火曜の深夜ドラマ「闇金ウシジマくん シーズン3」の第7話が終了しました。
神堂の手により、上原家財産没収計画がスタートしました。これにより、ついに上原家では一人の命がなくなりそうですよね・・。上原とウシジマに関わりがでてきますね。
美奈は母親を金づるにしてる人をはめる作戦に動き出します。
2016年9月13日(火)深夜25時28分放送のドラマ「闇金ウシジマくん シーズン3」第8話のあらすじ(ネタバレ)と感想を紹介します。
※以後ネタバレ注意
闇金ウシジマくん(シーズン3)8話のあらすじ&ネタバレ

第8話では、神堂による“上原家全財産没収計画”がついに動き出し、すべての人物が極限まで追い詰められていく。
これまで積み重ねられた伏線が次々と収束し、まゆみの逃亡、家族の崩壊、美奈の復讐――それぞれの物語が怒涛の展開を迎えた。
逃げ出したまゆみと神堂の追撃
自殺未遂から退院した上原まゆみは、神堂に殺意すら感じて逃走を試みる。しかし、神堂は先回りして彼女を迎えに現れ、「靴を脱げ」と命じて裸足のまま車に乗せる。
わずかな隙をつき、まゆみは裸足で逃げ出し幼少期の納屋に隠れるが、母の説得に応じて出てしまい、再び神堂の支配下に戻される。
神堂は古びたアパートにまゆみを監禁し、電極を足に巻いて通電するなど暴力的な拷問を繰り返す。
「あなたは不倫相手を殺した」と虚偽の罪を吹き込み、抵抗すれば電流を流す。
さらに、家族には「まゆみが殺人を犯し、共犯者が逃亡資金2千万円を要求している」と偽り、家族全員を疑心暗鬼に陥らせていく。
父・昭は神堂を信じ、妻・広子は混乱し、家族の絆は完全に崩壊する。
神堂の支配構造と家族分断
神堂の操作は徹底している。
父・昭には妻・広子と自分の情事映像を送りつけて孤立させ、
夫・和也には「まゆみが麻薬を吸っている」と偽の映像を見せて罪悪感で縛る。
妹・美由紀には「性風俗は尊い」と語りかけ、彼女を心理的にコントロールして風俗業に駆り立てる。
母・広子と占い師・勅使河原にも取り入り、家族全員の弱点を握った神堂は、
金と恐怖で完全な支配ネットワークを築いていった。
一方、神堂に中絶費用を求められたまゆみは、カウカウファイナンスに融資を申し込む。
ウシジマ(山田孝之)は「証拠を見せろ」と妊娠検査薬を渡し、陽性反応を確認したまゆみは愕然とする。
神堂に「産みたい」と訴えるも、「金を借りて早く帰れ」と冷たく突き放され、絶望の淵に立つ。そんな彼女にウシジマは20万円を貸し、「何かあったら俺に言え」と言葉を残す。
闇金業者でありながら、まゆみにとって唯一の“現実的な味方”となる瞬間だった。
美奈と恵美子――母娘の逆襲
結城美奈は、母・恵美子が男・亀井と楽しげに二人乗りしている姿を目撃する。
男が母を金づるにしていると知った美奈は、友人と協力して罠を仕掛ける。
メールで「ピチピチの私たちと3Pしませんか?」と誘い、ラブホテルへおびき出した男の前で、紙袋を被った女性――実は恵美子――を晒し、「あんたが馬鹿にしてた“ババア”はこの人だ」と告げる。
亀井は逆上して恵美子の首を絞めるが、外では村井が待機しており、男は観念して金を返還。
だが、恵美子の借金は残り、犀原茜の命令でホームレス相手に500円で体を売る罰を受ける。美奈は復讐を果たしたものの、母との決別に胸を痛める。
みゆきの堕落とカズヤの悲劇
デリヘル嬢として人気を得た美由紀は、ヤクザの柏木に目をつけられていた。
一方、夫・カズヤは偶然風俗リストに妻の名前を見つけて衝撃を受ける。神堂の誘導により、カズヤは客として妻の店を訪れ、働く彼女を目の当たりにして崩れ落ちる。
柏木は「そのうち薬漬けにして俺の女にする」と嘲笑し、神堂はカズヤに暴行動画を見せて「お前も共犯だ」と脅す。
こうしてカズヤは家族への信頼を失い、上原家は精神的にも完全崩壊する。
カウカウファイナンスの裏で動くウシジマ
事務所では、債務者の女性が「体で払う」と誘惑するが、ウシジマは「金で払え」と即座に一蹴。
スタッフの柄崎と高田、エリカによる軽妙な会話が一瞬の緩和剤として挿入される。
ウシジマは「女は危険を察知する天才だ。ごまかされる前に動け」と語り、神堂のような“感情を利用する詐欺師”の危険性を示唆する。
闇金ウシジマくん(シーズン3)8話の感想&考察

神堂の洗脳構造と上原家の崩壊
第8話は、神堂という人間の“支配構造”が最も明確に描かれた回である。
彼のやり方は、被害者を孤立させ、罪悪感で行動を縛り、暴力と性を支配の手段にする――まさに“家庭という密室を支配する宗教”。
靴を脱がせて逃げ道を断ち、家族を互いに疑わせ、暴力の後に「愛している」と囁く。
その一連の流れは、現実の監禁事件にも通じる恐ろしいリアリティを放っていた。まゆみの妊娠はその支配から逃れる唯一の契機であり、彼女が“母になる覚悟”を抱く瞬間が、シリーズ全体でも最も静かで力強いシーンとなっている。
美奈のしたたかな反撃と母娘の決裂
美奈が仕掛けた復讐劇は、闇金ドラマの中でも異色の“知略戦”だった。
男の欲望を逆手に取り、母と共に罠を仕掛けて金を取り返す場面は痛快だが、それでも彼女は母の依存から完全には逃れられない。
恵美子の転落――ホームレス相手の性労働――は、依存と貧困がいかに深く根を張るかを象徴している。
美奈の“勝利”は一時的であり、闇金のシステムそのものが親子を再び飲み込もうとしている。
丑嶋の二面性と冷徹な人情
ウシジマは「金で払え」「謝るな」と突き放すが、そこに人間的な温度がある。
彼は貸し手でありながら、“相手の弱さ”を利用する神堂とは正反対の立ち位置を取る。
妊娠したまゆみに対して「何かあったら言え」と声をかける場面は、冷酷な金貸しの皮を被った“観察者”としての優しさを感じさせた。
理性と倫理の狭間で生きる男――それがウシジマというキャラクターの魅力であり、神堂との対比でより際立つ。
上原家と美奈編が映す“依存の構図”
第8話の本質は、“愛”と“依存”の違いを問う物語である。
上原家では愛が支配に変わり、美奈母娘では愛が金銭に変わる。
どちらも「誰かのために」という大義名分のもとで、個の尊厳が奪われていく。まゆみが妊娠を通して“守るべき命”を実感し、美奈が母を突き放す――
この二つの行動が、依存の鎖を断ち切るための象徴的な一歩となっている。
総括――“人間を支配するのは金ではなく恐怖”
第8話は、神堂の狂気とまゆみの再生、母娘の復讐という三つの要素が交錯した濃密な回だった。
神堂は金よりも“人の心”を奪うことで支配を確立し、ウシジマは金という現実で人を試す――二人の“悪”の質の違いが鮮やかに描かれている。
まゆみの妊娠が救いになるのか、さらなる呪縛になるのか。そして、丑嶋がいつどのタイミングでこの地獄に介入するのか。
最終章に向け、闇金と人間の関係がいよいよ極限へと達しようとしている。
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