察

ドラマ「ぜんぶ、あなたのためだから」7話の感想&考察

第7話を見終わった後に残るのは、犯人当てのワクワクよりも、香の言葉が作る“息苦しさ”の余韻だった。薬の伏線が前進したのに、気分はスッキリせず、むしろ現実の毒親を見せられたような疲労が残る。それはこのドラマが、事件を解く快感より、家族の支配から抜け出す痛みを描いているからだと思う。

ここからはブログ的に、刺さったポイントと、次回に向けて成立条件を整理していく。断定は避けつつ、和臣・桜庭・沙也香それぞれの立場がどう動くかを“得した/損した”の視点で見てみたい。そして香については、悪役で片付けるより『正しさの顔をした暴力』として観察すると理解が進む。

香の怖さは“悪意”より“正しさ”で来る:毒親描写のリアル

香がいちばん怖いのは、怒鳴り散らすからではなく「私は正しい」と信じ切っているところだ。第7話の実家シーンは、善意の言葉で相手を縛り、反論すると罪悪感で潰す“支配の技術”が詰まっていた。しかも本人は娘を救っているつもりだから、謝る回路がない。

このタイプの親は、悪意で動くより手強い。悪意なら線を引けるが、正しさは線を引く側を悪者にする。和臣が疑いを口にした瞬間に香が怒りで押し返したのは、まさにこの構造の発露だった。

だから第7話の恐怖は、薬より言葉で来るし、言葉の刃は証拠として残りにくい。残りにくいからこそ、見ている側の胃が重くなる。

僕はここを、サスペンスの要素というより“家庭内の暴力”として見た。香を犯人と断定する前に、この家庭がすでに壊れているという事実だけは確定している。あの部屋の空気は、薬より確実に人を弱らせるタイプだった。

和臣の成長:善意を盾にしない男になり始めた

第7話の和臣は、ようやく「いい人でいること」と「妻を守ること」が別物だと理解し始めた気がする。前半のランチで、香の言葉に飲み込まれず、まず尾行という手順を選んだのは大きい。感情で殴り返せば、香の土俵に上がるだけだ。

実家で薬を探す行為は危険で、正直グレーだ。それでも和臣が踏み込んだのは、沙也香の人生がこのまま香に回収される危機感があったからだと思う。ここで重要なのは、和臣が“自分が正しいから”ではなく、“沙也香を守るために必要だから”で動いている点だ。

香が桜庭を格付けしようとした瞬間に、和臣が桜庭を守る言葉を投げたのは、和臣が自分の味方を選び直した証拠だ。夫婦だけの問題にせず、他人の尊厳も守る側に寄った。

次回、和臣が香を警察に突き出すのか、それとも別の形で決着をつけるのかは分からない。だが少なくとも第7話で、和臣の“善意の鎧”は割れ始めた。和臣がどこで線を引けるかが、事件の解決以上に重要になる。

桜庭の相棒力:うっざの一言が救いになる構造

桜庭の「うっざ」は、ただの悪態ではなく、香の支配ゲームを止めるブレーキになっていた。香は相手を格付けして上下関係を作り、疑いそのものを不敬に変える。そこに黙って従えば、和臣も桜庭も“お客さん”として丸め込まれて終わる。

だから桜庭のノイズは必要だった。毒親の会話は、丁寧に受け答えするほど相手のルールに絡め取られる。桜庭はそこを一回ぶっ壊し、香に「予定外」を起こした。

そして予定外が起きた瞬間に和臣が桜庭を守ったことで、二人はやっと“同じ側”として成立した。ここが第7話の一番スカッとするポイントかもしれない。

桜庭は冷めて見えるが、実は一貫して沙也香の安全を考えている。尾行も実家訪問も、和臣の暴走を止めながら真相に近づくための現実的な選択だった。桜庭のノイズがある限り、この物語は安易に美談にはならない。

沙也香の不在が示すもの:当事者の意思がどこに置かれたか

第7話の重さは、沙也香本人がいない場所で「沙也香の人生」が勝手に決められていくところにもある。香は娘のためと言いながら、娘の声を聞かない。和臣も守ると言いながら、守り方を決めるのは自分だ。

この構造は、誰かが悪いというより“病”に近い。大人たちが沙也香を巡って綱引きをして、本人が置き去りになる。だから、事件の犯人が誰かより先に、沙也香が自分の言葉で「嫌だ」と言えるかが重要になる。

もし次回、沙也香がバイオリンを弾くかどうかを自分で選べたなら、それだけで一つの回収になる。逆に選べないまま再演が進むなら、事件の決着がついても地獄は終わらない。

僕は第7話を見て、犯人が捕まることより、沙也香が“生活”を取り戻せるかが気になった。物証の回収だけでは救えないものが、この家にはある。次回は沙也香自身の言葉が増えることを期待したい。

香は犯人か:断定より先に見るべき「動機の質」

第7話で香が限りなく怪しくなったのは事実だが、僕はまだ「犯人確定」の快感より、動機の質を見たい。香が本当に毒を盛ったなら、それは娘を不幸にしたいからではなく、娘の人生を“正しく戻す”ためだった可能性が高い。つまり目的が破壊ではなく矯正だとすると、香は自分を悪だと認識しない。

その場合、逮捕や謝罪よりも、香が正しさを捨てられるかが終着点になる。逆に香が直接は手を下していないなら、香の思想を利用した誰かがいる線が残る。怪文書や悪質レビューの書き手が別なら、香は“場を整える係”で、実行犯は別という構図も成立する。

第7話で和臣が香を問い詰めた時、香が説明ではなく怒りで返したのは、動機の核心を隠しているからなのか、それとも本当に身に覚えがないからなのかがまだ判別できない。ここが次回の見どころで、香が何を語るか、あるいは語らないかが答えになる。

個人的には、香が「娘のため」と言いながら一度も娘の本音を聞いていない点が、最大の動機の証拠だと思う。結局、犯人当てのゲームに見せかけて、このドラマは“誰が沙也香の人生を所有しているか”を問う話なのだ。真相がどうであれ、香の支配が終わる形で着地してほしい。

次回への考察:やり直し披露宴が「罠」に変わる条件

やり直し披露宴が本当に行われるなら、それは香にとっての勝利宣言にも、和臣にとっての罠にもなり得る。罠として成立する条件は単純で、香が同じ演出を再現したいという欲を捨てないことだ。同じシャンパン、同じ段取り、同じ演目が揃えば、誰が何に触れたかを監視できる。

一方、香が警戒して演出を変えるなら、罠は不成立になる。だから和臣が取れる手は、香が変えられない“欲”を刺激しつつ、変えられない“物証”を押さえることだ。第7話で薬が具体化した以上、次は薬の成分や保管場所を抑える段階へ行く。

最大のポイントは、和臣が香を追い詰めるほど沙也香が傷つくという副作用を、どう相殺するかだ。香を倒しても沙也香が壊れたままなら、タイトルの皮肉が強すぎる。

だから終盤は、犯人逮捕より“香の支配を固定する”着地もあり得ると思う。逃げ道を塞ぎ、二人の生活に二度と踏み込めない状況を作ることが、いちばん現実的な決着かもしれない。最後まで「全部あなたのためだから」という言葉の意味が反転し続けるはずだ。

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